エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

白水引

2013年09月24日 | ポエム
水引は赤い、と誰が言ったのか。
白い水引は、実に謙虚であって清々しい。



昨日は白秋を探す心の旅路であった。
今日も引き続き、白秋の旅路である。







「白水引心の弥縫ふれもせず」







彼岸花が一面白いと、不思議である。
そもそも彼岸花は、この世とあの世を繋ぐ花であるとされている。



ここまで白が咲き揃うと、そこはあたかもブラック・ホールであって、あの世への入り口に思えてしまう。
そう、この場所に彼岸があるかのように思えるのだ。



水引は、祝儀袋に多用されるし結納の品々にとってはなくてはならない物である。
水引の白は、誰が不祝儀だと言ったのか。

清々しいではないか。



彼岸花もまた、厳正に現身として咲き誇るのであろう。
それも良い。



ぼくは大好きである。



         荒 野人