英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『空飛ぶ広報室』 第8話「運命が変わる2秒間」

2013-06-03 22:46:36 | ドラマ・映画
「どんな仕事でも、自分がやりたかった仕事でも、そうじゃない仕事でも、真正面から向き合えば、何かできることができるんじゃないでしょうか?
 思い通りにいかないことはたくさんあります。どんなに一生懸命やっても、うまくいかないこともあります。夢があっても………叶わないことはあります。悲しいけど、あるんです、それは。
 でも、どんなに失敗しても、なりたいものになれなくても、人生はそこで終わりじゃない。どこからでもまた、始めることができる。
 恐れずに、飛び込んでみてください。一つ一つの出会いを、大切にしてください」


 藤枝アナの挫折は無理やり挿入感が強かったが、空井やリカのこれまでの足跡(特に空井)が重なって、説得力のあるスピーチだった。(安室奈美恵の唄の効果も)

「待って!……2秒ください」
「やっぱ、短いですね。……2秒」


 「(2秒は)長いですよ~音速の世界の中では」という言葉は、この伏線だったのか!
 最初は、『遺留捜査』の糸村刑事の「僕に3分間だけ時間をください」のパロディかと思った。


リカ「ただそこに可愛らしく存在するって、どうしたらできるんですかね?」
柚木「私に訊くか?」
リカ「間違えました」

 わははは。


 墓参りのシーンは、ちょっと都合良すぎだと思ったが、こういう偶然はたまにあってもいいと思う。
「みんなの思いが、奇跡を呼ぶ」(鷺坂の言葉)で納得してしまおう。


田んぼのエピソードはピンとこなかった。
風景として「きれい」と感じるというのはどうなんだろう。
「春の田植えがあって、稲が育ち、秋に稲刈り」……ではないんだろうか?

天気(気象)のプロのエピソードも弱い。
もう少し、天気に掛ける執念が感じられなかった。


「けっこうです。仕事増えるだけだし。楽してお給料もらえるなら、そっちの方がよくないですか?」

「命令ですか? (違うという答えに)じゃあ、お断りします」
自信ないの?という挑発に
「あのぅ、あたし、稲葉さんみたいな負けず嫌いタイプじゃないんで、そういう戦法、無駄ですよ」


  クビにしてしまえ~!

 
 奇跡が起こり、PVもうまくいき、リカのスピーチに感動し、2秒の衝撃もあり、≪よ~し!≫と意気が上がったところで、墜落させる出来事。
 ドラマとしては「あり」かもしれないが、視聴者としては、≪なんなんだよ!せっかくいい気分だったのに!≫である。


【ストーリー】番組サイトより
 空井 (綾野剛) たち空幕広報室の面々は、出来上がった PV がボツになり新しく作り直すことに。予算がなく前年度のものを使いまわすという話が出ていた矢先、リカ (新垣結衣) の密着取材がヒントになり、ドキュメンタリー風 PV を自分たちの手で撮影して作ることになった。テーマは 「入隊の理由」。入隊してから働くまでをイメージできるような PV だ。同じ頃、リカは 阿久津 (生瀬勝久) から新番組が立ち上がることを知らされ、ネタが足りないので余っている企画がないか聞かれていた。
 PV の主役になる隊員を募集した中で、亡くなった父親が C1 輸送機のパイロットだったので、その同じ輸送機の整備員になろうと空自に入隊した 芳川秋恵 (南明奈) という女性整備員が選ばれた。さらに秋恵は浜松基地で基礎課程を空井と一緒に受けていたようだ。PV 制作と一緒に新番組の企画として秋恵を取材することになったリカ。取材をしている中で秋恵から基礎課程時代の空井との思い出話を聞き…。

 ある夜、リカが 柚木 (水野美紀) といつものバーにいると、同期の ともみ (三倉茉奈) と偶然会った。ともみの話だと、藤枝 (桐山漣) が報道番組のキャスターに志願し登板したのはいいが、トラブルの処理ができず失敗に終わったらしい。そして、藤枝が報道を志願したのはリカが変な影響を与えたからだと非難される。藤枝が心配になったリカは直接話を聞いてみるが、話をはぐらかすばかりで真意を聞いだすことが出来なかった。
コメント (2)
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『八重の桜』 第22話 「弟のかたき」

2013-06-03 17:32:11 | ドラマ・映画
覚馬と三郎の死の報せに悲しむ八重たち
 「人違いだしぇ」
 三郎の死を否定する八重。しかし、「どこにでもあるこんな軍服が三郎の物であるはずがねえ」とその否定の拠り所にしようとしたが、八重が縫い付けた南天の刺繍があった……
 さらに、覚馬は薩摩藩に捉えられ処刑されたと聞き、悲しみに打ち沈む家族。


 静かに、間をおいて話す様子が、悲しみを深く感じさせる。

戦に対する考え方
 戦に関して、いろいろな考え方が示されていた回でもあった。
「ならぬことはならぬ」
 という会津武士道の礎、会津の信念があり。
 それを根本として、自ら戦を仕掛けはしないが、「必要ならば」という容認派、それどころか肯定派さえいる会津藩。


佐川官兵衛「勝てばよいのですう!勝てばすなわち官軍!」
 強さが正義とまでは言わないが、戦い勝つことで利が得られると。武闘派の典型。

神保内蔵助「戦に敗れたままで武士の一文が立ちましょうや。云われなき朝敵の汚名を被り恭順したままで、会津の面目が立ちましょうや」
 武士の面目が大事。汚名を着て腹を詰めた息子のことで、会津も道連れに?

松平容保「会津はあくまで恭順を貫く。もとより朝廷に歯向かう心はない。ただし、攻めてくるならば、全藩をもってこれと戦う」
 一応の理や義を通そうとするが、結局、自分のエゴを通すバ○殿。今回の言葉も、「あくまで」や「貫く」という強い意志を「ただし」という一言で否定。
 筋を通そうとする、或いは、筋を踏まえた上で敢えて我を通すので、家臣としては反論しづらく、迷惑な人。しかも殿様という地位にいるので、始末が悪い。
 奥羽鎮撫参謀・世良修蔵が「降伏の条件は容保の首を差し出すこと、只、それのみ」と人相凄まじく、断言していたが、「それで会津が救われるのなら、そうしろよ」と言いたくなった


西郷頼母「今、会津は薩摩長州相手に戦するには、あまりにも無勢でござります」
 戦争慎重派。現状の彼我の武力を考え、戦に反対する。
 しかし、容保の「軍制改革をする」という言葉に反論を躊躇う。
 容保の京都守護職を拝命の際、強硬に反対したが、今回はその時より明確で強い反対要素(会津が火の海)があるにも拘らず、あっさりと引き下がった。付け焼刃の軍制改革で形勢を挽回できるとは到底思えないが。

 そして、山本家
権八「討ち死には武士の本懐。未熟者だけども、お役に立ったならば、三郎は本望だべ。
 覚馬は無念であったべ。目を傷めたのが戦ゆえなら、止むを得ねぇ。
 両名とも山本家の男として恥ずる処はねえと存ずる」

 悲しみを押し殺し、武士の本懐と、言い聞かせるように言う。我が子を喪っても尚、戦を否定しない。

八重「仇はわだすが討つ!」
 そして、ある日、銃を手に表に飛び出し、
「三郎の仇を討つんだしぇ」

尚之助「どこへ行くんです?誰を討つ気ですか?…しっかりしなさい!」
八重「(戦には)わたすが行けばよかったんだしぇ。三郎よりわたすの方がずっと強えんだから。戦にはわたすがぁ………三郎!(絶叫)わあぁぁぁああぁあぁぁぁ………………」
 戦には自分が行けばよかった……あくまで戦は否定しない

 庄之助が「誰を討つ気か?」と言うように、弟の仇を討つ術はない。
 初回の冒頭シーンで、八重が敵将を撃ち「命中」と嬉々として?呟くのは、会津を守るのではなく、復讐心からだったのか?
 まあ、その真偽は後に分かるとして、ヒロインは現在、復讐心に凝り固まり、頼母も、他所から来て頭脳明晰、冷静な尚之助さえ、戦は否定しない。………きれいごとで済まさない制作サイドの意志が感じられる。


会津以外の人物は
 勝海舟は、「江戸で戦が起これば江戸が火の海になる。家や命を奪うのか?」と訴える。本心からか、交渉の切り札に使ったのかは不明だが、戦争回避主義か。

 西郷吉之助は、勝の言葉に心を動かし、江戸城総攻撃を中止。この件では、西郷は民のことを考えたと言える。
 また、覚馬の嘆願書を読み、覚馬の処刑を止める。覚馬は「万国公法」(…敗者が恭順を示している時、これを殺すことは世界の法に背く、勝も訴えていた)を訴える。覚馬の「俺を斬って、会津を助けてくれ!」という叫びに西郷は心が揺れるが、情勢が許さなかった。

 新政府・朝廷派(大久保、木戸、岩倉)は、勝利が第一らしい。

江戸城無血開城……しかし、その矛先が…
 勝が決死の覚悟で西郷に談判し、江戸城総攻撃は回避された。
「振り上げた拳をば、何処へ下ろすかじゃがなあ」
という西郷の呟きに、会津に思い、≪また、やっちまったか?≫という表情の勝が笑える(笑うところではないが)。

ついに白虎隊
 玄武隊・青龍隊・朱雀隊・白虎隊と年代別に分けられたが、その意図・目的は?歳の経たものから突撃する?

フランス式体錬
 確かに肉体や精神を鍛える効果はあると思うが、まず、優先しなければならないのは、銃の調達。旧式銃でのハンデをカバーできるだけの銃の修練ではないだろうか?
 もちろん、会津の無謀さを表現する狙いだが、滑稽だった。

西洋かぶれの山川大蔵
 帰国後、芸風?が大きく変化したが、それが、回を追うにつれ進行している。
 容保規範の折りも「ギャーダヴ(気をつけ)」「サルー(敬礼)」って乗り過ぎなんじゃないだろうか?
 フランス式体錬の時も、庄之助よりもハイカラ。

【ストーリー】番組サイトより
 八重(綾瀬はるか)のもとに、弟・三郎(工藤阿須加) と兄・覚馬(西島秀俊)が落命したとの知らせが届く。しかし、三郎は遺髪や形見の衣服があるのに覚馬の遺品がないことを不思議に思った八重は、「あんつぁまは死んでいない」と言い張る。
 その後は気丈にふるまっていた八重だったが、鉄砲を習う少年に三郎の姿を重ね、こらえていた悲しみがあふれ出す。尚之助(長谷川博己)は、泣き崩れる八重を温かく見守る。
 そのころ覚馬は、薩摩藩士に捕らえられ獄中にいた。視力を失いながらも、何度も会津救済を願い出る覚馬。しかし、すでに西郷(吉川晃司)ら東征軍は江戸へと兵を進めていた。江戸城総攻撃は勝海舟(生瀬勝久)と西郷の会談により中止されたが、そのことで攻撃の矛先が会津に向かうこととなる。
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