冤罪、証拠の捏造・隠滅……相棒ではよく取り上げられるテーマです。長く続いているドラマなので、テーマが被らないのは不可能ですし、それは構わないと思います。
ただ、今回はデジャブ感が強いのです。……過去の事件が冤罪で、それを右京さん(水谷豊)が気づき追求していく、当時の捜査班はそれを否定したり、介入を拒否する。そして、一見善人そうな刑事が証拠を改ざんしていた……そういう展開があったような気がしますが、思い出せません。気のせいかもしれません。心当たりがある方は、お教えください。
で、今回ですが、元警察官・国原(石垣佑磨)の行動が、あまりに一貫性がないのと、右京の推理する場面もあまりなく、ただ、真実の追求に終始するだけといういう感が強かった。もっとも、過去のずさんな捜査を洗い直すという展開になるので、仕方がないのかもしれない。
こういうテーマの場合、つまり、冤罪がテーマとなる場合、ずさんな捜査が冤罪を引き起こすので、逆に言えば、ずさんな捜査が必須の条件となる。…とは分かっていても、「そもそも、ずさんな捜査をするから、悲劇が起るんだ!」という怒りを覚えてしまう。
当時、捜査一課トリオもこの捜査に絡んでいたらしい。彼らも、いったい何をやっていたんだ!
今回、当時の捜査を担当していた刑事(加納竜)が、「あの事件のホシは、死んだ野橋で間違いなかった。それを疑うことは、我々刑事課や蓮沼署を侮辱するに等しい」と言い切ったが、証拠品のフリーライターのUSBメモリーのデータを確かめるのを拒否していた。つまり、USBメモリーの内容が、真相究明に繋がる不都合なものだと考えていた。
だったら、証拠を隠滅しようとは考えないのかな。「バカな、証拠を消すような人間はうちの署には……」と言っていたので、こういうところはバカ正直、あ、単にバカなだけかも
、だから冤罪を起こすのか。
今回は、尊くんの退場の前振りの意味が強かった。そもそも、今シリーズの初回が、尊君退場の前振りであった。そして、今回、「僕も、やっと、覚悟が出来た気がします」と退場の予告とも取れる言葉を発した。
これまでの尊の言動から偽証という行為には違和感を感じてしまう。尊君退場ありきで、尊に裁判で偽証したという過去を刻みつけた、そんな気がする。
ところで、『及川光博、相棒卒業』という記者会見を大々的に行った。番組宣伝的には効果があると思うが、ドラマ的には悪影響がある。
「及川光博降板か」という不確定な状況なら、不安と希望を抱いてドラマを見ることができるが、「ああ、最終回で彼も退場してしまうのか」と思って観るのは、ドキドキ感が全くない。極端なことを言えば、彼がどんなピンチに陥っても、今シリーズの最終話までは絶対に死なないのである。
あの記者会見は、ドラマをつまらなくした。
【ストーリー】(番組サイトより)
右京(水谷豊)と尊(及川光博)は大河内監察官(神保悟志)から、所轄の元警察官・国原(石垣佑磨)が起こした傷害致死事件を調べて欲しいと依頼される。立ち飲み屋で相席となったフリーライター・島内(日向丈)と口論になり店を出た後もみ合いの喧嘩に発展。島内は国原に突き飛ばされ階段から転落して死亡したという事件だった。
同じ警察署の警察官だった国原をかつての同僚が取り調べるとなれば、捜査に手心が加えられる可能性がある。大河内は特命係に内々に調査を依頼。
右京たちが調べると島内が、5年前に起きた同じ所轄の女性警察官殺害事件を調べていたことが分かる。国原が後に警察をやめるきっかけになった事件だ。
国原が警察を辞めた原因はなんだったのか?
それが今回の事件とどうかかわりがあるのか?
右京と尊が調べ直していくと、ある疑問が強くなってくる。
ライターの島内は5年前の女性警察官殺人事件について何を掴んでいたのか?
警察官の正義を問われる展開に尊の決意が固まる!
※あの三池崇史監督も特別出演!
ゲスト:石垣佑磨
脚本:戸田山雅司 監督:和泉聖治
ただ、今回はデジャブ感が強いのです。……過去の事件が冤罪で、それを右京さん(水谷豊)が気づき追求していく、当時の捜査班はそれを否定したり、介入を拒否する。そして、一見善人そうな刑事が証拠を改ざんしていた……そういう展開があったような気がしますが、思い出せません。気のせいかもしれません。心当たりがある方は、お教えください。
で、今回ですが、元警察官・国原(石垣佑磨)の行動が、あまりに一貫性がないのと、右京の推理する場面もあまりなく、ただ、真実の追求に終始するだけといういう感が強かった。もっとも、過去のずさんな捜査を洗い直すという展開になるので、仕方がないのかもしれない。
こういうテーマの場合、つまり、冤罪がテーマとなる場合、ずさんな捜査が冤罪を引き起こすので、逆に言えば、ずさんな捜査が必須の条件となる。…とは分かっていても、「そもそも、ずさんな捜査をするから、悲劇が起るんだ!」という怒りを覚えてしまう。
当時、捜査一課トリオもこの捜査に絡んでいたらしい。彼らも、いったい何をやっていたんだ!
今回、当時の捜査を担当していた刑事(加納竜)が、「あの事件のホシは、死んだ野橋で間違いなかった。それを疑うことは、我々刑事課や蓮沼署を侮辱するに等しい」と言い切ったが、証拠品のフリーライターのUSBメモリーのデータを確かめるのを拒否していた。つまり、USBメモリーの内容が、真相究明に繋がる不都合なものだと考えていた。
だったら、証拠を隠滅しようとは考えないのかな。「バカな、証拠を消すような人間はうちの署には……」と言っていたので、こういうところはバカ正直、あ、単にバカなだけかも
、だから冤罪を起こすのか。
今回は、尊くんの退場の前振りの意味が強かった。そもそも、今シリーズの初回が、尊君退場の前振りであった。そして、今回、「僕も、やっと、覚悟が出来た気がします」と退場の予告とも取れる言葉を発した。
これまでの尊の言動から偽証という行為には違和感を感じてしまう。尊君退場ありきで、尊に裁判で偽証したという過去を刻みつけた、そんな気がする。
ところで、『及川光博、相棒卒業』という記者会見を大々的に行った。番組宣伝的には効果があると思うが、ドラマ的には悪影響がある。
「及川光博降板か」という不確定な状況なら、不安と希望を抱いてドラマを見ることができるが、「ああ、最終回で彼も退場してしまうのか」と思って観るのは、ドキドキ感が全くない。極端なことを言えば、彼がどんなピンチに陥っても、今シリーズの最終話までは絶対に死なないのである。
あの記者会見は、ドラマをつまらなくした。
【ストーリー】(番組サイトより)
右京(水谷豊)と尊(及川光博)は大河内監察官(神保悟志)から、所轄の元警察官・国原(石垣佑磨)が起こした傷害致死事件を調べて欲しいと依頼される。立ち飲み屋で相席となったフリーライター・島内(日向丈)と口論になり店を出た後もみ合いの喧嘩に発展。島内は国原に突き飛ばされ階段から転落して死亡したという事件だった。
同じ警察署の警察官だった国原をかつての同僚が取り調べるとなれば、捜査に手心が加えられる可能性がある。大河内は特命係に内々に調査を依頼。
右京たちが調べると島内が、5年前に起きた同じ所轄の女性警察官殺害事件を調べていたことが分かる。国原が後に警察をやめるきっかけになった事件だ。
国原が警察を辞めた原因はなんだったのか?
それが今回の事件とどうかかわりがあるのか?
右京と尊が調べ直していくと、ある疑問が強くなってくる。
ライターの島内は5年前の女性警察官殺人事件について何を掴んでいたのか?
警察官の正義を問われる展開に尊の決意が固まる!
※あの三池崇史監督も特別出演!
ゲスト:石垣佑磨
脚本:戸田山雅司 監督:和泉聖治
及川さん相棒降りるんですね。
その後どうするんですかね。このドラマは。
テレビ朝日を代表する作品になっているだけに、終わらせ方もまた難しい気がします。
でもおっしゃる通り「ネタバレ記者会見」はご法度だと思います。
冤罪って、ずさんな捜査もあるんですけど、もう一つは「警察の無能」という理由もあるようです。
捜査本部が出来て、なかなか犯人が逮捕されないと、上からのプレッシャーはものすごいものだそうで。。。
(早期解決は非常に点数が高いそうです)
そうなると少しでも怪しい人がいると強引に取調べで自供取って送検しちゃうみたいな。。。
未解決で本部解散とかになると左遷や降格人事もあるようで、警察官も大変そうです。
最後 やっと決心がついたって言ってたらから もう降りるなぁってわかったけど。
このごろ相棒も 推理が冴えてる右京さんを見れていないような気がします。
ほかのドラマにはない 上質の推理が見たいんだけどね。
及川さんの『相棒』卒業、ネタをばらしてしまい、ごめんなさい。
あの会見では、後任は男性としか、明かされませんでした。
余裕があれば、希望を込めて、後任考察の記事を書きたいです。
>少しでも怪しい人がいると強引に取調べで自供取って送検しちゃうみたいな。。。
>未解決で本部解散とかになると左遷や降格人事もあるようで
それは、警察官も大変というより、駄目でしょ、そんなこと!
ドラマの所轄署は、女性警官が被害者とあって、躍起になって捜査した挙句、あの始末。無能ですね。(ドラマですが)
>このごろ相棒も 推理が冴えてる右京さんを見れていないような気がします
そうですね、今シリーズはやたら重たい話だったり、趣向を凝らした話だったりと、右京さんの推理がフル稼働することが少ないですね。
今期は過去のキャラを再登場させることが多かったので、終了しちゃうのかと心配しました。
及川さん卒業だけで済んで(もちろん寂しいです)よかったです。
相棒は最初の頃はミステリードラマの色彩が濃かったのですが、だんだん路線変更したように思います(これだけ長くやってれば当然かもしれませんけど)
何か話がだんだん大きくなってきて、「踊る化」しているというか。。。。
(映画なんかそうですよね)
右京って少しシャーロックホームズ入っていると思うんです。
(紅茶を嗜むあたりもそれかと・・・)
今後は推理ドラマみたいな路線を期待したいですね。
確かに、シャーロックホームズを意識していますね。事件以外でもいつも洞察力と推理力を働かせています。
私は『相棒』というタイトルの呪縛に苦しんでいると思います。もともと、土曜ワイド?の単発2時間ドラマで、右京と亀山という対照的なキャラが衝突しながら事件を解決していくというのがドラマのコンセプトでしたが、右京の卓越した推理が光り始め、亀山も徐々に右京を尊敬し追従することが増え、初期の『相棒』とは少しずつ離れて行きました。
尊も魅力的なキャラですが、右京とダブるところが多く、相棒として考えるとその役割を果たしていないという批判も受けるようになりました。タイトルが『相棒』でなかったら、受けない批判なのですが。
『劇場版1』は残念な出来でした。確かに、右京の推理は全開でしたし、スリルもあり、犯人の人間ドラマもありましたが、それらを発揮するためのストーリーになり、映画全体としては、いびつなものになっていました。
映画は興行成績を挙げなければならないので、集客のため、「面白そう」に見せる「面白い」部分を多くするという目的が優先します。
『コナン』も好きなのですが、映画館の帰路では、残念な気持ちに支配されることが多いです。
近代司法においては、冤罪の防止は犯人の確定に優先する。取り調べる刑事や裁判官の心証が九分九厘「黒」であったとしても、証拠がなければ「黒ではない」となる。
今回、同僚の仇討ちという感情が、本人にはなんの危機感もないまま(確信していた刑事の話を立ち聞きしただけで)、証拠を捏造し、被疑者死亡という結果を招く。
婦警殺害の原因であるルール違反は、悪事を働く為のそれだから論外であるが、この冤罪を生じさせたルール違反と、尊のルール違反は何処か違うのだろうか?
一時間の枠で収めるには「不問に付す」で済ませるしかなかろう。
ならば一時間に収めるのは間違いであろう。
枝葉であれば許されても、メインテーマをこんな形で処理するのは明確な欠陥作だ。
着地点が決まっていたが、ランディングに失敗したと言っていいと思う。
二つの冤罪事件についての、尊と元警官の行為の違いは、尊は被告が罪を犯したと信じて、被告が罪を問われるように、事実と違うことを承知して偽証をしました。
元警官も、容疑者が犯行を犯したと思い込み、証拠を捏造して逮捕しようとしました。
容疑者を犯人と思い込み、証拠を捏造したという点では、同じです。尊の偽証は、元警官の証拠捏造ほど、積極的な捏造ではありませんが、基本的には同じだと考えます。
その後の行動については、元警官は容疑者がけがをして犯行不可能であったことを確信し、警官を辞めた(過ちを明らかにしなかった)。
尊は、もしかしたら冤罪だったかもという気持ちはあったが、それを確かめず放置し、被疑者が出所して自殺したので、再捜査し冤罪が明らかになった。そして、既に時効と考え、そのまま放置している(過ちを明らかにしない上、責任=辞職もしない)。
というわけで、尊と元警官の行為は、基本的には同じように思えます。
その決着は、今シリーズの最終話で着けると思われます。
今回も、神戸さんの卒業をにおわす回なんですね。彼らの宣誓と神戸さんの覚悟というのを思い出しました。
サイト拝見しました。『相棒』への愛が感じられました。
>今回も、神戸さんの卒業をにおわす回なんですね。彼らの宣誓と神戸さんの覚悟というのを思い出しました。
そうですね。神部尊、卒業がらみの回でした。
内容は、恥ずかしながら、詳細は覚えていませんが、事件の真相を追うだけで、イマイチだったという記憶があります。