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エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

勿忘草・・・Non Ti Scordar Di Me

2014年05月06日 | ポエム
Andrea Bocelliと Plácido Domingoが歌う、勿忘草である。
三大テナーの一人、プラシド・ドミンゴと、当代きってのテナーのアンドレア・ボッチェリである。








勿忘草・・・ぼくが若かった頃に、繰り返しくりかえし聞いた曲である。

この曲を聞いていると、自然に涙が溢れてくるのである。
今もそうである。

過ぎた、あの頃の純粋な愛の物語は、おそらくあの世まで持っていくのだろうと思う。
だから、秘めやかな愛なのだ。
アガペーのような、プラトニックのような煌めいていた愛情であった。







「勿忘草私はここに咲いている」







美しかった、青春の日々。
勿忘草に思いを投影した、あの朝。

駅からアパートまで、君をおんぶして歩いた。
口づけと言う行為があるのだと云う事にすら・・・気付かなかった若者であった。

オールナイトの映画館で、朝方まで見続けた「人間の条件」。
君を、アパートまで送って行き、アパートの前で、手を握りもせず別れた朝。
もう、遥か彼方へと忘却してしまった君の胸のふくらみ。

ぼくの背中に、君が残した記憶の欠片に・・・。



      荒 野人

今日は立夏

2014年05月05日 | ポエム
立夏である。
昨日までと変わって、少し肌寒いけれど夏が立ったのである。

思いついて、今朝がた近所の竹林に出かけた。
筍が皮を剥ぐ音が聞こえていたのは、つい先日なのだ。



竹は、瞬く間に伸びる。
いま、春筍から「若竹」の候となった。

清々しいのが、竹の真骨頂である。



まだ、皮を剥ぐ音が聞こえる。
竹林に出かけて、耳を欹(そばだ)てて居ると、竹の皮を剥ぐ音が心音に響いてくるのである。

静かに・・・静謐の時間が流れてゆく。







「五雨の日や若竹伸びる音を聞く」







五雨である。

十風五雨(じっぷうごう)と読む。
穏やかな天候のことであって、十日に一度風がふき、五日に一度雨が降る。

安定した気候。
農業を専らにした、旧暦の表現である。

今日の曇天を補って、若竹が聳え立つ。
それが、立夏なのだ。



      荒 野人

レッドロビンの白い花

2014年05月04日 | ポエム
三日続けて、白い花である。
晩春は、白い花が多いのだと気付く。



レッドロビンの花である。

花は5月ごろに開花する。
枝先に径約10cm半球状の集散花序を出し、小さな白色の五弁花を多数つけるのだ。
果実は球状で紅熟する。



特に生垣によく用いられる。
幹は硬く、様々な器具の柄として利用される。







「咲ける白レッドロビンの賑々し」







レッドロビンは、カナメモチとオオカナメモチの雑種である。
新芽が非常に鮮やかな赤になる。
カナメモチとよく似ているが、カナメモチの葉柄には鋸歯の痕跡(茶色の点に見える)が残るが、レッドロビンには無いことで区別できる。



花言葉は・・・
「賑やか」である。

なるほど、花が賑やかである。



       荒 野人


なんじゃもんじゃの花

2014年05月03日 | ポエム
昨日の、白い花豆王に続いて、今日も又白い花。
「なんじゃもんじゃの花」である。



これほど見事な「なんじゃもんじゃ」の花は、見た事が無い。
どこにあったのか?って。

川口市の安行にある「道の駅」である。
この道の駅の周辺には、造園を家業とする家が軒を連ねている。
従って、花卉類が売られているのである。

昨日、好天に釣られて出掛けたのであった。







「ヒトツバタゴ画用紙千切り木を包む」







実は家の近くの公園にも、一本あるのだけれどこれほど見事に花咲いてはくれない。
観劇であった。

狙いは、牡丹だったのだけれど「なんじゃもんじゃの木」と花になってしまった。



蒼空に、豊かな房を重ねる様は壮観であった。
見頃はもうしばらく続きそうである。

ただし、購入されてしまえばそれまでだ。
なんたって売り物だからだ。



学名は「ヒトツバタゴ」と云う。
それだけはきっちりと伝えておきたい。

あくまでも「なんじゃもんじゃ」は俗名である。
通称であるのだ。



       荒 野人

白の花豆王

2014年05月02日 | ポエム
花豆王は、赤系としか思っていなかった。
なんと白い花もあった。

前にも書いたけれど、花言葉は・・・
「裏切り」「疑惑」「不信」「喜び」「質素」「エゴイズム」「目覚め」 である。

赤い花豆王の花言葉で調べたのだが、この花言葉は白色にあっている。



今回改めて、花言葉を調べようと思って検索をかけてみたのである。
花豆王と花言葉の二つのキーワードで検索をした。

すると、エピローグの過去の花に関する記事が、ずらずらと並んだのである。
良く書きつづけたものだと改めて思ったのであった。







「突然の生垣に白花豆王」







ぼくの近所では、この一本だけである。
生垣で隠れるように咲いているのである。

きっと近所でも、ここに白い花豆王が咲いている事を知る人はそう多くないだろうと思っている。
そう・・・知られなくても良い。



毎年、咲き続けて欲しいものである。



       荒 野人