○ドヴォルジャーク 交響曲第8番 ワルター/コロンビア交響楽団 1961年2月8、12日
ふと「イギリス」を聴きたくなって手にとったのがワルター盤。名演だけにすでにこのブログで紹介したものと思っていたら、まだということがわかりました。
ワルターにドヴォルジャークというイメージは全くないといってよいくらいでしょうが、この8番は素晴らしい演奏です。
堂々として気品のある1楽章、特に出だしのチェロの高貴さは、他の演奏では聴くことができません。早めのテンポの2楽章。この2楽章はとにかくユニークと思います。木管楽器のさえずりが早いこと。でもそれが確信を持っているといいましょうか、聴く者を納得させてしまうものを持っています。続く3楽章も早めですが、4楽章になってぐっと遅いテンポで、スケールの大きい構えで最後を迎えます。テンポも随所で自在に変化しますが、意図的でなく自然な流れで変化します。
音が少しやせていて貧弱なのが、少し残念なところです。