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カラヤンの金字塔、ワーグナー楽劇「ニーベルングの指環」全4部作

2009-05-30 11:54:53 | ヘルベルト・フォン・カラヤン
 ヘルベルト・フォン・カラヤンは生涯を通じてワーグナーのオペラ作品に強い感心を持っていた。楽劇「ニーベルングの指環」全4部作は古くは戦前のアーヘン市立歌劇場時代にも取り上げておりその後1951年バイロイト音楽祭初出演で振り、ウィーン国立歌劇場時代は彼の目玉の出し物の一つだった。しかしまだこの時代には51年の一部のバイロイト・ライヴ盤を除き正規レコーデイングは行っておらずこの録音セッションは1967年からのザルツブルク・イースター・フェスティバルでの上演とほぼ前後並行しながらドイツ・グラモフォンにより行われた。
 録音は1966年の楽劇「ワルキューレ」から開始され67年「ラインの黄金」、68年~69年「ジークフリート」、69年~70年「神々の黄昏」で完結する。会場はいずれも当時のカラヤン/ベルリン・フィルの録音セッションで使用されていたベルリン、ダーレムの「イエス・キリスト」教会で行われている。写真のCD/BOXは全4部作をCD15枚にまとめたものである。演奏は言うまでもなく全篇「カラヤン美学」に徹した山奥の湖水のように澄んだ透明感あふれるワーグナーの世界が広がる名演である。彼の「金字塔」としてまた「不滅の名演」として後世にも伝わって行くことだろう。もちろん歌手陣もイースター音楽祭と同一メンバーである。