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世界の人気女流ピアニスト - エレーヌ・グリモー

2011-02-17 00:58:35 | 協奏曲

 今年のグラモフォン・カレンダーの2月を飾っているのは今や世界的人気を集める女流ピアニスト、エレーヌ・グリモー(Hélène Grimaud)である。筆者が最初に彼女の生演奏に接したのはかれこれ10年近く前になるがチョン・ミョンフン/フランス国立放送フィル来日公演の時だった。彼女はこの時マズア/ニューヨーク・フィルとライヴ・レコーディングしたばかりのベートーヴェンの「ピアノ協奏曲第4番」を披露した。この印象的な彼女のベートーヴェンは現在でも忘れることができないが今回取り上げる写真のCD、ディビッド・ジンマン/ボルティモア交響楽団とのガーシュイン/ピアノ協奏曲ヘ長とラヴェル/ピアノ協奏曲ト長調(1997年録音)もまた彼女の洗練されたテクニックがうかがえる名盤のひとつに数えられると思う。またラヴェルの協奏曲はこれより5年前の1992年にロペス=コボス/ロイヤル・フィルと録音しておりこれが2度目の録音でこの旧盤と共に魅力的な1枚である。南フランス、エクサンプロヴァンス出身の彼女にしてフランスものはあまり取りあげない中このラヴェルは例外なのであろうか短期間で再録音に取り組んだところも当時大変興味深かかった。今後も彼女の益々の活躍を期待したいところである。