さんぽ道から

散歩中の雑感・モノローグを書いてみました

昔は純だった…

2013-06-21 18:43:11 | 抜き書き
この二日ほどは涼しいが、そのうちカッと暑くなると怪談話が多くなる…

アメリカの映画や小説によく出てくる(よく使われる)怖い場面の一つに、一人住まいの美女が、シャワー中やベッドの中で怪物や変人に襲われるものがある。
作中の美女を自分に置き換えて、鍵をかけろ、隠れろ、音をたてるな、起きろ、電話しろ、窓から逃げろ等々腰を浮かせてドキドキした経験はたびたびあった…

そんな昔を思い出させてもらいました…

<三時少し前に、セーラは再び目を覚ました。何に起こされたのやら、わかっているのは自分がいきなり起き上がり、物言わぬ暗闇の中で目を凝らし、耳をすましているだけ。一瞬、このまま二度と動くことはないとさえ思えたが、すぐに手の筋肉をうながして、電気のスイッチを入れさせた。寒かった。驚くほど寒かった。やすむ前に窓を開けた憶えはない―この隙間風だらけの古い家は新鮮な空気に事欠かないのだ。だのにどこららか風が吹いてくる。泥棒か、でなきゃ上下窓の吊り綱が切れたんだわ、とセーラは思った。・・・・・セーラのバスローブはまだ三階にあったので・・・・・羽根布団を体に巻きつけ、・・・・・ぱたぱたと廊下に出た。三階から煤だらけの風が逆巻いて吹いてくる。>シャーロット・マクラウドの「納骨堂の奥に」P239~240より
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