○ショスタコーヴィチ 交響曲第7番「レニングラード」 コンドラシン/モスクワ・フィル 1975年
昨年聴いた群響定期での演奏にいたく感激したので、どうしてもその比較になってしまいます。
まず、集中力、厳しさ、緊張感という点で、群響の方が勝っているように感じます。コンドラシンの演奏も一般の評価は高いですが、群響のような末梢神経のすみずみまで届くぴりぴりした緊張感には欠けるように思えます。
また、群響の演奏に比べて、全体的に明るく、おおらかな印象を受けます。例えば、3楽章の中間部で、トランペットが叫ぶように吹くところがありますが、群響の演奏はとても悲愴感を感じるのに対して、どこか平板に感じます。
一方、終楽章の終わり、第1楽章の主題を金管が回想するところで、くっきり際立たせているなど、金管の優位性を感じます。
このCDは十年以上前に購入したもの、ほとんど聴いていませんでしたが、ようやく聴き始めました。