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流出雑記 

小豆

2010年05月18日 | Weblog
金曜の深夜、煙草を買いに出た夫が猫を拾って帰ってきた。
黒と茶色、まだらの子猫。鼻にかかったようなしゃがれ声でびゃーと鳴く。鈴の付いた首輪をしていたが痩せ細ってぶかぶかだった。うちには小梅がいるので家に上げる前に一旦洗おうと、夫と猫は風呂場に直行。
外で見かける猫を呼んでもほとんど寄ってこないが、夫がこの子を見つけて呼んだときはすり寄って来たそうだ。家猫は脱走すると家の場所が分からなくなって帰ってこれなくなるケースが多いと聞く。
ひとりになってどうやって生きていたのか、ただでさえ痩せているのに毛が濡れると骨格があらわになる。ドライヤーで毛を乾かしながら、ごつごつのあばら骨に触れて、食べられるものを必死で探す姿が浮かんだ。
ドライヤーを嫌がって逃げようとするが、逃げ足にも力がない。
一先ず今夜は夫の仕事部屋を隔離し、段ボールの家とトイレ、水とごはんを置いて寝る。
次の日私が仕事で出ている間、夫が動物病院に連れて行ってくれた。
検査の結果、痩せて脱水気味ではあるが、一番心配していた感染症はなく、点滴を打ってもらってその日のうちに戻って来れた。
雌で年齢は5歳以上ということは確かだが10歳なのか6歳なのか、正確には獣医さんにも分からなかったらしい。あんまり小さかったので子猫だと思っていたが立派な成猫だった。
しばらくはケージに入れて、先住猫と双方新たな環境に慣れさせていった方が良いそう。

もし次に猫が家にやってきたら付ける名前の候補が既にあり、この子は小豆という名になった。
誕生日は家に来た5月15日とする。
小豆は人の足音が聞こえるとびゃーと鳴いて呼び、ケージを開けると出て来て膝の上に乗って甘える。
今はかりかりのフードをお湯でふやかし、おじやのようにしたごはんを食べているが、目の前に置いた瞬間、脇目もふらず一粒も残さず平らげ銀のボウルを返してくれる。懸命に食べている様子を見ながらはやく栄養が体の隅々に行き渡るようにと思う。
小豆が家に来て3日程経ったが、小梅はまだ警戒してとシャーと言ったり、小豆を触った手で触ると怒る。
仲良く昼寝しているところを見るにはもう少し時間がかかりそうだ。






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