女流名人位リーグ
地位は3番手に後退してしまい、B級もなくなってしまったが、40期の伝統とトップ10人の総当たり、実力リーグ戦と言ってよい。
その長丁場のリーグ戦も最終局を残すのみとなった。
7回戦終了(残り2局)時点で
中村真梨花女流二段(順位8位) 6勝0敗
室田伊緒 女流初段(順位8位) 5勝1敗
清水市代 女流六段(順位2位) 4勝2敗
香川愛生 女流王将(順位6位) 4勝3敗
上田初美 女流三段(順位1位) 3勝3敗
村田智穂 女流二段(順位5位) 3勝3敗
千葉涼子 女流四段(順位7位) 2勝4敗
石橋幸緒 女流四段(順位4位) 1勝5敗
中村桃子 女流初段(順位8位) 0勝7敗
・岩根 忍女流二段は休場。奇数人数なので抜け番が生じ、香川女流王将、中村女流初段は1局多く消化している
・予選勝ち上がり3名は8位で同順位
・「挑戦1人 降級5人」だが、休場者がいる為、9人中4位にならないと残留できないB級がなくなってしまったので、「降級」という表現はおかしいように感じる。
「意外」と言っては叱られるかもしれないが、中村女流二段が初戦から5連勝、室田女流初段が4連勝と、予選勝ち上がりの二人が走った。
この時点で、挑戦の可能性があるのは2敗の清水女流六段までだが、残り2局で2つ星の差がついているので、8回戦で中村女流二段が敗れないと清水女流六段の挑戦の目はなくなる。
陥落は4敗の千葉女流四段までが決定、残り2つの貧乏くじを3敗3人が争う状況となっているが、清水女流六段も連敗すると、他の競争相手の星の具合で陥落するという目が僅かばかり残っている。
8回戦の組み合わせは
中村女流二段 6勝0敗-清水女流六段 4勝2敗
室田女流初段 5勝1敗-石橋女流四段 1勝5敗
上田女流三段 3勝3敗-村田女流二段 3勝3敗
千葉女流四段 2勝4敗-中村女流初段 0勝7敗
香川愛生女流王将(4勝3敗)は抜け番
中村女流二段の相手は清水女流六段、直接対決である。清水女流六段としては、これに勝つのが絶対条件だが、最終局に中村×室田戦が組まれているので、これに勝っても室田女流初段が星を落とさないと挑戦権には届かない。
上田-村田戦は残留争い。順位が下位の村田は負けると降級決定。
結果は……
●中村女流二段 6勝1敗-清水女流六段 5勝2敗○
●室田女流初段 5勝2敗-石橋女流四段 2勝5敗○
○上田女流三段 4勝3敗-村田女流二段 3勝4敗●
●千葉女流四段 2勝5敗-中村女流初段 1勝7敗○
この結果、
中村真梨花女流二段(順位8位) 6勝1敗
清水市代 女流六段(順位2位) 5勝2敗
室田伊緒 女流初段(順位8位) 5勝2敗
上田初美 女流三段(順位1位) 4勝3敗
香川愛生 女流王将(順位6位) 4勝3敗
村田智穂 女流二段(順位5位) 3勝4敗
石橋幸緒 女流四段(順位4位) 2勝5敗
千葉涼子 女流四段(順位7位) 2勝5敗
中村桃子 女流初段(順位8位) 1勝7敗
最終局は
中村女流二段 6勝1敗-室田女流初段 5勝2敗
清水女流六段 5勝2敗-上田女流三段 4勝3敗
香川女流王将 4勝3敗-千葉女流四段 2勝5敗
村田女流二段 3勝4敗-石橋女流四段 2勝5敗
中村女流初段(1勝7敗)は抜け番
清水女流六段が勝ち中村女流二段が敗れる(室田女流初段の勝ち)と、三者が同星で並ぶ。
同星の場合の規定が明記されていないが、2009年度は里見香奈倉敷藤花(2位)、千葉涼子女流三段(3位)、岩根忍女流二段(5位)が7勝2敗で並び、パラマス方式のプレーオフの決勝で里見倉敷藤花が岩根女流二段を破って挑戦権を獲得し、五番勝負では3-0のストレートで清水女流名人を降して女流名人位に就いている。(タイトル、段位は当時のもの)
この年の最終局は1敗だった千葉女流三段を3勝5敗だった本田小百合女流二段(7位)に破り、自身の残留を決め、同じく最終局、矢内理絵子女王-中井広恵女流六段戦を戦っていた。この対局に敗れた矢内女王(1位)は3勝6敗で陥落。勝った順位10位の中井女流六段が勝って4勝6敗としたが、3勝5敗だった7位の本田女流二段、8位の早水千紗女流二段も勝ったため、順位の差でやはり陥落した。
矢内、中井の両者揃って陥落してしまうのは、可能性としてはあったが、全てが両者降級の目に出てしまった。(私は両者を応援、両者の残留を願っていたが、全く逆の結果になってしまった)
矢内女王は順位1位、しかも出だし3連勝から6連敗でのまさかの陥落。悪夢だった。
村田女流二段は陥落決定。清水女流六段の残留も決定。陥落の可能性があるのは上田女流三段と香川女流王将。順位で上田女流三段が有利だが、対局相手を見ると上田女流の方が大変そう。
果たして、最終局はどんなドラマが繰り広げられるのだろうか。
マイナビ女子オープン
本戦一回戦が終了。
左の山は
○井道千尋女流初段-鈴木環那女流二段●
○貞升 南女流初段-相川春香女流2級●
○室谷由紀女流初段-塚田恵梨花アマ ●
○清水市代女流六段-小山田友希アマ ●
右の山は
○香川愛生 女流王将-甲斐智美女流王位●
○伊藤沙恵奨励会1級-北尾まどか女流二段●
○矢内里絵子女流六段-飯野 愛 アマ●
○加藤桃子 女流王座-上田初美女流三段●
右の山の方が遥かに濃密のような気がするが、気のせいか。
特に香川女流王将-甲斐女流王位、加藤女流王座-上田女流三段は内容が濃かった。相川女流王将は攻めっ気が強い。攻めの破壊力が抜群だ。
準々決勝も興味深い好取組が多い。
女流王座戦他
女流王座戦第一局は加藤女流王座が先勝。敗れた里見女流三冠も彼女らしい揺ら揺らした中盤戦を展開した。拮抗した五番勝負が繰り広げられると期待される。第2局は11月3日、明後日。
ただ、大きな勝負が続く(しかも敗戦)里見女流三冠の疲労が不安。
女流王位戦は3-2で里見女流王位を破り、甲斐女流四段が奪取、復位を果たした。
女流王将戦は香川女流二段が2-1で里見女流王将を破り、初のタイトル獲得。2012年11月28日に初段に昇段し、2013年8月29日二段(タイトル挑戦)、2013年10月23日三段(タイトル獲得)とホップステップジャンプ。今まで、いろいろ紆余曲折があったようだが、ここにきて、その蓄積が一気に花開いた。
倉敷藤花戦、挑戦者決定戦は甲斐女流王位が香川女流二段を破り、挑戦権を獲得。準決勝は甲斐-上田、香川-中井。第1局は11月10日。
地位は3番手に後退してしまい、B級もなくなってしまったが、40期の伝統とトップ10人の総当たり、実力リーグ戦と言ってよい。
その長丁場のリーグ戦も最終局を残すのみとなった。
7回戦終了(残り2局)時点で
中村真梨花女流二段(順位8位) 6勝0敗
室田伊緒 女流初段(順位8位) 5勝1敗
清水市代 女流六段(順位2位) 4勝2敗
香川愛生 女流王将(順位6位) 4勝3敗
上田初美 女流三段(順位1位) 3勝3敗
村田智穂 女流二段(順位5位) 3勝3敗
千葉涼子 女流四段(順位7位) 2勝4敗
石橋幸緒 女流四段(順位4位) 1勝5敗
中村桃子 女流初段(順位8位) 0勝7敗
・岩根 忍女流二段は休場。奇数人数なので抜け番が生じ、香川女流王将、中村女流初段は1局多く消化している
・予選勝ち上がり3名は8位で同順位
・「挑戦1人 降級5人」だが、休場者がいる為、9人中4位にならないと残留できないB級がなくなってしまったので、「降級」という表現はおかしいように感じる。
「意外」と言っては叱られるかもしれないが、中村女流二段が初戦から5連勝、室田女流初段が4連勝と、予選勝ち上がりの二人が走った。
この時点で、挑戦の可能性があるのは2敗の清水女流六段までだが、残り2局で2つ星の差がついているので、8回戦で中村女流二段が敗れないと清水女流六段の挑戦の目はなくなる。
陥落は4敗の千葉女流四段までが決定、残り2つの貧乏くじを3敗3人が争う状況となっているが、清水女流六段も連敗すると、他の競争相手の星の具合で陥落するという目が僅かばかり残っている。
8回戦の組み合わせは
中村女流二段 6勝0敗-清水女流六段 4勝2敗
室田女流初段 5勝1敗-石橋女流四段 1勝5敗
上田女流三段 3勝3敗-村田女流二段 3勝3敗
千葉女流四段 2勝4敗-中村女流初段 0勝7敗
香川愛生女流王将(4勝3敗)は抜け番
中村女流二段の相手は清水女流六段、直接対決である。清水女流六段としては、これに勝つのが絶対条件だが、最終局に中村×室田戦が組まれているので、これに勝っても室田女流初段が星を落とさないと挑戦権には届かない。
上田-村田戦は残留争い。順位が下位の村田は負けると降級決定。
結果は……
●中村女流二段 6勝1敗-清水女流六段 5勝2敗○
●室田女流初段 5勝2敗-石橋女流四段 2勝5敗○
○上田女流三段 4勝3敗-村田女流二段 3勝4敗●
●千葉女流四段 2勝5敗-中村女流初段 1勝7敗○
この結果、
中村真梨花女流二段(順位8位) 6勝1敗
清水市代 女流六段(順位2位) 5勝2敗
室田伊緒 女流初段(順位8位) 5勝2敗
上田初美 女流三段(順位1位) 4勝3敗
香川愛生 女流王将(順位6位) 4勝3敗
村田智穂 女流二段(順位5位) 3勝4敗
石橋幸緒 女流四段(順位4位) 2勝5敗
千葉涼子 女流四段(順位7位) 2勝5敗
中村桃子 女流初段(順位8位) 1勝7敗
最終局は
中村女流二段 6勝1敗-室田女流初段 5勝2敗
清水女流六段 5勝2敗-上田女流三段 4勝3敗
香川女流王将 4勝3敗-千葉女流四段 2勝5敗
村田女流二段 3勝4敗-石橋女流四段 2勝5敗
中村女流初段(1勝7敗)は抜け番
清水女流六段が勝ち中村女流二段が敗れる(室田女流初段の勝ち)と、三者が同星で並ぶ。
同星の場合の規定が明記されていないが、2009年度は里見香奈倉敷藤花(2位)、千葉涼子女流三段(3位)、岩根忍女流二段(5位)が7勝2敗で並び、パラマス方式のプレーオフの決勝で里見倉敷藤花が岩根女流二段を破って挑戦権を獲得し、五番勝負では3-0のストレートで清水女流名人を降して女流名人位に就いている。(タイトル、段位は当時のもの)
この年の最終局は1敗だった千葉女流三段を3勝5敗だった本田小百合女流二段(7位)に破り、自身の残留を決め、同じく最終局、矢内理絵子女王-中井広恵女流六段戦を戦っていた。この対局に敗れた矢内女王(1位)は3勝6敗で陥落。勝った順位10位の中井女流六段が勝って4勝6敗としたが、3勝5敗だった7位の本田女流二段、8位の早水千紗女流二段も勝ったため、順位の差でやはり陥落した。
矢内、中井の両者揃って陥落してしまうのは、可能性としてはあったが、全てが両者降級の目に出てしまった。(私は両者を応援、両者の残留を願っていたが、全く逆の結果になってしまった)
矢内女王は順位1位、しかも出だし3連勝から6連敗でのまさかの陥落。悪夢だった。
村田女流二段は陥落決定。清水女流六段の残留も決定。陥落の可能性があるのは上田女流三段と香川女流王将。順位で上田女流三段が有利だが、対局相手を見ると上田女流の方が大変そう。
果たして、最終局はどんなドラマが繰り広げられるのだろうか。
マイナビ女子オープン
本戦一回戦が終了。
左の山は
○井道千尋女流初段-鈴木環那女流二段●
○貞升 南女流初段-相川春香女流2級●
○室谷由紀女流初段-塚田恵梨花アマ ●
○清水市代女流六段-小山田友希アマ ●
右の山は
○香川愛生 女流王将-甲斐智美女流王位●
○伊藤沙恵奨励会1級-北尾まどか女流二段●
○矢内里絵子女流六段-飯野 愛 アマ●
○加藤桃子 女流王座-上田初美女流三段●
右の山の方が遥かに濃密のような気がするが、気のせいか。
特に香川女流王将-甲斐女流王位、加藤女流王座-上田女流三段は内容が濃かった。相川女流王将は攻めっ気が強い。攻めの破壊力が抜群だ。
準々決勝も興味深い好取組が多い。
女流王座戦他
女流王座戦第一局は加藤女流王座が先勝。敗れた里見女流三冠も彼女らしい揺ら揺らした中盤戦を展開した。拮抗した五番勝負が繰り広げられると期待される。第2局は11月3日、明後日。
ただ、大きな勝負が続く(しかも敗戦)里見女流三冠の疲労が不安。
女流王位戦は3-2で里見女流王位を破り、甲斐女流四段が奪取、復位を果たした。
女流王将戦は香川女流二段が2-1で里見女流王将を破り、初のタイトル獲得。2012年11月28日に初段に昇段し、2013年8月29日二段(タイトル挑戦)、2013年10月23日三段(タイトル獲得)とホップステップジャンプ。今まで、いろいろ紆余曲折があったようだが、ここにきて、その蓄積が一気に花開いた。
倉敷藤花戦、挑戦者決定戦は甲斐女流王位が香川女流二段を破り、挑戦権を獲得。準決勝は甲斐-上田、香川-中井。第1局は11月10日。