東洋経済のマンション特集は入居者や居住希望者にとっては
鋭さは乏しいものの役立ち記事が多く、悪くない。
ただ、これだけ労力かけて特集組むのであれば
マンションの管理状況を簡便に判断出来るリストや
規模や立地など、管理体制や修繕状況の良し悪しに
影響する要因や指標を概略でも紹介すれば良かっただろうに。
(個人的には、一般に大規模になればなるほど管理や修繕は難しくなると思う)
エントリーのサブタイトルは90頁より。
笠松怜史氏、東大出身の若手研究者の執筆である。
日本で実際に起きている通りのことではあるが、
ねじれ国会だと政策が前に進まないという欠点がある。
他方で、現下のような一強多弱政治だと野党の存在価値がなくなり、
政治の監視機能が働かなくなるとの趣旨だ。
ゲーム理論による研究なのであくまでも仮説に過ぎず、
有権者側に情報の非対称性があるとの前提なので
鵜呑みには出来ない点に注意が必要であるが、
近年の自民党の起こした経済低迷・コロナ対策失敗・不祥事続出は
野党の衰退によって生じた面が確実にあるから注目したい研究結果だ。
自民党の安定多数議席が近年の日本政治の失敗多発をもたらしているならば
(そしてその可能性は極めて高い)、有権者の投票行動自体に問題があり、
日本の経済低迷・コロナ対策失敗・不祥事多発をもたらした元凶は
矢張り、愚昧な自民党の有力政治家にやりたい放題させている
B層有権者が増殖して政治を歪めていることにあると考えるのが妥当だろう。
ところで佐藤優氏の連載は今回もロシア・バイアスが強い。
アメリカの外交に二重基準があるのは昔からで今に始まった話ではない。
親米であれば非民主主義・人権侵害でも許容するのはサウジを見れば歴然だ。
アメリカは対ロ、対中戦略においてASEANでも中央アジアでも
事実上のレアルポリティークをとる以外に選択肢はないから、
米と中ロを天秤にかけて国益を追求するASEAN・中央アジア諸国に対し
利をちらつかせて自国側に引き寄せようとするのは理の当然である。
(つまり北方領土をエサにし日本から利を得ようとしたプーチンと同じ戦略)
◇ ◇ ◇ ◇
ダイヤモンドは内輪向きの特集、
テスラやネットフリックスのような革新者が出て来ない
日本の経済界の活力低下を反映しているのかもしれない。。
サブのビール特集でも日本の内需沈滞がはっきりと映し出されている。
かと言って海外に注力しようとも今はアゲンストで、矢張り日本経済は
欧米より確実に回復が遅れそうである。
◇ ◇ ◇ ◇
エコノミストの中国特集は期待値を下回った。
株価を下げ不動産市況を悪化させても
中南海が債務削減に動いていることは分かるが、
かつての李克強指数のように中国経済の実態を掴める
複数の経済指標の分析が欲しかった。
個人的には、コロナ対策の成功という虚飾の裏で
経済統制が更に強化されて民間企業のダイナミズムが大きく削がれ、
中国経済の「終わりの始まり」が始まったと判断している。
少子化対策の大失敗も相俟って急激に成長率を低下させるだろう。
(だから内需と密接な関連のある人口動態の分析は欠かせなかった筈)
ところで中国だけでなく韓国でも米国でも欧州でも
凄まじい程の債務の山が世界各地域で聳え立っている。
ここで金利ショックが襲来すれば世界経済はどうなるか、
リスクシナリオに触れた市岡繁男氏の連載も必見である。
1980年初頭から金利低下が始まって既に40年、
米国の長期金利は異常と言える程の歴史的な低水準にある。
世界中債務だらけで米金利が上昇すれば超大型のブラックスワンである。
そうなると「債券市場は今後5年間のインフレ率を年平均3%とみている」
と警告する氏の不吉極まりない言葉が重大な意味を持つと理解できるだろう。
◇ ◇ ◇ ◇
次週の注目はダイヤモンド、政治や社会の閉塞を反映している日本の大学序列。。
▽ 自己の成長のため全力で努力することを厭い、現状維持に甘んじる世代なのだろう
▽ こちらも注目したい近現代史特集、日中戦争や太平洋戦争は現下のコロナ失政と酷似している
▽ 内容としては今週こそ期待したいエコノミスト
暗愚で無責任なアベクロのせいで日本だけスタグフレーションに陥るかも。
鋭さは乏しいものの役立ち記事が多く、悪くない。
ただ、これだけ労力かけて特集組むのであれば
マンションの管理状況を簡便に判断出来るリストや
規模や立地など、管理体制や修繕状況の良し悪しに
影響する要因や指標を概略でも紹介すれば良かっただろうに。
(個人的には、一般に大規模になればなるほど管理や修繕は難しくなると思う)
エントリーのサブタイトルは90頁より。
笠松怜史氏、東大出身の若手研究者の執筆である。
日本で実際に起きている通りのことではあるが、
ねじれ国会だと政策が前に進まないという欠点がある。
他方で、現下のような一強多弱政治だと野党の存在価値がなくなり、
政治の監視機能が働かなくなるとの趣旨だ。
ゲーム理論による研究なのであくまでも仮説に過ぎず、
有権者側に情報の非対称性があるとの前提なので
鵜呑みには出来ない点に注意が必要であるが、
近年の自民党の起こした経済低迷・コロナ対策失敗・不祥事続出は
野党の衰退によって生じた面が確実にあるから注目したい研究結果だ。
自民党の安定多数議席が近年の日本政治の失敗多発をもたらしているならば
(そしてその可能性は極めて高い)、有権者の投票行動自体に問題があり、
日本の経済低迷・コロナ対策失敗・不祥事多発をもたらした元凶は
矢張り、愚昧な自民党の有力政治家にやりたい放題させている
B層有権者が増殖して政治を歪めていることにあると考えるのが妥当だろう。
『週刊東洋経済』2021年11/13号 (マンション管理 異常事態) |
ところで佐藤優氏の連載は今回もロシア・バイアスが強い。
アメリカの外交に二重基準があるのは昔からで今に始まった話ではない。
親米であれば非民主主義・人権侵害でも許容するのはサウジを見れば歴然だ。
アメリカは対ロ、対中戦略においてASEANでも中央アジアでも
事実上のレアルポリティークをとる以外に選択肢はないから、
米と中ロを天秤にかけて国益を追求するASEAN・中央アジア諸国に対し
利をちらつかせて自国側に引き寄せようとするのは理の当然である。
(つまり北方領土をエサにし日本から利を得ようとしたプーチンと同じ戦略)
◇ ◇ ◇ ◇
ダイヤモンドは内輪向きの特集、
テスラやネットフリックスのような革新者が出て来ない
日本の経済界の活力低下を反映しているのかもしれない。。
『週刊ダイヤモンド』21年11/13号 (三井・住友 名門財閥の野望) |
サブのビール特集でも日本の内需沈滞がはっきりと映し出されている。
かと言って海外に注力しようとも今はアゲンストで、矢張り日本経済は
欧米より確実に回復が遅れそうである。
◇ ◇ ◇ ◇
エコノミストの中国特集は期待値を下回った。
株価を下げ不動産市況を悪化させても
中南海が債務削減に動いていることは分かるが、
かつての李克強指数のように中国経済の実態を掴める
複数の経済指標の分析が欲しかった。
個人的には、コロナ対策の成功という虚飾の裏で
経済統制が更に強化されて民間企業のダイナミズムが大きく削がれ、
中国経済の「終わりの始まり」が始まったと判断している。
少子化対策の大失敗も相俟って急激に成長率を低下させるだろう。
(だから内需と密接な関連のある人口動態の分析は欠かせなかった筈)
『週刊エコノミスト』2021年 11/16号【特集:世界を襲う 中国3大危機】 |
ところで中国だけでなく韓国でも米国でも欧州でも
凄まじい程の債務の山が世界各地域で聳え立っている。
ここで金利ショックが襲来すれば世界経済はどうなるか、
リスクシナリオに触れた市岡繁男氏の連載も必見である。
1980年初頭から金利低下が始まって既に40年、
米国の長期金利は異常と言える程の歴史的な低水準にある。
世界中債務だらけで米金利が上昇すれば超大型のブラックスワンである。
そうなると「債券市場は今後5年間のインフレ率を年平均3%とみている」
と警告する氏の不吉極まりない言葉が重大な意味を持つと理解できるだろう。
◇ ◇ ◇ ◇
次週の注目はダイヤモンド、政治や社会の閉塞を反映している日本の大学序列。。
▽ 自己の成長のため全力で努力することを厭い、現状維持に甘んじる世代なのだろう
『週刊ダイヤモンド』21年11/20号 (日東駒専&産近甲龍 入試・就職・序列 MARCH・関関同立に下剋上?) |
▽ こちらも注目したい近現代史特集、日中戦争や太平洋戦争は現下のコロナ失政と酷似している
『週刊東洋経済』2021年11/20号 (学び直しの「近現代史」) |
▽ 内容としては今週こそ期待したいエコノミスト
『週刊エコノミスト』2021年 11/23号【特集:日本を直撃 円安 原油高】 |
暗愚で無責任なアベクロのせいで日本だけスタグフレーションに陥るかも。