昨朝の安倍首相の消費税率引き上げ先延ばし案報道には少し驚いた。
伊勢志摩G7で、世界経済はリーマンショック前の経済状況と酷似しているとの安倍首相のもの言い(リーマンショック級の経済危機がない限り消費税引き上げは行うと公言していたかかわり)で、もしかしたらの思いはあったが、世界経済の先行き不安を理由に挙げたことには驚いた。
世界経済の先行きは?
・EU:英独主導の財政健全化策が優先されるべしという所見で △
・米国:年間1~2回も金利を上げられるという環境で ○
・中国:不動産バブル + 人民元安容認で ☓
・原油(資源):現行のバーレル40~50ドルならば △
要は 中国に注意しつつ、良かったり悪かったりが行ったり来たりする状態というところでしょう。
日本経済の先行きは?
・一千兆円を超える財政赤字で財政引き締め策が急がれるということで ☓
・社会保障費(現在約110兆円⇒12年後には年間150兆円)の膨張と増税が必要ということで ☓
・デフレ克服の金融政策は効き目が悪くなってきたということで △
・労働人口増対策のうち女性の社会復帰には保育施設や子育て支援増などで △
・消費マインドの冷え込み(個人消費向け産業供給指数の2期連続前期割れ)が続きそうで ☓
・景気対策の財政出動も選挙対策でインスタントものや災害対策ものばかりで △
要は 明るい見通しは立てにくいということでしょう。
消費税率引き上げの先延ばしは、
首相は、企業の設備投資に結びつく個人消費を狙うものですが、
現実は、個人消費の低迷が続く中では消費増税は出来ない のでは?
消費税を先延ばしの理由は国内経済にあるということでしょう。
言い換えると、アベノミクスの不調で 消費税引き上げは先送りせざるを得ないのでは?
消費税の先送りは 財政赤字を大きくするもので、将来世代の更なる負担増となります。18歳からの若者にも加わる今度の参議院選挙、若者たちの意思が反映させる絶好の選挙です。
民進党も先延ばし賛成ですが、どこかの党が 先送り反対と 手を挙げて、是非、消費増税率先延ばしを参院選で問うてほしいものです。