英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

14-15 Wリーグ プレイオフ/セミファイナル デンソー×富士通 第2戦

2015-03-25 23:35:17 | スポーツ
大波小波が寄せては返す……白熱の好ゲームだった。“ほぼ名勝負”と言って良いだろう(“名勝負”の条件は厳しい)

―第1Q―
  0分11秒……富士通4-0デンソー
  1分43秒……富士通4-4デンソー
  2分47秒……富士通9-4デンソー
  4分03秒……富士通9-10デンソー
  7分55秒……富士通20-10デンソー
 第1Q終了……富士通23-16デンソー

 序盤、富士通は篠崎が3Pシュートを決めるなど5得点、山本も4得点で9-4とリード。
 デンソーは、0-4とリードされた時点で、ガードを大庭→伊集にチェンジ。高田、伊藤を中心に(各4点)反撃、10-9と逆転。
 今度は、富士通が篠崎、山本の3Pシュートを含む一気に11連続得点。この間、デンソーは3連続ターンオーバー+2シュートミス。
 初戦を落としたデンソー、≪このまま、持っていかれるか?≫と思われたが、タイムアウト(7分5秒、19-10)後、オフェンスリバウンド3本など、粘りあるプレーで藤原の2本の3Pシュートにつなげた。
 第1Qの得点
富士通23点………山本12点(3Pシュート2本)、篠崎8点(3P2本)、町田2点、長岡1点
デンソー16点……藤原6点、高田真4点、伊藤4点、牛田2点

―第2Q―
 デンソーのディフェンスが本領を発揮し、そのプレッシャーに富士通は24秒オーバータイムとシュートが外れる。
この間、デンソーは高田のフリースロー2本と、伊集のジャンプシュートで差を詰める。
  0分45秒……富士通23-20デンソー
 ここで富士通はディフェンスで踏ん張る。マンツーマン、ゾーン、その中間と巧みにディフェンスを切り替える。デンソーはこのディフェンスに手を焼き攻めあぐむ。
 この辺り、互いにオフェンスミスが続くが、富士通はデンソーのディフェンスのプレッシャーに苦しみつつも、しつこく粘って山本の3Pシュート、オフェンスリバウンドをつないでの三谷のジャンプシュート、名木がオフェンスリバウンドからそのままゴール下でシュートを決める。
 富士通は苦しみながらもチームのオフェンスの形を作るので、オフェンスリバウンドも取れるのに対し、デンソーはオフェンスの形まで行かずオフェンスのリズムも乱れ、高田がフリースローを1本決めただけ。そして、やはりオフェンスを粘った富士通が町田の3Pシュートで差を11点に広げた。
  5分09秒……富士通33-21デンソー

 デンソーは6分2秒にようやく伊藤が2Pシュートを決める。約5分20秒振りのフィールドゴールだ。
 この後、富士通・町田のアシストパスをゴール下で受けた長岡が決めたが、デンソーも「吉田→渡嘉敷」を彷彿させる伊集がゴール下の高田にパスを通し、それを名木・篠原に挟まれつつも高田がゴールを決めた。篠原のファールもあったので3点プレーとなった。このプレーで流れが変わり、吉田の3Pシュート、高田のゴール下シュートとフリースローで点を重ね、前半は、富士通37-33デンソーの4点差で終えた。
 富士通・テーブスHCがハーフタイム時に「高田への寄り付きが遅れた」と反省の弁を述べていたが、ほんの一瞬の遅れを突く高田を褒めるべきであろう。

 ゲームの内容としては、富士通の方が自分たちのプレーができていてペースをつかんでいた。4点差というのは、デンソーが良く踏ん張ったと言えるが、ラッキーと言っても良い。
 高田(真)は前半14得点(フリースロー6点)。上述したように、前半終了間際に高田に点を重ねられてしまったが、「ダブルチームを早くする」とテーブスHCは述べていたが、高田にボールを入れさせない手もある(第1戦はそうだった)。

 第2Qの得点
富士通14点……山本3点、町田3点、長岡2点、篠原2点、三谷2点、名木2点、
デンソー17点…高田真10点、吉田3点、伊藤2点、伊集2点
 前半の得点富士通37-33デンソー
富士通……山本15点、篠崎8点、町田5点、長岡3点 
デンソー…高田真14点、藤原6点、伊藤6点、吉田3点

―第3Q―
 デンソーはスタメンの大庭、高田(汐)に代えて、伊集、藤原を起用。
 最初の攻撃、デンソーは2度、高田にボールを入れるが、強く攻める意志はなく藤原にパスを回し、藤原が3Pシュートを決め1点差。前試合は不調だった藤原だが、今日はシュートタッチが良く、このゲーム、3本目の3Pシュート。
 対する富士通も長岡が高田(真)のマークを振り切ってドライブシュート。前半、長岡や篠原の得点が少なかったが、この二人が働き出すと富士通のオフェンスは厚みを増す。
 デンソーは高田がゴール下3人が構えているのにも拘らず、ドライブ+フローターのシュートを試みるが、流石に強引でミス。これにつき合うように、富士通・山本が不用意なパスミス。
 伊集が巧みなフローターシュートを決めた後、またもや山本が安易なパス。パスカットされ、そのまま、ワイドオープンの伊藤に3Pシュートを決められ、富士通39-41デンソーと逆転を許す。この時間帯、富士通、エアポケットに入ったようなプレーだ。すかさず、富士通・テーブスHC、タイムアウト。
 「安易なプレーはするな。もっと動け」という指示だったが、ジャンプボールシチュエーションからのスローインの呼吸が合わない。町田が入れたボールを長岡が全く見ていなかったというボーンヘッド。
 この後、牛田がドライブを決めて、富士通39-43デンソー。前半残り5分から、デンソーが22-6と走る。
 嫌な流れの富士通だったが、ここでコートに入ったばかりの三谷がジャンプシュートを決める。
 しかし、デンソーもゴール下でボールを持った高田へのダブルチームに対して、ブラインドサイドに走り込んできた牛田がボールを受けシュート。デンソーが待ち望んでいたオフェンスが出た。
 ここから約2分間、藤原の3Pシュート1本(このゲーム4本目)以外、シュートが入らない。特に、富士通は長岡のターンオーバーも出て苦しい展開が続く。富士通41-48デンソー
 5分1秒、ドライブした山本からパスアウトされた町田が3Pシュートを決める。やや高い位置のプレーだったが、このプレーは大きかった。止まっていた足も蘇ったように感じる。
 デンソーは先ほどと同じパターンで高田→牛田のパスが通るが、チェックが厳しかった分だけ牛田のシュートがこぼれる。このこぼれ球を、町田が運び、そのままドリブルシュート。ドリブルに緩急をつけ、相手ディフェンスの高田までもスクリーナーのように利用して、マークしていた伊藤を振り切ってのゴールだった。
 さらに伊集のドライブを篠崎が厳しいマークで防ぎ、ペイントゾーンに切り込みパスを受けた町田が、ワンハンドのサイドスローでパスアウト。これを山本が3Pシュート!先ほどまでの沈滞はなんだったのかという、富士通だ。山本も4本目の3Pシュート。富士通49-48デンソーと逆転(6分11秒)
 この後、2ターン(シュート機会としては3回)、オフェンスミスを繰り返した後、藤原がまたも3Pシュート(5本目)を決める。富士通49-51デンソー(7分49秒)、逆転!
 8分26秒、山本が3Pシュートを入れ返し(5本目)、逆転!富士通52-51デンソー
 山本、藤原、意地の張り合いだ。先の藤原が3Pを決めた前も、互いに1本ずつ3Pを放っている(ミス)。
 今度は藤原からゴール下へのパスを受けた高田がシュートを決め、富士通52-53デンソー。この後も、富士通・山本のレイアップシュート、デンソー・伊藤のフェーダウェイシュート、山本のフリースロー2本、さらにデンソー・牛田のジャンプシュートが決まったところで、第3Q終了。富士通56-57デンソー
 第3Qの得点
富士通19点……山本10点、町田5点、長岡2点、三谷2点
デンソー24点…藤原9点、牛田6点、伊藤5点、高田真2点、伊集2点
 通算得点富士通37-33デンソー
富士通……山本25点、町田10点、篠崎8点、長岡5点、三谷4点 
デンソー…高田真16点、藤原15点、伊藤11点、牛田8点、伊集4点


―第4Q―
富士通・テーブスHC
「いいところで我慢できた。
 ファイナルに行きたいでしょ。
 逆サイドの選手の足が止まっている。
 ここからは体力勝負だよ」
富士通……町田、篠崎、山本、篠崎、三谷
デンソー…伊藤、伊集、藤原、高田真、牛田でスタート。

 最終クォーター、互いに2度オフェンスを決められない。まさに体力勝負、気力の勝負の様相を呈してきた。
 ここで、富士通篠崎が体を流しながらフロー他気味のジャンプシュートを決める。富士通58-57デンソー(1分43秒)。一体何度目の逆転だろうか?
 牛田、ターンオーバー。篠崎と長岡がチェンジ。
 長岡のシュートのリバウンドを牛田がこぼし、三谷が3Pシュートを放つも外れる。
 2分30秒間で決まったシュートは1本だけ、膠着状態。デンソーのオフェンスも突破口が見いだせず、外郭でパスを回すのみ。3ポイントラインの外側1m弱で藤原にボールが渡るが、パスの送り先が見つからず、ドライブもできず、ショットクロックが迫るなか、苦し紛れにシュート。ところが、これがネットに吸い込まれ、この日6本目の3Pシュートとなった。富士通58-60デンソー(2分55秒)
 この後、富士通・篠崎がトラベリングを取られたところで、デンソーがタイムアウト。

 オフェンスの確認の他、「体力(回復)のタイムアウトだよ」の意図であったが、これは逆転され,
しかも、ターンオーバーを犯した富士通にとってありがたいタイムアウトだったのではないだろうか?
 タイムアウト明けのデンソーのオフェンスは、指示が生かされず機能せず、伊藤の3Pシュートは失敗。その前のオフェンスも3Pシュートが決まったもののオフェンス内容は良くなかった。「体力回復」などと余裕を見せている場合ではなかったはずだ。
富士通、三谷に代わり篠原がコートイン。
 ディフェンス牛田のファールで、富士通はエンドラインからスローイン。スクリーンを使ってゴール下に切れ込んだ篠崎にパスが入り、難なくシュート。富士通60-60デンソー(5分47秒)
 デンソーのオフェンス、ペイントでボールをもらった高田がシュートを放つが外れる。これを牛田が飛び込みリバウンド。伊集が3Pシュートを狙うが外れる。少し安易なシュートだった。
 富士通のオフェンス45度の位置でボールをもらった長岡が、ドリブルでペイント内に持ち込みターンアラウンドシュート。長岡をマークしていた高田を見事に振り切ったシュート。富士通62-60デンソー(4分26秒)。
 長岡はシュートの直前まで、パスの送り先を模索していた。また、他の富士通の選手も、よく動いてディフェンダーを翻弄していた。ここ数プレーのオフェンスの質は、遥かに富士通が良い。
 デンソー・伊集が遠い位置からの2Pのジャンプシュート。これも漫然としたオフェンスで高田で攻める意志がない。高田も攻める意志がない。
 富士通のオフェンス、ペイント付近でパスを受けた長岡が、振り向きざまのフェーダウェイシュート。良い首都セレクトとは思えないが、これが成功。富士通64-60デンソー(5分8秒)。
 途中のプレーで「山本にダブルドリブルがあったのではないか」と小嶋HCは審判にアピールしていたが、一旦、デンソー・伊藤の足に当たっているので問題はない。第一、そんなことを文句を言う場合ではないだろう。
 タイムアウトを取って、プレイを立て直す指示を出すが、どうもポイントが絞れない。
 「鉄砲も数撃てば…」で、「牛田がハイポストで、ゴール下に高田」という指示が功を奏す。富士通64-62デンソー(5分21秒)
 タイムアウト時の富士通の指示は「高田にダブルチーム。藤原に3Pシュートを打たせない」と、ベンチレポート。
 富士通のオフェンス、トップの位置でボールをもらった長岡が、ドライブ。簡単に高田を抜いてシュート。富士通66-62デンソー(5分47秒)。≪どうしたんだ?高田≫とはてなマークが浮かぶディフェンスだった。
 デンソーのオフェンス、高田がペイントで待つも、篠原がしっかりマークしてパスをもらえない。我慢しきれず、外に出てパスを待つが、ショットクロックが残っておらず伊集が3Pシュートを放つが外れる。同様な漠然としたオフェンスが3度続いたデンソー。
 富士通・長岡がドリブルでエンドラインに切り込むが、ディフェンスの伊藤のヘルプが鋭く、ジャンプボールシチュエーション(デンソーボール)。長岡、少し調子に乗り過ぎたか?
 デンソーのオフェンス。伊藤がセットプレーのサインを出す。伊集がトップの位置でボールをもらい、すぐさまゴール下の高田にパスを出すが、伊集をマークしていた篠崎が必死に手を伸ばしパスに触れ、軌道が変わり、パスが通らず。
 篠原、ゴール下でシュートを試みるがトラベリング。たまたま、ターンオーバーになってしまったが、デンソーディフェンスは虚を突かれた感があった。
 デンソーのオフェンス、富士通・篠原にファールがあり、エンドラインからのスローイン。これに、伊集が合わせ、すぐさまジャンプシュートを決める。富士通66-64デンソー(残り3分2秒)
 富士通のオフェンス、オフェンスリバウンドを2度捕り、オフェンスを継続させる。今期からオフェンスリバウンド後のシュートクロックは14秒と短縮されたので、ゆっくりオフェンスを立て直すことはできないが、細かくパスを回す富士通。デンソーも必死にチェックに行く。この攻防が勝敗を分けるかもしれない……………………山本に…山本にボールが渡った。3ポイントラインの外側、右30度の位置、しかもノーマーク!
 弾むようにジャンプシュート。僅かに左にずれるが、ネットに沈んだ。富士通69-64デンソー、5点差!(残り2分14秒)
 このプレー、山本をマークしていた伊集が、何を思ったのかボールを追いかけ、山本をフリーにしてしまった!この3ポイントシュートは大きい!
 デンソーのオフェンス、高田がスクリナーになり、ボールをキープしていた伊藤をフリーに。これに応え、伊藤がトップの位置から3Pシュートを決める。富士通69-67デンソー、2点差!(残り1分49秒)。まだ分からない。
 富士通のオフェンス、シュートクロックぎりぎりで長岡がシュートを放つが外れる。ここはデンソーがよく守った。
 残り1分25秒、デンソーはペイントゾーンに誰も入らず、遠い位置でパスを待つ。トップの位置の伊藤が右45度の牛田にパス。高田も高い位置に移動し伊藤のマーカーの町田に近づく。先ほど伊藤をフリーにしたスクリーンプレーの再現だ。
 しかし、高田のマーカー篠原がこれを読み、伊藤に立ちふさがる。窮した伊藤は伊集にパス。さらに高田へパス。この時シュートクロックは1秒。高田もパスに備えており、即座にシュートを放つが、惜しくもリングに弾かれる。これを牛田が飛び込んで抑えたが、コーナーギリギリの位置。何とかパスを出すが、ボールは篠原の手に。
 残り54秒、富士通は無理せず時間一杯使って攻撃したい。ところが、篠原にパスが入った瞬間、藤原が猛ダッシュしてダブルチーム。苦しくなった篠原がパスを出すが、これは相手の伊集に出したかのようなパスだった。

 伊集、ドリブルで走るが、篠崎もピタリとマーク。2点差なので、味方の到着を待ってオフェンスを組み立てればよい。残り30秒
 高田、伊藤と渡り、残り27秒
 トップの位置でドリブルしながら機を窺う伊藤、残り24秒
 残り20秒(シュートクロック8秒)、伊藤がセットプレーのサインを出す。高田が伊藤のマーカー町田に近づき、スクリーンを掛けようとする。高田をマークしていた篠原も追随。
 予定通り、高田が町田にスクリーンを掛け、左サイドのオープンスペースに走り込む。伊藤は右にドリブル。町田と篠原が伊藤にダブルチーム。ゴール下にはフリー気味の牛田がいるが、パスコースに長岡がいる。近くには伊集がいるが篠崎がぴったりマーク。藤原は右サイドにややオープンで待っているが、パスコースに篠崎がいてパスは危険。シュートクロックは残り5秒。
 伊藤はパスコースを探してさらに右にドリブル。町田、篠原が追う。ボールをもらいに伊集が近づく。伊集をマークしていた篠崎は伊藤にプレッシャーを掛ける。篠原はゴール下に向かう。シュートクロック残り3秒。
 フリーになった藤原にパスを出そうとする伊藤、シュートクロック残り2秒。篠崎と町田が猛然と伊藤にプレッシャー。何とか、パスを出す伊藤。しかし、パスは藤原の1m右側に逸れる。
 藤原、体勢を伸ばして何とかキャッチ、シュートクロック残り1.2秒。体が右に流れながらジャンプシュート!シュートクロックは1秒残っていた。
 しかし、リングに当たり、左にこぼれる。リバウンドに備えてリング下に位置した篠原だったが、その篠原の右手も及ばず、後ろから飛び込んだ高田がキャッチ……したかに思えたが、着地時、不運にも篠原篠崎(再度確認したところ篠崎の足でした)の足に引っ掛かり、転倒。ボールは無情にも長岡の手に。残り10秒。
 町田に藤原がファールして、時計を止める。残り5秒。タイムアウト。
 2点ビハインド、残り5秒。ボールは富士通。奇跡が起きない限り、富士通の勝利は堅い。
 スローイン後、富士通は確実にボールを回して、試合終了。富士通69-67。富士通が2連勝でセミファイナルを制し、ファイナル進出を決めた。

 勝負を分けた、デンソーのセットプレイ。
 分岐点は2つあった。
 スクリーンを掛けた高田が左サイドのオープンスペースに走り込んだ。パスを通すのは簡単ではないが、“非常に困難”というほどでもなかった。ここで高田にボールが渡れば、完全にフリーだった。エースの高田に託すのがファーストオプションであるはずで、疑問の選択だった。
 もう一つの分岐点は、ボールをもらいに伊集が近づいた時。伊集をマークしていた篠崎は伊藤にダブルチームに行ったので、伊集にボールが渡れば、ゴールから遠かったが、藤原よりも楽に打てる可能性は充分あった。
 もちろん、サインプレーなので第1オプションが藤原だったのかもしれない。それに、瞬時で的確に判断するのは至難である。


 通算得点
富士通……山本28点、篠崎12点、長岡11点、町田10点、三谷4点、篠原2点、名木2点 
デンソー…高田真18点、藤原18点、伊藤14点、牛田8点、伊集6点、吉田3点


 大熱戦だった。
 第1Qの10点リード、第2Qの12点リードした時点で、富士通の快勝もあり得た。
 そこをよくデンソーも踏み止まり、第3Qはデンソーペースに持ち込んだ。
 ここで、町田が踏ん張ったのが大きかった。良いポイントガードだ。「JXに欲しい」と言ったら、エスカルゴさんに「贅沢を言わないで」と叱られるだろうなあ。
 富士通・山本、デンソー・藤原の3ポイント合戦も見応えがあった。


 試合全般を通して、富士通の方が意志のある質の高いプレーを貫いた。その意味では、富士通が勝つべき試合だったと言える。
 デンソーは高田を活かせなかった。今後のキーポイントは牛田。牛田はスピード、瞬発力もあり、ポテンシャルの高い選手である。ただ、あまりに、リバウンド(特にオフェンスリバウンド)に固執し過ぎているように感じる。しかも、ボールに集中するあまり、リバウンドを捕った後の処理に失敗することが多い。
 身体の線が細いので、ゴール下のポジション争いは苦しいが、飛び込んでオフェンスリバウンドを捕るより、高田のフォローに回った方が、高田も楽であるし、牛田もポテンシャルを生かせる。デンソーのオフェンスも幅が出る。この試合もそうだが、JXを倒すための必須条件だと思う。
 あと、疑問に思ったのは、大庭がコートに出たのは、試合開始時の1分だけだったこと。伊集の調子が良ければいいのだが、膝に故障を抱えているみたいだし、シュートタッチやガードとしての判断も今一つだった。流れが悪い時に大庭を投入すべきと思ったが、体調が悪かったのだろうか?

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8 コメント

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楽しい議論 ()
2015-03-29 11:26:14
エスカルゴさん、こんにちは。

 「議論」と書くときつい感じがしますが、こういう詳細な検討(将棋で言うと「感想戦」)は楽しいですね。
 まず、最後のプレーですが、私ももう一度観ました。篠原との接触は微妙ですね。確かに体勢は崩れていますが、高田が篠原越しにリバウンドを捕ろうとしたこと自体、かなり無理があったので、体勢が崩れてしまったとも見ることができます。
 どちらにせよ、篠原があの位置にすばやく位置したことがファインプレーでした。
 とにかく、篠原、篠崎ら富士通ディフェンスは見事でした。

 伊藤から高田へのパスの可能性については、確信はなかったので、同意していただきホッとしています。

>問題は、伊藤にそれができるか、そういう状況を頭の中で想定していたか、練習や他の試合でもそういう状況になったときに、そういうプレーを選択していたか、ということですね。

 セットプレー(サインプレー)だったので、高田のチームの中心という点を考え合わせると、高田が第1オプションであったと思います。そこで、問題になるのが、伊藤のPGとしてのセンス(ポテンシャル)で、ダブルチームに合い、高田へのパスする意思がなくなってしまったと思います。(エスカルゴさんの伊藤評に同意です)
 それと、そのプレーをそこまで突き詰めて練習していなかったとも想像します。

>ジョン・ストックトンとカール・マローンのスクリーンプレー

 いや、もうこれはまさに「職人技」でした。
 伊藤&高田がこれを目指すのは……
 いえ、それはさておき、あの場面でピック&ロールを狙うのなら、エスカルゴさん推奨の伊集&高田の方が確率が高いと思います。パスセンスもそうですが、伊集はドライブを警戒しなければならないので、その分、ディフェンスの意識が拡散しますから。
 ただ、この試合の伊集が不調だったのと、継続プレーだったので、流れ的に伊藤起点となってしまったと考えます。

 あと、足が引っかかったプレーですが、私もファールを取らないのが妥当だと思いました。
 ただ、観戦していると、≪不運だな≫と思われること(足が引っかかったことによるファール)がよくあり、この辺のルールはどうなのかなと思っていたのです。
 エスカルゴさんのコメントで、この疑問がかなり解消しました。

 吉田を褒めていただきありがとうございます。
 私は、根底に「強い方が勝って欲しい」という思いがあります。「強い」と云う表現は正確ではありませんね。ええと、「勝利にふさわしいプレー」「優勝に値する質の高いプレー」をしたチームが勝ってほしいと思ってしまいます。
 で、佐藤HCには勝って欲しくないのですが、吉田や渡嘉敷のプレーを見ていると、勝たせたいと思ってしまいます。
 でも、次の記事で書くと思いますが、佐藤HCの采配を考えると、彼が勝つべきではないと考えます。
 今回は、富士通を応援するつもりですが、実際に見始めると、吉田を応援してしまうような気がします。
 テーブスHCには、佐藤HCが吉田を酷使したら、徹底的に吉田を封じて欲しいと思います。さらに、新原を起用したら、更に徹底的に抑え込んでほしいと思います。
返信する
続きの続きです。 (エスカルゴ)
2015-03-28 22:28:14
高田が転倒したのはファールではないか、という件ですが、もう一度映像を見直しましたが、私にはファールには見えませんでした。確かに故意ではなくても、プレーヤーの進路を妨害するような足の出し方をしていれば、ファールを取られることはあると思いますが、まず最初の篠原の接触は(接触したと仮定してですが)、ほぼ二人ともボールに対して正当なプレーをした結果、避けられない結果として接触した、と解釈するのが妥当のように思いました。

もちろん接触がすべてファールではないですし、責任のない接触もありますからね。

二つ目の篠崎の接触ですが、まず篠崎自身は不当な動きやポジション取りをしているようには思えません。また、高田は(篠原との接触で)体勢がすでに崩れており、自分から狭いところに倒れていったような感じに見えました。

他の例えで言えば、もしサッカーだったら、あれで審判がPKを吹くか、と言えば、まず吹かないでしょうね。近年のバスケットの国際大会でも、あきらかに不当な接触以外は、プレーを流す傾向にあります。近年の審判部の傾向から言っても、これぐらいの接触では笛は鳴らないのではないかと私は思います。

最後に思ったことは、最後のプレーでJXの吉田がPGだったら、ということです。たぶん、何をやってもゴールを決めていたのではないか、と思ってしまいます。それはPGとしての技術、スピード、判断力、練習量、プレーの成熟度、勝利への気迫と自信。どれを取っても抜きん出ていますからね。

ファイナルでの対戦は楽しみですね。期間がしばらくあくことは吉田にとっては好材料でしょうが、コンディションはかなり厳しそうです。富士通には若くても本気で勝ちに行って欲しいものです。いい試合を期待したいですね。長文またまた失礼しました。
返信する
続きです (エスカルゴ)
2015-03-28 21:57:27
私が前のコメントで、「他の試合などでもこのプレーが決まっていたのか」と書いたのは、伊藤からカットアウエイした高田にパスが渡って、高田がシュートを決めたということがあったか、という意味でした。

私が典型的にイメージしているのは、かつてのNBAのユタ・ジャズのコンビである、ジョン・ストックトンとカール・マローンのスクリーンプレーです。彼らはどんな試合だろうと、どれだけ相手に対応されようとも、それを上回る動きと技術で、単純な2対2なのに、面白いようにゴールを量産していきました。彼らの卓越した技術や判断力、運動能力があったればこそです。

それと比べると、伊藤と高田のコンビは、いかにも付け焼刃で、他の試合でもきれいに決まったプレーは記憶にないですし、伊藤のドリブル・パス技術と高田の動きでは、どんな相手にも通用する切り札のプレーになるかというと、疑問が残ります。

しかも、英さんのご指摘通り、デンソーの最後の3回のセットオフェンスはすべて伊藤と高田のスクリーンからのプレーとなっていました。確かに最初のプレーでは伊藤がスキをついて3Pを決めていましたが、2回目ではかなり対応されてシュート不成功、そして続けて3回目となれば、さすがにこのレベルでは相当に警戒されて、成功させるのは難しいのではないでしょうか。

まあ、デンソーにしてみれば、他の手段はやりつくして、他に上手い方法が思い浮かばなかったのかもしれません。これもチームの成熟度、コーチの指導の差に由来する可能性が高いと思います。

あと、高田がノーマークと書いたのは、シュートが打たれてリバウンドに行く時点では、篠原は高田を全く見ていなくて、高田は自由にリバウンドの場所を占めることができていた、という意味です。最終的に高田の前方に篠原がいましたが、もし篠原の右足が高田に接触していなければ、高田はリバウンドをキャッチしていた可能性が結構あると思います。(右手は触っていました)あの状態は、マークしていたという状態ではないのではないかと思います。

もう少し続きます。
返信する
もう一度、見直しました (エスカルゴ)
2015-03-28 21:27:36
私のコメントへのレス、ありがとうございます。私も英さんと同じことを思っています。私が気づいていない部分や、何度も繰り返して詳細に検証されいる部分は、さすがだなあといつも感心しています。私の方こそ教えていただけることがあり、コメント書くのも楽しみでついつい力が入ってしまいます。

今回は、英さんのご指摘もあり、もう一度録画を見直してみました。そこでいくつかまた、検討を深めることができたように思います。

まずは、最後のプレーの部分ですが、前回は通常スピードで再生していたのですが、今回はスロー再生で、できるだけ精密に検証してみました。

すると、高田のリバウンドのところは、私は篠崎がスナップしたと思っていたのですが、篠崎は触っていませんね。英さんのご指摘の通りでした。

ただ高田は、私の見た感じでは、まず篠原の右足が高田の左足にぶつかってバランスを崩し(これでボールを完全にキャッチできなかったと思われます)、さらに右足を踏み出したところを篠崎の右足につまづいて、転んでしまったように見えました。英さんは、篠原には接触しなかったのではないかと考えられて、訂正されたようですが、私にはやはり先に篠原と接触しているように見えました。(体勢の崩れ方がそういう風に見えたので)まあ映像では確認しにくいとは思いますが、もしお暇があったら、再度確認されるとまた発見があるかもしれません。

また、伊藤の高田へのパスですが、ご指摘の通り、バックターンかビハインドザバックのドリブルを使えば、左方向にターンして高田にパスすることは理論的には可能だと思います。

問題は、伊藤にそれができるか、そういう状況を頭の中で想定していたか、練習や他の試合でもそういう状況になったときに、そういうプレーを選択していたか、ということですね。

長くなるので一度切ります。
返信する
レスの続き ()
2015-03-27 12:59:15
レスの続きです。

>最後のあのような場面で、あからさまにわかるような高田のスクリーンが決まる可能性がそんなに高かったのか、また、他の試合などでもこのプレーが決まっていたのか、という疑問もありました。

 他の試合でこのスクリーンが決まっていたのかは不明ですが、この第4Q、残り1分弱で成功、その次は、篠原がスイッチアップして対応(残り1秒で高田にパスが渡る)していました。
 デンソーは高田のスクリーンプレーからの方が高田にボールを入れやすいと考えたのでしょう。

 牛田については同感です。ポテンシャルは高いと思うのですが、どうも目の前のプレーで精いっぱいで、プレーの流れを読めないことが多いです。

 デンソーベンチワーク(伊集と大庭の起用)については、エスカルゴさんの考察で合っていると思います。
 しかし、先のレスでも述べたように、この試合の伊集は不調。大庭と富士通ディフェンスの相性が悪かったとしても、伊集の気分転換や回復、それに、オフェンスの幅を持たせる意味で、大庭とチェンジも充分意義があると考えます。テーブスHCならそうしたと思います。

>町田、いい選手ですよね~。若手ではピカイチで、ゆくゆくは吉田の後継者に一番近いところにいるのではないでしょうか。

 ええ、そう思います。デンソーの最後のチャンスも、伊藤ではなく町田だったらと考えてしまいます。JXとの対戦も楽しみです。

 ファイナルは5番勝負なので、吉田の状態や佐藤HCの采配を考えると、富士通が1勝でも上げることができたら、そのまま富士通が優勝する可能性が充分あると考えます。
 吉田の回復ペースが遅いですね。体力云々というより、完治していないのでしょうか。

 本当は簡単に書こうと思っていたのですが、いいゲームだったので、書いているうちに力が入ってしまいました。
 それと、エスカルゴさんのコメントを期待したという要素もありました。私の及ばない技術や戦術考察、非常に勉強になります。ありがとうございました。
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コメント、ありがとうございます ()
2015-03-27 10:04:25
エスカルゴさん、こんにちは。

 いつも、私の記事に同意や尊重してくださった上で、気の付いたことを述べていただき、非常に感謝しています。
 私のレスも、≪エスカルゴさんの見解とほんの少し違うな≫と思う部分について述べることが多いのですが、大部分は同意、共感しています。それを書かないのは、私の誠意のなさかもしれませんが、大部分は共感しているとご理解くださるとうれしいです。

 さて、まず、最終盤の問題のプレーですが、確かに篠原のスイッチアップが速くて厳しかったと思います。単純に高田にパスするコースは存在しないと言ってもいいです。
 しかし、左サイドは高田一人いるだけで、大きなオープンスペースでした。伊藤が時計回りにドリブルでターンすれば、何とかパスコースが生じたように思います。
 その際、もともと伊藤をマークしていた町田が障害となりますが、あのスクリーンプレーは、ボール保持者にスクリナーのマーカーがスイッチアップした場合、スクリナーがフリーになるシステムです。まして、フリーになるのがエースの高田なら、高田へのパスが第一オプションのはずだと考えます。伊藤がセットプレーのサインを出していましたし。高田が太平洋のように広いオープンだったのと、高田自身がボールを要求していたので、余計、疑問に感じました。

 伊藤が伊集の接近に気がつかなかったというのは、確かにそうかもしれません。

 藤原のシュートが外れてリバウンドのシーンですが、高田はフリーではなく、高田とリングの間に篠原がリバウンドに入っていました。この一連の篠原のディフェンス(伊藤へのスイッチアップ→ゴール下のカバー)は素晴らしかったと思います。で、本記事に書きましたが、その篠原の手も届かず、背中越しに飛び込んだ高田がキャッチしかけました。
 で、ここが、何度もリプレイして確認したのですが、素早くゴール下に詰めた篠崎の手も出ていましたが、ボールにはノータッチだったように見えます。わずかに触っていたかもしれません。
 高田も完全に保持できていなかったのは確かですが、ボールを保持する可能性が一番高かったのは高田のように思いました。
 でも、篠原と篠崎が詰めていたので、高田の進む進路が非常に狭く、記事では「篠原の足につまずいた」と書きましたが、実際は篠崎の足につまずいたようです(記事は修正しました)。
 故意でなくても、足が相手プレーヤーつまずいて転倒した場合、ファールを取られることが多いように思いますが、ルール的にはどうなのでしょう?

>最後のプレーは、篠原や篠崎ら富士通のディフェンスをほめるべきだと感じました。

 ええ、篠原、篠崎はもちろん、富士通ディフェンスが素晴らしかったと思います。

 このシーンですが、伊藤か伊集のどちらに委ねるかという問題ですが、通常なら伊集の方が可能性が高いと思いますが、この日の伊集はターンオーバーが8、シュートタッチも悪く、プレイの判断もよくありませんでした。この試合に関しては、伊藤に託したのは妥当かもしれません。

 レスの続きは、午後になりそうです。
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続きです (エスカルゴ)
2015-03-27 00:22:48
また、最後のあのような場面で、あからさまにわかるような高田のスクリーンが決まる可能性がそんなに高かったのか、また、他の試合などでもこのプレーが決まっていたのか、という疑問もありました。それならこの試合でも決まっていた高田と牛田のスクリーンからハイローの方がまだ良かったのでは、という気もします。また、高田のスクリーンの角度も良くなかった気がします。まあ、後付けで結果論だと言われればそうかもしれないですけどね。ただ、あまりデンソーがガードと高田でスクリーンプレーをするところを見た記憶がないので。

牛田については、ポテンシャルが高い選手で、もっと活躍してもおかしくないとは思います。ただ、デンソーのタイムアウト中に、伊藤からいろいろと注文をつけられている牛田の姿を見て、ああこの選手はまだバスケットボールの理解度が足りていないのだなあ、という印象を持ちました。

大場については、伊集との比較だったのではないかと思いました。大場は、私の印象ではシューターで、ドライブでがんがん攻める、というタイプの選手ではないと思います。1Qで富士通がゾーンプレスを仕掛けてきて、ゲームがアップテンポになったので、アップテンポなゲームを得意とする伊集にスイッチし、その後は藤原の3Pが絶好調だったので、2番3番ポジションにシューターを2人おくよりも、一人は伊集のような一対一のドライブで攻められるプレーヤーを置いておくほうが、攻撃が多彩になって良い、という判断かと。また、前日の試合の4Qでは、伊集が3P6分の3で追い上げに貢献したのに対し、大場は4の0でした。このあたりも小嶋HCの頭の中にあったのではないかと想像します。

また、この試合は逆転に次ぐ逆転で面白い試合ではありましたが、両チームとも凡ミスも多く、富士通の足が止まった時間帯と、デンソーの足が止まった時間帯がありました。英さんがおっしゃるように、富士通がきちんと勝っていてもおかしくないと思いますが、連戦ということや、後がないデンソーの必死の思いなどもあり、もつれた試合になったと思います。

町田、いい選手ですよね~。若手ではピカイチで、ゆくゆくは吉田の後継者に一番近いところにいるのではないでしょうか。富士通には、有明という、またこれもいいPGがいるのですが、町田が入ってきたため、全く試合に出る機会がなくなりました。非常にもったいないです。(JXには将来のスター候補である宮崎を育てて欲しいと思っているのですが。。。)

藤原と山本の3P合戦も見ものでしたね。山本は以前から注目していましたが、完全にブレイクしたと思います。藤原は久しぶりに存在感を出しました。全日本でスタメンだったのも、この能力があったせいですね。

ではまたまた長文になり、失礼しました。

あ、それから「体力」のタイムアウトは私も疑問に思いました。こういうことをすると、だいたい流れを失います。
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またまた大作、力作ですね (エスカルゴ)
2015-03-26 23:50:52
英さん、こんばんは。今回は白熱した試合だったこともあって、さらにさらに詳細な力作のレポートですね。

私はこの試合は録画して全部見ましたが、うっかりして新聞でファイナル進出チームを先に見てしまったので、スリリングな気持ちがかなり割り引かれました。でも、やはりセミファイナルやファイナルはこういう試合でなければ、という気持ちがしました。

試合の詳細については、英さんのレポート通りだと思いますので、ポイントだけ少しコメントさせていただきます。

まず、英さんもポイントとして挙げていらした最後のセットプレーですが、私も何度か録画を見直して確認しましたが、あの場面では高田をマークしていた篠原のスイッチアップが非常に速く、伊藤は高田にパスを出せる状態にはなかったと思います。また、その後伊藤はボールを一瞬ですがファンブルしており、伊集がボールを受けに伊藤の後方に近づいてきた姿は、伊藤の視野には入っていません。伊藤の頭の中には、この日3Pが好調だった藤原にパスを出すことしかなかったと思います。また、その藤原に対して素早く山本がシュートブロックに行ったため、藤原のシュートははずれ、そのボールはノーマークになった高田の前にこぼれてきました。そして、私がファインプレーだと思ったのは、伊集をマークして伊藤の後方近くまで行っていた篠崎が、シュートが打たれたのを見てリング下までリバウンドに戻り、オフェンスリバウンドを拾った高田のボールをスナップして叩き落としたプレーです。もし篠崎がここにいなかったら、たぶん高田のシュートが決まって同点。もしくはファールも同時にもらって3点プレーという可能性もありました。最後のプレーは、篠原や篠崎ら富士通のディフェンスをほめるべきだと感じました。

また、逆に言えば、最後のプレーとして伊藤がスクリーンからカットアウエイを狙う作戦を選択したのはどうだったのか、という疑問が残りました。私なら、伊集にアイソレーションさせてから一対一のドライブと、ヘルプが来たらノーマークになった高田か牛田にアシストパスしてゴール下を決めさせる(藤原も外で動いて合わせから3PSを打たせる)、という一対一もしくは二対二を選択したと思います。私は伊藤のドライブとパスの能力よりも、伊集のドライブとパスの能力の方が高いと思っているからです。

長くなりましたので、一度ここで切ります。

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