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小池百合子新防衛相にちょっと思うこと

2007-07-04 23:50:11 | 現代日本政治
 彼女については、よく、「多くの政党を渡り歩いてきた」と評される(昨日の「報道ステーション」でもそう言われていた)が、果たしてそうなのだろうか。
 日本新党→新進党→自由党→保守党→自民党、という経過をたどったわけだが、日本新党は、他の野党とともに解党して、2大政党の一方を目指した新進党を結成したのだし、その新進党が内紛のため解党して四分五裂した際、小池は小沢一郎らの自由党に加わることになったにすぎない。そして短期間の自自公連立後、連立離脱に踏み切った小沢らに対し、野田毅ら連立維持派が分離して保守党を結成した際にこれに加わった。そして保守党が熊谷弘ら民主党からの離脱組を加えて保守新党に改組した際、これに加わらずに野田らとともに自民党に加わった。
 つまり、その時その時で政党が結成される節目には参加しているが、既存の政党を渡り歩いているわけではない。
 例えば、社民党で当選した議員が、やがて民主党に移り、またさらに自民党に移ったとしたら、それは政界渡り鳥などと評されても仕方がないだろう。しかし、小池のやってきたことは、そのようなものではない。
 小池よりもっと多くの党を経た人物として、二階俊博がいる。自民党→新生党→新進党→自由党→保守党→保守新党→自民党という経歴の持ち主だ。現参議院議長の扇千景も、二階と同様の経過をたどっている。しかし、彼らについて、党を渡り歩いているといった批判は聞かない。
 何故、小池ばかりがあのように批判されなければならないのか、疑問に思う。

 とはいえ、自民党一党支配打破を唱えた日本新党の当初からのメンバーであった彼女が、ぬけぬけと自民党の閣僚におさまっているという図は、やはり私としては不満だ。変節漢という印象はぬぐえない(「漢」じゃないか)。

 辻元清美や福島瑞穂のような、野党であることに何の不満も抱かず、もしろそれ自体を目標としているかのような女性政治家たちとは違い、政治家たるもの、政権内で手腕を発揮すべきとの思いを優先させたのだろうか。それを、あながち否定するつもりはない。
 しかし私は、彼女には従来の自民党政治の枠を超える改革者としての役割を期待していたので、それが結果的に自民党に取り込まれているという現状には、残念でならない。
 もっとも、自民党も変質しつつあるのだろうが・・・・・・。