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全館輻射熱冷暖房住宅システムの開発者・福地建装・代表取締役会長
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我輩は木材なり…北斗市

2008年05月01日 18時40分50秒 | Weblog
私は、極寒の極東ロシアで最も成長の早い樹種として植樹され、40年目で伐採されました。
ロシア人の手で山林から引き出され、ロシアと日本の商社を経て木材専用の大きな貨物船に乗せられ、北海道の苫小牧港に陸揚げされました。
岸壁の貯木場で丸太のまま1年間、待機して3年前に北斗市の製材所にやって来ました。

私は45センチ×10.5センチの根太材として引き割られ、そして水蒸気加圧式の釜に入れられました。含水量が60%と瑞々しかった私ですが、伐採されて何年も経ち、自然乾燥で30%まで乾き、おまけに高温で蒸されて油脂分を抜かれ、15%まで乾燥させられました。

私の樹種はスプールスと呼ばれ、色白の肌が自慢なのです。
私達木材は、伐採、製材され、家の部材や家具などになる運命として育てられました。
私の背中の部分だったところは、15ミリ厚さで210ミリ幅の板となり、ホームサウナの内壁仕上げ材になっていました。妹のような存在で彼女の美肌は本当に美しい…

芯に近い部分であまり見栄えがしなかった私は、仕上げ材に採用されず、根太材となったようで、床材を受ける下地材になるのです。現在、福地建装、ハウジング事業部が新築している家の二階の床材を受ける部分になります。一階の梁と桁の上に載り、私の上には合板が乗っかり、その上に木製フロアーが床仕上げ材になるのでしょう。

私の育ったロシアの真冬は、氷点下30度にもなり真夏でも20度を上回る事など、本当に少ししかありません。それでも私は成長の早い品種として改良されました。写真で見ると判るように南方の樹種と異なり、年輪の真夏の白い柔らかい部分と、真冬の期間だった部分の目が太くコントラストが濃くなっています。見た目より結構、丈夫なんですよ…

極東ロシアの山林の中で風に吹かれていた頃は、足元をヒグマの親子が通り過ぎたり、北ギツネの子供達が戯れていたものです。今度、私が使用される家は二所帯住宅のようです。
私が支える二階の床の上では新婚さんの若い夫婦の生活と、階下の一階にはご両親が住むようで、家族の営みと一緒に過ごす事になります。

長い年月を経て来ましたが、ここの細工場でもう少し手を掛けられ、施工現場に運ばれます。
寒風の中で育った私ですが、今度からは、夏涼しい、冬暖かい、ファースの家の家の中で、今まで過ごして来た年月の何倍もの日々を過ごす事になりそうです。
仲の良さそうな建主さん家族なので、いつまでも穏やかな日々を送れそう…
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