とりあえず一所懸命

鉄道の旅や季節の花、古い街並みなどを紹介するブログに変更しました。今までの映画や障害児教育にも触れられたらと思います。

ソニーのデジカメ

2006-06-09 00:01:03 | 日記
 ソニーがミノルタのカメラ技術を全面的に引き継いだかたちで、デジカメ市場に参入してくるそうです。今日の朝刊に一面広告が出ていました。ミノルタの技術は高く評価できるのでなかなか興味があるところです。

 実は、このミノルタという会社には人一倍の愛着があるのです。高校時代までカメラに興味があってもなかなか手にすることができずに大学に入りました。下宿の友人に一日だけカメラを借りて女の子とデートに行きました。その時借りたカメラがミノルタST101という当時の有名機でした。その時撮った数枚の写真がカメラへの興味を一気にかきたてました。

 その後アルバイトをして同じカメラを中古で買い、どんどんカメラにのめり込んでいきました。交換レンズの関係からミノルタのカメラからカメラへ購入していきました。大学の時は、カメラ雑誌を隅から隅まで読んで、カメラ雑誌ににも応募したり、モデル撮影会にも出かけたりしていました。

 教員の仕事についてからは、なかなか興味も続かなくなっていましたが、それでも時々は撮りに出かけていましたが、発表の場もなくそのままということも多くなっていました。そのうち自閉症の子どもたちの指導が面白くなり、動きがすばやい彼らについていくには、スチールカメラではなくデジタルカメラの方が効果的ということもあり、動画編集の世界にはまっていました。

 でも、デジタル一眼レフの世界もどんどん発展してきて、値段も一気に下がってきたことでもう一度興味もわいてきました。また、自分の職場も肢体不自由の養護学校に変わり、ゆっくりした空気になりました。そんな時にコニカミノルタの一眼レフが普及版として発売されました。すぐに購入して現在に至っています。このブログに載せている写真は全部このαSWEETで撮ったものです。手ぶれ防止のついた優れものです。

 その愛着のあるミノルタ製品が全部SONYのロゴが入ると思うとちょっと複雑な心境です。デジタルカメラは全部SONYなのだからいいのだけど…どこか釈然としない。

 ところで、SONYのαシリーズは7月21日発売だそうです。それでもやっぱり見にいくんだろうね。
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はじめてのおつかい

2006-06-07 23:55:37 | 障害児教育
 「はじめてのおつかい」と言っても、子どもが母親に頼まれて買い物に行くテレビの人気シリーズではなく絵本「はじめてのおつかい」のことです。筒井頼子さん作林明子さん絵の福音館の人気絵本です。発行年は1977年と大変古い絵本です。この絵本を教育実習生と一緒に国語として授業に取り組んでいるのです。

 ストーリーはかいつまんで言えば
 いつつ(5歳)のみいちゃんは、ある日ままからおつかいを頼まれます。
「あかちゃんの ぎゅうにゅうが ほしいんだけど、まま ちょっといそがしいの。ひとりでかってこられる?」
いままで一人で出かけたことが一度もなかったみいちゃんは驚いて飛び上がりますが、「うん!」と引き受けます。
百円玉を2つ握りしめて、坂のてっぺんにあるお店まで向かいます。道中どきどきのみいちゃんは坂で転んでしまい、手足がじんじん、百円玉がころころ...
お店では声を振り絞って「ぎゅうにゅう くださあい!」と叫びますが、なかなかお店のおばさんに気づいてもらえません。ようやく牛乳を買うことが出来てほっとして、ずっと我慢していた涙がぽろりとこぼれます。
帰り道、坂の下で、ままが赤ちゃんをだっこして手を振っていました。

 この絵本は、ずいぶん前(20数年前)に山口で障害児教育の学習会をした時に大阪のT先生が紹介してくれた絵本です。私たちに読み聞かせてくれたT先生の優しそうな大阪のおっちゃん振りとセットでファンになった本です。

 この絵本を国語の教材として使って、ドキドキ感や達成感を子どもたちと一緒に感じ取ろうというのだから難しいのです。

 まずこの本の何が面白いのか、どこを感じ取ってほしいのか、そこらへんが教師の側でしっかりつかんでないと伝わる物も伝わらない。どのような方法で、どのような教材を準備して焦点化していくのかがまた難しい。ああでもない…こうでもない…と議論しながら読み進めています。

 五つのみいちゃんは、坂道で転んだ時「どうして泣かなかったのか?」「大事なお金を落として気になったから」「おかあさんの役に立ちたかったから…」「赤ちゃんのミルクを買うというお姉さんの仕事があったから…」など解釈を続けます。

 お母さんはどうして5歳のみいちゃんを買い物に行かせたんだろうか?帰りには坂道の途中まで迎えにきたのはどうしてか?物語として読み込んでいく必要があるのではないか、といろんな理屈を重ねていきます。

 教材としてはパワーポイントを使ったり、絵を貼って視覚的にアプローチしたりしています。要は、子どもたち(この場合3人)が共通のイメージを持つということ、持ちながら自分の価値と照らし合わせて判断していく、話し合いを通して自分と友だちの判断を比較してさらに判断するそういった学習をしていくうえで、ストーリー性のある絵本は重要なポイントになると思っています。

 いよいよ明日が研究授業です。どんな授業になるのか楽しみです。この授業を通して、子どもに何を伝えるのか、子どもの何を大切にしていかなければならないのかを発信していきたいと思います。不毛の職場に少しでも芽が出るといいのですが。
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サントラ「パッチギ」

2006-06-06 23:10:00 | 音楽
 
 映画「パッチギ」にはまって久しいのですが、この映画については思い入れが強く、」いつかホームページを開設して、一つのコーナーにしようかと思っているくらいなので、映画の内容については、またの機会に譲るとして、今回はサントラ「パッチギ」についてです。

 高2になる息子が、携帯を持ってきて「こんなんがあった…」といきなり音を出してきました。最近、会話がとみに少なくなってきている父と子だけに「何だ?」と聞いてみると、オダギリジョーの「悲しくてやりきれない」でした。「フォークルのよりこっちの方が、ぴったりはまるよね」確かにこの件については反論できません。
 
 映画の中でも康介が、チェドキの葬式で、長老から責められて、川でギターを壊すシーンのバックに流れていたあの曲です。オダギリの声は哀愁を帯びてなかなかのものなのです。

 「これってCDなってるんかな?」と独り言のように言ってると、「サントラで出てるんじゃないの…」と当たり前のことを言うなとばかり言われてしまいました。それではとアマゾンのコーナーを覗くと確かにありました。どうしようか迷う間もなく購入してしまいました。

 そして、CDが今日届いたというわけです。さっそく聞いてみると、映画のシーンが蘇るようなおどろおどろしい音楽の合間に生ギターの軽やかな音が聞こえてきます。なかなか面白いかもしれません。

 オダギリの「悲しくてやりきれない」はやっぱり最高の出来だと実感しました。今いろんな映画に出ずっぱりだし、この人の才能はどこまで走っていくんだろうと思わずにはいられませんでした。

 主役の塩谷瞬くんの「イムジン河」は、最後の決闘のシーン、出産、キョンジャの自転車のシーンなどいっぺんに思い出す歌で、賛否両論あるかもしれません。でも個人的にはやっぱり好きかもしれないな。
パッチギ!
サントラ, ザ・フォーク・クルセダーズ
Sony Music Direct

このアイテムの詳細を見る
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教育実習

2006-06-05 23:52:15 | 障害児教育
 今学級に教育実習生が来ています。バリバリ現役女子大生です。教育実習を受けるというのは、大変だけどなかなかいい面もあります。こういう書き出しをすると中年おじさんのたわごとでも始まるのかと思うでしょうが、そういうことではないので悪しからず。

 教育実習生が来ると、子どもが帰ってからの休憩時間が毎日その日の子ども談義に花開きます。コーヒーを入れて、ちょっとお菓子をつまんで、その日の子どもたち一人ひとりに解説をまじえて話が弾みます。授業についてああでもないこうでもないという議論ももちろん続きます。その時間はもちろん、休憩時間なのですから強制力を伴うものではないのに、グループの先生全員、時には別のグループの先生を交えて話がはずみます。次の会議寸前まで話が弾むこともしょっちゅうです。

 こうした習慣が日頃なかなかできないのはなぜなんだろう?と思います。もちろん、日頃が会議会議で追いまくられているのは事実です。この会議も指導のうえで必要とされる会議なのはわかっているのですが、どこか、現実の子どもから離れている会議のような気がしています。議論のための議論や、学校の体裁を整えるための議論だったりするような気がします。でも、その会議の席上、その議論の中心になって、議論を繰り返しているのは、他ならぬ自分自身だったりするので、なかなかややこしい話であったりするわけです。

 子どもたちの話をすると、話はつきないのですが、それを目を輝かして聞いてくれる存在があるということもうれしいことなのかもしれません。

 自分自身の、教育実習は惨憺たる想い出しかありません。大学3年生の時に中学校、4年生で養護学校に行きました。中学校では社会を教えました。そこで、言われたのは「相手は義務教育の生徒なのだから、もっと優しいことばでしゃべらないといけない」ということでした。その時は何を言われているかわからなかったけど、当時の自分は、難解なことばをあやつるだけの哲学バカの傾向があったので、確かに指摘は当たっていると思います。

 もう一つのいやな想い出は、道徳の授業をまかされた時のことです。自分で「この子らを世の光に」の題材を選びました。もちろん、尊敬する糸賀一雄氏の話です。「この子らに世の光を!」ではなく、「この子らを世の光に!」中学生にこの違いをわかってもらうことが授業のねらいでした。でも、説明すればするほど、子どもたちとの距離が離れていくのが手に取るようにわかりました。他人を論破することは得意だった自分も、相手にわかるように話すことの難しさをいやというほど痛感させられた事件でした。

 大学に帰ってから、急に落語や講談のテープを聴きだしたのもこの頃です。次の年、養護学校で実習をしました。この学校は建設の時にアルバイトで水道の架設工事の穴掘りをやっていたいわくつきの学校です。後にはこの学校で10年近く勤務することになるのです。やる気満々で行ったのですが、今度は先生たちの冷めた教育観との矛盾に悩まされることになりました。「そんなに熱くならなくていいよ。単位はあげるから」と子どもたちにあめ玉を配りながら言われると、「教師なんかなるもんか!」と反発したのを思い出します。

 でも、結局今教師になって「これが天職かな!」と思っている自分がちょっと不思議な気もします。


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フォークの達人

2006-06-04 22:53:35 | 音楽
 
 NHKBSのフォークの達人に高石ともやさんが出ていました。この間京都で生で見たあとだけにとても楽しみにしていました。東京のお寺の境内で数十人を前にライブで歌っていました。ギターはマーチンのビンテージものを手にしていました。音の抜けがすごく良くて、あんなギターを弾いてみたいと思わせるものでした。

 BobDylanの曲も大変良かったのですが、特に心に残った歌があるのでちょっと紹介したいと思います。1996年のアトランタ五輪の時マラソンの有森裕子さんが「自分をほめてあげたい」と言って話題になったことを覚えていますか。このことばの元になった歌が高石さんの歌だったそうです。

 第6回都道府県対抗女子駅伝の歓迎の集いとして高石さんのコンサートが企画されたそうです。その時有森さんは3年連続の補欠だったのですが、高石さんが朗読した詩とその後で歌った歌を、自分が花開いた時に、自分に言ってあげようと心に誓ったそうです。

 京都の大会に選ばれたことを、もう一人のあなたによくここまできたねとほめてやってください。
 他人にほめられるのを待つより、あっさり自分で自分をほめるのが自然です。
 だって練習のつらさも、負けた悔しさも、それでも走り続けたわけも、一番わかっているのはあなた自身なのですから。
 明日のレース失敗したら、もう一人のあなたに「悔しいね」と声をかけて一緒に泣こうか。
 明日のレース目標通りなら、もう一人のあなたに「おめでとう」と輪洗いながら声に出してみようか。
 誰も身代わりはいないあなた自身のあなたのレース。
 あなた自身が選んだ栄光の道
 どうぞいい走りを!

 ♪この大会に選ばれたことを
  もう一人のあなたに
  よくここまできたねとほめてやってください

  自分で自分をほめるのがとっても自然なこと
  がんばったのは君だから 自分で決める道だから
  練習のつらさ 負けた悔しさも それでも走り続けたわけも
  君だけが覚えてる 自分をほめてやろう

  見えるだろう ひとすじ道 君が選んだ長い道
  見えるだろう ひとすじ道 みんなが君を待っている

 歌詞を聞いていて、確かにマラソンの話なんだろうけど、そのまま自分のことのように、障害児教育のことのように受け取りました。
 
 障害をもっている子どもたちによくここまでやってきたねとほめてあげたい。そして、よくここまで育ててきたね。親ごさんたちもほめてあげたい。そんな気持ちになりました。まさに人生そのものの応援歌として受けとめていきたいと思いました。「誰かがほめてくれるのを待つより、一番知っている自分たちが自分たちをほめてあげよう」そんなことを思いました。

 放送の後、さっそくギターを取り出してコピーさせてもらいました。学校で子どもたちの前で歌ってあげようと思っています。





  
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泥の河

2006-06-01 22:55:34 | 映画
 名優田村高廣さんが亡くなりました。NHKは放送予定を変更して、BS2で映画「泥の河」を放送しました。この映画は解説することもないほど有名な映画です。原作は芥川賞作家の宮本輝さんの第1作にあたるものです。その後芥川賞受賞の螢川、道頓堀川と川3部作と話題になりました。
 「泥の川」は当時の映画賞をこれでもかと独占したほどです。そのことは小栗公平監督の公式ホームページにのっているので興味がある方はのぞいてみてください。
 
 さて、映画を見た感想では、やっぱり「これが映画だな!」と思いました。原作とがっぷり四つに組んだ映像美だったと思います。淀んだ川を随所に映しながら、戦争が終わって10年ちょっとの日本、高度経済成長にはまだ入っていない日本を見事に描いています。戦争で死にきれなかったと嘆きながら、生活の苦しさにあえいでいる大人たちと、そんな大人たちを見ながら強く生きている少年たちの友情とほのかな恋心も描きながらいろんなことを考える作品になっています。ぜひ見てください。この作品は愛国心を語る意味でも絶対見るべきものだと思います。本当の日本の姿はここにあると断言できます。

 原作者の宮本輝さんは、人に生き死ににこだわりのある作家で、彼の生涯のテーマともなっているものです。映画も生き死にを扱っています。それが、映画全体のトーンにもなっています。

 大きな事件も起きないし、空を飛んだり、大爆発が起きたり、殺人兵器で大勢の人が殺されたりしない、こんな映画がもっともっと作られるといいと思っています。

 1981年の映画で、大学を出たか出ないかの頃に映画館で続けてみたものです。舞台は1956年の大阪が舞台です。1956年と言えば自分が生まれた年でもあるのです。そう言えば子どもの頃、大人たちが集まって酒を飲んでいると、戦争の話がよく出ていたように思います。

 今はそんな話もなく、今年は巨人が強いとか、阪神はどうなのかとか、ワールドカップはどうなるんだなどの話が酒の話題になるくらいでだから、平和っていいですね。
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