エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

三五の十五夜

2013年09月20日 | ポエム
十五夜である。
実に実に見事なまでの「満月」であった。

満月は早い内、視線の高さにあった。
満月を見上げては、嘆息。
その行為は、就寝につくまで続いたのであった。



とりわけ、今度この満月に出会えるのが8年後となると、一層有難い。
かぐや姫は、牛車に乗って下界に向かっているのであろうか・・・。

この十五夜。
迎える大気は爽やかであった。
一気に秋に向かったテラが、目の前にあった。



例えば、日差しを柔らかく迎い入れる林の葉影。



例えば、ハナミズキの赤い実生。



例えば、たわわに実る銀杏。
銀杏は、芝生の上に落ち、匂いを放っている。



その匂いを嗅いで「そうか!もうそんな季節なのか!」と感嘆する。







「中秋や穹から来るかぐや姫」







今日は、暑さが戻るらしいのだけれど、大気は澄んで乾燥している。
日陰は素晴らしく汗を引き取ってくれる。



それが秋であるのだ。




         荒 野人