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RCA-VICTROLA廉価盤LPシリーズから1枚

2011-01-16 12:26:48 | 協奏曲

 久しぶりに1960年代にRCAビクターから廉価盤LPとして発売された(当時1枚1,200円)シリーズの中から筆者が好きな1枚を紹介してみたい。写真のLPは1964年に発売されたグリーグの「ピアノ協奏曲」と劇音楽「ペール・ギュント」組曲がカップリングされたものである。(SUP-2024)演奏はオッド・グリュンナー・ヘッゲ指揮オスロ・フィルハーモニー管弦楽団、ピアノ=キエル・ベッケルント(ピアノ協奏曲)によるものだが当時中学生だった筆者には指揮者、ピアニストの名前など知る由しもなかった。
 ソリストのキエル・ベッケルント(Kjell Baekkelund/1930~2004)はオスロ出身でなんと8歳の時にこの「オスロ・フィル」と共演した経歴がある天才的ピアニストで1953年の「第1回スカンジナヴィア音楽祭」で優賞、さらに同年の最優秀ピアニストとしてロンドンの権威ある「Harriet Cohen Medal」を受賞している。ただ日本国内では彼のレコードがこれ以外には見当たらない(現在CD化もされてないと思われる)ため知名度が低いのが残念である。一方の指揮者のオッド・グリュナー・ヘッゲ(Odd Grüner-Hegge/1899~1973)も1899年オスロの旧名クリスチャニア(Christiania)生まれの人で1931年から1962年までこの「オスロ・フィル」の音楽監督を務めている。このレコードの録音年代はジャケットに記載がないので不明だがオリジナル・ステレオ録音なので彼が音楽監督を務めていた1960年前後のものかと推定される。