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全館輻射熱冷暖房住宅システムの開発者・福地建装・代表取締役会長
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断熱材の種類とそのメカニズム…東京

2006年07月12日 21時03分06秒 | 住まいのお役立ち日誌
写真は、今日の午前に訪れた東京日本橋の人形町にある日清紡本社で、向かって左が、日清紡、化成品事業本部、営業部の岡本啓太さん、営業部と技術部の両部長、佐々木肇さん、そして弊社、東京事務所の中島です。久々に日清紡への表敬訪問を行いましたが、日清紡はファース工法の専用樹脂断熱材の製造メーカーさんです。

今日は断熱材のメカニズムを記述します。
グラスウールは繊維の中に閉じ込めた空気が断熱の役割を担います。その空気の熱伝導率は0.0228w/mkです。したがって空気を閉じ込める断熱材において、この空気以上の断熱効果を求める事は出来ません。空気を閉じ込める断熱材はグラスウールの他に、セルローズファイバー、ロックファイバー、羊毛断熱材などがあり、昔は、おがくずや藁なども用いていました。いずれも閉じ込める空気は乾燥している事が前提です。つまり乾燥した空気を静止させる事で断熱効果を発揮します。

空気を閉じ込める断熱材の他に、ウレタンフォーム断熱材は気泡の中に空気よりもっと熱の伝え難いフロン(熱伝導率0.01482lw/mk)を閉じ込めて断熱します。他にスチレンフォーム断熱材は、気泡の中に炭酸ガス(熱伝導率0.0171w/mk)を閉じ込めて断熱しています。いずれも空気の伝え難い気体を静止させる事で断熱をしているのです。

このような断熱材の他に宇宙船などに使用される遮熱材と言われる素材があります。
この遮熱材は輻射熱(赤外線などの熱波長)を反射する素材です。アルミ箔などがその代表的な素材です。グラスウールやウレタンのような断熱材は熱を伝え難い素材ですが、熱伝達に時間がかかるだけで絶対に伝達しない訳でありません。しかし、遮熱材は熱そのものを反射させてしまいますが、遮熱する熱の種類、その角度、使用する方向、反射させた熱のやり場など、住宅断熱材としては様々な課題もあります。

様々な断熱材が存在しますが、今日の東京のように湿気の多い暑さの中で、乾燥した空気を静止させる断熱方法には、いささか無理があるような気も致します。したがって私どもは20年前から今日、訪れた日清紡さんと協力して住宅用の樹脂の断熱材を処方改良して使用しています。樹脂断熱材も燃えるとか熱に弱いとか言う課題もあり、手放しで使用出来る訳でありません。ファースは施工方法や処方など様々な工夫を凝らして使用しております。
今日は総合職になった東京事務所、中島の始めてのメーカー訪問でした。
それにしても蒸し暑い…
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