英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

間違えていました・その2 『AIの遺電子』

2023-08-09 14:54:37 | アニメ
恥ずかしながら、「間違えていました」の「その2」です
『AIの遺電子』 の第3話において誤認記述があり、訂正記事を書きましたが、再び、訂正です。
しかも、ずっと間違えていました。しかも、最悪な間違い……アニメ(漫画)タイトルです。

『AIの遺伝子』 ではなく『AIの遺電子』 でした!
作者の山田胡瓜様、制作の皆さま、
大変申し訳ありませんでした。



参照:「第1話・第2話」「第3話」「訂正1・第3話について」「第4話」「訂正2・タイトルについて」「第5話」「第6話」「第7話」「第8話」「第9話」「第10話」「第10話・追記」「第11話」「第12話(最終話)」
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アニメ『AIの遺電子』 第4話「4つのケース」

2023-08-01 07:41:02 | アニメ
第4話 ストーリー(番組サイトより)
好きな女の子の姿をAIに学習させ、恋愛VRゲームのキャラクターとして召喚……そんな裏技に手を出してしまった高校生の野崎は、須堂に「リアルとバーチャルの区別」の大切さを諭されるも、ゲームの虜となってしまう。
するとある日、「本物」の好きな子から意外な提案が…。愛と煩悩の狭間で繰り広げられる、喜怒哀楽のショウケース。


 上記のあらすじは、4つのケースの内の2番目(ケース2)のモノ。
 この第4話は、VRアプリケーションを利用した4人の話となっている(“ケース3”はインプラント施術によるもの)

※『AIの遺電子』における“インプラント”とは?
 このアニメ、第1話からいきなり“インプラント”なる言葉が登場する。
 “インプラント”と言うと、歯科治療の“インプラント”で、あごの骨に人工の歯根を埋め込み、その根元(インプラント)に義歯を装着することを思い出す。
 “インプラント”をもう少し広義で捉えると、《体内に埋め込む医療機器や材料の総称》。 心臓のペースメーカー、人工関節、美容成形の目的で体内に埋め込むシリコン材料等は、いずれもインプラントの一種。
 『AIの遺電子』の場合は、脳に装着する人工知能のチップと考えればよいのだろうか?

 で、「4つのケース」というのが、樋口リサ、野崎ダイスケ、豊田ヒデ、三好レオン。
 
ケース1:樋口リサ
 樋口リサは、須堂新医院の看護師。須堂に好意を抱いているようだ。
 その気持ちを汲んで、友人の三好レオンが、VRドラマを作った(ストーリーやキャラの容姿や性格を利用者が設定して、そのドラマをヴァーチャルに視聴・体感する。身近な人物をキャラに当てはめることが可能)

なりきりドラマ その1
  遅刻しそうなヒロイン・リサが、走って学校に向かう際中、憧れの龍ヶ崎昴先輩(架空キャラ)と出合い頭に衝突……思いっきり定番な始まりだったが、先輩が須堂でないので、即、却下!
なりきりドラマ その2
  《須崎とリサは幼馴染、ふたりの両親が結婚し、兄妹となり同居することになった》という設定。須堂が、幼なじみでぶっきらぼうなツンデレタイプにキャラ改変されていたので、却下!
なりきりドラマ その3
  《須藤が男性患者と只ならぬ仲 男性患者に迫られて…》←「なんなのよ、これぇ~!」と却下

ケース2:野崎ダイスケ
  恋愛VRゲーム「ラブドリーム2」……好きな女の子の姿をAIに学習させ、ヒロイン・ヒロイン・ナナとして召喚。架空キャラでも身近な人物でも、ナナとして利用可能。
  身近な人物の画像を読み取らせるが、ボディサイズなどはゲームの既存の設定に変換されるが、好きな人の顔のヌード姿(架空)を拝むことも出来る。


 そのゲームを利用して、好きな佐々木イチカとのデートを楽しんでいた。(かってにイチカの顔画像を使用する後ろめたさも感じていた)
 ところが、実物のイチカからも映画の誘いを受け、デートもうまくいきかけたが、ポロリとゲームキャラの名前で呼び掛けてしまい、イチカにゲームを利用していることがバレてしまった。(多分、フラれた)
 痛恨の失敗を、ゲームヒロイン・ナナに嘆くダイスケ。
ナナ「私はずっと、野崎君の味方だよ」
ダイスケ《もう、後ろめたさは感じない。なぜだろう?》←ゲームは続けるんだ。心置きなく(笑)


ケース3:豊田ヒデ
  ヒデは、おっぱい大好きの煩悩の塊で、浮気性(『うる星やつら』の“諸星あたる”のごとき)
  彼女・カヨに別れを告げられるが、彼女のことは好きで、別れたくない。しかし、煩悩は自分で制御できない……
  そこで、インプラント施術・“賢者スイッチ”を装着


 理想の恋人となり、これでうまくいくはずだった
 1年が過ぎ……彼女に「好きな人ができた」と別れを告げられる
 「ヒデに萌えなくなった」と言う。
 彼女とヒデを繋ぎとめていたのは、嫉妬心だった。恋の炎などはとっくに消えていたのかも
 そんなヒデに、須堂は「“気分が晴れるスイッチ”を付けますか?」とチクリ。


ケース4:三好レオン
  ケース1のお試し版ではなく、本編(本格版)を作ろうと持ち掛けるレオンに、「私は本物の先生が好きなの」とリサは拒否


 レオンは「自分とリサのサンプルドラマを作ったんだけど」と言うが、「ええぇ!」と引いてしまうリサを見て、「冗談よ」と言う。
 でも、レオンは、リサに特別な感情を持っている様子。
 しかし、その気持ちは心に秘め、リサを応援する。(“ふり”ではなく、心から。でも、リサと自分の“なりきりドラマ”は作ったんだよね)


 第4話の主題
 “ケース3:豊田ヒデ”の《AIに頼っても幸せにはなれない》であろう。
 それと、リサの「私は本物の先生が好きなの」(ヴァーチャルより生身が良い)かな。
 ケース2のダイスケはヴァーチャルを選んだようだが(笑)



参照:「第1話・第2話」「第3話」「訂正1・第3話について」「第4話」「訂正2・タイトルについて」「第5話」「第6話」「第7話」「第8話」「第9話」「第10話」「第10話・追記」「第11話」「第12話(最終話)」
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間違えていました 『AIの遺電子』 第3話「心の在処」の記事

2023-07-31 19:05:18 | アニメ
 『AIの遺電子』のレビュー記事の第3話「心の在処」において、間違えたことを書いていました。
 ジョーの使用者(クライアント)が、ジョーのことが忘れられないと須堂に相談し、その後、結局、ジョーを再レンタルしたと書きましたが、ジョーをレンタルしたのは、別の女性でした。
 この後すぐ、第3話の記事も訂正します。



参照:「第1話・第2話」「第3話」「訂正1・第3話について」「第4話」「訂正2・タイトルについて」「第5話」「第6話」「第7話」「第8話」「第9話」「第10話」「第10話・追記」「第11話」「第12話(最終話)」
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アニメ『AIの遺電子』 第3話「心の在処」 【追記あり】【訂正もあり】

2023-07-26 16:36:53 | アニメ
前記事の続きを書くつもりは、全くなかったのですが……

【第3話 ストーリー】番組サイトより)
 壊れたクマのぬいぐるみ型ロボット・ポッポを修理した須堂。持ち主の少年は大喜びだが、母親はポッポに強く感情移入する息子を心配していた。
 時を同じくして、ある女性が恋人ロボットのジョーに別れ話を切り出していた。人間の恋人ができて、ジョーとの生活を続けられなくなったのだ。人の心を癒すために作られたポッポとジョー。
 2体のロボットの運命が邂逅する。


 今回登場する「クマのぬいぐるみ型ロボット・ポッポ」と「恋人ロボット・ジョー」は共に“産業ロボット”で“ヒューマノイド”ではない。
 使用者(人間)と会話はするが、それは、ロボットが感情を以て発するわけではなく、プログラムによって答えているだけのものであった。
 心は存在せず、いわゆる”道具”として存在し、用が終われば、メモリなどはリセットされたり、激しい破損が生じた場合は“廃棄”される。


 ジョーは女性を慰めたり元気づけたりするようにプログラミングされており、嫌な顔はせず、食事の準備や家事などもしてくれる。当然、美形。
 人間の男性より、遥かに心地よい存在のジョー。恋人ができても、ジョーとの生活(7~8年)を経た後だと、うまくいくとは思えないと余計な心配。
 それでも、恋人ができた女性は、リース契約を解除した。
 リース契約終了によって、リセットされてしまうジョーに後ろめたさのような感情を抱いたが、ジョーは「産業ロボットなら当然の処置なので、何も気にする必要はない」と諭すように語る。

 ポッポは愛らしく、ペットのようにも見える。
 子ども相手の愛玩ぬいぐるみなので、高度な思考や会話はできないが、使用者(飼い主)と「いつも一緒にいるよ」と約束をしていた。
 父親がいないので、寂しさを感じないようにと母親が買い与えたのだったが、あまりのべったり感に、母親はポッポに依存し過ぎではないか(と私は余計な心配)。息子が自分よりポッポを第一に思うので、ヤキモチもあるようだ。
 ポッポのメモリーに異常があり、主人公・須堂光が直すことになった(「本来の仕事ではない」と思いながら)

 ポッポは、無事治ったのだが、前の使用者の時のメモリーも復活させてしまったようで、少年の「ずっと一緒」という言葉がきっかけとなり、「ユキちゃんはどこ?」とユキちゃんを探すようになった。


【ここからは、アニメでの実際の会話(青字部分)
「ポッポに心はある?」と少年の問いかけに、主人公・須堂(主にヒューマノイドを治療)は
「脳の秘密はずいぶん解明されたけれど、《心が何か》というのは、解釈がいろいろある。そもそも、心なんて誰にもないかもしれない」と。

メモリ内にある20年以上前のデータに残っていた前の持ち主の記憶のようだ
古いデータ(ユキに関するデータ)を消せば、元通りになるが、少年は「ユキとの思い出を消したら、ポッポは悲しいだろう」とそのままにすることにした。


 母親が、息子はポッポに依存し過ぎと考え、ポッポをレンタル会社に引き取らせることにした。そのことを知った少年はポッポを連れて家出。
 そこで、ジョーと女性・シズカが別れるところに遭遇。

「今日一日楽しかったよ。最後の思い出をありがとう」
「想い出?」
「うん、記念になった」
「もうすぐ忘れるのに?」と言う問い,にっこり微笑む。

「それじゃあ、お別れだ」
「さようなら、ジョーくん」
「当社のサービスをご利用いただき、ありがとうございました。
 本日を以って、レンタルロボット・ジョーとの契約を終了させていただきます。
 きみとのデータは、本社のサーバーに5年間保管されている。
 もし、恋人とうまくいかなくなったら、復活の呪文をどうぞ」
「5年経ったら、どうなるの?」
「どんな想い出も、いつかは消えるんだよ」

彼女が去っていくのを見送るジョーに少年が
「あの……悲しくないの?」
(少し間をおいて)
「僕の振る舞いのすべては、予めプログラムされているんだ」
「学校で習った……《昔はヒューマノイドも機械だ》って考えられていたと。
 でも、今は違う…だから(ロボットも機械ではない)」
僕たちロボットは人間のために作られた商品だ。 
 《ロボットとヒューマノイドは違う》…それを忘れてはいけないよ
」(微笑みながら語る)
「でも、さっきのお姉さんは泣いてたじゃないか。
 歯ブラシを捨てる時に泣く人なんかいない。
 だから、おにいさんにも…ロボットにも心がある……そうに決まっている
「そうだね、彼女の中のぼくには心があったのかもしれない
(ポッポに向かって)
「きみは誰?」
「ぼく、ポッポ」
「こんにちは、ポッポ。君のクライアントはいい人だね」
「うん、けんちゃん、すごく優しいよ。ポッポはケンちゃん大好きだよ」


レンタル会社の車の中で、機密保持契約に基づき、メモリをリセットされるジョー。
 データ(記憶)のバックアップは録られるが、ロボット本体はデータをリセットされる。
 だから、先の会話での「いい想い出になった」というのは、プログラミングによる“おざなりの言葉”と考えられる。


 ジョーと別れた後、道端の階段に座り込む少年
「けんちゃん、おうち帰ろう」
「それって、僕を心配しているの?それとも、プログラムで言っているの?」
夕闇が進んでも座り込んだままの少年
「けんちゃん、けんちゃん……(少年が寝入ってしまったのに気がつき)けんちゃん、風邪ひいちゃう」
「誰かいますか?誰か気づいて、
 誰か、けんちゃんを。だれか、だれか…」

皆、ポッポに気づかず通り過ぎる。
その一人が、ポッポにぶつかり、その衝撃で、ポッポは階段から転げ落ちる。
そこへ通りかかった車がポッポを轢いてしまう。
 無残な姿になったポッポにようやく気付き、泣き叫ぶ少年……

 両親が少年とポッポを引き取り、母親がようやく寝かしつけ、ボロボロのポッポを抱いて、夫のところに戻ったとき

「けん…ち…ゃん、かぜひいちゃう……だれか……気づいて、…だ…れ…か………」
「ポッポが自分を犠牲にして、車を止めたと考えてる?…考えすぎだと思うよ」
「そうよね…うん、そうに決まっている」


少年と母親とぽっぽで、ユキに対面(お墓の遺影)
「ポッポ、ユキちゃんだよ。ポッポはユキちゃんと仲が良かった?」
「うん、いつも一緒だったけど、突然会えなくなった。
 ママもパパも、ユキちゃんがどこにいるか教えてくれなかった。
 でも、ぼく、いつもユキちゃんに会いたかった。《ずっと一緒だ》って約束したから。
 ユキちゃん、やっと会えたね」

涙を流す母親

「ロボットに心なんてない…か?」(←母親)
「本当にそう思う?」(←少年)
「わからない……ママもわかんなくなっちゃった」
「けんちゃん、これは海?」(←ポッポ)
「そうだよ」
「ぼく、海を見るの初めて……きれいだね」


シズカ(ジョーの元クライアント)が須堂のもとを訪れていた
「気がついたら、ジョーくんのことばかり考えていて」
「正直、医療の出番じゃないですよね。今の恋人と別れて、その復活の呪文とかいうサービスを使ったらどうです?」
「でも、ジョーくんの気持ちは?」
「ロボットはあなたのことを責めたりしませんよ。そいうふうにできてますから」
「だからって、わたし、そんな簡単に…。ジョーくんにどんな顔して会えば…」


「先生は、”ロボットに心はある”派じゃなかったんですか?」(←看護師・リサ)
「誰がそんなこと言った?」
「えっ?…でも…」
「俺は俺にしかできない治療がしたい…それだけだよ」

…………結局
「この度は、当社のサービスをご利用いただき、ありがとうございました。レンタルロボットのジョーです」
「よ、よろしくね」

    ↑
【訂正】
 ジョーを利用したのは、シズカではなく、別の女性でした。




ポッポは泣かせるなあ
自分がボロボロになっても少年のことを心配する……
前の使用者のユキちゃんとの“ずっと一緒”の約束を果たそうとする……


 ポッポを毛嫌いしていた母親も、《ロボットには心がない》と言い切れなくなってしまった。
 《テディベアの姿》、《簡単でストレートな言葉しか発しない》……それがことさら、心を持っているように感じさせるのかもしれない。
 しかし、上述の少年を心配する様子、ユキちゃんとの約束を果たそうとする姿は、心があると思えてしまう。
 ポッポは20年以上も旧型であるにもかかわらず、恋人の要求に応じるよう精密に作られているはずの恋人ロボットよりも、心の存在を感じさせる。
 もっとも、“恋人ロボット”は下手をすると、使用者がトチ狂ってしまう恐れがあるので、より事務的な対応をするようにプログラミングされているのだろう。
 それに、人間の感情にあまり近づけてしまうのは、ロボットにとっても危険である。
 逆に、テディベアタイプの愛玩ロボットなので、より人間に寄り添うように作られたのかもしれない。更に、20年前は、ロボットと人間の線引きが緩やかで、疑似感情に近づけたのかもしれない。

 もっと深読みすると、ジョーも本当は心のようなものがあるのかもしれないが、プログラミングで事務的な会話しかできないようになっているかもしれない。(使用者の依存を軽くするため、“捨てる”という罪悪感を軽減させるため)


 それはさておき、ジョーが言った「彼女の中のぼくには心があったのかもしれない」は、ある意味、真理である。
 人間に対する人物像も、勝手に自分がその人に対して思っているものと、実際の性格(人格)はかけ離れていることも多い。例え、夫婦であっても
(←私が“仮面夫婦”と言う訳では決してありません)


 初めて海を見て「きれいだね」と言うポッポ。
 それが、「海を見たら→”きれいだね”と言う」プログラミングではなく、《海を見て、美しいと思った》からだと思いたい。



【追記1】
ジョーが少年に言った言葉「彼女の中のぼくには心があったのかもしれない」
これ、プログラムによる言葉だとしたら、このプログラマーのセンス、素晴らしすぎる!

【追記2】
今話、シズカ(ジョーの使用者)が「私は悪くない」ジョーと思われる男性を地中に埋めているシーンから始まった。
そのシーンの後、うなされていたシズカが目を覚まし、隣にジョーがいて心配するシーンになった。

ジョーがいたのだから、過去の出来事ではないと思われる。
となると、《リース契約終了に怒ったジョーが暴走し、シズカに危害を加えようとして、抵抗したシズカに逆に破壊されてしまった》という予知夢的なものかと思ったが、
単に、契約終了(ジョーを捨てる)ということに、罪悪感を感じ、それが夢となって具現化?した……というだけのようだった。

……この夢、要らないよね。




参照:「第1話・第2話」「第3話」「訂正1・第3話について」「第4話」「訂正2・タイトルについて」「第5話」「第6話」「第7話」「第8話」「第9話」「第10話」「第10話・追記」「第11話」「第12話(最終話)」
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アニメ『AIの遺電子』

2023-07-23 13:56:40 | アニメ
 もともとBS放送(BSフジとかBS日テレ)などでアニメを観ることは多かったが、2、3年前から「BS11」「BS松竹東急」も観始めるようになって、更に忙しくなった(笑)
 今クールもかなりの本数を観ることになったが、『ライザのアトリエ』は2話で離脱。『AYAKA ‐あやか‐』も離脱を考慮中(『もののがたり』など既存の作品をなぞっただけ。キャラクターもそれらしく脚色しているが、魅力なし)。
 昨クールは粒ぞろいだった。『鬼滅の刃 ~刀鍛冶の里編~』は多少低空飛行だったが、面白かったし、掘り出し物だったのは『デッドマウント・デスプレイ』!登場キャラが、一癖も二癖もあって、面白い。特に、怪人ソリティア。凄腕なのはもちろん、エンターテイメントに富んでいる。視聴者を楽しませることが生きがいで、何をしでかすか、何を語るか(でまかせも多い)…とにかく、彼が登場するとワクワクする。
 残念ながら、《これからどうなるんだぁ~》と序章段階で終了(嗚呼、やっぱりぃぃという感じ)

 今クールは『呪術廻戦』がやはり面白い(第1シーズンとは時間が遡るのが、不満)。それと、『もののがたり 第二章』も好みだ。他にもいろいろあるが、語り始めたら終わりそうもないので、後日(“後日”はあるのか?)

 さて、表題の『AIの遺電子』だが……
 設定などは全く違うが、手塚治虫氏の『ザ・クレーター』を思わせるような作品のテーマ。(『ザ・クレーター』は17本の読み切り漫画からなる手塚治虫の連作短編シリーズ。1969年から1970年にかけて『少年チャンピオン』。1作品ごと主人公も時代背景・設定も異なっていおり、『AIの遺電子』とは全く違うが)

 『AIの遺電子』は主人公が関係した「ヒューマノイド」(AI頭脳のアンドロイド)の苦悩を描いているらしい(まだ、2話までしか視聴していない)
 しかし、この“ヒューマノイド”の設定が曖昧過ぎて、全く納得していない!

取りあえず、番組サイトを見る―――
【INTRODUCTION】
これは、私たちの未来の物語 ――。

21世紀に始まったAIの圧倒的な進歩は、社会の発展に寄与する一方、高い知性を持つ機械を道具として使う是非を、人類に突きつけた。
そして22世紀後半。人々は「産業AI」とは別格の存在として、人権を持った「ヒューマノイド」を当たり前に受け入れ、共に暮らしている。

須堂光は、ヒューマノイドを治す新医科の医者として、ヒトとAIの共存がもたらす「新たな病」に向き合っていく。
時に、裏の顔も使いながら……。



何が不満なのかと言うと……
《人々は「産業AI」とは別格の存在として、人権を持った「ヒューマノイド」を当たり前に受け入れ、共に暮らしている》という設定。

①産業AIロボットと何が違うのか?
②人間とは何が違うのか?
・生活は人間と全く変わらない。老化するようにも作られている
・短距離走では全く区別なく人間と競い合っていて、タイムが速くならないヒューマノイドが悩んでいた(第2話)
③どういう過程(どういう理由で)でヒューマノイドが誕生し、人権が認められ、人と共生するようになったのか?


 ②がこの作品のテーマだと思われるが、③がはっきりしないと、視聴者(私)はどのように考えれば良いのか全く分からない。
 例えば、第1話では、頭脳(AI)が壊れてしまうと、再生できない(人間の死亡と同じ)。身体の部品は取り換えが利くらしい。
 ただし、よく分からなかったが、AIのバックアップは禁じられている。妻が死ぬことに対して不安を持っていた夫が、不法にAIのバックアップを録った。しかし、その際、ウイルスに感染し、身体の機能に不具合が生じ始め、主人公に助けを求めたという話。

 バックアップデータで妻を直すことはできる。ただし、《バックアップ後の記憶は失ってしまう》。
 バックアップで再生した妻は、果たして、これまでの妻と同一人物と言えるのか?……これがこの話のテーマ
 妻自身も、自分が自分で亡くなるという恐怖を感じ、娘もバックアップを録った時から、バックアップで再生するまでに暮らした自分との記憶が母から消え去ることに悲しみを感じる。

 結局、機能不全に陥った後、再生処置が行われた。



 非常に面白いテーマだが、③で述べた設定をきっちり定義してくれないと、モヤモヤ感が大きくて……困る 



参照:「第1話・第2話」「第3話」「訂正1・第3話について」「第4話」「訂正2・タイトルについて」「第5話」「第6話」「第7話」「第8話」「第9話」「第10話」「第10話・追記」「第11話」「第12話(最終話)」
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「不滅のあなたへ」Season2 (アニメ)

2023-04-30 18:44:01 | アニメ
《今記事で、いろいろ疑問点を述べますが、アニメのSeason2までを視聴した時点でのものです。
 「現代編」もあるようなので、そこで、改名されることも多いと思いますが、私は放送される「現代編」(アニメ)を待つつもりですので、コメントをくださる場合は、その点に留意していただけると有難いです》

 (参考:Season1の記事2021年9月1日)

 昨年秋(2022年秋)から放送された「不滅のあなたへ ~Season2~」をようやく視聴。
 Season1が終了し「Season2は来年秋放送」と聞いた時は、《なんだ、そんな間が空くのか》と思ったものだった。しかし、月日が経つのは早く、昨年(2022年)10月に放送が始まった時には、《もうそんなに経ったのか》と。
 しかも、実際に始まっても、なかなか観る気が起きなかった。《主人公のフシは、自分と関わった人の死によって成長する》というストーリーの根幹があるので、視聴する身にとっても、けっこうしんどい。
 それで、視聴に二の足を踏んでいた。実生活で、寒いのが嫌い、雪かきは嫌……なので、春になってから一気に観ようと思っていた。一気に観れば、しんどい期間も短い。


 やはり、多くの登場人物が死んで、敵であるノッカーとの戦いは過酷なものだったが……面白かった。
 面白かったが、Season1の方がおもしろかったかな。スケールや劇的な展開自体はSeason2が上回っていた。しかし、ストーリーの緻密さはSeason1の方があった。
 もちろん、Season1は未完で、不明な部分を先送りしたので、矛盾や疑問がはっきりした形にはならなかったということもある。
 その点を差し引いてもSeason2はストーリー展開をしっかり構築せずに、話を進めたように感じた。それで、疑問点が多くなった……


 
ノッカーについての謎、疑問
 ノッカーの存在や、目的が謎だった。
 Season1では、フシの敵、フシと相反する存在で、《フシを葬る》のが目的、《人間を襲う》のが手段(目的かも)という感じだった。
 人間に寄生(侵入)し意識を乗っ取り、ゾンビ化して人間を襲う。人間に寄生するという点では『寄生獣』に似ているが、寄生獣は人間を乗っ取った状態で生きる、生きのびようとするので、目的が違う。ただし、寄生獣を生み出した存在は、《自然界からはみ出てしまった人間を駆逐する》のが目的だったようなので、寄生獣も本来はノッカーとよく似た存在と言える。
 それが、Season2では、守護団のカハクの左腕に寄生しているノッカーから、ある程度のノッカーの目的を知ることができた。(『寄生獣』のミギーと酷似)
 ノッカーは、《肉体(人間)はファイ(魂)を閉じ込める忌むべき存在》で、《人間を襲うのはファイ(魂)を開放するため》らしい。
 なので、Season2ではノッカーはフシが関与しないところでも人間を襲っていた。Season2では最優先事項が《フシを葬る》ではなく《人間のせん滅(魂の解放)》になっていたように思う。

 そもそも、観察者は《世界の情報を記録・保存する》ためにフシを創った。(そのため、フシは記録したものを再現できる能力を持っている)
 では、ノッカーは誰が作ったのか?……
 フシ側の人間には、“黒い人“と呼ばれていたが、番組キャラクター名は“観察者”。その呼び名からすると、フシを創る一方で、それと相反する存在のノッカーを創り、両者の戦いを観察すると考えたが、作者(番組制作サイド?)は明らかにしない。
(“現生編”もあるようなので、そこで、いろいろなことが明らかにされるのかもしれない)

ストーリーの設定に関する疑問・謎
①パロナは、なぜ復活しなかったのか?
 Season2の後半で《使者を再現、復活させることができる》というフシの能力が明らかになった。
 その顕著な例が“不滅の三戦士”のカイ、ハイロ、メサール。彼らは、フシによって何度もよみがえり、ノッカーと戦った。
 蘇った者は、人形やロボットのようではなく、人格、記憶、能力がそのまま再現され、生前の本人そのものであった。
 ただし、蘇らせることができる条件があって
・フシが対象人物の健康体を再生できること(対象人物が健康であった時に会っていなければならない)
・対象者が厳正に未練がなく、昇天してしまっていたら蘇らせることはできない

 (ノッカーに寄生されてしまったらダメなのかと思ったが、トナリは復活した)
 この2つが条件だとしたら、パロナは未練がなく昇天したということになるが、ハヤセに殺された(かなりの惨殺)らしいので、昇天したとしたら不思議。
 同じようなことがアルメについても言える。彼女はメサールが好きだったが、その思いを遂げることができなかった。ノッカーに寄生されて死亡したが、その前に、メサールとは兄妹であったことを知ってしまった。この事実に絶望して、現生を去ってしまったのだろうか?(昇天してしまったのだろうか?)

②守護団の目的がよく理解できない
 初代?ヒサメはフシと敵対したが、同時に支配したいという欲望もあったようだ。
 その欲望を代々引き継いだと考えられるが、“勝手に押しかけ応援助力段”のようで、親衛隊的団体と思えばよいのだろうか?
 なぜ、“寄生獣ミギー状態”(実際は左腕だが)を保てるのかは、不明。


個人的な不満点
①マーチの2度目の死は悲しすぎる
 人間としてのフシを失った大きな悲しみで、今後の人生を否定して何も受け付けずに死んでいった(実際は、薬による安楽死)。
 もっと生きて欲しかった

②グーグーの安楽死
 あれだけ勇気があって真っすぐなグーグー、半死半生になったとしても安楽死を選んでほしくなかった。

③トナリの一度目の死
 フシがノッカーに対抗できるため、自ら毒耐性を獲得したトナリ。
 なのに、フシと再会してすぐノッカーに寄生されて死亡……悲しかった(後に復活したけれど)。

④エコの存在意義
 土器人。自分の意思を伝えるのが困難。
 ノッカーや自然などの異変に敏感で、活躍したが、カハクの左腕のノッカーに寄生され(←確信なし)、死を選ぶが…ノッカーがそれを許さず逃亡を図る。
 結局、カハクが左腕ノッカーを取り戻し、エコは仲間のもとに帰ったが、衰弱して死亡。
 フシはエコを救えたはずだが、そのまま死なせた。なぜ?
 現代編で、エコはフシに大きく関わると予感。

⑤フシの比重が大き過ぎ
 不滅の三戦士やボンやカハクや兵士たち、更にグーグーら復活者も奮戦したが、結局、フシの力に負う部分が大き過ぎ。
 「ノッカーは、人間の数が減らない(←フシの復活させる能力による)ことに、意気消沈?」という説明はあったが、最終的にはフシは人間離れした存在になってしまった。
 ストーリー的にもう少し人間の力を示してほしかった。


………ボンは阿保王子だと思ったが、思慮深く、信念の人だった。
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ジェシカの反駁  ~『銀河英雄伝説』第9話「それぞれの星」

2022-12-05 23:16:07 | アニメ
 《イゼルローン要塞を落とせば(自由惑星同盟のモノになれば)、銀河帝国から同盟領への侵攻が困難になり、和平交渉が成立するかもしれない》というヤン・ウェンリーの思いとは裏腹に、帝国への侵攻論の声が大きくなった。
 政府への支持率アップ、軍部も功績をさらに上げて軍の重要さや影響力を増したいなどの思惑があるのだろう。

自由惑星同盟 最高評議会
 ジョアン・レベロとホワン・ルイは、戦争の拡大や長期化によって、経済危機に陥っており、軍に人材が流出して社会が機能不全に陥っている状況を指摘し、侵攻反対を訴える。

財政委員長 レベロ
「戦死した将兵の遺族者年金やイゼルローン攻略による銀河帝国兵50万人の捕虜を食わせていくにも、相当の予算が必要だ。
 これ以上戦争を拡大すれば経済的に破綻をきたす」
「戦争に勝たなければ、明日はないのだ」(反対意見)
「では、戦争そのものをやめるべきだ。
 ヤン提督の知略で、我々はイゼルローンを得た。帝国軍は我が同盟に対する侵略の拠点を失った。有利な条件で講和条約を締結する好機ではないか」
「しかし、これは専制政治に対する正義の戦争だ。不経済だからと言って、辞めていいモノだろうか?」(反対意見)
人材資源委員長 ホワン
「本来、社会開発に用いられるべき人材が軍部に偏っていく現状には不安を禁じ得ない。
 教育や職業訓練に対する投資が削減される一方だ。労働者の熟練度が低下した証拠に、職場事故が前期と比べて3割も増加している。
 現在、軍に徴用されている技術者、輸送及び通信関係者の内から400万人を民間に復帰させてほしい。これは最低限の数字だ」
国防委員長 ヨブ・トリューニヒト
「無理を言わないでほしい。それだけの人数を後方勤務から外されたら、軍組織は瓦解してしまう」
ホワン
「国防委員長はそう言うが、このまま行けば、軍組織より早い時期に、社会と経済が瓦解するだろう」
レベロ
「これ以上、市民に犠牲を強いるのは民主主義の原則にも外れる。彼らは負担に耐えかねているのです」
情報交通委員長 コーネリア・ウィンザー
「大義を理解しようとしない市民の利己主義に迎合する必要はありませんわ。
 そもそも、犠牲なくして、大事業が達成された例があるのでしょうか?」
レベロ
「その犠牲が大きすぎるのではないかと、市民は考え始めたのだ、ウィンザー婦人」
ウィンザー
「どれほど犠牲が大きくとも、為すべきことがあります」
レベロ
「それは政治の論理ではない!」
ウィンザー
「私達には崇高な義務があります。銀河帝国を打倒し、その圧政と脅威から、全人類を救う義務が。
 安っぽいヒューマニズムに陶酔して、その大義を忘れ果てるのが、果たして大道を歩む態度と言えるでしょうか?」

レベロ
「あなたこそ、安っぽいヒロイズムに陶酔しているのではないのか!」
最高評議会議長 ロイヤル・サンフォード
「また、休憩が必要なようだ。しかし、その前に諸君に見てもらいたい資料がある。
 これは我が評議会に対する一般市民の支持率だ。31.9%、決して良くはないな。
 一方、こちらが不支持率だ……56.2%
 このままでは、来年早々の選挙に勝つことはおぼつかん。和平派と最強硬派に挟撃され、過半数を割ることは目に見えておる。
 ところがだ。ある指標に依れば、ここ100日以内に帝国に対し画期的な軍事上の勝利を収めれば、支持率は最低でも15%は上昇するという数字が出ているのです」
レベロ
「どういう意味ですか?あなた方は選挙のために戦争しろと?」
ウィンザー
「議長、軍部からの提案を投票にかけましょう」
レベロ
「待ってくれ。我々にはそんな権利はない。政権の維持を目的として無益な出兵を行うなど、そんな権利を我々は与えられていないっ!」
ウィンザー
「まあ…きれいごとを仰ること」……銀英伝の登場人物の中で、一番ムカついて、嫌いなキャラである。

……賛成8、反対3で侵攻が決定された。
トリューニヒト
「私がこの出兵に反対したことを、明記していただこう」
(トリューニヒトは出兵が失敗することを予見していて、反対した事実で、権力を増大しようと考えた)


ジェシカ・エドワース新人議員(ヤンの戦死した親友の婚約者)
「私は決めたのです。見ないふりはしないことを。聞こえないふりはしないことを。沈黙しないことを。
 そのために今、私はここに立っています。
 立候補するに当たっては、随分迷いました。ただの教師であった私に、そのような資格はないのではないかと。
 でも、決めたのです。そして誓いました。
 アスターテ大戦で亡くなり、今はこの世にいない私の婚約者に。
 以前、私はこう思っていました……歴史とは埃をかぶった過去のモノだと。
 でも、違うのです。歴史とは…今、生きている私たちが創っていくモノなのです。歴史書にその名を遺す人たちだけのモノではなく、今生きている私たち一人ずつが、創り出すべきものなのです。私たちの一歩一歩が未来へと繋がっているのです。
 私たちの歴史はこれまで、多くの戦争とともにありました。この先も戦争とともにあるかどうか……それは私たち自身が決めることです。
 “これは正義の戦争だ”と声高に言う人がいます。“正義のために命を捨てるのは、崇高な行為だ”と。
 けれども、正義とは何か?崇高な行為とは何か?……決めるのは私たち一人ずつです。戦地へ行く家族を見送るあなた、戦地で家族を失ったあなたや私です。
 決して、どこか安全な場所に身を置き、自分は何一つ失わず、傷つかない人たちなどに、決めてもらいたくはありません。

 私は、権力を持った人たちに、常に問いかけていきたいのです。
 《あなたたちはどこにいるのか?》
 《兵士たちを死地の送り込んで、あなたたちはどこで、何をしているのか》と!
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「final phase」(『とある科学の超電磁砲T』)と「dawn of infinity」(『魔法使い黎明期』)は似ている?

2022-05-02 20:47:23 | アニメ
「final phase」(『とある科学の超電磁砲T』のオープニングテーマ)
「dawn of infinity」(『魔法使い黎明期』のオープニングテーマ) 

共にfripSideの楽曲なので似ているのは当然だが、部分的なメロディや全体の曲調が似ている。
片方を聴いているともう片方のメロディが重なって浮かんでくる。

同様な感触をお持ちの方、いらっしゃいませんか?

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名探偵コナン(アニメ) 「モノレール狙撃事件(前編・後編)」

2021-09-08 17:21:05 | アニメ
最近の『名探偵コナン』(アニメ)は酷いなあ。
(原作(漫画)は読んでいないので、アニメのオリジナルストーリーなのかは知りません)

 浦沢義雄氏などは「カオス回は浦沢義雄脚本」と言われるほど、不条理やギャグやコメディ色が強いス脚本が多いらしい。
 997話「スマイルの里の陰謀」や1010話「笑顔を消したアイドル」が、あまりに破天荒なストーリーだったので、《脚本は誰なんだ?》と思い、検索をかけたら浦澤氏だった。それ以降、担当脚本家を気にするようになった。

 さて、先日の「モノレール狙撃事件(前編・後編)」(1016・1017話)だが、不可解な点(納得のいかない点)が多かった。脚本は大和屋暁氏
前編ストーリー(番組サイトより)
 モノレールに乗って湾岸エリアへと向かっていたコナンと小五郎は、そのモノレールに銃弾が撃ち込まれ乗客の1人が負傷するのを目撃する。緊急停車したモノレールから飛び出し、犯人の追跡をする2人は、狙撃地点と思われるマンションの一室へとやってくる。そこには犯人の姿はなかったが、鑑識の捜査の結果、そこは狙撃地点であり、別の殺害事件が起こった現場であることが判明した。しかし、病院に運ばれていた被害者から摘出されたのは到底狙撃に向いているとは言えないトカレフの弾で……。
後編ストーリー(番組サイトより)
 コナンと小五郎が乗っていたモノレールで銃弾による傷害事件が発生する。犯人を追跡した2人は、あるマンションに到着するが、そこで発見した犯人は東都市場へと逃走。東都市場では多くの人が大荷物を運んでおり、犯人がマンションで起こした殺害事件の遺体を運んでいても目立たない。そこで猿ぐつわで口を塞がれ拘束された従業員が発見される。洋服と鍵束、ターレーを盗まれ、犯人はどうやら東都市場に溶け込み、何かをしようとしているようだ。
 そんな中、マンションの住人が判明。前科がないが、4か月前に米花町で起きた現金輸送車襲撃事件の容疑者として、捜査線上に浮上したことのある秋山一郎という男で……。


【不可解な点】
①モノレールで狙撃されたのは、偶発的なものだった。詳細な被弾地点、ガラスの貫通痕などを検証せず(風向きは確かめていたが…重要なファクターではないような…)、灰原の緻密な物理計算もなく、狙撃?地点を割り出していた
②銀行強盗の共犯者が飲み込んだ鍵を取り出すため、死体を運ぶが、通行人などに目撃される危険性も高く、運ぶのに物理的にも大変。殺害現場で死体を切り裂いて取り出す方が、合理的。そもそも、どうやって運んだのだろうか?
③コナンたちを攪乱するため、通りすがりの女性を襲い、車に閉じ込め、ガソリンで爆死させようとした。
 まず、そんなことをするより、さっさと死体を運べばいいのに。
 それに、何の関係もない女性を、撹乱させるために、爆死させようとするなんて、非道過ぎ!
 そもそも、ガソリンや麻酔薬をどうやって調達したのか?強盗はともかく、殺人事件は突発的だったし。
 
ちなみに、「ハンカチに麻酔薬(ジエチルエーテル)を沁み込ませて、昏睡させる」のは、実際には難しいらしい
④地下倉庫らしき所で、死体から鍵を取り出そうとしたが、市場関係者でもないのに、詳しすぎる犯人。コナンたちも、「ここなら人気(ひとけ)もない」と納得のセリフを言っていたし…
 場所の説明などの言及はないので、視聴者は置いてきぼり。
⑤地下倉庫への入り口の蓋は、犯人1人で閉められるのか?
⑥追い詰められて窮した犯人が、キレて小五郎を撃とうとしたが、これも不要なシーン。高木刑事の前で、圧縮サッカーボールを炸裂させていいの?
⑦強奪した金を隠してある鍵(かなり大きそう)を飲み込む共犯者も理解不能。命も危ういし、自分も金を使えないし…
コメント (6)
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不滅のあなたへ

2021-09-01 14:33:39 | アニメ
「それは、初め、球だった。
ただの球ではない。ありとあらゆるものの姿を写し取り、変化することができる。
私はそれをこの地に投げ入れ、観察することにした」


 訳の分からないナレーション(言っている言葉は理解できるが、どういうことなのかよくわからない)から始まった。このナレーターは、後に"観察者”として主人公フシに助言(補助的説明や問いかけや今後の行動の指針を示唆)を与える

 この球体は石を姿を写し取り石に姿を変える。その後、苔となったが、そのまましばらくはその状態で時が経つ……そして、瀕死の狼が近づき、力尽きたところで、主人公の物語が動き始める。
 最初のナレーション通り、主人公は姿を写し取り、そのもの成ることができるらしい。生物(せいぶつ)の狼となって、主人公は自我を持った。
 オオカミとなった主人公は、オオカミの飼い主(友達?)の少年の元にたどり着き、少年と過ごす。少年と過ごし、人の感情や温かみを感じるようになったが、その少年も死に(ケガによる感染症の悪化)、少年の姿を写し取り、少年のあこがれた広い世界へと旅立ち、いろいろな者と関わり、成長していく……


【主人公の特性】
・他の者の姿をコピーし、そのものに変身できる
・コピーできるのは、自分と関わった者で、命を落とした者に限る。その死に対面したり感じ取った時の限定だと思ったが、パロナ(ニナンナ地方の娘、マーチとともに主人公フシに深く関わった)に変身したときは、彼女が死んだことさえ感知していなかった。
・被コピー者の記憶は継承しないが、跳躍力など肉体的ポテンシャルは受け継ぐ
・アニメではジャナンダ島編を第1部として描かれている(多少、省略があるようだ)。ここまででコピーしたのは、オオカミ、少年(フシの基本形)、オニグマ(大白熊)、マーチ、グーグー、パロナ
・過去に触れた物のなら、再生することができる。果実などの食べ物なども再生でき、食しても害はなく、味もそのままで空腹も満たされる。矢などの武器も無限再生できる。非常に便利な機能である
・名前の通り、不死。ケガをしても再生できるが、たとえ、(瀕死ではなく)命を落としても、蘇ることができる

………と、例によって、長々とした前置き(イントロデュース)になってしまった。ここら辺りで止めないと、大変なことになってしまいそうだ(笑)


感想
 フシがいろいろな者と関わりを持ち成長していく。また、不死と関わった者も感化され変わっていくストーリーは面白かった。
 主要人物についての感想を簡単に

マーチ(ニナンナ編)
 ヤンチャで感情豊かで前向きな幼女。人としての核は少年から受け継いだが、人間としての基本(会話や人を思いやる言葉)はマーチから学んだ大人になることを夢見ていたが、オニグマの生贄に選ばれてしまう。オニグマはフシに倒され、生贄の儀式を取り仕切っていたヤノメ国のハヤセにヤノメに連れていかれる。そこから脱出の際、パロマの身を庇い、絶命。
 マーチがフシと共に生き成長していくと思っていたが、驚愕の展開。マーチの敵を討つため、ハヤセのとどめを刺そうとするパロマを幽霊の状態で必死に止めようとする。大人になる夢が断たれたというのに、死んだ後もパロナのことを思いやる姿は泣けた。(マーチの願いを受け止めたフシが、パロナの行動を止めた)

パロナ(ニナンナ編)
 マーチを妹のように可愛がっていおり、生贄から何とか救おうと頑張る。弓矢をはじめ、格闘ポテンシャルは高い。
 最終的にマーチを救うことができず、マーチの両親に彼女の死を告げる辛い役目も果たす(「元気だよ」という彼女の手形の手紙も渡す)。
 その後、フシが窮地に陥った際、パロナの姿に変身する。(パロナはハヤセに首を刎ねられたらしい)
 もしかしたら、フシと再会するシーンがあるかもと思っていたが、残念。悲しい。

ピオラン(ニナンナ編~ジャナンダ島編)
 マーチを生贄に選んだ祈祷師だが、実は罪人で祈祷師役をしていただけ。
 端役だと思っていたが、フシに知識などを教えるのをはじめ、フシの成長に深く関わった。
 アニメの最終盤、フシがピオランに再会するかどうか悩む(自分がそばにいると、宿敵ノッカーとの戦いに巻き込まれるのを恐れた)。見兼ねた?観察者が言葉を掛けてしまうのは笑えた。
 最期は認知症に陥ったが、死期の際、観察者に「フシを助ける存在にしてほしい」と願い、観察者も了解した。今後、再登場しそう。

ハヤセ(ニナンナ編~ジャナンダ島編)
 生贄の儀式を取り仕切ったヤノメ人。
 オニグマと戦うフシの不思議な力に魅入られ、ジャナンダではフシを手に入れるため画策する。
 行動も性格のどんどん人間離れしていき、ジャナンダ島編の最後に、ノッカーに寄生され、その後、どこかの住人を襲ったシーンが描かれた。

グーグー(タクナハ編)
 思い人のリーンに直撃しようとした丸太から庇ったため、大けがを負う。酒爺によって命は取り留めたものの、顔は原形をとどめないほど損傷し、仮面をかぶって生活している。
 兄の裏切りや大けがなどの逆境にもめげず、強く生きる。
 ピオランが連れてきたフシとは親友となり、共にノッカーと戦う。リーンとの恋はかなうが、彼女を庇って絶命。……悲しい。

リーン(タクナハ編)
 両家の娘で、やや我が儘で世間知らずだが、優しい少女。
 顔を激しく損傷しているグーグーを厭わない優しい娘。いい娘だ。
 自分を助けてくれたのがグーグーと知ったが、その以前から、グーグーに恋心を持っていたようだ。しかし、グーグーとの思いがかなった直後、グーグーが自分の命を庇って命を落としてしまう……悲しい。

酒爺(タクナハ編)
 ピオランの恋人。酒屋を営んでいるが、研究家や発明家でもある。“酒爺”と言うがごとく、お酒が大好き。
 瀕死の重傷のグーグーを助けた。グーグーの腹部を酒が貯蔵できるように改造。さらに、自由に火炎を放射できるよう改良?

トナリ(ジャナンダ島編)
 罪人の島、ジャナンダの住人。 妻殺しの容疑を掛けられた父と共に島に送られていた。
 過酷な過去にもめげず、小説を書く夢を果たすため島から脱出しようと、フシを利用しようとしたが、心を許し、フシに協力する。
 5人の少年少女たちのリーダー的存在で、ノッカーの戦いで生き残ったサンデルと共に島の統治に努める。

ミア、ウーパ、サンデル、ウーロイ(ジャナンダ島編)
 トナリと共に行動する少年、少女たち。
 サンデル以外のミア、ウーパ、ウーロイはノッカーとの戦いの際、寄生され死亡。
 ウーパが最初に寄生され、ウーパを助け起こそうとしたミアがウーパに槍で突かれ瀕死の重傷。この時、ウーパの自我は残っていた。
 ウーロイはわが身を犠牲に、トナリやサンデルを逃がす。
 寄生された姿でフシと対峙するという悲劇的シーン。その前の、ウーパ、ミア、サンデルがやられていくシーンも含めて……悲しい。


 《フシは自分と関わった者の死を通して成長していく》という設定なので、悲しいシーンが次々とやって来る。
 でも、過酷な状況や悲劇を強い作為を以って劇的に演出するので、観るのが非常に辛い。




疑問 
 フシがいろいろな人と関わり、多くの死に対面し、成長していく。第1部は長く共にしたピオランとの別れを以って、一区切りとして終了。
 不死の物語としては良かったが、『不滅のあなたへ』というストーリーとしては、非常に不完全燃焼だった。


1.不死の存在の意味、観察者の意図が不明
 冒頭で紹介した
「それは、初め、球だった。ただの球ではない。ありとあらゆるものの姿を写し取り、変化することができる。
 私はそれをこの地に投げ入れ、観察することにした」
という言葉からすると、実験・観察の意図しか感じられない

2.ノッカーについてもよく分からない
 アニメの第6話から登場したフシの敵。
 フシを襲い、その中で、フシが得ていた姿や能力やコピーしたものに関する記憶を奪う。
 ①フシを倒すことが目的なのか?②フシが得た姿などを奪うのが目的なのか?③観察者の邪魔をしたいのか?

 観察者の気まぐれで生まれたようなフシなので、ノッカーの目的が①や②とは考えにくい。
 ③も「なんだかなあ」……唐突に登場した感が強いノッカー……作者の思いつき?
 まあ、ノッカーに関しては、今後、明らかになっていくのだろう。

3.初期に登場した少年の状況に疑問
 かなり過酷な極寒な環境。そんなところに少年を残していく大人たちって、あり得ない(少年の他にも一緒に残った人もいたようだが)
 結局、他の住人たちも頓挫してしまったようだが(誰も少年の元に帰ろうとしなかったのだろうか?)、ここまでの描写だと、この世界は人が住まない雪原や荒野が広がるのみかと思ったら、違った。(ヤノメ国やタクナハ村などかなりの文明が発達していた)
 とにかく、過酷な環境下で少年一人で生き抜くという悲しい設定で、夢見ていた楽園に到達することは叶わず、オオカミ状態のフシにしか見られず、息絶えていくのは……悲しい。

4.都合の良い設定や展開
・パロナの死をフシが察知しなかったが、姿や能力などをコピーして変身できたこと
・過去に触れて痛さを感知できたことのあるものを再生する能力
・フシたちが幸せになれそうなタイミングでノッカーが出現(出現から次の出現まで、ノッカーは何をしているのだろう)


 ストーリー全体としては疑問点が多いが、1話ごとの話は非常に面白い。
 第1部は謎を残したまま終了。第2部は2022年秋とのこと(遠い未来だ…)
 でも、原作を知っている方、今後のストーリーのネタバレはご勘弁願います。
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