<幸せの買い方:効率よく幸福感を得るために意識したい 5つのアドバイス ライフハッカー[日本版] より
真の幸せは心の中にあるのかもしれませんが、幸せはお金で買えるのだという議論をあちこちで耳にします。今回は、専門家たちが教える、お金を使って幸せをつくる方法を紹介します。もちろん、幸せを量るのは困難です。ポイントシステムもなければ、血液中の幸せ濃度を調べることもできません。また、幸せは人によって意味が異なることにも注意が必要です。結局、幸せを買うとは、何にお金を使うかの問題なのです。好きなアーティストの新しいアルバムを買ってもいいし、ずっと憧れていた場所へ旅行するのもあり。一日の終りに冷たいビールを飲むのもいいでしょう。このガイドは、人生において本当の幸せとは何かを解き明かすものではありません。そうではなく、手持ちのお金で、最大の幸せを得る方法を教えるものです。
経済的安定を買う
ストレスは幸せの敵です。そして、経済的な不安は大きなストレスになります。不安が続けば、健康にも悪影響があります。もちろん幸福にも悪いことです。負債とローンを抱えて思い悩むかわりに、すべて返済して幸せを買い戻しましょう。お金に余裕ができたときには、貯金するより返済に回すことを考えてください。クレジットカードなどの負債を完全になくすには時間がかかるでしょうが、完済したあかつきには、とても幸せな気分になるはずです。実際、クレジットカードを完済することは、経済的に最も有利なオプションです。
体験を買う
物を買うことでも幸せは得られます。しかし、最も良いお金の使い方は、体験を買うことです。人生とは体験のまわりにつくられるものであり、素晴らしい休暇旅行の思い出は、新しいスマートフォンよりも長持ちします。また、体験はあなたがどういう人間なのかを際立たせてくれます。体験をするほど、自分自身について多くを学び、人生で本当に望むことは何かがわかってくるでしょう。あなたをソファに縛り付けるだけの新しいテレビを買うより、素晴らしい体験を得るために投資しましょう。ハーバード大学の心理学教授で『Stumbling on Happiness(邦題:明日の幸せを科学する)』の著者であるダン・ギルバート氏が行ったアンケート調査によると、回答者の多く(57%)が、体験を買うことから大きな幸福感を得ていることがわかりました。一方、物質的な買い物から幸福を得たと回答したのは全体の34%だけでした。また、ギルバート氏と同僚たちは、体験の内容は重要でないことを発見しました。幸せに関して言えば、どんな活動に参加しているかよりも、活動に参加していること自体が重要なようです...。人は、今していることについて考えているときに最も幸せを感じます。タイムラグ分析でわかったのは、集中力の欠如が幸せが消える原因になるということ。集中できない心は不幸せな心であり、体験の利点のひとつは、それが私たちを「今ここ」にフォーカスさせてくれることです。古くから、「今ここ」に集中し続ける訓練が、幸せを感じるための最良のメソッドであると言われてきました。体験はこのことを容易にします。これまでやったことがないものである場合はとくにそうです。まったく新しいことを体験しているときに、いまこの瞬間に存在しないことなどできるでしょうか?ブリティッシュ・コロンビア大学の心理学准教授で、『Happy Money: The Science of Smarter Spending』の共著者である、エリザベス・ダン氏によると、「変化」が幸せを買うことにおいて大きな役割を果たすそうです。彼女は研究の中で、家のような大きな買い物が、人びとをそれほど幸福にしないことを発見しました。これは私が出会った最も驚くべき発見のひとつです。こんなに多くの人が収入をつぎ込んでいるものが、幸せに大きな影響を与えないなんて、かなりショックです。おそらく、人間の幸福システムが変化に根ざしているのに、家はとても安定したものだからでしょう。幸せを簡単に増幅したいなら、外へ出かけて何か新しいことをする必要があります。とはいえ、独りですることはありません。体験を買うなら誰かと一緒のほうがいいでしょう。社交は私たちを幸せにします。後で誰かと話し合えるような体験に投資するのは、幸せをつくりだす良い方法と言えます。新しいことを体験できたというメリットだけでなく、何か特別なことに参加したという高揚感も得られます。自分がずっとやりたかったことは何かを思い出し、友人や家族を誘ってみましょう。また、はるか先の計画を立てれば、わくわくした気持ちをそれだけ長く味わえます。
他者に札束をばらまく
幸せを買うというと、自分のためにお金を使うことを考えるでしょう。それは完全に正常なことですが、人のためにお金を使うのも幸せをつくり出す強力な方法です。ときに、人の笑顔を見るほうが、自分自身を笑顔にするよりも、幸せになれたりします。上の動画のTEDトークで、社会科学の研究者マイケル・ノートン氏がカナダで行った実験について話しています。この実験では、被験者たちにお金を与え、毎日、一定額のお金を使うように指示しました。一部の人たちは、自分のためのお金を使うように言われ、残りの人たちは、人のためにお金を使うよう指示されました。結果、他人のためのお金を使ったグループのほうがより幸せを感じていることがわかりました。もちろん、この実験は、先進国の裕福な学部生を対象に行われたものです。そこで研究者たちは、同じ実験を、環境の違うウガンダでも行いました。そして、同じような結果を得ました。人のためにお金を使ったグループのほうがより幸せを感じていたのです。もっとも、人のためにお金を使ったり、寄付する余裕がないときは、ボランティアをするのも良い方法です。お金のかわりに時間で幸せを買うわけです。人のためにお金を使うと言っても、誰かに小物やアクセサリーを買ってあげろという意味ではありません。他者を、株や債券のような投資対象だと考えてください。お金のかわりに、幸福のリターンを受け取るのです。お金に困っている画家を知っている? その人にカンバスを買ってあげれば、美しい絵が完成した時に、喜びを感じるでしょう。読書を学び始めた甥や姪がいる? 彼らに本のコレクションを買ってあげれば、贈った本を大声で読み上げてくれる姿をみて、微笑まずにはいられないでしょう。もちろん、誰かに現金を渡してもかまいません。しかし、その人が愛していることに対して投資する方法が見つかれば、お互いに大きな幸せが得られます。
正しいモノを買う
物質的なアイテムを買うのも間違いではありませんが、お金の使い方によって幸福度はかなり変わります。高価な物を買えば一時的にハイになれます。しかし、買った後の後悔ほど、幸せをすばやく打ち消すものはありません。なによりも、あなたが時間を過ごすところにお金を使ってください。当たり前のことですが、あなたが実際によく使う物にお金を払うほうがより幸せになれます。私たちはつい「快適の法則」のことを忘れがちです。例えば、あなたが一日の大半をデスク・チェアに座って過ごしているなら、快適なチェアに投資すれば、かなり幸せになれるでしょう。たとえそれが「楽しい」買い物に思えなくてもです。逆に、めったに自転車に乗らないのに、高価な自転車を買っても、それほど幸せにはなれないでしょう。
以前、快適の法則について話したとき、以下のリストを紹介しました。
8時間:(仕事)オフィスチェア、パソコン、デスク、モニター
2時間:(移動)車、車用品
1時間:(料理)キッチン用品
3時間:(家でくつろぐ)テレビ、ゲーム機、音楽
1時間:(読書)Kindle/iPad
1時間:(運動)ランニンググッズ、ルームランナー
自分用のリストを作って、どんなことに時間を費やしているか調べてください。また、物を買うことを安易な動機づけに使わないことです。高価なルームランナーを買えば、もっとエクササイズをするはずだと考えるかもしれませんが、結局は物置にしまい込まれるのがオチです。できるだけ「体験的な商品」を買うことです。体験を買うのと同じく、体験的な商品は長い間、興奮と喜びをもたらしてくれます。繰り返し楽しく読めるすばらしい本や、何時間も遊べるビデオゲームなどが体験的な商品の一例です。もしどうしてもたくさん買い物をしたいなら、安い物だけを買うようにします。高価な物をたくさん買っても、ハイになれるのは一瞬だけで、すぐに輝きは失われてしまうでしょう。安い物もそれは同じですが、かかるコストが段違いです。どうせなら、お金を使わずに買い物ハイを楽しんでください。高価な物に手を出さなければ、魔法が消え去ったあとも、さほど痛手を負わなくてすみます。ただし、やり過ぎは禁物。あまり多くの物を買っていると、買い物自体が退屈になってしまいます。潤沢は感謝の敵であり、度を越すと、効果は台無しになります。
時間を買う
そうは見えないときもあるとはいえ、時間のほうがお金よりずっと貴重です。あなたもそう思うなら、お金で時間を買うことを検討しましょう。例えば、米LHのAdam Pashは、ハウスクリーニングを頼むことで、かなり幸せになれたそうです。使える時間も増え、部屋をどのくらいキレイにしておくかについて、夫婦で言い争うこともなくなったということです。掃除のための時間が浮けば、その時間で何ができるか想像してください。もちろん、家の掃除に限る必要はありません。時間を増やす方法はいろいろあります。「Amazon定期おトク便」のようなサービスは、あなたのかわりに日用品を買って届けたり、週に数時間、子どもの面倒をみてくれます。やりたいことができる時間が増えれば、幸せも増えます。こうしたサービスは必ずしも安くはありませんが、浮いた時間を有効に使えば、料金に見合う価値は得られるはずです。
落とし穴に気をつける
幸せのために財布を開くときには、落とし穴に気をつけてください。第一に、期待し過ぎないこと。物を買えば幸せになれるなんて誰も(専門家だって)信じていません。体験、時間、物は、それなりの幸福は与えてくれます。しかし、内面の平和、愛、全体的な満足感は、いくらお金を積んでも買えるものではありません。第二に、人に流されないこと。人のマネをせず、自分が好きな物を買ってください。周囲と同じ物を買えば、集団の一員だという気分にはなれます。しかし、長い目でみれば、欲しくもないものにお金を浪費するはめになります。どうしてもそうしたい場合は、少しでも自分の好みに合った集団を探しましょう。第三に、収入が増えても、生活レベルを上げないこと。これは「ライフスタイル・インフレーション」と呼ばれています。収入が増えたからといって、単純に生活レベルをあげても幸せにはなれません。収入が増える前に自分を幸せにしてくれていたものは何だったかを思い出し、無理に変える必要はないのだと自分に言い聞かせてください。
以上を念頭に置いて、楽しい体験をしたり、誰かに投資したり、本当の喜びを与えてくれる物を買ってください。お金は幸福への鍵か? いいえ。そんなことは信じないでださい。とはいえ、お金は人生の一部でもあります。どうせなら、一日を実りあるものにするためにお金を使ってください。もう一つ。幸せは最後に到達する目的地ではありません。幸せを庭園のようなものだと考えてください。その庭園は常日頃からお手入れが必要です。水をやるのを忘れれば、荒れ果ててしまいます。お金が永遠の幸せを約束しないのが真実だとしても、植物が枯れそうなときには、素早く水をまくことを忘れずに。>Patrick Allan(原文/訳:伊藤貴之)
これは先月ネットにあった記事です。財布には数千円しかなかったので いったい何が買えるのかと一生懸命読みました…
借金があったら数千円でも返しなさい。電車に乗って少し先の公園に行ってはどうですか? 売店にオムレツ焼きそば売ってるかも? トイレの場所を聞かれたらそこまで道案内するのもいいのかも? 収入は減ることはあっても増えることはないので、落とし穴には気を付けなくてもいいのかな が、読後の感想でした…
こういう 延々と続く文章を読ませるときは 読んでほしい読者を はじめに明記してほしい と思いました。 特に表題に誰もが飛びつきそうなコラムには…
そういえは書籍も同じことが言えるかも。最近は書店員さんが本の中身を要約したメモ・パッドを本の脇に置いておいてくれますが、誰におすすめとは書いてありません。 書いては売れなくなるから? だったら メモ・パッドなんか作らなければいいのに…