教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

岩崎日出俊氏のサバイバル金融の考え方の延長上に

2005-09-25 06:49:43 | 戦略
岩崎日出俊氏
が2005年5月に出版した本
「サバイバルとしての金融」(祥伝社新書)

これは、新しい市場主義の考え方を
知る上で、便利。

新しいというよりも、
今までの市場の原理に対する
幻想を払拭しているのであって、
原理そのものはアダムスミスが
提唱していた当時から変わっては
いない。

同じ現象に対して
新しい見方に変化した
ということがポイント。

もっともステイクホルダー資本主義を
村社会資本主義として
株主至上主義な点は、
全体の新しさの中で、
このこだわりは何だろうと
思うが。

氏がスタンフォードで学んだ当時の
ことが書かれているところが
あるが、これは私学経営にも役に立つ。

「私が学んだ当事(27年前)からスタンフォードでは
『ビジネスと変化する環境』と称する科目が必修履修科目
として教えられていました。そしてこの科目の主要テーマの
1つが『倫理』でした。
アメリカのビジネス・スクールといいますと、金融や
マーケティングといった実利的な学問やテクニックだけを
教えるところと誤解されている方もいるかもしれません。
しかしながら4半世紀以上前から『倫理』を主要テーマとして
教えていました。………市場主義を拝金主義と誤解し心まで
金に支配されてしまったのでは、本当に精神が荒廃してしまいます。
日本の責任ある地位の方々、あるいはこれから
そういった地位に就かんとされている方々には、今一度
『ノーブレス・オブリジェ』の意味するところを
かみしめていただきたいと思います。」

この本の考え方を金融という枠内で読書するのでは
なく、あらゆる領域の延長上で読書してみることが
できるかどうか。

たとえば、サバイバルとしての「私学」と
置き換えて読んでみるのはどうだろうか。

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