“色とりどり”と言うと、聞こえが良いが……“変”とか“珍”が付く出来事が多い昨今の将棋界。藤井五冠の清輝が救いだ(強過ぎだが…)
1.日浦八段……鼻マスクで3局連続反則負け
【正確を期すため、将棋連盟サイトの将棋ニュース記事「順位戦における裁定について」(2月7日発表)のほぼ全文を掲載します】(立会人についての規定は省略。リンク記事をご参照ください)
本日、名古屋将棋対局場で行われた第81期順位戦C級1組10回戦、日浦市郎八段対村田顕弘六段戦における日浦八段の反則負けの裁定について、その経緯と概要をご報告申し上げます。
同対局開始後に、日浦八段が鼻を出したマスクの着用を行っていたことから、立会人が臨時対局規定に則り「正しいマスクの着用」を求め、この状態のままでは反則負けになる旨を通知しましたが、日浦八段は了承しませんでした。
その後、対局規定第3章第9条第3項に基づき、立会人が「正しいマスクの着用」を行うよう重ねて注意しましたが、日浦八段がこれに応じなかったため、立会人が臨時対局規定第3条及び第4条に基づき、日浦八段の反則負けを裁定しました。
本裁定に該当する条項は以下のとおりです。
(臨時対局規定抜粋)
第1条
対局者は、対局中は、一時的な場合を除き、マスク(原則として不織布)を着用しなければならない。但し、健康上やむを得ない理由があり、かつ、予め届け出て、常務会の承認を得た場合は、この限りではない。
第3条
対局者が第1条の規定に反したときは、対局規定第3章第8条冒頭各号の違反行為に準じる反則負けとする。但し、この反則負けには、※同条第1項及び第3項は適用しない。
第4条
前条の反則負けの判定は立会人が行い、立会人がいない対局においては、対局規定第3章第9条第4項の順序に従い、立会人の任を代行するものが行う。この判定に不服がある対局者は、対局規定第3章第8条第6項に準じて、判定後1週間以内に、その内容を常務会に提訴することができる。※同条第1項及び第3項とは何を指しているのだろう?どなたか教えてください
さらに、将棋連盟は
「当連盟としては、日浦八段が公式棋戦において立会人の裁定と処置に従わず、反則負けを繰り返しているという事実を重く受け止めております。つきましては、連盟の規定に則って倫理委員会を速やかに招集し、規定に基づく懲戒処分の実施も含め、厳正な措置を講じる考えです」と声明。(『スポニチ』(Sponichi Annex)より)
論点・主張(マスクの有効性や“鼻マスクは他者に感染させない”についての考察は、この記事ではしません)
・規定には“鼻マスク”については明記されておらず、鼻マスクでの反則負けはおかしい
・“マスクを着用”という表記は、《マスクの機能を完全に果たすため正しく着用する》というのは自明(常識)である
・立会人が何度も注意したにも関わらず、日浦八段が是正しなかったので反則負けとした
……というモノだろう
《どっちもどっち》だ
将棋連盟によると
《今回の対局に先立ち、書面と面会にて、臨時対局規定に基づき、対局中は「正しいマスクの着用」を行うよう、強く要請しておりました。しかし、日浦八段がこれを受け入れず、再度反則負けという結果に至ったことは誠に遺憾》
と、これだけ聞けば、連盟の言い分はもっともだ。しかし……
相変わらず、将棋連盟は対応が杜撰。
そもそも、臨時規定で“鼻マスク”についての言及がなかった。不備と言ってもよい。
《面会をして対局中は「正しいマスクの着用」を行うよう、強く要請した》というのなら、日浦八段の主張に対応して、規定に「鼻マスクはマスクの正しい着用ではないので、マスク着用とは認めない」旨の文を加えるべきだった。そのうえで、《日浦八段が鼻マスクを続けるのなら、反則負けはもちろん、懲戒処分を検討する》と警告すればよかった。
日浦八段も、一歩引いて主張すべきであった。連盟との面談でどの程度の話し合いが為されたのか不明で、私も言及しにくい。氏の主張が
➀“鼻マスク”云々の記載がないので、鼻マスクを続ける。……条文に鼻マスクに関する記載が加えられたら、従う
②“鼻マスク”云々の記載がないので、鼻マスクによって反則負けになったことがおかしい。……負けを取り消してほしい
③鼻マスクは他社に感染を広げるという危険性はない(他者に迷惑を掛けない)ので、反則負けは不当……負けを取り消すと同時に、今後も反則負けは認めない
④マスクをかけて長時間対局する行為は健康を害する。……鼻マスクを認めてほしい
日浦八段の主張はどういうものなのだろう?
連盟(理事会)に対して、しっかり主張をしたのだろうか?それに、世間に対しても、主張をもっとはっきりさせた方が良い。
確かに、長時間、マスクを付けての対局は苦痛や圧迫感を感じるだろう。フル回転で頭脳を使うので、もしかしたら、脳へのダメージもあるのかもしれない。ダメージがあると考えるのなら、医学博士に相談すべきだ。(連盟も脳へのダメージを検証すべきかも)
しかし、現段階では、他の棋士は健康はともかく対局へのマイナス要素があるかもしれない(鼻マスクではなく)正しいマスク着用をしている以上、同じ条件で対局すべきである。何度も注意されて、反則負け。その後2度も鼻マスクで反則負けというのは、あまりにも稚拙だ。
1.日浦八段……鼻マスクで3局連続反則負け
【正確を期すため、将棋連盟サイトの将棋ニュース記事「順位戦における裁定について」(2月7日発表)のほぼ全文を掲載します】(立会人についての規定は省略。リンク記事をご参照ください)
本日、名古屋将棋対局場で行われた第81期順位戦C級1組10回戦、日浦市郎八段対村田顕弘六段戦における日浦八段の反則負けの裁定について、その経緯と概要をご報告申し上げます。
同対局開始後に、日浦八段が鼻を出したマスクの着用を行っていたことから、立会人が臨時対局規定に則り「正しいマスクの着用」を求め、この状態のままでは反則負けになる旨を通知しましたが、日浦八段は了承しませんでした。
その後、対局規定第3章第9条第3項に基づき、立会人が「正しいマスクの着用」を行うよう重ねて注意しましたが、日浦八段がこれに応じなかったため、立会人が臨時対局規定第3条及び第4条に基づき、日浦八段の反則負けを裁定しました。
本裁定に該当する条項は以下のとおりです。
(臨時対局規定抜粋)
第1条
対局者は、対局中は、一時的な場合を除き、マスク(原則として不織布)を着用しなければならない。但し、健康上やむを得ない理由があり、かつ、予め届け出て、常務会の承認を得た場合は、この限りではない。
第3条
対局者が第1条の規定に反したときは、対局規定第3章第8条冒頭各号の違反行為に準じる反則負けとする。但し、この反則負けには、※同条第1項及び第3項は適用しない。
第4条
前条の反則負けの判定は立会人が行い、立会人がいない対局においては、対局規定第3章第9条第4項の順序に従い、立会人の任を代行するものが行う。この判定に不服がある対局者は、対局規定第3章第8条第6項に準じて、判定後1週間以内に、その内容を常務会に提訴することができる。※同条第1項及び第3項とは何を指しているのだろう?どなたか教えてください
さらに、将棋連盟は
「当連盟としては、日浦八段が公式棋戦において立会人の裁定と処置に従わず、反則負けを繰り返しているという事実を重く受け止めております。つきましては、連盟の規定に則って倫理委員会を速やかに招集し、規定に基づく懲戒処分の実施も含め、厳正な措置を講じる考えです」と声明。(『スポニチ』(Sponichi Annex)より)
論点・主張(マスクの有効性や“鼻マスクは他者に感染させない”についての考察は、この記事ではしません)
・規定には“鼻マスク”については明記されておらず、鼻マスクでの反則負けはおかしい
・“マスクを着用”という表記は、《マスクの機能を完全に果たすため正しく着用する》というのは自明(常識)である
・立会人が何度も注意したにも関わらず、日浦八段が是正しなかったので反則負けとした
……というモノだろう
《どっちもどっち》だ
将棋連盟によると
《今回の対局に先立ち、書面と面会にて、臨時対局規定に基づき、対局中は「正しいマスクの着用」を行うよう、強く要請しておりました。しかし、日浦八段がこれを受け入れず、再度反則負けという結果に至ったことは誠に遺憾》
と、これだけ聞けば、連盟の言い分はもっともだ。しかし……
相変わらず、将棋連盟は対応が杜撰。
そもそも、臨時規定で“鼻マスク”についての言及がなかった。不備と言ってもよい。
《面会をして対局中は「正しいマスクの着用」を行うよう、強く要請した》というのなら、日浦八段の主張に対応して、規定に「鼻マスクはマスクの正しい着用ではないので、マスク着用とは認めない」旨の文を加えるべきだった。そのうえで、《日浦八段が鼻マスクを続けるのなら、反則負けはもちろん、懲戒処分を検討する》と警告すればよかった。
日浦八段も、一歩引いて主張すべきであった。連盟との面談でどの程度の話し合いが為されたのか不明で、私も言及しにくい。氏の主張が
➀“鼻マスク”云々の記載がないので、鼻マスクを続ける。……条文に鼻マスクに関する記載が加えられたら、従う
②“鼻マスク”云々の記載がないので、鼻マスクによって反則負けになったことがおかしい。……負けを取り消してほしい
③鼻マスクは他社に感染を広げるという危険性はない(他者に迷惑を掛けない)ので、反則負けは不当……負けを取り消すと同時に、今後も反則負けは認めない
④マスクをかけて長時間対局する行為は健康を害する。……鼻マスクを認めてほしい
日浦八段の主張はどういうものなのだろう?
連盟(理事会)に対して、しっかり主張をしたのだろうか?それに、世間に対しても、主張をもっとはっきりさせた方が良い。
確かに、長時間、マスクを付けての対局は苦痛や圧迫感を感じるだろう。フル回転で頭脳を使うので、もしかしたら、脳へのダメージもあるのかもしれない。ダメージがあると考えるのなら、医学博士に相談すべきだ。(連盟も脳へのダメージを検証すべきかも)
しかし、現段階では、他の棋士は健康はともかく対局へのマイナス要素があるかもしれない(鼻マスクではなく)正しいマスク着用をしている以上、同じ条件で対局すべきである。何度も注意されて、反則負け。その後2度も鼻マスクで反則負けというのは、あまりにも稚拙だ。