ジェンダーからみるカンボジア

カンボジア社会について、ジェンダー視点から色々な情報をお届けします。

ラジオと女性のエンパワーメント

2010年12月04日 | 女性の自立



修士論文指導している学生のうち、ラジオ局で
特派員の仕事をしている女性の論文テーマは、


ラジオと女性のエンパワーメント



まあ、かなり大雑把な題目で、これまで半年くらいかけて
テーマをぐっと絞り込むのに苦労したのだけれど・・・・

本人はマラリア担当でカンボジア全土を飛びまくって
農村部の状況について情報収集しているやり手の女性。
ラジオで話す仕事をしているだけあって、声もきれいし
発言内容もとても分かりやすくって、頭いいなあ~って
思える立派な女性。



彼女は延々と試行錯誤した挙句、結局は「スラムに住む
女性たちのリプロダクティブヘルスに関する知識・ポジティブな
行為の変化に対して、ラジオがどれくら貢献していて、
今後どうすればもっと貢献できるか」というような内容で
調査を実施して論文を作成することに。


リプロダクティブヘルスといっても、また幅広いので、
「避妊方法と安全な中絶」に、さらに絞込み。

彼女はお母様が助産士なので、こういうテーマになったの
ではないかと思ったりして。


非合法で危険な中絶がどのくらい行われているか、実態調査が
ないので、実情は分からないのだけれど・・・・性の解放が
進んでいるカンボジアだから、きっと中絶の数も多くなって
きているはず・・・。

カンボジアでは「処女崇拝」とでもいえるくらい「処女性」が
重要視されてるから、性体験のある女性でも「処女」だって
うそついてコンドーム使ってないケースがかなりあるはず。
援助交際やってる高校生は、すでにそうやっておじさんたちを
だまして大変なことになっていて、ラジオ番組が
そういった女性の悩み相談を受けるっていう事態になって
たくらいなのだ。

家族計画はいいとしても、中絶の講義は、いつも大変。
クラスの半分以上が中絶は「殺人」だと思っていて
中絶反対なので、ジェンダー視点から
「中絶は女性の基本的人権」とか言っても、
「だから?」ってかんじなのだ。


いやはや、リプロや性教育は、宗教や文化的背景
しがらみが多くって、扱うのが大変だなあ・・・・


写真はVISARTO
体調のせいで、慣れない紙おむつで週末をすごしているところ







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