英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

北陸地方の梅雨明けについて

2016-07-22 23:09:19 | 気象
新潟地方気象台は、22日、北陸地方が梅雨明けしたとみられると発表した。北陸地方の梅雨明けは平年に比べて2日早く、去年より3日早い。

【梅雨明けの根拠】
「22日の北陸地方は高気圧に覆われておおむね晴れていて、今後1週間も気圧の谷の影響で雲が広がる日もあるが、おおむね晴れる日が多いと見込まれる」



 ……う~ん………不満。
 18日に九州南部・北部、四国、中国、近畿、東海が梅雨明けしたとみられると発表したが、私はこの時に、北陸も梅雨が明けたと言って良かったと思っていた。
 今回の梅雨明けは、太平洋高気圧が勢力を強めて梅雨前線を押し上げるというタイプではないので、「南北に長い北陸地方は、新潟県が梅雨前線に引っ掛かって“梅雨明け”とは言えない」パターンではない。実際、北陸全体も18日以降も晴れの天気が予想されていた。(19日記事20日記事
 ただ、土曜~日曜(23~24日)に雨が降る可能性が高かったため、“梅雨明け”と言い切れなかったのだろう。

 結局、今日(22日)になって、「梅雨明けしたとみられる」という見解を出した。
 ついでに、土日の天気予報に雨マークを消した。


 納得いかないので、九州~東海まで梅雨明けした18日の前日(17日)からの天気を調べてみた。
17日 日照時間 0.0h 降水量3.0mm 最低気温24.0℃ 最高気温27.1℃
18日 日照時間 7.7h 降水量0.0mm 最低気温22.4℃ 最高気温29.8℃
19日 日照時間10.4h 降水量---mm 最低気温21.0℃ 最高気温30.9℃
20日 日照時間 9.2h 降水量---mm 最低気温21.7℃ 最高気温29.5℃
21日 日照時間 7.5h 降水量---mm 最低気温21.7℃ 最高気温29.4℃
22日 日照時間 6.8h 降水量---mm 最低気温21.1℃ 最高気温29.6℃
 (降水量0mmは1mm未満の雨、---mmは全く降雨なし)
 新潟県もほぼ同様な天気であった。
 なので、「北陸地方も18日に“梅雨明けていた”とみられる」とすべきである。
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女流3題 「その4」

2016-07-22 22:24:05 | 将棋
「その1」「その2」「その3」 の続きです。

3題目(3局目)
第6期リコー杯女流王座戦二次予選
★中澤沙耶女流初段 対 カロリーナ・ステチェンスカ女流3級

 この将棋も昭和の香りがする将棋。
 後手・ステチェンスカ女流3級の4三銀型三間飛車に対し、先手の中澤女流初段が▲4五歩と仕掛けた将棋。
 これを△4五同歩と取ると、▲3三角成△同桂▲2四歩で飛車先を突破されてしまう。なので、△4二飛と仕掛けられた筋に飛車を転回するのが普通(定跡)である。(居飛車も▲3七桂と力を溜めた後、戦機を見極めて▲4四歩
 しかし、ステチェンスカ女流3級は常道を外して、△5五歩と戦線を拡大したのが第1図。
 ▲5五同歩なら一時的ではあるが先手の角筋が止まる。また、▲5五同角なら▲4四歩に△5四銀とかわせるスペースを作ると同時に、角を呼んだ効果でその手が角当たりとなる寸法だ。
 非常に実践的な手法で、アマチュア初段程度の相手には有効な手筋だ。私も、中高生時代にこの手法をよく使用させてもらった。しかし、ある程度の棋力(三段以上)の相手にはあまり通用しなかった記憶がある。本局ははたして……

 第1図(△5五歩)以下、▲5五同角△6三金▲8八角△7四歩と進んだ。

 これも一つの展開だが、ほぼ無条件で1歩を先手に献上しただけのように思える。まあ、この後激しい戦いとなれば1歩損は関係なくなるので、あながち大きなマイナスとは言えない。
 しかし、△5五歩と突き捨てた流れからすると、△6三金では△5四銀▲4四角(▲8八角なら△4五銀)△4二飛と先手が3七に桂を跳ねていない事や、飛車先を突き捨てていない点を突く指し方が“振り飛車”らしいと言える。
なので、先手も△5四銀に▲2四歩△同歩を入れて▲4四角とすべきかもしれない。

 第2図以下は、▲2四歩△同歩▲4四歩△同銀▲4五歩(第3図)と教科書通り攻め、

 そして、△4五同銀▲3三角成△同桂▲2四飛△2二歩の受けに▲4四歩と垂らしたのが巧い手だった。


 △4二歩と利かされるのは、勝ち味に乏しい(後手の飛車が香車並の機能)ので、△5三金と頑張るが、この手も玉形を弱体化して辛い。
 △5三金以下、▲2三歩~▲2二歩成~▲2三飛成と着実に攻める。


 以下は、図面のみ。

 ステチェンスカ女流3級も、7三に玉を上がったり、守りに打った6三の角を3六に飛び出すなど勝負手を放つが、形勢を動かすには至らない。
 第7図から、飛車交換を恐れず▲6一銀不成とし、△3二飛▲同と△6一銀に▲5二歩成が角筋を通しながら後手玉に迫る好手が決め手となった。

 止む無い△5二同銀に▲6五銀が絶好手で、△同歩に▲8五桂△7二玉▲8二飛△同玉▲7四桂△7一玉▲8二金と投了に追い込んだ(以下△6一玉▲7三桂不成△5一玉▲4二とまでの詰み)。

 後手のステチェンスカ女流3級に、何の工夫も感じられない一局だった。
 悪くなってから考えるのは、プロの将棋ではない。
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