今日は17cmEP/LPレコード・コレクションから懐かしい「ドン・コサック合唱団」の写真の1枚を取り上げてみたい。このレコードは今から約半世紀も前に「日本コロムビア」から発売されたモノラル45回転EP盤(EM-102)であるが筆者愛聴の1枚である。「ドン・コサック合唱団」は今から約1世紀近く前に「ドン河」流域を拠点とする「コザック兵士」の優秀な合唱隊で指揮者セルゲイ・ジャーロフ(Sergei Jaroff)のもとで結成されて合唱団でその後世界各地で大好評を得てその活働の拠点をアメリカに移した。
このレコードには彼らの「十八番」ー「ロシア民謡」を中心に「ヴォルガの舟歌」、「ステンカ・ラージン」など全4曲が収められている。録音の古さこそ感じさせるが「ステンカ・ラージン」の底からこみ上げてくる低音の歌いこみの凄みなどこの合唱団の底力をうかがい知ることができる貴重な1枚である。後にカラヤンがベルリン・フィルとのチャイコフスキー/大序曲「1812年」のレコーディングの際(1966年)この「ドン・コサック合唱団」の声楽を加えた意も充分に頷ける。