英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

名人戦第7局 第1日

2011-06-21 23:05:00 | 将棋
 いよいよ始まりました。3連敗後の3連勝、勝負の流れや現在の調子から見ると、羽生名人有利ですが、大一番にはそういったモノは関係ない気がします。

 振り駒はと金が3枚、≪後手かぁ≫。いや、先手で矢倉戦になっても、また森内ワールドで戦うことを考えると、後手も悪くはない。
 予想通り、横歩取り戦。この戦型は将棋の神様同士が指すと、先手が勝つような気がする。研究もかなり深いところまで進められており、先手が良くなる変化が多い。しかし、変化は多岐にわたるので、後手にも勝機がある。なにより、研究から離れ未知の局面に入ると、大局観と読みの深さ正確さの勝負となる。
 先手は新山崎流で一般的には先手良しと言われている変化に進む。過去には▲羽生-△深浦戦があり、先手の羽生名人が勝っている。敢えて、その変化に誘導するからには、羽生名人には成算があるのだろう。

 羽生名人が△6四歩と桂取りに歩を突いたところで、森内九段が手を封じた。1時間59分の大長考。
 勝ちを見極める長考だったのか、一応の成算を立てて封じ手を決定しておいて、その手を今晩掘り下げたかったのか?(有力な封じ手候補が2つあるので、封じた方が掘り下げやすくなる)それとも、迷いに迷った時間だったのか?
 さて、封じ手候補手は①▲8二歩、②▲5三桂左成、③▲8四歩。

 ①▲8二歩。この手が生じるので△6四歩は突きにくいと言われていた。それを敢えて突くというからには、羽生名人は対策が用意されているはず。
 BS中継解説や、ネット中継解説では、「▲8二歩△6五歩▲8一歩成に、△8四飛は▲8六歩△8一飛は▲3五桂が厳しく先手よし」と言われているが、▲8一歩成に△9五桂が勝負手。先手としては、指せそうな気がするが、対応が悩ましいのではないか。後手としては△8四飛の時、▲8五歩△同飛▲8六歩と連打の歩で先手を取られ、△8一飛に▲3五桂が心配。
 ▲8二歩△6五歩▲8一歩成に控室の研究は△3三桂とするのではないかと言われている。

 ②▲5三桂左成。毎日新聞副立会人・中田宏樹八段の説。
 以下△5三同銀▲同桂成△同角が2六の飛車当たりになるが、▲4五銀と強く攻め合う。以下△3五飛か△3二飛か△5六桂か。△5六桂は▲同歩なら△2六角▲3四銀△5七桂と斬り合う(この変化は先手勝ちと言われている)。
 私の予想は、△5三同銀▲同桂成△同角▲4五銀に△3二飛とかわし、▲3六飛に△同飛▲同銀△8二飛▲8六歩△9五桂▲7七金△6五桂▲7八金△8六飛。

 ③▲8四歩(これも中田八段が指摘)
 この手の狙いは、以下△6五歩に▲8三歩成としておけば△8四飛がなく、機を見て▲7二とを狙う。プロとしては選びにくい順らしいが、有力のように思える。

 BSの解説を見る限り、先手が良さそう。
 しかし、この変化に誘導した羽生名人を信じたい。

 いよいよ、明日決着。
 全国50万人の羽生ファン(数は適当です)、そして、全世界15人の英ファンのみなさま(数はけっこうシリアス)、羽生名人の勝利を祈ってください!
コメント (6)
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