英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『福家警部補の挨拶』 第9話「或る夜の出来事」

2014-03-12 16:16:46 | ドラマ・映画
今回は趣向を変えて、「密室劇」だった。
しかし、私は「密室劇」が好きではない。

 密室劇が面白い条件として、
①その場で展開される事件・ストーリーが深い
②登場人物に魅力がある

 この二つの要素が大きい。

 しかし、については、今回の犯行はかなり場当たり的で、犯人の医師に成りすましぶりには、福家でなくても疑問を持ちそう。
 そもそも、兄の死の真相に疑問や恨みを持っているのなら、まず、真相究明や謝罪を求めるのではないだろうか。
 今回の話のポイントの一つに「被害者は実は良い人だった」というオチを持って来たかったのだろうが、そのことが却って、犯人に短絡的犯行を起こさせてしまい、稚拙な犯行というこの密室劇にとって、決定的な短所になってしまった。
 については、上記の理由により、犯人が稚拙なのが大きなマイナス要素。そのせいで、(私の嫌いな)ドタバタ劇にして、それをカバーしなければならなくなった。
 ドタバタ劇にするのなら、せっかく室井滋、きたろうと役者が揃っているのだから、福家が二人にもっと振り回された方が面白かっただろう。それには、犯人が頭が切れて、お馬鹿キャラの二人を翻弄し操る必要があるが、出来の良くない犯人だったのでそれは不可能。室井滋、きたろうの役者としてのキャラクターに頼った安易なドタバタ劇にしたため、私は単にイライラしただけだった。

 今回の数少ない見どころは
・重要証拠となるであろうボタンを、遺体の手の中に隠したことによって、ボタンを隠そうとそれを取り去ってしまった行為が「決定的な証拠」となったこと。
・石松警部が意味を持ってきたこと(別方向から真相解明に迫った。福家の過去や一課に来た理由に興味を持った)。「福家は私の部下です」ときっぱり言ったのは良かった。

 本当なら、「被害者は実は良い人だった」というオチも評価されたいポイントだったはずだが、このことが足を引っ張ってしまった。

【そもそもの疑問】
被害者の医師は、そもそも、なぜあの備品室に行ったのだろうか?(私が、その理由を見逃しただけ?)

【些細な感想】
柄本時生の出番、少な!

【ストーリー】番組サイトより
 ここは聖南総合病院救命センター、初療室。今は稼働しておらず備品置き場になっている。ある晩、その場所に入ってきたのは同病院の外科部長森本和弘(長谷川公彦)。彼はこの後死体となって発見されることになる。
 その夜、同じ備品置き場にやってきたのは、先日、同病院に配属されたばかりと語る眼科医、木原幸信(林遣都)と丸山陽子(室井滋)。さらに少し時間をおいて荒川勉(きたろう)が黒い大きなかばんを持って入ってきた。お互い不審人物ではと疑う中、部屋の隅に白い布を被った森本の死体を発見する。驚きおののく3人。
 そこに福家警部補(檀れい)も入ってくる。福家は遺体に驚きながらも、木原たちに現場を保持するべく動かないよう指示を出す。が、刑事であることを証明するものを福家は持っていなかった。福家は、同僚の見舞いに来て手洗いに出た後迷いこんでしまったと説明するが、警察手帳も持たず、いつも通りの刑事らしくないいでたちのため誰も刑事だと信じてくれない。
 福家は携帯も持っていなかったため、その場で唯一携帯電話を持つ木原が警察に通報。しかし、いっこうに警察は現れない。福家は3人に質問を重ねて現場の推理を始めるが、他の3人は刑事であるとは信じていないため、妄想の激しい人間と扱われてしまう。
 福家はこの前代未聞の事態をどうやって切り抜けるのか? そして、森本死亡の真実に迫ることはできるのか?

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