エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

蛍袋

2014年05月31日 | ポエム
かつては・・・日本人がなべて詩心を抱いて生きていた時代。
この花に蛍を入れて、風雅を楽しんでいた。
雅趣の極みである。



昨年の今頃、ぼくはこの蛍袋を俳句にした。

「蛍袋つまんでみたき花のさき」

である。
かなり観念的ではあるけれど、こうした観念も俳句で詠んでおいて不都合はない。



色素を失った白いホタルブクロもある。
この白も、ほど良い。



紫が印象的であればあるほど、白い按配が良いのである。







「風に触れ揺るることなき蛍袋」







こうして、蛍袋の季節が進んでいく。



なんとも、風情に溢れた花である。



      荒 野人