エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

九月句会終わる

2013年09月09日 | ポエム
九月の句会が終わった。
十月の句会に向けて精進が始まるのである。

ぼくは、主宰の予選を通過したけれど本選に進めなかった。
残念!
しかしながら、句会では一句が天賞を頂き、全句が選ばれた。
これは嬉しい。

主宰の天賞は「梗香さん」。
流石である。

さて、今回の句会のメルクマールはと言えば・・・。
長期療養中の千里さんへ、全員で激励色紙を書くことであった。



ぼくは、野仏に手を合わせる気持で色紙を用意し、サインペンを用意して句会に臨んだ。
全員が、一筆書き、加えて句を用意して下さった方も多かった。
俳句を詠む者としては、やはり句が極上である。

主宰は、別途色紙を用意して下さる。
これも嬉しい事だ。







「山の辺の千里彩る思草」






これは「思草」である。
単体では花が開かない。

草叢や芒などの植物から色素などを頂いて花開く。
みんなの協力が無ければ咲かない花なのである。

因みに、花ことばは「思い」「物思う」とある。
千里さんも、深く現在を思って句を詠んでほしい、そう思ってこの花を詠んだのである。
思い草は、別名「ナンバンギセル」。
花の姿を、南蛮人の使っていたキセルに喩えた名前だが、万葉集には「オモイグサ(思草)」の名で登場する。
秋の季語である。

この季語を選んだのが当たっているかどうかは、分からない。
だがしかし、句友が療養を経て、早く復帰して欲しい気持ちは誰よりもある。
俳句とは「座の文学」であるからだ。




      荒 野人