エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

祇園

2013年09月10日 | ポエム
花見小路から新橋通りへと歩を進める。
外国からの観光客の多い事、それに和服姿のペアが目立つ。



良い雰囲気が醸し出されている。



祇園・・・都の大尽遊びのメッカである。
一見の客は「お断り!]などとの世迷言は、今は昔なのだろうけれど、祇園の奥深いところではまだ脈々と生きている。



けれど、置屋は小洒落た割烹レストランに返信したり、多国籍料理の店になっている。
ま、いっか!
玄関の戸口の上に、名札がかかっている家には舞妓さんや姐さんがいて、夕方にはその家からお座敷に向かう。



祇園は和服の似合う街である。
この古都が今にあるのは、やはり学問だと知った。

実に格調のある言語と、立ち居振る舞いは類を見ない。
悠久の歴史と、今が微妙に混ざり合って独特の文化が醸成されているのである。



いままでの映像は「花見小路」である。
ここからは新橋通り。



新橋通りは、清冽な流れが貫く小気味よい街である。
だがしかし、奥は深い。
得体の知れない奥深い街である。
掴みどころが無い、鵺のような街だとでも言おうか。







「祇園ゆく暗夜に深き夏の夢」







疲れたら、ここで一服!



川の流れは、疲れなど知らない!
と流れ続けるのである。



夏の京都は、暑いけれど愉快である。
夏の京都は、探せば必ず風の道がある。

その道を探して佇むと、なんとも言えない爽快さである。



        荒 野人