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カラヤンのヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」

2009-05-07 15:50:42 | ヘルベルト・フォン・カラヤン
 カラヤンはフランスのグランド・オペラ様式で作曲されたヴェルディ中期の傑作オペラ「ドン・カルロ」を1975年から1978年まで連続4回夏のザルツブルク音楽祭の舞台に取り上げている。私個人的には最終の1978年公演ライヴが気に入り当時NHKFMでオン・エアされた8月4日公演のエア・チェック・テープを時々聴いてる。ドン・カルロ役に当時絶好調の時期にあったホセ・カレーラスを起用、エリザベッタにミレッラ・フレーニ、フィリポ2世にニコライ・ギャウロフ等々申し分ない名歌手をそろえ合唱:ウィーン国立歌劇場合唱団、管弦楽ウィーンフィルによる名演ライヴである。
 この作品はパリ・オペラ座の依頼を受けてヴェルディが1865年から66年にかけて作曲された歌劇でオリジナル版は全5幕8場からの構成で原語はフランス語で上演時間も4時間を超える大作となったと言われる。記録によれば、1867年3月にフランス皇帝ナポレオン3世夫妻を迎えてのオペラ座初演の時には第4幕第1場のエリザベッタとエボリ公女の二重唱をカットするなどしたらしいがあまり評判はよくなかったようである。その後色々と改訂が行われカラヤンが取り上げている版は1884年のミラノ・スカラ座上演に備えて改訂されたイタリア語版の全4幕版である。後のレコーディング(1978/9月)、ならびにテレモンディアル制作の映像(1986)もこの全4幕版で行っている。(管弦楽はどちらもベルリン・フィル)やはり私にとってはこのオペラもカラヤンの生で聴きたかった作品の一つであった。