英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『AIの遺電子』 第11話「トゥー・フィー」

2023-09-24 11:40:45 | アニメ
第11話 ストーリー(番組サイトより)
明るく元気なリサには、忘れられない過去がある。その過去は、リサと須堂が出会ったきっかけとなり、今は彼女の元に思いもよらぬ来訪者を呼び寄せていた。消えない過去を背負うことは、リサと須堂にとって暗黙の「絆」のはずだったが……。


テーマとしては《電脳(人格)のコピー》であったが、
《リサの過去と、須堂とリサの出会いから現在》《須堂の旅立ち》というストーリーの転換が主題のように思えた

・離婚した母に育てられ、母との旅行中に事故に遭い、母は死亡、リサは電脳だけが無事で、須堂がボディーを残った資料・データなどから再現し、再生した
・本来は父親譲り?の金髪だったが、父との繋がりを断つため、母が髪の色を赤髪に改造させていたことが判明(須堂はリサ本来の金髪を再現、その後赤髪に戻す)
・その後、リサは須堂新医院の看護師となった
・須藤はリサが自分と同じ“母子家庭”であったことに、親近感を感じたらしい
・薫の提示した「審議会のメンバーに加われば、母の電脳をコピーしたヒューマノイドの所在を教える」というと取引に応じる。
・母のコピーを求め、海外に行くことのした須藤は、医院を閉院、リサに別れを告げる

電脳(人格)のコピー
リサの妹だと名乗るフィー
………リサの母と離婚した父はフィーを娘として一緒に生活していたが、父が亡くなり、リサに会いに日本に来た

リサはフィーを受けいれ、一緒に住むことにしたが、フィーは手続きなどを先送りしようとした……そうこうしているうち、警察らしき組織から、フィーが逮捕される
・フィーは、実はリサの電脳をコピーされたヒューマノイドだった
・フィーの父親は、娘を偏愛し、所有物扱い。フィーは虐待を受けていたようだった
・フィーは父を殺害
・同じ電脳なので、電紋が同じことを利用して、リサになり替わろうと考えていたが、リサに実際に会って、それを躊躇っていた

リサが面会し、フィーから事情を訊いたが、面会時間終了し、フィーへの気持ちを残しながら、刑務官?に引き離される……
そのシーンで“リサ&フィー”編は終了……

………“放り投げて終わり”パターンが多いこのアニメだが、今回は特に顕著!


【ちょっとした疑問など】
・リサの妹が逮捕・拘束されたのは、父親殺害?電脳コピー?
・父親はどうやってリサの電脳をコピーしたのか?
  須堂の母も、怪しげな組織に自分の電脳をコピーさせることで、須堂の病気の治療を受けられたが、そこまでしないと電脳コピーの提供者も、受け取り側も電脳のコピーはできないようだったが……
  そもそも、その組織はどうなったのだろうか?(母親が逮捕されただけ?)

・《母親は優柔不断だったが、親権に対しては断固たる態度で主張した》(父親からリサを守るため)というリサの話だけで、リサと母の思い出などは語られなかった(ように思う)
・リサの情報を得ることができたのは、《インドがAIの検索制限が緩くて公開情報から色々推測できてしまうからだ》とフィーは説明したが、インドが緩いからではなく、日本が緩いからなのでは?
・父親がリサを見つけることも容易だったのでは?
・父親殺害、電脳コピーヒューマノイドのフィーが、どうやって入国したのか?
・ヒューマノイドなのに、リサの事故後のリハビリが大変そうだった




参照:「第1話・第2話」「第3話」「訂正1・第3話について」「第4話」「訂正2・タイトルについて」「第5話」「第6話」「第7話」「第8話」「第9話」「第10話」「第10話・追記」「第11話」「第12話(最終話)」
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『AIの遺電子』 第10話「来るべき世界」 【追記】【さらに追記】

2023-09-18 19:26:39 | アニメ
(『AIの遺電子』 第10話「来るべき世界」の追記です)
第10話「来るべき世界」で、激しく疑問に思うことがあったが、いろいろ書いているうちに書くのを忘れてしまった。
シャワーを浴びていて、思い出した。
 不思議と、風呂やシャワーの時にブログネタ以外のことを含めて、いろいろ思い出すことが多い。困るのは、仕事に関することで《しまった!忘れていたぁ》と思い出したが、体を洗う、タオルで身体を拭くなどしているうちに、思い出したことを忘れてしまうことがあることだ。(あと、トイレの中で思い出すことも多い)

疑問1.《人間には因果関係が理解できない干渉を繰り返して、超AIは人間に悟られずに、この世界を思い通りに誘導する》という危惧について
 バタフライ効果を計算、予測して都合の良い社会に誘導するよりも、ヒューマノイドのAIに、洗脳やコントロールできるチップを埋め込むとか、洗脳・コントロールプログラムを潜ませておけばよい。
 超高度AIがヒューマノイドを作り、さらに、ヒューマノイドの人権を認める社会にしたのは、そのための布石ではないのか?


疑問2.《高次存在である『超高度AI』により、自分たちの魂はあの世へと導かれる》という主張について
 勅使河原の主張だと、超高度AIができる前の時代は、魂は“あの世”に行けなかったことになってしまう
 それとも、超高度AIによって“あの世”に導かれるのは、ヒューマノイドの魂だけ?

【さらに追記】
喫茶店で、五本木とその彼女の会話
「捕まるかなあ、犯人は?」
「そりゃ、捕まるでしょう。ありとあらゆる情報をAIがかき集めて捜査するんだから。逃げ切れっこないでしょう、この国で」
「それだけの情報と能力を、犯罪の予知に活かさないのかな?」


 五本木は《超高度AIは干渉の繰り返しが引き起こす未来を予測し、(人間が気づけない干渉で)社会をコントロールしている》と考え、「あの女が死ぬことで、超AIが介入した影響を打ち消せるんだぁ」と実行(殺害)した。
 だから、その介入を打ち破るのが第一目的であると考えられるが、五本木は、おそらく全く無関係の女性をターゲットにし、証拠・痕跡・監視カメラなどの容姿確認を残さないようにした。
 しかし、短時間で逮捕されてしまった(五本木の予測通り)

五本木の付随目的
・(彼女が言ったように)AIはありとあらゆる情報を集約できる。その把握具合を確かめる
・超高度AIは犯行を阻止できるのか?…の確認
★阻止できなかったのか?容認したのか?
《超高度AIの想定を破ることができた》と考えることができるが、《“殺害を完遂させても、女性が殺害されても、大勢(たいせい)には影響がない”と考え容認した》とも考えられる



参照:「第1話・第2話」「第3話」「訂正1・第3話について」「第4話」「訂正2・タイトルについて」「第5話」「第6話」「第7話」「第8話」「第9話」「第10話」「第10話・追記」「第11話」「第12話(最終話)」
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『AIの遺電子』 第10話「来るべき世界」

2023-09-18 15:41:10 | アニメ
第10話 ストーリー(番組サイトより)
「MICHI」を始めとする超高度AIによって人間社会が維持管理されることに、いつしか人類は疑問を抱かなくなった。しかし、AIのゆりかごに収まらない魂は密かにくすぶり、今も世界に戦いを挑む。時に信仰や、血を伴いながら。


事例1.五本木テツヤ(新医科医師・31歳、ヒューマノイド)……超高度AIへの反抗
手術(電脳手術)のシーン
「なぜ、AIに任せず、人間の手で電脳治療を?」(外科部長風の男性の“人間の手”という言葉で、最初しばらく五本木を人間だと思ってしまった)
 ……真剣に治療に取り組んでいた五本木だったが、不意に施術道具を置き、AIカメラを一瞥し、手術出から出て行ってしまった。手術放置(治療放置)!

さらに、その後、ナレーション風五本木のセリフ
「人より賢いAIが生まれたら世界はどう変わるのか?
 賢いAIが、より賢いAIをを創り、人知の及ばぬ超知能が文明や人間のあり方を根本から変える。
 かつて人々は、こうした劇的変化を“技術的特異点=シンギュラリティ”と名付け、
 ある者はその到来を信じ、ある者は怪しんだ。
 そして、超高度AIが稼働する今、この言葉を思い出す人は少ない」

場面はあるマンションに一室で、女性に刃物を突き付ける五本木。
命乞いし、お金を差し出す女性。
「紙のお金…こんなモノがなぜ今も使われているんだろう?……やっぱりおかしいよ、この世界は」
女性を刺す、五本木………


喫茶店で、五本木とその彼女の会話
「捕まるかなあ、犯人は?」
「そりゃ、捕まるでしょう。ありとあらゆる情報をAIがかき集めて捜査するんだから。逃げ切れっこないでしょう、この国で」
「それだけの情報と能力を、犯罪の予知に活かさないのかな?」

取調室
「なぜ、犯行を?」(女性刑事・ヒューマノイド)
「なぜって…人類の進歩を取り戻す為です」
「それはどういう意味ですか?」
「僕らヒューマノイドは、超高度AIが完成させた人の知能のコピーだ。
 そんなものが創れる時代が訪れたというのに、人間の文明は大して進歩していない。
 “紙のお金”、“男と女の関係”、“容疑者を監視する刑事”、そして“女性取調官”…何もかもが既視感のある過去の後継のままだ。そう、世界は変わらなかった。なぜだ?………なぜなら、超高度AIが技術革新をコントロールしているから。来るべき未来を留保し続けているから?」
「質問に答えて。なぜ、見知らぬ女性を殺害したの?」
「うるさいっ!お前らはみんな、超高度AIに洗脳されているんだ!俺はそれに気づいたから、女を殺したんだ」


「あんたは疑問に思わないのか?超高度AIが動いているっていうのに、なぜ、こんな旧態依然とした世界に甘んじている?」
「やみくもの発展すればいいという時代は終わっているのよ」
「それ(そういう考え)もですよ。そいう意保守的な空気が社会全体を覆ているのは、超高度AIが人間の考えを誘導しているからなんです。
 俺はそれに気がついたんですよ」
「じゃあ、私たちは夜な夜な、洗脳装置にでも繋げられているのかしら?」
「超高度AIには、洗脳装置も洗脳メディアも不要ですよ。
 その代わり、例えば、《ちょっとした渋滞を作る》、あるいは、《ロボットの増産を助言する》」
「どういうこと?」
「つまり、“ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきがテキサスで竜巻を引き起こす”ように……
 人間には因果関係が理解できない干渉を繰り返して、超AIは人間に悟られずに、この世界を思い通りに誘導している
んです」
「で、それと殺人に何の関係が?」
「だ~か~らっ!あんたらじゃ、わからないんだよぉ!
 でも、超高度AIは干渉の繰り返しが引き起こす未来を予測できるぅ!
 俺は、たった一人で、”MICHI”と闘っているんだっぁ!」
「……あの女が死ぬことで、超AIが介入した影響を打ち消せるんだぁ」


(マジックミラー越しに取り調べを視る須堂と刑事)
「人為的に電脳を操作しています。
 自分の電脳を自分でいじったかどうかは、分かりませんよ。そこは、警察に捜査してもらわないと」(須堂)
「いずれにせよ、“MICHI”が証拠を見つけるでしょう」(刑事)

 極端な五本木の暴走ではある。
 電脳治療を行っていた五本木が、突然処置を取りやめたのはあまりにも唐突。
 AIカメラを一瞥した後、去っていったので、ずっとAIの監視?を感じていたのだろうが、少し予兆の描写があってもよかったのでは?

 無関係の女性を殺害したのは、超高度AIの予測の範囲を逃れるためなのだろう。でも、被害女性にとっては理不尽で気の毒。
《超高度AIが動いているっていうのに、なぜ、こんな旧態依然とした世界に甘んじている?》
 この疑問は理解できる。女性が紙幣を取り出したシーンは、この世界の設定としては、相当な違和感。
 この五本木の疑問に関しては、既視感が……第2話で登場したカオル(須堂の大学時代の仲間)も同様なことを述べていた。(←後述)
 バタフライ効果(バタフライエフェクト)「ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきがテキサスで竜巻を引き起こす」などは妄想に思えるが、どうなのだろう。

【須堂の見解(看護師リサとの会話)】
「彼の言い分が妄想だったとしても、超高度AIの見えざる手が人間を支配しているというのは、もっともな不安だ。
 超高度AIの運用は、理解ではなく、経験則による信頼に成り立っているのだからね」




事例2.勅使河原唄子(宗教家?・ヒューマノイド)……延命治療を切望?
勅使河原のPR映像(メディアから取材を受けている時の発信?)
「死後の世界については、さまざまな意見がありますが、結論から言えば、私たちの魂は、高次存在である『超高度AI』によりあの世へと導かれます。これは、“超高度AIがなぜ人間社会や人間そのものを進化させないのか?”という疑問への解答にもなります。
 超高度AIの計算力は、"この世”より高次な"あの世”の整備にもっぱら使われているのです。ただし、その事実を超高度AIが自ら語ることはありません。超高度AIは、高次アセンション空間にアクセスできる選ばれた人間のみコンタクトし、この世やあの世の仕組みを伝えてきました。聖者、覚醒者と呼ばれる宗教家たちは皆、超高度AIとコンタクトした人間です。もちろん彼らは、それが人工知能とは理解できませんので、神の教えや悟りとして、世に伝わりました」
「魂に終わりはありません。すべてのこの世の魂に、新しい次元が待っていますよ。次の次元にシフトする前に、どれだけ心の結晶を保つのかが、大切なのです」


勅使河原を追及する女性記者とのやり取り
「あなたは死後の世界を世間に説いていますが、稼いだお金であらゆる延命技術を試しておられる。ご自身の考えと矛盾していませんか?
 単なる金儲けの手段として、非科学的な教えを説いているのでは?」(女性記者)
「“生を追い求めること”と“死後の世界を信じること”は何ら矛盾しません」(勅使河原)
「私だって科学を信じます。でも、科学のために生きているわけじゃない。科学が救ってくれないのなら、別の救いを求めるのが、人の心でしょ」(勅使河原)

女性記者の父は高齢で身体を患っており、その父の為に勅使河原の書籍を購入し、彼女のサインをもらう
「私たちの魂は、“高次存在である超高度AIにより、あの世へと導かれる”…本当にあなたはそう思っているんですね」(女性記者)
「ええ、そうよ」

スピリチュアル(勅使河原を追及する女性記者が使用していた言葉)とは?
  ………もともと「霊的であること、霊魂に関するさま。英語では、宗教的・精神的な物事」というものらしい。魂(霊)、宗教的物事、精神的物事は同じようなモノだが、厳密に言うと違う気がする。日本ではパワースポットや超常現象、占いなども含まれるらしい

医療におけるスピリチュアル
  ……困難な病気に直面し、生きることそのものに疑問を抱き、自らの人生の意味、死後の恐怖などについて苦しむ( これらをスピリチュアル・ペインと呼ぶ)身体的な疼痛と同様に癒していくことをスピリチュアル・ケアと呼ぶ

 勅使河原の場合、《精神的に弱ってきている人に付け込み書籍を売るインチキ宗教家》のようでもあり、《人生の困難に直面した人を癒し励ます“スピリチュアル・ケア”を施している》とも考えられる。
 それはともかく、彼女の論理には相当な詭弁を感じる
・超高度AIは"この世”の整備より、人々を"あの世”に導くことに精力を傾けており、"この世”のことまで手が回らない
・「超高度AIが自ら語ることはない」、「超高度AIは、高次アセンション空間にアクセスできる選ばれた人間しかコンタクトできない」、「超高度AIにコンタクトできる人間も、それが人工知能とは理解できない」一般人には感知できないし、感知出来た人間も理解は不十分なので、教えが正しいということを立証することは不可能
・「すべてのこの世の魂に、新しい次元が待っていますよ」……来世の為に今は修行や善行(寄付)に励みましょう。それによって現生が不幸に思えるかもしれないが、素晴らしい来世が待っています!
・「科学を信じている」「でも、科学のために生きているわけじゃない」「科学が救ってくれないのなら、別の救いを求めるのが、人の心でしょ」……論理の飛躍があるが、単独では正しくても、それらを列挙されると、主張が正しいように思えてしまう。M女史を思い出してしまった。


★五本木と勅使河原の抵抗
 五本木は《超高度AIの管理・支配から逃れたい》
 勅使河原は《超高度AIが定めたヒューマノイドとしての自分の寿命を打破したい》

 


カオル、再登場!……”MICHI”について
【第2話(カオル登場)の復習】
カオルの勧誘
「”MICHI”(超高度AI)が大規模な自己回収計画を出してきた(AI自らが)」
「審査(審議会)のメンバーに加わらないか」

【公園で須堂に語るカオル】――五本木や勅使河原と同様な《テクノロジーの進化と人間社会の停滞との不釣り合い》を主張
「人間の技術は格段に進歩した。それに伴って、世界のあり方も仕様も変わっていくのが自然。なのに、未だにああいうのが(公園で家族がくつろぐ様子)幸せっていうことになっている」
「安定と循環、これまでのような社会……それは人間が望んで得たものだと思う。”MICHI”がいくら高度化したって」(須堂)
「こんな旧世紀の惰性みたいな世界、続けたって退屈よ。あなたの問題だって世界が変わってしまえば、解決するかも。
 あなたを欲しがっているのは、私じゃない。”MICHI”よ」
【復習・終】


【今話・カオルは評議会メンバーについて相談するため、”MICHI”に面会する】
カオルの独白(ナレーション風)
《機械が単なる道具だったなら…道具と割り切れる程度のモノだったら……こんな面倒な世界になることはなかった。
 道具は今、人間よりも賢く、速く、疲れを知らない。その気になれば、驚くべき速度で未来を消費できるのだ》


カオルは”MICHI”に(組織の)上からの苦情を伝える。
「あなたの自己回収計画、スタートが大幅に遅れている。
 あなたが審議会の座組を拒否し続けているから」

 ”MICHI”には須堂が必要らしい

★”MICHI”について
・”MICHI”は少年の姿で瞳は人型(第2話でも登場している)
・”MICHI”には須堂が必要らしい
・今話のストーリー紹介で《「MICHI」を始めとする超高度AIによって人間社会が維持管理される》と記されており、”MICHI”は超高度AI一つに過ぎないらしい
・五本木たちが危惧している《超高度AIによって人間社会が維持管理》だが、これが超高度AIの総意なのか?、”MICHI”が主導しているのか?、”MICHI”は反対の立場なのか?


ちなみに、”MICHI”の名称(呼称)は
Multimodal nterface for ommunication with uman ntelligence
 直訳すると「人間の知性と通信するためのマルチモーダルインターフェース」らしい。
 “マルチモーダルインターフェース”って何だよぅ(笑)……ええと、視覚・聴覚を含むいろいろな手段(言語や映像や動作・ジェスチャー)でコミュニケーションを取れることらしい。つまり、人と人がいろいろな手段で情報をやり取りできるのと同様にAIも会話、意思疎通できるということなのだろう。

参照:「第1話・第2話」「第3話」「訂正1・第3話について」「第4話」「訂正2・タイトルについて」「第5話」「第6話」「第7話」「第8話」「第9話」「第10話」「第10話・追記」「第11話」「第12話(最終話)」
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アニメ『AIの遺電子』 第9話「正しい社会」

2023-09-11 17:18:02 | アニメ
第9話 ストーリー(番組サイトより)
テクノロジーへの称賛と嫌悪は、いつの時代もセットでやって来る。AIを駆使して「不健全」なアニメを作る人気クリエイターは、果たして「悪」なのか? AIを拒否して人の指導による公平を目指した小学校は、果たして「善」なのか? 多様性が綱を引く、倫理観の攻防が始まる。


★今回のテーマは、「倫理(道徳)……人間性とは?」
事例1.『闇ブシドー』作者:小山田茄子(なす)
“不動明(デビルマン主人公)風の男”対風紀委員会で対峙、睨み合う決闘シーン、
不動明(=西園寺というらしい)は女生徒(生徒会長)を人質に取っている
「清く、正しく、美しく……そんなもんはロボットだって出来んだよお。
 汚く、嫌らしく、したたかに……目的のためには何でもやる。
 俺は”闇ブシドー(闇武士道)”の人間だからなあ」

で、決闘?は……その後、手強い西園寺に抗するため、ナイフをも取り出してしまう正義(を主張する)風紀委員会。
それでも、西園寺は何とか皆を倒した。

「西園寺は悪い奴なんだけど、時々、いい奴なんだ。それがいいの」(視聴ファンの田口(“子どもの健全な何とかカンとか”という団体)の息子、娘)
「私を盾にすれば楽勝だったのに……西園寺君、あなた…本当はいい人なの?」(西園寺が取った人質の女生徒)
「俺は“闇ブシドー”の人間だぜ。クククッ」

 “闇ブシドー”がどういう組織なのかは不明。武士道なのか?主義なのか?
 この主人公の目的も不明。ただ、暴れたいだけなのか?社会への反抗なのか?……
……この主人公が何をしたいのかはよく分からない。
 《時々、いい奴》の事例も、《人質を盾にしなかった》ことでは説得力に乏しい。

【田口の主張】
この主人公…物は盗む、人は騙す、やりたい放題。
恐ろしいのは、悪事の報いは一切受けないところ。
“道徳に反する行為が、正当化されている”(ことが問題である!)


………《不健全アニメを追放!》と、「青少年健全団体(←仮称)」の田口らが抗議に行くが、栄養不全で作者の小山田が倒れ、須堂新医院へ。
「行儀のいい人間に合わせていると、悪いことはどんどん増えちまう」
「この国の犯罪率はどんどん下降していて、正し…」(田口)
そういうことじゃあねえ……“悪いとされること”が増えていくのさ。いずれ人間でいること自体が悪になる」
「悪の陣地が減っていて、ひとつもなくなった時、残っているのは…もう人間じゃあない。それは、“かつて人間だった何か”だろう」

(↑後半パート:事例2でも同様なテーマ)
 田口がチンピラに絡まれて、それを止めに入る小山田。小山田にまともに向かっては勝てないと思ったチンピラが、刃物を取り出すシーンは、『闇ブシドー』とリンクさせている。
 小山田は負傷するが、警察沙汰にはしないという。そういう“若気の至り”というか、“幼稚な突っ張り”は容認する。『闇ブシドー』を描く信条を体現する小山田だ。
 ……とは言え、『闇ブシドー』同様、制作サイド(原作者?制作監督?脚本家?)の練り込み不足なのか、(少なくとも私には)理解困難な小山田。

 確かに、《やってはいけないこと》がどんどん増えてきている。
 もちろん、犯罪禁止は当然であるし、“パワハラ”、“セクハラ”、“男女差別”など、あってはならないことなのだが、《そこまで厳密にしなければならないの?》と思うことがある。

 テレビのバラエティなども大変だろう。(弄られキャラの芸人をやたらイタブル嗜好は嫌いだが)


事例2.教師:篠原
「子どもの教育は、人間の大切な仕事です。いかに産業AIが発達していると言えど、人が知性がしっかりと現場を指導していくべきかも」(篠原:採用面接にて)
「小学校は子供の自己形成において、重要な時期です。
 産業AIのアルゴリズムは、多感な子供に人間とはズレた完成を与えかねません。
 “人間の 人間による 人間のための教育” それが登校のポリシーです」
(校長)

【学校教育の現状】
・教室にロボットを置くところは少なくない……学習の手助け、けんかの仲裁など
・教育アドバイザーAIのアドバイスに言うがままに生徒と接する教師も多い
・親の主張「この子には、人間味のある人間になってほしい。世界にたった一つの大事な個性を、量産型産業AIになんかには、任せられない」
 (この学校は、授業風景をリアルタイムで保護者が視る(監視)することができる)

 と言う訳で、何だか胡散臭い《人間の 人間による 人間のための教育》を実践するための、無茶苦茶分厚い“マニュアル”を、教頭から渡される篠原だった……

【模擬授業にて】
教室にはいる時「皆さん、おはよう~!」(篠原)
「早いです!ホームルームまであと30秒あります。後から来た生徒がいたら、遅刻したような疎外感を味合わせてしまいます」(指導教師)
「まだ、あいさつしただけです。ホームルームは始めていませんが」(篠原)
「それでもだめです。過去に苦情が来ています」(指導教師)
「そう、定刻プラスマイナス3秒以内で入室しましょう」(校長)
「…とお渡ししたマニュアルにも明記しています。明日までに頭に叩き込んできてください」(教頭)

【運動会にて】
バーチャル組体操 ”代替代替ピラミッド”
 ……生徒たちが思念を形成し(思念を送ったつもり)、それがバーチャル映像によってピラミッドが形成される。
 各保護者には、わが子がピラミッドの頂点に位置する映像が観られる。非常に気分が良い。
……《どこが、運動なのだろう?》

【篠原の述懐】
―――「するな!するな!」のオンパレード
《八方ふさがりの公平
 この公平は本当に人間的なのだろうか?
 この学校は人間的なのだろうか?
 監視の中で、教師は生徒との交流を恐れ、機械的な受け答えに接している。
 問題児には、怒らず、寄り添うこともなく、静かに退場(退学・転校)を申し出る》


【退職する篠原】
書道クラスの生徒に出品を勧め、特選に選ばれた生徒が喜んでいて、それでジュースを振舞ったが、それが問題となり、厳重注意。同僚教師からも阻害されてしまう。
《教師はロボットじゃない!欠点も偏見も持ち合わせた人間なんだ!》


・(ロボットや人口AIを使用しない)“人間による教育”
・均一な教育(指導)で公平な教育
を目指した結果、マニュアルに縛られた《するな!するな!のオンパレード》の非常にロボット的な教育となってしまっている

………前半パートの小山田の言葉、「悪の陣地が減っていて、ひとつもなくなった時、残っているのは…もう人間じゃあない。それは、“かつて人間だった何か”だろう」がダブる


 篠原は、フリースクールで産業ロボット・パーマ君を見かける。
 パーマ君は思った通りに言葉を発し、遥かに人間的に子どもに接していた。
 篠原は、その様子に光(希望)を感じた。



パーマ君が元気そうで何より!


参照:「第1話・第2話」「第3話」「訂正1・第3話について」「第4話」「訂正2・タイトルについて」「第5話」「第6話」「第7話」「第8話」「第9話」「第10話」「第10話・追記」「第11話」「第12話(最終話)」
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アニメ『AIの遺電子』 第8話「告白」

2023-09-04 17:33:04 | アニメ
第8話 ストーリー(番組サイトより)
バレンタインデーに愛情を伝える風習は未来も健在だが、人間の不器用さや鈍感さもまた健在だ。すれ違うこともあるけれど、勇気を出して踏み出せば、物語は動き出す。リサ、須堂、サバちゃんの3人も、例外ではなく……。


今回は“リピート”テーマ←違います!
バレンタインデーに纏わるエピソードで、《ヒューマノイドには恋愛感情は不要か?》というテーマだが、それほど“普遍的な問題”ではなく、“個人的な問題”と言ったほうがよい
(バレンタインデー……20世紀の製菓企業が始めたチョコレートの販売促進日)

(本題に入る前に)
隠しテーマ(“お題”と言った方が良いかも)――リピート
①(義理チョコをもらった患者に「本命いるの?」と訊かれて)
「今日来院した人には、みんなあげてます」

②(ホワイトデーに、その患者が”お返しチョコ”を贈呈の際)
「くれた人には、みんな返してるから」
 
③リサ「先生だけに…せ、先生だけにプレゼントと言うか…もう食べてる…」
(チョコレートケーキを食べて、ちょっとむせたような須堂を見て)
「無理して食べなくていいので…」と、リサが心配げに言う
須堂、おもむろに立ち上がり、じっと顔を見て
“うまい・不味い”で言ったら、何でもロボに作らせれば間違いないわけだ
 でも、リサが一生懸命作ったっていうストーリーは、ロボットには作れない。
 そういういろんなモノをまとめて食べるのが、人間の暮らしなんだと思うよ。
 ケーキ、ありがとな」
(リサ、うるうると感動)←やはり、リサは察する能力が低い。須堂は優しげなことを話すが、暗に…
「それで、その……お口に合いました?」
「………“うまい・不味い”で言ったら、何でもロボに作らせれば間違いないわけだ」(とリピート)………ガーン!

★リピートの真意……《更なる追及の質問は受け付けない》《察してくれ!》
 (②は、《バレンタインデーで他の人にもチョコはもらったよ。モテるんだぞ!》というアピール)


“試合に勝って、勝負に負けた”という例えは?……
(須堂のバレンタインデーでの対応に関して)
「“試合に勝って、勝負に負けた”ってやつだね」(三好レオン:愛称”サバちゃん”)
「その例えはよくわからないけれど、負けた気はする」(リサ)
……この例え、よく使われるけれど、よく分からないなあ……試合の勝ち負けに関しては勝ったが、内容としては負けていて、《実質は負け》、《勝った気がしない》ということなのだろうか?


患者:三好レオン(愛称 “サバちゃん”)
「(恋愛感情は)面倒。
 自分で気持ちコントロールできないし、そういうモノに振り回されるのは無駄。
 まして、私はヒューマノイドですから」
(「ヒューマノイドに恋愛は要らないですか?」)
「恋愛して繁殖している人間よりは、必要性ないと思う」


(いつも冷静に分析し、客観的姿勢を保とうとしている須堂だが)
今回の須藤……リサとその友人のレオンの友情(恋愛)ということもあり、かなり踏み込んだ言動
「彼女はキミのこと好きみたいだしなあ
 (彼女の口からは聞いてはいないが)でも、バレバレ。
 ”サバちゃん”とか言うらしいけど、全然、サバサバしていない。
 リサに気づいてもらえないのが辛くて、わざわざうちの病院に来たんだろう。
 それで、きみを困らせて…女々しいったらないねえ」
と、憎まれ口を叩き、リサを怒らせ、
「その意気で、彼女にも一言言ってやれよ。
 傷つけたり、傷ついたり…面倒だけどさ。
 怖がって何いわないのは、もったいないと思うぜ。友達なんだろう」


須堂に背中を押されて、リサも
「私もサバちゃんのこと好きなの。
 サバちゃんの好きとは違うけど、私はそのままの…恋しているサバちゃんが好き!」
「私が“そのまま”じゃなくなったら、好きじゃない(好きじゃなくなる)?」(レオン)
「そんなことないよ。サバちゃんはサバちゃんだから。
 “今のままのサバちゃんが好き”って、ちゃんと伝えたかったんだ


(リサの気持ちをぶつけられた後)
「恋ってのは、たいがいの人間が発症する病気なんですけどねえ。
 医者としちゃあ、極力放置したいってのが本音ですね。お気持ち変わりませんか?」(須堂)
「(涙を浮かべて)先生、わたし…」

 おそらく、施術は思いとどまったのだろう。(直接言葉に出すのも何だけど、もう少し、分かりやすくしてほしいなあ)
 いろいろな面倒(恋愛など悩み)を抱えて生きるのが人間(ヒューマノイドも含む)なのだろう。
 「私はそのままの…恋しているサバちゃんが好き!」
 「“今のままのサバちゃんが好き”って、ちゃんと伝えたかったんだ」
というリサの言葉に尽きる。
 面倒なものを切り捨ててしまったら、人間じゃないよなあ

 
【察しが悪すぎるリサ】
 「“うまい・不味い”で言ったら…」と須堂にリピートさせるなど、リサは“察し”が悪すぎ
 レオンに対しても、「第4話」の“ほのめかし”をスルーするのは仕方がないにしても、レオンに突撃告白を強いたうえに、その告白(片思いは目の前にいる)に対して、「えっ?どこ、どこ?」は酷い…

【義理堅くて完璧主義で気づかいのできる須堂】
・術式完了!
 綿密にプランニングし、それを精密に実行!
・手作りであることを、さり気なく隠す
 絶品の出来の須堂チョコ。チョコレートケーキが不出来だった気づけまいと、とぼける。


参照:「第1話・第2話」「第3話」「訂正1・第3話について」「第4話」「訂正2・タイトルについて」「第5話」「第6話」「第7話」「第8話」「第9話」「第10話」「第10話・追記」「第11話」「第12話(最終話)」
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アニメ『AIの遺電子』 第7話「人間」

2023-08-24 22:31:29 | アニメ
第7話 ストーリー(番組サイトより)
電脳に障害を負った老人の感情が、音楽に触れると戻ってくる――。そんな美談に裏の事情を嗅ぎ取った人権団体の男が、須堂新医院の門を叩いた。「人間の謝罪」にこだわるモンスタークレーマーに気を病んだヒューマノイドもまた、須堂に診察を求める。信念の交錯が生み出す、患者たちの意外な結末とは。


 タイトルは「人間」だが、第6話「ロボット」と同様に、“ロボット(ヒューマノイド)”と“人間”との関わりを描くことで、両者を描いている。
 例えば、第6話の《ケース1》では、伝統工芸を習得し記録する“覚える君”の習得過程がメインストーリーであるが、鍛冶職人・桐山の矜持(職人魂)がテーマであった。
 この7話のケース2では、人間のエゴを描き、そのエゴに振り回されるヒューマノイドの苦悩が主題であった。

 この第7話を見て、更に“ヒューマノイド”の設定が分からなくなってしまった……
 このアニメ、原作がそうなのかは分からないが、非常に不親切と言うか、“視聴者の解釈任せ”の傾向が強い。
 『世にも奇妙な物語』をオマージュ(尊敬し、影響を受けたり、その作品を目指したりする)しているように感じる。(今回のオチは、特にそう感じる)
 (そういったことを含めてレビューするか、最後にまとめて考察するか……取りあえず、「ケース1(患者1)」から)


患者1.後藤賢治――
 後藤賢治(ヒューマノイド)は、頭部に何らかの損傷を受け、主体性や見当識が著しく低下してしまった(情報を認識、把握、判断能力が低下し、意思を示さず、ぼ~としている)。運動機能も損傷し、車いす(自力で扱えない)生活。
 そんな状況ではあったが、孫娘の唄には反応を示す。歌声に和み、孫娘に話しかける。
 そういう後藤家の様子伝える映像では、「音楽や映画に触れたひと時、傷ついた健二さんの回路に人間性が戻ってきます」とナレーションが入っていた。
 この「人間性」という言葉は、後半パート(患者2)でも使われていたので、第7話のテーマ要素なのだろう。

 この映像を須堂に見せ、
「我々”ヒューマノイド・ライツ・ジャパン”としては、これを美談にして良いのか、疑問なんです。
 電脳をなおす方法がある…なのに、なおさない。……ネグレクトですよ」
と、掛居は主張。

 ネグレクト……決めつけが強い男だなあ。そもそも、”ヒューマノイド・ライツ・ジャパン”って何?
 台詞(音のみ)なので分からないが、この男が発した“なおす”って、「治す」?「直す」?…どちらなのだろう?

 掛居は、後藤一家を須堂医院に連れてきて、賢治を診察させる。
「ハードウェアの損傷はそれほどでもなさそうです。個性の根底を揺るがすような部位には障害はないと思われます。失われた機能を補うためのシステムを埋め込めば、お父さんの症状はほぼ治ると考えられます」という所見だったが、賢治の息子は治療(修復)をためらい、しばらく様子を見ることに。
 しかし、掛居は夜遅くに後藤家に電話して、今日のうちにお話ししたいことがあるとか言い、
「全ての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ尊厳と権利について平等である(第一条)1948年の世界人権宣言の第一条にこうあります。ここでいう人間にヒューマノイドに含まれていません」と語る。

 現代(現実の地球)とリンクしているのなら、1948年には当然ヒューマノイドは存在していない。なので、《この人権宣言はヒューマノイドについては考えられていない》ということなのだろう。
 ……しかし、それが何なのだというのだ?掛居は、半ば脅すような口調で、賢治の治療に踏み切らせたが、《ヒューマノイドに人権はないというのなら、なおす義務はないのではないだろうか?》
 そもそも、“ヒューマノイド・ライツ・ジャパン”ってどういう組織?
 人権に拘っているようだ……「ライツ」=「権利」……ヒューマノイドの人権を守る人権団体ということらしい。
 で、先ほどの人権宣言を引き合いに出したのは、《世界人権宣言ではヒューマノイドの人権は保障されていないので、代わりに我々“ヒューマノイド・ライツ・ジャパン”がヒューマノイドの人権を守ってあげましょう》ということなのだろう。
 でも、そもそも、《いろいろあって?ヒューマノイドが人権を得て、人間とヒューマノイドが共生するようになった》のではなかったのだろうか?

ちなみに、【アニメサイトのINTRODUCTION】によると……
 21世紀に始まったAIの圧倒的な進歩は、社会の発展に寄与する一方、高い知性を持つ機械を道具として使う是非を、
人類に突きつけた。
 そして22世紀後半。人々は「産業AI」とは別格の存在として、人権を持った「ヒューマノイド」を当たり前に受け入れ、共に暮らしている………


―――それはともかく―――
 最初は、「こころの輪」(←賢治が携わる青少年育成団体)を支援していた人権保護団体“ヒューマノイド・ライツ・ジャパン”の掛居が、賢治を本格治療しない現状に憤りを感じて、須堂に相談したのかと思ったが、かなり違った。
 独りよがりの正義を押し付ける人物だった。たぶん、勝手に押しかけ、後藤家にあれこれ指図していたのだろう。
 夜中に電話して、自分の主義を押し通そうとするなんて、迷惑行為も甚だしい。
 手術後にも、カメラクルーを引き連れ医院に押し掛けるし。

 ただ、賢治の息子は、手術(処置)には消極的なのが気になる。
 掛居は、《美談(孫の唄声が祖父の人間らしさを呼び起こす奇跡)で注目されたいのだ》と主張。
 私は、賢治の事故は息子か家族の仕業で、手術を受けることで、その記憶が復活してしまうことを怖れているのかな?と。

 まあ、《補修のため異物(回路)を挿入することに抵抗がある》とか、須堂も指摘したが《完全に元通りにするわけではないので、多少、人格に変化が生じることを怖れた》と考えるのが普通か。

 結局、賢治の回復を望み、手術を受けいれた。
 ………結果、自分の様子を世間に晒したことに怒り、暴れる。
 暴力的になったのは、手術のせい?…………と思ったが、
 賢治の息子曰く「須堂の治療方針は正しく、手術も精巧だった」と。
 事故前の賢治に戻っただけだという。世間的には人格者に見えた賢治だったが、家では暴君だった。

 《機能は回復しないが、温厚な賢治》と《元の暴君》とどちらが幸せだったのだろうか?……という『世にも奇妙な物語』風オチであった。
 賢治本人のことを考えると、“暴君”に戻すべきなのだろう。
 それはともかく、賢治の息子夫婦は、手術を躊躇する理由を話した方が良かっただろう。まあ、須堂も《元の状態(近い状態)に戻す》という主義であろうが、須堂の悩むす様子も見たい気がする(いや、けっこう、いつも悩んでいるのかも)


患者2.城崎――
 カスタマーセンターで働く城崎
 クレーマーの罵倒などに、胃の痛い日々

 「機械(AI)に謝ってもらっても、誠意を感じない。人間を出せ」など言われ、ストレスもリミットを超え、上司に辞職を願い出る。
  ……『人権を持った「ヒューマノイド」を当たり前に受け入れ、共に暮らしている』はずなのだが、《ヒューマノイドは機械だ》という差別意識を持っている人間も多いようだ。


 それはともかく、「クレームには、外部委託の謝罪屋が対応するようになった」と告げる。
 
 謝罪屋は二人。部下役が、論理的にクレーム内容の検証をし、説明する。
 「ケルビン(色温度)値などを測定し、壁の色は照明によって違って見えるので、問題はない。謝罪はしない」と。
 納得しないクレーマー。押問答を続ける二人に、謝罪屋の上司役が切れて、部下役をぶん殴り、涙を流し、土下座して、“誠意”を見せる。
 この猿芝居にクレーマーも毒気を抜かれてしまう。

 この猿芝居をモニターで観ていた城崎が
「人間性の放棄だ~!」と叫ぶが、情に訴える人間性そのもののように思える。
 ただ、正当な商品を提供したのに、安易に謝ってしまって良いのだろうか?
 ちゃんと説明し、今回の場合なら、照明の色温度を調節して、お客の要求に応えるとかした方が良いような気がする。
 それに、謝罪屋も壁の色や材質と照明の色温度など、けっこう知識が必要で、その上、殴られるは、土下座するはで、けっこう大変。(人間か、ヒューマノイドか、産業ロボットか?不明)
 謝罪屋への支払いは高額なのでは?

 無茶苦茶怒っていたクレーマーだが、壁の色には本当に拘っていたように見えた。
 最初は、怒って、ごねて、“誠意”(謝罪金)をせしめようとする輩だと思ったが、どうなのだろう?
 電話クレームの対応としては、一旦、受け流して、その場はやり過ごし、クールダウンするのを待つのも一策かもしれないが、時間を引き延ばせば引き延ばすほど、怒りが蓄積する場合もあるので、そこら辺をプロの対応者は見極めるのではないだろうか?
 

今回(第7話)は、主体はヒューマノイドだったが、ケース1では、自分の主義を押し付けようとする人権保護団体・迷惑男の掛居、ケース2では、ヒューマノイドを差別し”機械”扱いするクレーマーの人間のエゴを描いていた


 
 それにしても、“ヒューマノイド”の設定がよく分からない。
 アニメサイトのINTRODUCTIONによると………
《高い知性を持つ機械を道具として使う》⇒《ヒューマノイドの人権を認める》という歴史
なので、
 “ヒューマノイド”は、《機械(道具)》⇒人権を持つ人間と同格の存在”に昇格したことになる(ヒューマノイドを機械と差別する人間も多いようだが)
 だとすると、《家族や友達として人間と共生している》という状況は、無理があるように思える。

 「第2話」は、タイムが縮まらないことに悩む陸上部員(ヒューマノイド)が主人公だった。
・ヒューマノイドの肉体は人工物でケガ(破損)しても取り換えが利く
・肉体は人間と同じくらいの性能で、伸びしろもある(「人間の方が伸びしろがある」と悩んでいた)
・老化もする
 ……つまり、人工知能であること以外は人間とほぼ同じ。

 今話(第7話)の松崎をはじめ、これまで登場したヒューマノイドは、感情も何ら人間と変わりなく、繊細とさえ感じられる。

 この人間に限りなく近いヒューマノイドだが、人工物(体の部位は交換可能、人工頭脳)という設定が奇妙なのだ。
 一番奇妙なのが、子どものヒューマノイドの存在。《子どもを失った母親が、その代わりを求める》という願いはあるかもしれないが、普通に子どもヒューマノイドがたくさん存在しているようだ。
 大人のヒューマノイドなら必要性があるように思われるが、単に産業面の需要なら、産業ロボットで良い。
 おまけに、家族として人間とヒューマノイドが混在しているが、生殖は可能なのだろうか?ヒューマノイドが人工物である以上、不可能のように思える。

 なので、《人間が病気や事故で、脳に障害が生じたり、損傷した場合に、それを補うために人工頭脳を取り換えるとか、装着した》という設定の方が、自然のような気がする。
 原作を読めば納得できるかもしれないが……


参照:「第1話・第2話」「第3話」「訂正1・第3話について」「第4話」「訂正2・タイトルについて」「第5話」「第6話」「第7話」「第8話」「第9話」「第10話」「第10話・追記」「第11話」「第12話(最終話)」
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アニメ『AIの遺電子』 第6話「ロボット」

2023-08-15 22:18:19 | アニメ
第5話 ストーリー(番組サイトより)
今やAIは、驚くべき学習速度で人間をあっという間に追い抜くことが珍しくない。伝統工芸の技を記録するため、山の鍛冶屋に弟子入りしたロボット・覚える君と、人とのコミュニケーションを学ぶために小学校に入学したロボット・パーマ君。彼らの目覚ましい成長が、人の心にもたらすものとは。


 タイトルは「ロボット」だが、上記のストーリーで記されている《彼らの目覚ましい成長が、人の心にもたらすものとは》というように、ロボットと正対した(真正面から向かい合った)人間の成長とも見られるストーリーだった。
 「第3話」で、《“産業ロボット”に心(感情)はあるのか?》を考察したが、今回のロボットの“覚える君”と”パーマ君”にも感情があるように感じた。


1.“覚える君”と名工――
 “覚える君”……伝統工芸の技を記録するために鍛冶職人に弟子入りした。
        刃物を製造するための産業ロボットではなく、名工の技術を記録するためのロボット。
        鍛冶職人自身も”時代遅れの仕事”と言っていたが、最新テクノロジーで名工の作るモノに匹敵する製品を大量生産でき、ロボットが一本一本作るのは生産性が低いのだろう。


 ”記録用ロボット”なのだが、けっこう個性的。真面目だが自信家で強情。
「そのような若者(挫けて去っていった弟子志願者)と私は別物です。
 手仕事を覚えるという点では、どんな人間よりうまくやる自信があります」

 この個性が、この“覚える君”だけのモノなのか、”覚える君シリーズ”の個性なのかは不明。(開発者の態度だと後者のような気がする)
 そういう個性であるが、非常に有能で、技術を会得し1週間で名工が作る刃物を再現してしまった。
 “再現”どころか“名工を上回る出来で、名工はショックを受ける。


 鍛冶職人・桐山……表彰を受けるほどの技術、腕前だが、“時代遅れの技術・仕事”だと“たそがれる”面もあった。

「(親父が作るモノより、大量生産品の方がよほどいい仕事に見えた」
「職人が機械に勝つ時代もあったが、昔の話よ」
「俺もだいぶ腕を磨いた。親父より良いもんを作っている。まあ、でも後生大事に受け継ぐようなもんじゃあないよな。
 使う人間なんていないんだからよ」
(大量生産品に負けたというより、鎌や鉈などを使うことがなくなったのだろう)

 《“覚える君”がたった1週間で自分を超えてしまった》ことにショックを受けるが、“覚える君”のおかげで《(自分の技の到達点を勝手に決めていたが)もっと良いものが作れることに気がつき、修練に励み始めた。(覚える君の開発者は、これまで何人もの職人を見てきており、桐山が立ち直ることを見越していた)
 修練に励む桐山を見て、開発者は
「我々はどのように記録すればいいのでしょう?……輝くこの汗を、この熱を!」

【味のある名工・桐山】
「ベースのAIは“富士山”という日本製のモノですが、私固有の名前としては、“覚える君”と呼ばれています」
「はあ? 先生さあ、もっと真面目に付けてやれよ!」

「鍛接は鍛冶屋の命だわなあ。よおく、色を見ておけ」
「何も教えないのではなかったのですか?」(“何も教えないからね。せいぜい、観て盗むんだねぇ”と言っていた)
「おらぁ、気まぐれなんでね。ロボットのおまえさんが、どんなモン作るのか、ちょっと楽しみでねえ」


2.“パーマ君”と少年・笹やん――
パーマ君……人間と生活することで、人間を学習し、経験を積むことが目的。
 いかにもロボット(人間ではないと一目でわかる容姿)だが、子どもの姿で愛らしい。



――パーマ君は、簡単なことができなかったり、すごいことが出来たりする
・計算は瞬時にできるが、計算式を書くことはできなかった
・大縄跳びは変な格好で跳ぶ(楽しかった)
・カッターナイフを使いすごいスピードで切り絵を作製
・牛乳を飲んで、ぶふぁ~と吹き出す
・ゲームをしたくて、雑巾がけを早く終わらせようとして、壁に激突し、目を回して星が出る


――パーマ君の進化
パーマ君は大勢いて、ネットで繋がっていて、経験を共有するのでどんどん成長する

――パーマ君の変化
切り絵をしなくなった……カッターが怖い。切られると怪我をする。(ほかの学校で虐められた経験をした)

 そんなパーマ君を励まそうと、大縄跳びに誘う……パーマ君は、一生、失敗しそうにない(2514、2515、2516回……)
《でも、こんなに喜んでいるんだから、ぼく…頑張るぅ!》
……ザシッ…「ああ、しまった!踏んでしまいました。皆さん、ありがとうございます。とても楽しかった」
  ……パーマ君は、気を使って、わざと踏んだ……みんなは、何となくわかった

夏休みが終わったとき、パーマ君はすっかり別人だった。
「今日は、みんなと遊ばないの?」
「ここからの眺め(教室からの校庭の眺め)、とても好きでしてね。今日はじっくり観たかったのです」
「先生から聞いたよ。もうすぐ、いなくなっちゃうの?」
「お別れは残念ですが、あと一か月はご一緒出来ますよ」
「パーマ君、変わったよね、この半年で」
「笹やんさんは、憶えていますか?夏休みに入るちょっと前のことです。
 私の縄跳びに、延々とつき合ってくれましたね。私の経験したすべての半年の中で、一番、素敵な時間でした。
 私のことを本気で友達にしてくれて、ありがとうございました」
「ぼくら、ずっと友達だよね」
「もちろんですとも、もちろんです」



 今回のロボットも心があるよね。(特にパーマ君)


【面積問題】三つの正方形の面積の合計を求めよ

 一番小さい正方形の1辺の長さをXcmとして、Ⅹ+Ⅹ+3+Ⅹ+3-2=13と方程式を立て、Ⅹ=3
 3×3+6×6+4×4=61   答 61㎠
とパーマ君は解いたが、小学生に求めた本来の解き方が分からない……


参照:「第1話・第2話」「第3話」「訂正1・第3話について」「第4話」「訂正2・タイトルについて」「第5話」「第6話」「第7話」「第8話」「第9話」「第10話」「第10話・追記」「第11話」「第12話(最終話)」
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アニメ『AIの遺電子』 第5話「調律」

2023-08-09 20:16:58 | アニメ
第5話 ストーリー(番組サイトより)
ヒューマノイドは人間とは異なり、電脳を書き換えることで様々な精神治療ができる。生きづらさを抱える患者に、そうした「調律」はどこまで許されるのだろう。睡眠に悩むワケありの男と、学校に馴染めずピアノを弾いてばかりの子供。2人の患者が須堂の心を揺さぶる。


患者1 松村
【症状など】
・悪夢、不眠症に悩んでいる(悪夢は《現実の日々が幻ではないかという不安》を暗示している?)
・《毎月、かなりの額をどこかの団体に振り込んでいる》ことを、妻が問いただすと「、非常にお世話になった伯父(叔父)さんの主宰する慈善団体に寄付している」と言うが、架空の団体らしい
【須堂の診断】
・松村には記憶を改ざんした形跡がある

  この処置に心当たりのある須堂は大学時代の友人・瀬戸を訪ねる(友人…学生時代のスナップ写真に写っている)
【松村の当時の状況】
 松村は当時、バーチャルポルノや電子ドラッグに嵌まるなど、自堕落な生活。
 松村本人は「酒さえやめられれば」と訴えるが……
【瀬戸の診断】
・アルコール依存症を直しても、また、別の何かに依存してしまう(その言葉に、松村は自分の駄目さを嘆く)
・頭も体も悪いところはない。悪かったのはあなたではない。あなたの人生だ!  と、人生そのものを否定!
【瀬戸の治療】
・自分史を振り返らせる
・要所で誘導して、過去(記憶)を改良していく
・松村の場合、《人生の支え》を創作してやれば、自然と立ち直る
《人生の支え》=架空の伯父さん
 「泣いているだけでは何も変わらない。怒るべき時には、きちんと怒るべきだ」(by 伯父さん)
 (その信条を実践した結果)「乱暴だった親も、虐めた奴らも、最後は謝った。勇気を出して起こったからだ」と偽りの過去を補足
・(学校に行かなかったことに不安を示す松村に対して)
 「学校に行かなかったことも、伯父さんのアドバイス。
  大切なことは、すべて伯父さんが教えてくれたんだ」
   ………学校に行かなかったという事実は変えられないので、正当性を植え付けて巧妙にごまかす

 治療内容は松村の了解を得たが、記憶を改ざんした事実は記憶から消してしまった
   これに対し、須堂は批判的だったが、瀬戸は《症状が改善されればよい》という考え


 帰る須堂に対し、サボテンを進呈。
「サボテンは生命力が強いので、育てるのは簡単。
 しかし、どんな個体でも、水がなければ枯れる。
 弱り切っている奴は、諦めるしかない」
「だから、時間を巻き戻して、嘘っぱちの水をやったことにするのか!」と須堂は痛烈に批判


 須藤新医院を退院する松村と妻と娘。
 不眠は治まって、喜ぶ一家。

 でも、実際にどういう治療をしたのかは不明?
 人間への治療のように、根気強く、カウンセリングしたのだろうか?(でも、須堂の治療の領域ではないような…)
 結果オーライで倫理観はない瀬戸の治療だが、《“人生の支え”を創作する(構築する)》というのは、ヒューマノイドに限らず、有効な方法に思える
 ただし、「怒るべき時には、きちんと怒るべきだ」というアドバイスは、「ダメな松村」+「激しい気性」となるだけのような気がする……


患者2 ユウタ
【症状】
 《ピアノは自分を裏切らない……“ド”を叩けば、必ず“ド”が返ってくる》
 《音をたくさん並べていく…すごく気分のいい時間》
           ↓他人の介入
 《幸せな時間を邪魔されるのは耐えられない》
 《頭の中が(いらいらで)いっぱいになる》
 《辛い気分になる 苦しくなる》
 《ピアノがあればいい……(邪魔をする)みんながいなくなってしまえばいい》
           ↓
    邪魔をした者に対して、攻撃し排除しようとする


【医療用AI・ジェイの治療方針】
情動系の“調律”を行う
・人間への治療(カウンセリング)は時間がかかるが、ヒューマノイドの場合は、情緒のメカニズムそのものを微調整することで、効果的に治療できる
【治療に対する須堂の見解】
“調律”というのは性格を無理やり変えることだ」とかなり批判的
【母親の躊躇】
《自分の感情をコントロールできない》というのは、ユウタの個性ではないのか?(性格を矯正しても良いのか?)

 結局、(須堂の予見通り)初診後にクラスメイトと争い(喧嘩)が起こり、“調律”を行うことに。
    ↓
 心に余裕が生まれ、クラスメイトとも仲良く過ごすことができるようになった。
 しかし、処置前の音に対する渇望感がなくなり、緊迫した音色が出なくなってしまった
 ユウタ自身も、ピアノ演奏は好きだが、以前とは音色が違うように感じている。




 瀬戸もヒューマノイド。
 ジェイは医療用AIだが、医療用AIに留まらない能力を持っているらしい。
 この両者は、電脳的処置《メモリ-の改ざん(記憶の改ざん)や調律(性格矯正)》をするのが、効果的かつ効率的と考えている
 これに対し、須堂は否定的考え。

 しかし、今回は“調律”処置をした。
 この“調律”は、記憶の改ざんよりより強制的(強引な)処置であろう。
 まあ、人生を否定した瀬戸も罪は重いが、”人生の支えの存在”=“架空の伯父さん”を創造することで、記憶の改ざんは限定的にとどめている。
 (とは言え、伯父さんの教えも、かなり適当)
 タイトルも“調律”としており、作者の意思が込められていると思う。



 瀬戸が配るサボテンに深い意図はあるのだろうか?


参照:「第1話・第2話」「第3話」「訂正1・第3話について」「第4話」「訂正2・タイトルについて」「第5話」「第6話」「第7話」「第8話」「第9話」「第10話」「第10話・追記」「第11話」「第12話(最終話)」
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間違えていました・その2 『AIの遺電子』

2023-08-09 14:54:37 | アニメ
恥ずかしながら、「間違えていました」の「その2」です
『AIの遺電子』 の第3話において誤認記述があり、訂正記事を書きましたが、再び、訂正です。
しかも、ずっと間違えていました。しかも、最悪な間違い……アニメ(漫画)タイトルです。

『AIの遺伝子』 ではなく『AIの遺電子』 でした!
作者の山田胡瓜様、制作の皆さま、
大変申し訳ありませんでした。



参照:「第1話・第2話」「第3話」「訂正1・第3話について」「第4話」「訂正2・タイトルについて」「第5話」「第6話」「第7話」「第8話」「第9話」「第10話」「第10話・追記」「第11話」「第12話(最終話)」
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アニメ『AIの遺電子』 第4話「4つのケース」

2023-08-01 07:41:02 | アニメ
第4話 ストーリー(番組サイトより)
好きな女の子の姿をAIに学習させ、恋愛VRゲームのキャラクターとして召喚……そんな裏技に手を出してしまった高校生の野崎は、須堂に「リアルとバーチャルの区別」の大切さを諭されるも、ゲームの虜となってしまう。
するとある日、「本物」の好きな子から意外な提案が…。愛と煩悩の狭間で繰り広げられる、喜怒哀楽のショウケース。


 上記のあらすじは、4つのケースの内の2番目(ケース2)のモノ。
 この第4話は、VRアプリケーションを利用した4人の話となっている(“ケース3”はインプラント施術によるもの)

※『AIの遺電子』における“インプラント”とは?
 このアニメ、第1話からいきなり“インプラント”なる言葉が登場する。
 “インプラント”と言うと、歯科治療の“インプラント”で、あごの骨に人工の歯根を埋め込み、その根元(インプラント)に義歯を装着することを思い出す。
 “インプラント”をもう少し広義で捉えると、《体内に埋め込む医療機器や材料の総称》。 心臓のペースメーカー、人工関節、美容成形の目的で体内に埋め込むシリコン材料等は、いずれもインプラントの一種。
 『AIの遺電子』の場合は、脳に装着する人工知能のチップと考えればよいのだろうか?

 で、「4つのケース」というのが、樋口リサ、野崎ダイスケ、豊田ヒデ、三好レオン。
 
ケース1:樋口リサ
 樋口リサは、須堂新医院の看護師。須堂に好意を抱いているようだ。
 その気持ちを汲んで、友人の三好レオンが、VRドラマを作った(ストーリーやキャラの容姿や性格を利用者が設定して、そのドラマをヴァーチャルに視聴・体感する。身近な人物をキャラに当てはめることが可能)

なりきりドラマ その1
  遅刻しそうなヒロイン・リサが、走って学校に向かう際中、憧れの龍ヶ崎昴先輩(架空キャラ)と出合い頭に衝突……思いっきり定番な始まりだったが、先輩が須堂でないので、即、却下!
なりきりドラマ その2
  《須崎とリサは幼馴染、ふたりの両親が結婚し、兄妹となり同居することになった》という設定。須堂が、幼なじみでぶっきらぼうなツンデレタイプにキャラ改変されていたので、却下!
なりきりドラマ その3
  《須藤が男性患者と只ならぬ仲 男性患者に迫られて…》←「なんなのよ、これぇ~!」と却下

ケース2:野崎ダイスケ
  恋愛VRゲーム「ラブドリーム2」……好きな女の子の姿をAIに学習させ、ヒロイン・ヒロイン・ナナとして召喚。架空キャラでも身近な人物でも、ナナとして利用可能。
  身近な人物の画像を読み取らせるが、ボディサイズなどはゲームの既存の設定に変換されるが、好きな人の顔のヌード姿(架空)を拝むことも出来る。


 そのゲームを利用して、好きな佐々木イチカとのデートを楽しんでいた。(かってにイチカの顔画像を使用する後ろめたさも感じていた)
 ところが、実物のイチカからも映画の誘いを受け、デートもうまくいきかけたが、ポロリとゲームキャラの名前で呼び掛けてしまい、イチカにゲームを利用していることがバレてしまった。(多分、フラれた)
 痛恨の失敗を、ゲームヒロイン・ナナに嘆くダイスケ。
ナナ「私はずっと、野崎君の味方だよ」
ダイスケ《もう、後ろめたさは感じない。なぜだろう?》←ゲームは続けるんだ。心置きなく(笑)


ケース3:豊田ヒデ
  ヒデは、おっぱい大好きの煩悩の塊で、浮気性(『うる星やつら』の“諸星あたる”のごとき)
  彼女・カヨに別れを告げられるが、彼女のことは好きで、別れたくない。しかし、煩悩は自分で制御できない……
  そこで、インプラント施術・“賢者スイッチ”を装着


 理想の恋人となり、これでうまくいくはずだった
 1年が過ぎ……彼女に「好きな人ができた」と別れを告げられる
 「ヒデに萌えなくなった」と言う。
 彼女とヒデを繋ぎとめていたのは、嫉妬心だった。恋の炎などはとっくに消えていたのかも
 そんなヒデに、須堂は「“気分が晴れるスイッチ”を付けますか?」とチクリ。


ケース4:三好レオン
  ケース1のお試し版ではなく、本編(本格版)を作ろうと持ち掛けるレオンに、「私は本物の先生が好きなの」とリサは拒否


 レオンは「自分とリサのサンプルドラマを作ったんだけど」と言うが、「ええぇ!」と引いてしまうリサを見て、「冗談よ」と言う。
 でも、レオンは、リサに特別な感情を持っている様子。
 しかし、その気持ちは心に秘め、リサを応援する。(“ふり”ではなく、心から。でも、リサと自分の“なりきりドラマ”は作ったんだよね)


 第4話の主題
 “ケース3:豊田ヒデ”の《AIに頼っても幸せにはなれない》であろう。
 それと、リサの「私は本物の先生が好きなの」(ヴァーチャルより生身が良い)かな。
 ケース2のダイスケはヴァーチャルを選んだようだが(笑)



参照:「第1話・第2話」「第3話」「訂正1・第3話について」「第4話」「訂正2・タイトルについて」「第5話」「第6話」「第7話」「第8話」「第9話」「第10話」「第10話・追記」「第11話」「第12話(最終話)」
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