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日本橋でもみなとみらいでもガスコージェネ拡大、経団連会長より合理的 - 8割もの省エネ・マンションも

2019-05-31 | いとすぎの見るこの社会-地球環境を考える
経団連会長が原発再稼働を公然と求めたそのすぐ後、
興味深い動きがあった。ガスコージェネの着実な拡大である。

日本橋やみなとみらいではガスコージェネレーション・システムの導入で
エネルギー効率の改善と災害対策を両立させる事業が始まった。

原発再稼働に比べれば遥かにエネルギー効率は高く災害にも強い。
(原発は出力調整ができなばかりか熱をポイ捨てし、災害に弱い劣等生である)
福島原発事故のような破滅的な事態を招くこともないので安心して都市部に置ける。

また、西日本ではエネルギー消費の8割をカットする省エネマンションが登場した。
ガスコージェネよりも高価な燃料電池を使用しているが、補助金のお蔭か
同グレードのマンションと販売価格が変わらないのに
年間13万円以上もコストを節減できるとか。

コージェネがいかに優秀なエネルギー源で災害にも強い優等生であるかが分かる。
落伍者でカネ食い虫の原発など稼働していたらイノベーションも
エネルギー効率の改善も進まなくなってしまい、災害での損害を大きくする。
(北電を見れば分かるように、石炭火力ともどもブラックアウトの元凶にすらなる)

つまり、皮肉なことに経団連のエネルギー提言の後進性が数々の事実によって
誰の目にもはっきりと証明されてしまうことになってしまった訳なのだ。

入院中の経団連会長は、余りにも職務に忙しく
こうしたエネルギー問題を研究する暇もないのだろう。
或いは体調悪化のため判断力に陰りが生じていたのかもしれない。

充分に療養されるとともに、エネルギー問題をよく研究されてから
国民に対し公明正大な提言を行うことを期待したいものだ。

▽ 大型発電所はエネルギーを無駄にし、域外に巨額の富を流出させる元凶

『里地里山エネルギー - 自立分散への挑戦』(河野博子,中央公論新社)


矢張り、「政策面では当ウェブログが予言した通りのみっともない状況」、
「保守退嬰で半可通の安倍がのさばっている限り、どうしてもそうなる」状況は打破されるべきだ。

日本経済新聞に掲載されていた数値に日本経済の成長率とドル円を加えて比較した。
(2015年の成長率はIMF推計値、ドル円平均は想定値である)

 (年度)(燃料費増)(成長率)(ドル円の平均)
  2011年  2.3兆円  -1.3    81円
  2012年  3.1兆円   0.1    81円
  2013年  3.6兆円   1.8    99円
  2014年  3.4兆円  -1.0    107円
  2015年  2.5兆円   0.6    120円ほど

○燃料費の増加は、円安や原油価格の影響を強く受けている
 (2013年は円安の影響大、2015年は原油急落の影響大)
○原発が稼働しなくとも、原油安や円高で燃料費負担は急減する
○原発稼働数や発電量は、経済成長率と殆ど関係がない
○燃料費負担の増減と経済成長率は殆ど関係がない
 (燃料費負担が最も重かった2013年が最も成長率が高い)

以下の指摘も、日本経済停滞の現実が
何よりも雄弁に立証していると言えよう。

「原子力は日本経済に有害なのである。
 成長率の低迷が何より雄弁にそれを証明している」

「異次元緩和などと「次元の低い」政策を行っている日本よりも
 明らかに成長率の高いドイツは、コージェネ発電の比率が13%に達している。
 日本経済のために、原子力を撃滅してコージェネに転換するべきなのである」

「ドイツはコージェネ発電の比率を2020年までに25%に引き上げようとしている。
 同じような少子高齢化が進む両国が、成長率で差がついている理由は明白だ。
 日本では原子力利権がのさばって経済成長を抑圧しているからだ」

「賢明でかつ投資も増え、経済成長に繋がる合理的なコージェネが普及すると
 確実に電力大手の売上は減り、原子力の必要性が全くないことがバレるので
 利権勢力としては何としても国民にとっては非常に有益なコージェネを普及させたくないのだ」

「残念ながら自民内の脱原発派は強力な代案を出していない。
 コストの安い風力発電のため送電網を整備するとともに、
 (愚劣なバラ撒きである国土強靭化やリニアの10分の1以下の予算で可能だ)
 経済合理性の高いコージェネ発電の買取制度を創設し、
 地中熱での節電分をネガワット取引で売却できるようにすべきである」

「原発ゼロは可能であるばかりか、日本経済の成長のために必須である。
 原発利権を撃滅しなければ、今の低成長から脱することもできない。
 潜在エネルギー資源を豊富に持つ地方経済の「創生」の成否もそこにかかっている」

「当ウェブログは、原子力比率の高いフランスの成長率が低いこと、
 成長率でドイツに劣るばかりか製造業もドイツに劣っていることから、
 原子力はただのレント(政治利権)に過ぎず、経済成長の妨害要因だと指摘してきた」

「愚劣な安倍内閣の円安誘導による燃料費高騰の現実を無視し、
 電力料金の高騰ばかり強調して国民を「B層」扱いして欺き、
 原発再稼働を狙う醜悪な「第五列」の情報操作の悪質さと欺瞞は、
 報道によっても完璧に証明されつつある」

「省エネと風力に注力する合理的なエネルギー政策を選択できれば日本経済は甦る。
 地中熱と木質バイオマス熱利用を推進すれば地方経済にもポジティブであるが、
 問題は今の自民党が原子力と癒着し、そうした「正しい」政策を妨害していることだ」

「それは同時に、新規雇用を生まない利権勢力に利益誘導し、
 日本経済の成長をも妨害するというより重大な問題を内包している」

「新電力はまだまだ比率が低い。
 需要側(企業・家庭)が省エネと自家発電(コージェネ・太陽光)を進めることで
 電力コストは低下し、投資も増え真の「経済の好循環」が実現するのである」

「日本経済新聞は、首都圏だけで原発13基分・2兆円超の投資計画があると伝えている。
 間違いなくこれは日本の内需を力強く支える成長分野である」

「利権勢力に牛耳られた日本では長らく
 「経済成長率が低いのにエネルギー消費の伸びの方が大きい」という
 どうしようもない病的な状態にあり、利権勢力にカネを上納し続けてきた」

「勿論その元凶は、エネルギーを垂れ流し国内投資を抑圧してきた原子力だ。
 企業も家庭もエネルギー効率化や省エネ投資に邁進し、
 原子力を締め上げることによって日本経済は再び前進する」

「電力自由化で電力利権が打撃を受けるのは間違いない。
 必至に骨抜きを図る利権勢力の策動を打破するために、
 国民はエネルギーコストを引き下げる賢明な企業を支持しなければならない」

「ネガワット取引による省エネ投資促進にも大きな効果がある。
 利権癒着政党・自民を追い込んで正しい政策を実行させなければならない」

「日本経済新聞に興味深い記事が載っている。
 経産省発表によれば、2015年の原発停止での燃料費増加額が2.5兆円で、
 原発再稼働と原油安で2014年よりも大幅に減少したと言う」

「2014年が「原発ゼロ」だったのだから、
 原発稼働より原油安の影響が主因であるのは誰でも分かる話である。
 (その証拠に、大飯原発を稼働させていた2012年の数値の方が遥かに上だ)」

「利権勢力は骨の髄から嘘つきだから、「原油価格はどうなるか分からない」などと言うのだろうが、
 それを言うなら原発の不祥事や過酷事故がいつ起きるか分からないという事実を認めるべきだ。
 自ら二枚舌であると世間に公表しているも同然なのがなぜ分からないのか」

「原発依存度の高かった関西電力と九州電力の賃金水準がいまだに低いことから、
 原子力が利権そのもの、「電力大手の金づる」であるのは完璧に証明されたと言えよう」

「日本国民はさすがにその胡散臭さに気付いてきているので、
 原発再稼働が日本のためのものではなく一部利権勢力のためのものであると
 漸く感付いて反感を強めている」

「但し、利権勢力の情報操作活動はいまだに続いていることにも注意されたい。
 それは少し前迄は、「原発停止で国富流出」という欺瞞の塊のような主張であり、
 原油安で嘘がバレてきたので「地球温暖化対策のため原子力を」にすり替わっている」

「電力利権と結託した一部企業は、「乾いた雑巾」説を唱えて
 国民を騙そうとしているが、絶対に信じてはならない」

「我が国の大型発電所はエネルギーロスの塊であり、
 日本の省エネが進まない最大の原因となっているのは
 エネルギー転換(発電)部門なのである」

「電力政策・エネルギー政策を考える際には、
 必ずこうした「業界の利害」を頭に置いておく必要がある」

「これまで電力利権勢力は「電力自由化で料金は上がる」
 「安定供給に支障が」と見え透いた大嘘を喚いていたが、
 彼らのとんでもない嘘が白日の下に暴かれる日が近付いてきた」

「何故なら、凄まじい原油安によって電力料金の大幅低下が間違いない上に、
 電力自由化の開始が重なって確実に国民に恩恵が及ぶからだ」

「次元の低い安倍政権も、「原発停止で3.7兆円の国富流出」などと
 国民を馬鹿にした嘘を吐き、大幅円安を招いた己の失態を直視すらできない始末だ」

「日本国民は、電力自由化でコスト低下が実現すること、原発再稼働など不要であること、
 実は円高とエネルギー価格低下こそ生活向上に直結すると理解できるようになる」

「だから今年は、安倍政権がもたらした大幅円安こそが日本国民を貧しくした元凶であること、
 株価や大企業の業績など大多数の国民の生活と殆ど関係がないこと、
 円高とエネルギーコスト低下こそが国民に恩恵をもたらすこと、
 そして原発再稼働が日本経済のためではなく一部利権層のためのものであること、
 これらが全て、誰の目にも明らかになるであろう」

「野党はメガソーラーではなくコストの低いコージェネ発電の買取制度と、
 地中熱促進とネガワット取引でのエネルギーコスト低下と投資増を掲げて
 利権癒着政党を選挙で叩きのめすべきである。
 それでこそ内需が力強く成長し、日本経済が甦るのだから」

「原子力が我が国の経済に貢献しているどころか、
 一部利権企業のカネ儲けにばかり貢献していながら
 日本経済全体を停滞させているのは事実に照らして明らかである」

「実質賃金の水準であの民主党政権にすら負け、
 経済成長率でも負けつつある次元の低い安倍政権は、
 エネルギー政策でも果てしなく程度が低いと自ら立証した訳である」

「水素利用やFCVはあくまでも「実験」「開発」に過ぎず、
 政府が合理性を理解していたら北海道のCBM(炭層ガス)開発と
 コージェネ促進、地中熱普及に注力する筈だ。
 次元の低い安倍政権は、重要なエネルギー政策を何一つ実施していない」

「水素利用であれば、民間企業の方が合理的で低コストの利用法を開発している。
 エネルギー需要値が近いから、安倍政権の次元の低い政策より遥かに優れている」

「今年の夏も結局、電力不足は起きそうになく、
 電力自由化による顧客流出の加速で予備率は向上した」

「更に、円高と原油安による燃料費の激減で
 日本国民のエネルギーコストは急激に低下している」

「原油安が利権勢力の大嘘を暴いた。
 燃料費の増減は原発稼働の有無ではなく、
 円安と原油価格によって大きく左右されるものだ。
 原発稼働が国民負担軽減のためのものではないことも事実が証明した」

「「原発停止で電力危機」などという傑作な嘘も、
 「原発停止で国富流出」などという反社会的なプロパガンダも、
 今となっては嘘つきの証拠でしかなくなったのである」

「原発再稼働が始まるとともに東証が暴落し、
 経済成長率が下方修正されたのはまさに「天誅」である。
 「天網恢々粗にして漏らさず」とはよく言ったものだ」

「原発稼働が全く日本経済を成長させていないという事実、
 燃料費輸入の増減が殆ど成長率に影響していないという事実は、
 経済指標が議論の余地なく明白に証明している」

「東日本では、風力だけでなくコージェネに大きな成長余地がある。
 安倍政権の利権擁護姿勢がなければもっと投資が進み、
 日本のエネルギー効率が向上していた筈である」

「「電力広域的運営推進機関」(送電網を管理する公的組織)が非常に重要な発表を行っている。
 泊原発が稼働ゼロでも北海道は大幅な電力余剰になることが判明したのだ」

「数年前は「原発停止で電力不足」などと喚いていた連中がいたが、
 彼らの腐った本性がまた露呈し、国民を欺く嘘つきだと実証された訳である」

「最近は「温暖化対策」だの「電力のベストミックス」だのプロパガンダを垂れ流しているが、
 「温暖化対策と称してカネ儲けしたい」「自分達のカネ儲けのためのベストミックス」
 が本音であることは火を見るよりも明らかである」

「北海道から東京電力管内に送電すると膨大なロスが出るのは明白であり、
 膨大な潜在風力資源のある東北で発電して首都圏に送った方が遥かに合理的である」

「再生可能エネルギーやコージェネに尋常ではない敵意を示して中傷し、
 電力自由化に対して電力大手が強烈に抵抗してきた理由は自ずと明らかであろう」

「「自分達が安定して儲けるのに邪魔だから」というのが真実である。
 経営面から見れば彼らの本音がはっきりと見える」

「以前よりは再生可能エネルギーの導入が進み、電力の完全自由化が始まったが、
 既存大手事業者の隠然たる力が残っているため、そして制度設計が悪いため、
 現在においても決して楽観できる状況ではない」

「風力発電の普及を陰に陽に妨害してきたのも、電力自由化に反対してきたのも、
 参入障壁の高い原発で独占的に稼げなくなるのを恐れていたからだ」

「四国では原子力の安全コストが高騰している実態が明らかになっており、
 原発稼働は電力大手の収益改善には繋がっても国民の負担軽減に繋がらないことも
 これで「議論の余地のない明白な事実」になってきた」

「日本のエネルギーコストを下げ、投資を増やし内需を支える方策ははっきりしている。
 コストの安い風力発電とバイオマス熱利用(極めてエネルギー効率が良い)を推進すること、
 地中熱やコージェネのような省エネを推進することである」

「原発や石炭火力は省エネを妨害し、新規投資やエネルギー効率向上を妨げるので
 日本経済のためにも地域経済のためにも有害なのである」

「最も重要な、発電部門での省エネ(コージェネが主力である)が進んでおらず、
 再生可能エネルギーで最も重要な風力発電とバイオマス利用の政策的欠点のため
 日本経済の低成長は依然として続いてしまっているのだ」

「もはや日本国内では、余程のお人よしか余程騙されやすい者以外は、
 原発稼働が一体誰のためのものなのか理解できない者はいるまい。
 (理解できないとしたら相当深刻な情弱か、とぼけている利害関係者である)」

「原発再稼働で電力大手の収益が急回復したこと、
 国民の電気料金は変わらないか若しくは雀の涙ほどしか下がらないこと、
 原発稼働は既得権を持つ事業者の金儲けのためであること。
 以上の三点が完璧に証明されたと言ってよい」

「福島原発事故の時と同様の事態がこれから起き得ることも容易に予想できる。
 事業者は過酷事故が起きたら「想定外」と叫んで全力で責任転嫁に走り、
 国民に事故の費用を払わせようとするだろう」

「事実、福島原発事故前にとんでもない大言壮語を行い
 「日本は多重防護があるからチェルノブイリと違う」
 「過疎地が裕福に」「資産税がっぽり」
 などとほざいていた連中は、何一つとして責任を取っていない」

「これが「彼ら」の本性であり、現在もその本性は何ら変わっていない。
 国民の電気料金を使った原発広告がまたぞろ展開されていることからも明らかだ」

「完全に四国では電力余りの状況になっている。
 原発再稼働で最も得をするのは利害関係者であり
 四国の住民への恩恵は(利害関係者以外)殆どないに等しいことが分かる」

「年に250億円も大儲けできるのだから、
 会社が原発を動かしたがる理由ははっきりしている。
 勿論、住民のためではないこともはっきりしている」

「原発を持つ電力大手と住民との間には、根本的な利害相反がある。
 電力自由化がその隠れた構造を炙り出したのだ」

「人口減少に苦しむ北海道では、コージェネ投資こそ切り札となるのに
 原発稼働などしたら衰退の一途に陥るのは決定的である」

「関西電力が原発稼働を理由を急ぐ理由が明らかになってきた。
 以前は「電力不足」と声高に叫んでいたがその嘘が露見したため、
 電力料金の引き下げをアピールしている」

「しかしこれは勿論、顧客のためではない。
 電力自由化によって顧客が大規模に流出しているため、
 電気料金を下げざるを得ないのである」

「その証拠に、販売単価が上がっても販売量が落ちて減収になっていると言う。
 当ウェブログは原発依存度の高さを無視して自らリスクを極大化した、
 電力大手の経営判断ミスであると指摘したが、今まさにそれが証明されつつあると言える」

「「普通の民間会社」ではないから経営陣はほぼ責任を取っていないに等しいが、
 原発稼働率と関西電や九州電の収益の推移を比較すれば
 原発依存が、地域住民や顧客だけでなく企業にとっても危険なハイリスク経営であることは明白である」

「また、エネルギー分野での技術革新・イノベーションは速い。
 エネルギー効率やコストの面で考えれば、小規模分散エネルギーの方が優秀であり、
 エネルギーの無駄が余りにも多くコストの下がらない大規模発電所は恐竜のように時代遅れになる運命だ」

「訪日観光客が増加の一途を辿る関西では宿発施設を増やさなければならないし、
 元々日照に恵まれた地域であるから、太陽光発電の自家消費と
 ガスコージェネレーションが増えるのは自明の理である。
 (稼働率が不安定な原発と違い、安定的でしかも半永久的に利用できる地中熱利用も良い)」

「コージェネが不可能でエネルギーの無駄の多い原発など再稼働する必要性はない。
 原子力依存という重大な経営ミスを行った大手事業者は自業自得であり、
 原発を稼働しないことこそ関西地域で投資が増え、エネルギー効率を高めるための鍵である」

「太陽光発電は着々とコストが低下しており、夜の使用量が少ない公共施設とは相性が良い。
 また、いずれクリーンなガス火力だけなく近隣の熱需要地でガスコージェネを行い、
 エネルギー効率が改善するだけでなく地域内で富を循環させることが可能となるだろう。
 生駒市の規模であれば年間で数十億円規模の富の流出が止まり、地域を豊かにすることができる。
 自治体にとって、ただ漫然と電力大手から電気を買っていること自体が愚行になるのだ」

「予想通り、恐れていた事態になってきた。
 安倍政権の次元の低い保守退嬰のエネルギー政策のために、
 日本において省エネが進んでいない実態が判明した」

「日本が誇れるのは過去の省エネであって、
 今はもう「劣等生」に転落しつつある」 

「何故なら、米中をはじめ省エネ・再生可能エネ投資を進める国では
 経済成長を維持しながらもGDP1単位あたりの二酸化炭素排出量が大幅に減っている。
 しかし日本は、経済成長も省エネも進まず停滞を続けているのだ」

「これは既に2000年代の欧州で見られた現象で、
 低成長にも関わらずエネルギー消費が減らない日本と好対照だった」

「つまり日本は、欧州の先進国ばかりか米中にも劣りつつあるのだ。
 これが「劣等生」でなくて何であろう。過去の栄光があるだけに情けない話だ。
 自己を客観視し、謙虚に優れた仕組みを取り入れる進取の精神すら失いつつあるのだ。
 (日本国内には進取の精神があるが、利権癒着の安倍政権には欠けている)」

「日本国内でも曲がりなりにもFITと電力自由化を進めたお蔭で
 民間では新しい動きの胎動が見られ、省エネなど新規投資は行われている。
 しかし、肝心の政権がどう見ても既存事業者の利益を擁護する政策ばかりで、
 日本全体が力強く動いている状態にはなっていない。
 (これは程度の低い安倍政権だけでなく、野党の政策提言の質が低いせいでもある)」

「低コストのコージェネ発電の固定価格買い取りも、
 膨大な効果がある地中熱利用の促進も、
 再生可能エネルギーで最も低コストの風力開発促進も、
 安倍政権は何一つ必要な政策を行っていない。
 行っていないどころかたっぷり自民に献金する既存事業者を擁護し
 新規投資を阻害する始末である。だから日本が低成長・省エネ停滞になるのだ」

「安倍政権の「逆コース」エネルギー政策によって日本の劣化が進んでいる。
 成長率でも負け、エネルギー効率改善でも負ける惨状で、
 歴代政権の中でも無能さが際立っていると言えよう」

「民間企業でも有能で俊敏なところはエネルギー投資を敢行している。
 政府がコージェネ促進策を始めていれば、爆発的に省エネが進んだものを。
 旧套墨守で利権癒着の安倍政権では全く話にもならない」

「自治体も、あちこちで先駆者の挑戦が行われている。
 ごみ処理場だけでなく公共施設や宿泊施設のボイラーを木質バイオマスにし、
 ガス利用ならコージェネにすればより大きな経済効果が出る筈だ」

「左程大きくない自治体のパイロットプラントでも数千万の利益が出るのだから、
 規模の大きい中核自治体で本気で取り組めば数千億を超える利益が出るのは確実だ」

「米中ですら二酸化炭素排出を抑制しながら経済成長しているのに、
 安倍政権下の日本経済は悲しいことにその逆の状態になっている」

「つまり、碌に経済成長していないのにも関わらず、
 排出二酸化炭素は増えてしまっているのである」

「これは言う迄もなく、根本的にエネルギー政策が間違っており、
 エネルギーリテラシーが限りなく低い安倍政権が
 日本経済の成長を妨害している(これだけでも重罪だが)ばかりか
 エネルギー効率の改善をも邪魔しているからである」

「安倍政権は省エネをサボっているだけでなく、
 北日本と東日本での重要なエネルギー源であり成長産業ともなり得る
 コージェネレーションの普及をも怠っている」

「低温が続く期間は北陸でも山陰でも北信越でも、北関東でも東北でも北海道でも、
 全力でコージェネを稼働させて熱需要と電力需要に応えている筈だ」

「輸送が滞ってもガス・コージェネなら簡単に途絶せず、
 熱と電気を供給し続けることができる。
 (パイプで供給する都市ガスは雪にも低温にも強い)」

「2017年9月の『週刊東洋経済』においては、
 利権癒着の安倍政権が招いた日本のエネルギー事情の惨憺たる有様を暴いており、

・日本の1人当たり温室効果ガス排出量は米国に次いで多い
・1995年比で日本の1人当たり温室効果ガス排出量は殆ど減っていない
 (デンマークは4割以上の削減、英国は3割以上の削減である)
・日本のCO2排出量全体の32%が「電力由来(電力会社から買う電気と熱)」である

 という「不都合な事実」を白日の下に晒している。
 完全に予想通りの醜態とはいえ、実に情けない限りだ」

「大量の水素を発電で使うという馬鹿丸出しの政策を掲げる安倍政権は、
 もはや「再起不能」な水準にまで劣化したと言って良かろう。
 分散でコージェネに使う方が遥かに効率が高いに決まっているし、
 「エネルギー安全保障」を考えるなら半永久的に利用できる風力と地中熱が先だ」

「政策リテラシーが限りなく低い安倍政権は、
 エネルギー効率やコストという基本的事項を全く知らない無知か、
 或いは政治献金を重視して意図的に省エネ技術の実用化を遅らせているかのいずれかだ。
 (いずれにしても悪質で、公益を毀損する劣等政権であることに違いはない)」

「汚いカネの力で「保護」されている原子力と違い、
 コージェネは碌な支援策もない(安倍政権が故意に冷遇している)のに、
 よく頑張っていると思う。コージェネが進めば省エネも投資も進むのに、
 利権癒着政権は公益を無視して自民党に献金する特定勢力を優遇しているのだ」

「姑息な裏工作を見れば、国民の利益ではなく
 自社の利益を最優先として行動していることが露骨に分かる。
 今までは政治家や産業界との関係の深さで維持してきた独占的市場が
 あっと言う間に蚕食されていくのだから、手段を選んでいられなくなるのも不思議ではない」

「安倍・経産省の改革が毎回毎回「口だけ」で貧相な成果しか出ない事実は、
 日本経済の情けない低成長(ロシアにすら敗北)が明々白々に証明している。
 消費や賃金上昇の「次元の違う低迷」ぶりが安倍と経産省の「実力」である」

「それは電力自由化においても同様で、華々しく始まった完全自由化だったが
 この段階で間違いなく「失敗」が約束されている」

「安倍の腐敗した政策の顕著な特徴は、「利権勢力へのバラ撒き」だ。
 だから成長率も賃金上昇率も低迷、欧米よりも年々貧しくなり
 アジア諸国から急速に追い上げられているのである」

「電力自由化でも、前々から「原発再稼働とセット」という密約、
 若しくは暗黙裏の容認があるのではないかと噂されていたが、
 「新電力」と称する既存大手の子会社が市場をひっかき回し、
 原発による見た目だけ安い電気(リスクは全て国民に転嫁する卑怯な電力)で
 競合相手を潰し始めた現状をみれば、矢張り謀略があったものと結論付けられよう」

「当ウェブログは早くから、電力自由化だけでは不十分だと指摘してきた。
 自社の収益しか見ていない保守退嬰の日本企業と、
 自分の電気料金しか見ていない自己中のB層有権者は
 日本のエネルギー効率が改善していないこと、
 日本経済のためには投資を増やしエネルギーコストを低下させる
 正しい政策を安倍も経産省も行っていないことを理解していないからだ」

「原発再稼働は完全に「利権化」しており、
 電力自由化の市場で既存大手が利益を占有するための「手段」と堕している。
 関電には原子力依存度を高めて電力の安定供給を危うくしたという「前科」がある。
 それに関して経営陣は何一つ責任を取っていないのだから、まともな民間企業ではない。
 最低でも原発での収益は政府が「徴収」して福島原発事故の被害者の補償に充てるべきだ」

「原発のように不安定(稼働率の実績を見れば明々白々)で投機的な電源は不要だ。
 本来ならばこの丸紅新電力のように需要側でも電力融通を行い、
 コージェネや省エネのようなエネルギー関連投資を増やして
 同時にエネルギー効率を高める(=エネルギーコストの低下)べきなのだ」

「地中熱で節減した電力やコージェネで発電した余剰電力を売電し、
 収益化するとともに大型発電所でのエネルギーロスをカットすることこそ公益に適う」

「安倍による利権擁護の歪んだ政策、公益に反する利益誘導策を止めさせ、
 コージェネや地中熱などで強力に省エネを促進する
 正しいエネルギー政策に転換しなければならない」

「電力自由化は安倍と経産省の意図的な骨抜きにより
 利権温存を目的とする程度の低い政策になりつつあるが、
 それでも全く成果がない訳ではなかった」

「今の歴史的な猛暑においても電力需給には余裕があり、
 原発事故後に「再稼働しないと電力不足」と叫んでいた連中が
 いかにとんでもない噓つきでいい加減な詐欺的人物であるか証明された」

「また、今後の電力需要の見通しも下方修正されている(つまり電力は足りている)。
 この日本において利権塗れの原子力が不要であることも証明されつつあるのだ」

「これは愚昧で口だけの安倍の失政による経済停滞のためでもあるが、
 矢張り日本企業は優秀で政策の劣後があっても個々の努力で省エネを進めたためだ。
 (政府に図々しい要求ばかりの老化企業は相変わらず保守退嬰だが)」

「原発稼働を要求する保守退嬰の大企業の主張は嘘であり、
 通常は電力自由化で電力コストは低下する。
 今の手抜き自由化でも効果ははっきりしている」

「ただ、現状では明らかに競争が公平ではないから、
 国民のカネを徴収し見せかけの安さで国民を騙す原子力由来電力には
 事故賠償や保険のために充分課税しておくべきであろう。
 (それで漸く、競争上の公正公平が実現する)」

「エネルギー政策が凡庸かつ低劣であっても、技術の進歩は止められない。
 今年は西日本でも地中熱利用が拡大しつつあり、大阪の地下水利用実験では
 電力コストの大幅カットを実現した」

「技術面では未来は明るのだから、暗愚な政官の頭をすげ替えて
 正しいエネルギー政策に転じれば日本の未来は明るいのである」

「福島原発事故で官庁や事業者が「想定外」を連発して
 世界に恥を晒した日本の官庁や原発事業者は一向に進歩していない」

「北海道での震災で大規模停電が起き、札幌を始めとして多くの方々が苦労しているが、
 経産省はまたしても「想定外」と言い訳しており、東日本大震災から教訓を
 全く学ばず、歪んで愚かなエネルギー政策に固執していることが明らかになった」

「東日本大震災では原子力に依存するリスクが極大であることが証明され、
 日本経済の中核である首都圏で湾岸の大型発電所が次々と停止して危地に陥ったのだ」

「経産省や大手事業者の政治的な主張は完全に間違っており、
 火力や原子力の大型発電所こそが電力の安定供給を妨害するリスク要因であり、
 小規模分散発電でリスクを低下させなければならなかったのだ」

「自民党に巨額のカネを上納する大企業と電力大手の利害ばかり重視し、
 災害対策を手抜きして電力の安定供給を妨げた安倍と経産省の罪は重い」

「経産省はコストと安定供給を口実として石炭火力に固執してきた。
 今回の北海道での大規模停電の主因は大型火力発電所の停止であり、
 経産省こそが今回の大規模停電の元凶であることは事実に照らして明白だ」

「今回の大規模停電でも、自らの大失態を誤摩化すために
 利権勢力と組んで「泊原発を稼働させろ」などという
 図々しい要求を始めかねない、徹底して利権擁護の組織である。
 (そして過酷事故が起きたら碌に責任を取らず国民にばかりカネを払わせる)」

「当ウェブログは電力自由化だけでは不充分であり、
 コージェネを促進すべきと何度も何度も指摘してきた」

「北海道のような寒冷地では、ガスやバイオマスのコージェネで
 分散発電が普及していれば停電を相当程度防止できたし、
 停電しても自前の電源があるので家庭や事業者にとっては非常に助かった筈だ」

「風力発電も大手事業者の嫌がらせがなければもっと拡大していた筈だし、
 高コストで無駄の多いメガソーラーを排し、太陽光は自家消費を優先すべきだった。
 安倍も経産省も必要な政策を何一つ行っていない」

「保守退嬰で利権擁護の間違ったエネルギー政策で
 被害を拡大させた経産省は国民に対して謝罪し、
 正しいエネルギー政策に改めるのが当然ではないのか。
 責任を碌に取らず口先で誤摩化し誤りを正さないから何度も失敗するのだ」

「エネルギー政策でも果てしなく次元の低い安倍政権を延命させる限り、
 日本のエネルギー政策は旧套墨守を続け、利権勢力の温床となり続ける」
と当ウェブログは警告した。北海道でもコージェネ推進しておけば大停電などなかったのだ。

▽ コージェネが普及し、風力投資が盛んな欧州国は日本より豊かで高成長

『ルポ 地域再生 なぜヨーロッパのまちは元気なのか?』(志子田徹,イースト・プレス)


次元の低い安倍・経産省が改心しないのだから、使えない頭をすげ替えるのが最善である。

「「泊原発が稼働しないからブラックアウト」という
 世迷い言を繰り返す保守退嬰の論者にまた痛撃があった」

「志賀原発停止中の北陸電力が、大規模停電の可能性は低いと言明したのだ。
 苫東の石炭火力(原発と同様に出力調整が下手)に異常に依存していた北電と違い、
 北陸電力は火力を分散させており大きな水力発電所も持ってるため
 電力融通を受けなくとも北海道のようなブラックアウトは殆ど考えられない」

「出力調整が殆ど出来ず、何か有るとすぐ停止する投機的な原子力は、
 電力の安定供給どころかエネルギーの不安定化に繋がる不良電源でしかない。
 そのことは今回の事例で完璧に証明されたと言って良い」

「ただ、北陸電力にも欠点はあり、ガス火力はどれだけ頑張っても
 6割強のエネルギー効率にしか達しないのである。
 5割以下の石炭火力に比べれば優等生であるが、まだまだ」

「だから、北陸電力に足りないのはコージェネレーションである。
 志賀原発の分をガスコージェネで熱利用も行えば充分補える。
 輸入燃料は大幅削減、エネルギーコストが下がって投資も増える」

「また、北陸は水資源に恵まれているから中小水力発電に関しては
 かなり開発余地がある。欺瞞的な「準国産」ではなく真の「純国産」。
 地域にとっても日本にとっても恩恵ばかりである。
 北電も国益と公益を真摯に考え、ガスシフト、コージェジェネシフトを断行すべきだ」

「国民は電力自由化だけにとどまらず、省エネとコージェネ促進を求めなければならない」
と当時ウェブログは指摘したが、北海道の大停電がその正しさを完璧に証明した。

 ↓ 参考

分散電源で大規模停電はほぼなくなる、北電は北陸電を見習え - 石炭火力よりも効率63%のガス火力を
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/8f5175217f60c25ff5f3df2a1eced686

四国電力は原発稼働で年250億円の大儲け、予備率25%もの電力余剰に -「原発は武器」と北電も公言
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/c800aea0a8fe204ad5a32bb78b746b88

矢張り嘘だった「原発停止で電力不足・国富流出」、新電力の参入で予備率向上 - 円高で燃料費も激減
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/a0a7fc6e0cbbf1eafd9a3cecc40350b5

コージェネレーションの急成長は確実、2030年迄に全電源の7%に -「15%を目指すべき」との声も
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/b8067d44524b710bec11a333716f6b4f‎

日本は既に省エネ「劣等生」、コージェネが不十分でビルの消費エネルギーも多い -「世界トップから脱落」
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/bdbe09d8dd34742ef530ce1011b5cb0c

▽ 投資を増やしエネルギー効率も向上するガス・コージェネの分散発電、災害にも強い

『天然ガスが日本を救う 知られざる資源の政治経済学』(石井彰,日経BP社)


大京、芦屋にエネルギー消費量8割減のマンション(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44903740W9A510C1XQ1000/
”大京は16日、エネルギー消費をゼロに近づけたZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)のマンションを兵庫県芦屋市で竣工したと発表した。ZEHの中でも、エネルギー消費量を75%以上削減できる「ニアリーZEH」の基準を満たす。
〔中略〕
 省エネ効果で入居者は年間で電気代など約13万4000円を削減できるという。
 竣工した「ライオンズ芦屋グランフォート」は、エネルギー消費量を実質8割削減できるマンション。
断熱仕様を大幅に強化したほか、アルミ・樹脂の複合サッシを採用。発電効率の高い燃料電池「エネファーム」の設置などで全住戸で平均32%の省エネができる。一方、屋上に設置した太陽光発電パネルによる発電でエネルギーを創出する「創エネ」で、消費エネルギーの48%分の削減を実現した。
 太陽光発電や蓄電池などを備えていることで、災害時に昼夜問わず電気を使用できる設計になっている。共用部、専有部それぞれで発電設備などを備え、停電などが起きた際にもエレベーターや共用部の水道などが使える。

 販売価格は4500~5500万円台を想定しおり、同地域・同規模のマンションと価格帯は変わらない。”

素晴らしいマンションだ。大震災で「陸の孤島」になるオール電化タワマンと大違い。
ただ燃料電池はまだ多額の補助金が必要なので、本来はタービンのコージェネの方が良かった。
燃料電池の方が効率は良いが、投資コストの回収がネックになる。


街の電力・熱、三井不と東ガスがまかなう 日本橋で(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43734910V10C19A4X12000/
三井不動産と東京ガスは15日、東京都中央区日本橋室町周辺地域に電力と熱を供給する事業を開始したと発表した。再開発に併せ、都市ガスを燃料に電力と熱を作るコージェネレーションシステムを設置した。再開発区域内だけでなく既存建物を含む街全体に供給するのは日本初という。系統電力が止まってもガス発電で電力供給が可能で、災害に強い街づくりをめざす。
「災害時、街に電気を絶やさないようめざす」。三井不動産の菰田正信社長は15日、「日本橋室町三井タワー」(東京・中央)で日本橋室町周辺地域に対する電力・熱の供給システムに関する会見を開き、こう説明した。東京ガスの内田高史社長は「街で働く人、街を訪れる人が安心して快適に過ごせる街にするためにエネルギー面から取り組んだ」と語った。
 同タワーは3月28日に竣工し、三井不が2014年から進めている日本橋の再開発を代表する地上26階の複合ビル。エネルギーの供給は両社が16年に共同で設立した三井不動産TGスマートエナジー(同)が手掛ける。
 同タワー地下のプラント内にコージェネレーションシステムを置き、独自に電線を張り巡らせた。供給対象は日本橋室町周辺地域にある三越日本橋本店やオフィスビルなど約20棟、延べ床面積は約100万平方メートル。街全体への供給は日本初という。
〔中略〕
 同システムを活用したエネルギー供給の事例は、六本木ヒルズ(同・港)といった再開発地区であったが、供給範囲は区域内のみ。
〔中略〕
 街で作った電力や熱を街で消費する地産地消につながる。ガスを燃料にして発電した電力と東京電力など系統電力をプラント内で混合し、需要量に応じて必要十分な電力を効率よく供給する。発電時に生じる熱も余すことなく供給し、冷暖房や給湯に有効活用することで省エネ・省二酸化炭素(CO2)に貢献する。
 非常時も建物の事業継続計画(BCP)に必要な電力(年間ピークの50%)の供給を行うことが可能だ。発電に使う中圧ガスは災害時の信頼性が高い。中圧ガス導管はガス漏れを起こしにくく、基本的にガスの供給を停止することはない。
一方、従来の非常用発電では3日間程度。利用者にとっては電力料金は従来と変わらず防災を強化し、三井不にとっては賃料を上げる効果が見込める。
 今後、三井不が再開発を進める22年竣工予定の豊洲二丁目駅前地区(同・江東)など他のエリアでも両社は同様の取り組みを行う予定。菰田社長は「都心の重要拠点に未曽有の大震災にも負けない強靱(きょうじん)さを備え、サステナブルな街を作り暮らしを豊かにする」と語った。 (小田浩靖)”

こちらの日本橋の案件は「完璧」で、六本木ビルズの新型といった感じだ。
エネルギー効率と災害対策を考えればこの選択は当然であるが、
災害リスクも安全コストも大きい原発再稼働より遥かに優秀である。


みなとみらい21熱供給 MMの冷暖房30年支える Biz Movement(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43529490Z00C19A4L82000/
”横浜市のみなとみらい(MM)21地区にある大型複合施設「クイーンズスクエア」の上空に、白い煙が上がっているのを見たことがある人も少なくないだろう。正体は、地下で24時間稼働している熱供給プラントからの蒸気だ。みなとみらい21熱供給(横浜市)は周辺のビルやマンションなどの冷暖房を一手に引き受けている。
 3月末で供給開始から30年を迎えた。1989年に横浜博覧会と横浜マリタイムミュージアム(現横浜みなと博物館)の冷暖房を担ったのを皮切りに、現在はMM中央地区のほぼ全施設をカバーする。13日に全面開業する資生堂の新研究所「グローバルイノベーションセンター」への供給も決まり、供給先数は50施設に達する。
 クイーンズスクエア地下にあるのは第2プラントだ。センタープラントはJR桜木町駅近くの本社内にある。プラント内には世界最大級の冷凍能力を持つ電動ターボ冷凍機や巨大なボイラーなどが並ぶ。稼働状況は中央監視室で24時間管理し、東日本大震災など災害時を含め、熱供給が止まったことはないという。
 熱は地中に張り巡らせた導管で各施設に供給する。冷房はセ氏6度の冷水を、暖房は同170度の蒸気をそれぞれ送る。
 地域の冷暖房を一括管理することで、各施設はコスト減のほか、熱源設備などの設置が不要になる。
煙突や室外機も必要なくなり、街の景観美化や騒音がなくなるなどのメリットがある。
 今年1月には夏の電力需要ピーク時対策として、ガスから電気をつくる「ガスエンジンコージェネレーションシステム」を導入した。併せて災害で電気・ガスが止まった時に必要な電力を確保するため、貯蔵する灯油で動く発電機も入れた。
〔中略〕
 内田社長は「地域への冷暖房の安全・安定供給はもちろん、教育を通じて持続可能な社会の実現にも貢献していきたい」と話す。(宮川克也)”

みなとみらいも漸くコージェネを導入したようだ。
もっと早く導入していれば相当のコスト削減になったであろうし、
これで自家発電ができ災害対策としても盤石と言って良いだろう。

原子力や石炭火力はこうしたエネルギー投資を怠らせる点で
非常に罪が大きいということを、国民も財界も理解しなければならない。
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