準決勝第2試合、「デンソー アイリス vs 富士通 レッドウェーブ」は、両チームのオフェンスシステムが明暗を分けた
立ち上がり、両チームとも硬さからかシュートが決まらず、開始4分過ぎではデンソー4-2富士通、7分半でデンソー8-4富士通と、ロースコアの展開。
印象としては、デンソーは富士通のディフェンスに苦しみながらも、ペイントゾーンで高田真希と赤穂の軸にしてオフェンスを貫いている。富士通はパスを回してシュートを放つ。シュートまで持って行けているのでオフェンスとしては悪くはないが、やや苦し目のシュートが決まらないか、決めるべきシュートを決められないという状況。
ただ、3Pシュートが、第1ピリオドの終盤の点が離れかけた時に連続で決まったり、第2ピリオド中盤で逆転のショットとして決まるなど、この3本の3Pシュートが要所で決まったため、ゲームの流れを互角に留めていた。
この試合、富士通は6本の3ポイントシュートを決めていたが(27投中6本成功)、3Pが決まる時は、よくパスが回り、絶好のシチュエーションで3Pシュートを放つことができていた。しかし、失敗した3Pシュートや、その他のフィールドゴールは、歯切れが悪かった。
富士通のオフェンスの長所は「誰もが色々なシチュエーションでシュートを決められる」である。しかし、これは短所でもある。
シュートが決まっている時は、相手もディフェンスを絞れず、シュートチャンスも増えるし、迷いなくシュートを放つことができる。
しかし、シュートが決まっていない時は、シュートチャンスが来ても、≪もう少し良い状況で≫とパスを回したり、迷いながらシュートを放ってしまう。
さらに、皆が得点を挙げることができるので、遠慮や責任を感じて消極的になってしまうという悪循環に陥る。
その点、デンソーは『高田真を起点や終点に、とにかく、高田真を軸にオフェンスを展開すればよい。高田が決められなくても、それがデンソーのオフェンスなので、納得できるのである。
また、高田のポテンシャルの高さが、そのオフェンススタイルを成り立たせている。多少苦しくても、高田は決めることができるし、高田のパスセンスと運動能力の高さで、味方にアシストパスを出すこともできる。
ゲーム序盤、「シュートが決まらならない」というゲーム展開が、デンソーに有利に働き、デンソーペースで試合が運び、デンソーの快勝となった。
ゲーム終了間際、3点差まで詰められたが、残り4分30秒で伊集の3Pシュートが決まり、52-41と11点差がつき、やや安心し、受け身になってしまったからである。
デンソーは、赤穂の存在も大きかった。オフェンスリバウンド7を含む21リバウンド、高田真も16リバウンド、チームリバウンドも富士通43に対し、58とリング下を支配したといって良い。
富士通は43リバウンドの内、ガードの町田と篠崎がそれぞれ10なので、数字以上にリバウンドでやられていたと言える。
富士通はシュートが決まらないことでオフェンスに迷いが生じてしまった。
町田のドライブもほとんど見られず、アシストも少なかった。また、得点源となるべき山本も2ポイントシュートが8分の1と不調なのも痛かった(9得点)。
動きに切れがあった篠崎と、長岡を軸にオフェンスを組み立てれば、試合の流れも変わったような気がする。
最終スコア
デンソー アイリス 54-51富士通 レッドウェーブ
立ち上がり、両チームとも硬さからかシュートが決まらず、開始4分過ぎではデンソー4-2富士通、7分半でデンソー8-4富士通と、ロースコアの展開。
印象としては、デンソーは富士通のディフェンスに苦しみながらも、ペイントゾーンで高田真希と赤穂の軸にしてオフェンスを貫いている。富士通はパスを回してシュートを放つ。シュートまで持って行けているのでオフェンスとしては悪くはないが、やや苦し目のシュートが決まらないか、決めるべきシュートを決められないという状況。
ただ、3Pシュートが、第1ピリオドの終盤の点が離れかけた時に連続で決まったり、第2ピリオド中盤で逆転のショットとして決まるなど、この3本の3Pシュートが要所で決まったため、ゲームの流れを互角に留めていた。
この試合、富士通は6本の3ポイントシュートを決めていたが(27投中6本成功)、3Pが決まる時は、よくパスが回り、絶好のシチュエーションで3Pシュートを放つことができていた。しかし、失敗した3Pシュートや、その他のフィールドゴールは、歯切れが悪かった。
富士通のオフェンスの長所は「誰もが色々なシチュエーションでシュートを決められる」である。しかし、これは短所でもある。
シュートが決まっている時は、相手もディフェンスを絞れず、シュートチャンスも増えるし、迷いなくシュートを放つことができる。
しかし、シュートが決まっていない時は、シュートチャンスが来ても、≪もう少し良い状況で≫とパスを回したり、迷いながらシュートを放ってしまう。
さらに、皆が得点を挙げることができるので、遠慮や責任を感じて消極的になってしまうという悪循環に陥る。
その点、デンソーは『高田真を起点や終点に、とにかく、高田真を軸にオフェンスを展開すればよい。高田が決められなくても、それがデンソーのオフェンスなので、納得できるのである。
また、高田のポテンシャルの高さが、そのオフェンススタイルを成り立たせている。多少苦しくても、高田は決めることができるし、高田のパスセンスと運動能力の高さで、味方にアシストパスを出すこともできる。
ゲーム序盤、「シュートが決まらならない」というゲーム展開が、デンソーに有利に働き、デンソーペースで試合が運び、デンソーの快勝となった。
ゲーム終了間際、3点差まで詰められたが、残り4分30秒で伊集の3Pシュートが決まり、52-41と11点差がつき、やや安心し、受け身になってしまったからである。
デンソーは、赤穂の存在も大きかった。オフェンスリバウンド7を含む21リバウンド、高田真も16リバウンド、チームリバウンドも富士通43に対し、58とリング下を支配したといって良い。
富士通は43リバウンドの内、ガードの町田と篠崎がそれぞれ10なので、数字以上にリバウンドでやられていたと言える。
富士通はシュートが決まらないことでオフェンスに迷いが生じてしまった。
町田のドライブもほとんど見られず、アシストも少なかった。また、得点源となるべき山本も2ポイントシュートが8分の1と不調なのも痛かった(9得点)。
動きに切れがあった篠崎と、長岡を軸にオフェンスを組み立てれば、試合の流れも変わったような気がする。
最終スコア
デンソー アイリス 54-51富士通 レッドウェーブ
私は今年は生活が忙しいこともあり、例年ほど集中して試合を見られてはいないと思いますが、この試合の見方については、英さんと同じところもあり、やや違うところもあり、という感じです。
私は、この試合は富士通が勝つものだと思って見ていましたが、意外にもデンソーが勝ってしまいました。ただ、試合内容からは、デンソーの順当な勝利だったと思います。その理由は、富士通のシュートがあまりにも決まらなかったこと(特に山本が酷い)と、デンソーが昨シーズンよりも、赤穂の加入と伊集、高田汐織の成長で、チーム力がアップしていたから、だと思っています。
オフェンスシステム的には、富士通は、ノーマークシュートまでは行けていたのに、なぜか肝心のシュートをはずす場面が多すぎました。これではいくら名コーチがアドバイスしても駄目だろうと思いました。富士通は酷い試合をしたと思います。決めなければ、と思ってシュートを打つけれども決まらない、ということの繰り返し、悪循環だったとも言えると思います。
デンソーは、もちろん高田が軸なのですが、合間合間に伊集のドライブや高田汐織の3Pなどで、高田真希に頼り切ることなく、各自のスタイルでも得点が取れていたと思います。伊集と高田汐織は、この舞台でも落ち着いてしっかりとプレーできていましたし、赤穂のリバウンドも大きかったと思います。
まあ、あとはお説の通り、ハイスコアでアップテンポなゲームにしたい富士通と、ロースコアでセットオフェンス主体にしたいデンソーの間で、デンソーの流れのゲームになってしまった、ということもありますね。
点数的には競った試合でしたが、富士通が不調だったこともあり、それほどエキサイティングとは言えない重い試合で、あまり興奮はしませんでした。
決勝については、準決勝2試合を見た時点で、JXの圧勝がある程度予想できてしまいました。で、結果を先に知ってしまい、忙しくて録画はまだ見ていませんが、予想通りJXの圧勝だったようですので、このまま録画は当分見ないかもしれません。
決勝の記事は先に読ませていただきました。JXの天下は当分続きそうですが、他のチームももっと頑張って欲しいものだと思っています。決勝コメントはなしで失礼するかもしれませんが、ご容赦ください。
確かに、富士通はシュートが不調でした。
そして、誰もがポイントゲッターというシステムが、この試合の場合は裏目に出て、プレー特にシュートに迷いが出てしまいました。
デンソーもそれほどシュート確率はよくなかったのですが、おっしゃる通り、高田真を軸に、伊集、高田汐織、赤穂らがそれぞれの役割をはたして、オフェンスの形がしっかりしていました。
決勝は私も「書かなくてもいいかな」と思ったのですが、準決勝2試合を書いて、決勝を書かないのは変ですし、後に振り返る際は、便利かなと思いました。
コメントについては、お気にする必要はありません。