とりあえず一所懸命

鉄道の旅や季節の花、古い街並みなどを紹介するブログに変更しました。今までの映画や障害児教育にも触れられたらと思います。

大津島に行ってきました。

2006-07-31 22:21:49 | 日記
 「夏休みにこそ有意義な研修を!」ということで大津島に行ってきました。回天記念館をゆっくり見学し、さらにいろんなことを考えたいと思って行きました。

 インターネットで下調べをしたら、朝8時半から開館ということになっていたので朝早くなら誰もいないだろうから、誰にも邪魔されずにゆっくり見られると思い、朝7時40分徳山港発のフェリーで出発することにしました。



 船は思っていたより広くて、たくさんの人が乗っていました。作業服を着た建築関係の人たちも多かったのですが、乗り込むたびに、「おはようございます」と声をかけて入ってくる人が多かったので、通勤で使っているような人たちも多いのだろうなと思いました。船の中には自動販売機もなく、あわてて乗ったことを後悔させられていました。

 船のエンジン音はけっこう大きくて、「人の声が気にならない」ということでは良かったかもしれません。最初に刈尾というところに着くのですが、何のアナウンスもなく、また再び動き出しました。慣れていないと大変な船なんだと実感しました。馬島で降りるということは調べていたのですが、この感じならきっとアナウンスはないなと思い、「人の流れを見ないとな」と思いました。



 8時25分に到着しました。乗客はみんな一斉に降り始めたので「ここに違いない!」ということで降りました。一緒に降りていく人の中に大津島小学校の名前が入った板を持っている女性がいて、小学校の先生なんだと思いながら、「毎日通勤してたら大変だろうな…」と後ろをついて行きました。
 小学校の先生らしく、通る人みんなに「おはようございます」と声をかけていました。途中で釣りをしているおじさんのバケツをのぞき込み、「イカが釣れちょる!」と歓声をあげていました。
 おじさんは「持って帰るでー?」と返事をしていました。島の生活をかいま見る思いがしました。



 小学校の先生たちと別れて左に折れていきました。すぐ前を初老の男性が歩いています。「もしかしたら、記念館の関係者なのかもしれないな?」と思いながら後をついて行くと、記念館の坂道を上り始めました。最初に回天の練習場に行こうと思っていたのでまっすぐ行こうとしたら、初老の男性も振り返りながら気にしている様子でした。こんな早くに回天基地に向かう人間に興味を持ったみたいです。



 回天の発射訓練基地までは、トンネルを通って行きます。トンネルはちょっと湿っぽくて薄暗くて何か雰囲気を感じさせるものでした。トンネルには回天を運んだトロッコの跡が残っています。この薄暗いトンネルを緊張しながら、回天を運んだんだろうな…複雑な思いを持ちながら先を急ぎました。



 回天発射訓練場は、コンクリートの打ち付けがそのままで、何度見ても異様な雰囲気のするたたずまいを見せていました。



 回天記念館に足を向けました。さすがにやっぱり誰もいません。受付の所で声をかけても誰も出てきません。しばらく待っていると先の初老の男性が現れました。記念館の小川館長でした。



 「先ほど見かけましたね。今日は取材ですか?」と声をかけてこられました。「自分は教員で、回天で亡くなられた方たちの精神的なものに触れたい。最高学府に学びながら、なぜ志願してきたのか、自己の中でどう整理してきたのか、何が彼らの人間性を変えてきたのかを学びたい」ということを伝えると、時間はあるのか尋ねた後に「それでは、最初にビデオを見てもらうのがいいでしょう」とビデオに案内してもらいました。30分くらいあるビデオを2本見た後に見学を始めました。

 すぐに館長が来られて、資料を一つひとつていねいに説明してくれました。いろんなことを説明されるなかで、いくつか共感する部分とちょっと違うのではという部分もいくつかありました。少し聞いてみると「感じ方は、その人なりにいろいろあっていい」と言われていました。



 『出口のない海』のモデルは、亡くなった日や、光沖で死亡ということから東京大学出身の青年ではないかとも言われていました。他に知覧の特攻の母の話と同じように徳山にも隊員の世話をしていた『回天の母』しげさんの存在があることも初めて知りました。出口のない海の中では光基地の近くにそんな存在が描かれています。

 映画『出口のない海』のセットの一部を回天基地に持って来ようとしていることを教えてくれました。このことについては、どうかな?という思いがありました。すべての物が真実である中で、フィクションのものを持ち込むことで違った意味になってしまいそうな気がしました。



 毎年、自衛隊の隊員が千人近く来館されるそうです。「その隊員たちの国防意識はさすがだと思わせるものがある。よく訓練されている」と言われていました。小川館長は、回天に散った隊員たちの心の支えは国防意識だと思われているようです。
 遺書その他の資料を見ると、表面上は確かにそうかもしれないけど、本当のところは違うのではないかと思いながら記念館を後にしました。小川館長の著書『語り継ぐ回天』を3千円で購入しました。

 他に公園の中にある門の後や、小学校の敷地内にある回天の基地の跡をいくつか写真に撮りながら、船の時間を待っていました。

 『島の魚をおいしく食べさせる店』と歌っている「ねこままんまの店」に入りました。当然看板メニューのねこままんまセットを頼みました。出てきた物を見て目がテンになりました。丼ご飯の上に干物を小さくほぐしたものがのっていて、その上にとろろ昆布が少しかかったものが出てきました。おばちゃんは「醤油をかけて食べてください」と帰って行きました。確かにおいしかったけど、本当に噂にたがわぬ「猫まんま」に700円は詐欺だなと思いながら島を後にしました。







 

 

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今奈良に来ています。

2006-07-29 06:56:45 | 日記
 全国障害者問題研究会 第40回全国大会に参加するために奈良に来ています。28日29日30日の3日間の日程です。

 28日の朝、F先生の車に乗せてもらって奈良に向かいました。途中、大きな渋滞もなく、12時には奈良に入っていました。

 ただ会場に着いたのですが、周囲に誰もいません。大会の名物のお揃いのTシャツを着た人たちや、車いすに乗っている人たちが見あたりません。場所が違うのかと何度も確認をしたのですが、場所は合っているようです。もしかしたらと周囲を1周したのですが、他にそれらしき入り口はありません。関係者のNさんに電話をして、よくよく見たら階段が二つあって、正面玄関ではない方を見ていたようです。

 やっとたどり着いて、ハンドタオルの入っている段ボールを運び込みました。今回の目的の一つにこのハンドタオルの販売があります。
 来年の6月に山口で予定されている全国障害者問題研究会の青年期集会の資金集めのための活動です。1枚500円のハンドタオルを参加者に買ってもらうわけです。
 「いろんな所に顔を出しているので、知り合いが多いだろうから…」ということでこのハンドタオル販売の中心に位置づけられました。

 たくさんの人が目の前を通過していきます。その中から知り合いを見つけて、「来年、青年期するから、カンパでタオル買って!」と言うのです。ほとんどキャッチセールです。中には大阪の熊先生のように「こんなとこで何やってんのん?」と自分から網にかかってきてくれる奇特な方もいらっしゃるから助かります。

 関係者には10枚、20枚とまとめ売りをしたこともありますが、最終的には今日だけで120枚以上売れたのでまずまずの成果です。明日から分科会が始まるので、自分の参加する分科会の周辺でまた販売に頑張らなくてはいけません。最終日まで何とか300枚売れるといいのですが…ちょっと無理かも。

 全体会が終わったのが、5時半くらいでした。総会が6時半からあるということでちょっと外に出てみることにしました。一緒に同行しているF先生が「映画学校で修学旅行のシーンに出てくる芝生の坂道と、鹿が見たい。娘に鹿の写真を送りたい」と言うので、急ぎ足で奈良公園に向かいました。

 鹿を見つけて、鹿せんべいまで買ったF先生はたくさんの鹿に囲まれて逃げまどっていました。デジカメと携帯で写真を撮って、F先生の家に送りました。

 時間はすでになかったのですが、来たことのないF先生のために東大寺の南大門の所まで行って運慶快慶の金剛力士像だけ見て帰りました。途中見かけた大阪ナンバーの女性ライダーがかっこよくて写真をパチリ。近くまで行って話しかけて撮ればもっといい写真が撮れたのでしょうが、そんな勇気もなく、こっそりパチリでした。

 会場に滑り込んで、総会に参加しました。6時半から8時半という日程で濃厚な総会でした。終わってから一緒に参加の2人と待ち合わせをしたのですが、なかなか2人が来なくて、ホテルに入ったのは遅くなって、夕食兼飲酒は9時半くらいからのスタートになりました。

 デジカメのメデイアのリーダーがなかったので、画像は後日出します。



 
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歌遊びコンサート大成功!

2006-07-27 22:22:48 | 日記
 
 
 
 朗読の会の後に歌遊びコンサートをすることになったことについては、先日のブログで紹介したところです。当日はめちゃくちゃ疲れていたので一日遅れの報告です。

 当日は3部構成になっていて、第一部は朗読と音楽です。日本語の持つ響きの良さに気づいてもらうということで、古今和歌集から始まって、枕草子、徒然草、等々現役のアナウンサーの朗読で、聞かせるというものです。

 画面には、朗読する文章が映し出され、それを見ながらアナウンサーが読み上げるという設定には、首をかしげるものでした。ことばの響きとして伝えたいのであれば、それを純粋に追求すべきだし、映像は別の風景などの方が良かったのではないかと思いながら見ていました。

 参加者には重度の障害者もたくさんおられて、だんだん退屈な雰囲気が場内にあふれていきました。アナウンサーもどこかその雰囲気を感じとっているらしく、事務的な感じも受け取られました。

 唯一の救いは、横で演奏されていたビブラホンの響きでした。その助けがなかったら30分間はとても持ちそうにありませんでした。最早暴動寸前というところでした。

 そこへ、救世主のごとく登場したのですから、うけないはずはありません。ギターで『マイスウィートロード』のようなイントロでスタートしました。場内の参加者の顔色がさっと変わるのが伝わりました。こうなったらこっちのものです。

 1曲めの『手をたたこう』はみんなノリノリでした。肩もお互いでたたき合って労をねぎらいながら、コミュニケーションを取っています。一緒にやってもらったパーカッションも見事にはまってきます。



 2曲目の『HiHiHi』もみんなノリノリで応えてくれています。この曲はレゲエのリズムなので、どことなく体が左右に揺れているのが伝わります。調子に乗って、「10台の人ハイ!ハイ!ハイ!」から「60台の人ハイ!ハイ!」までやったのですが、ちゃんと答えてくれたので、気持ちがどんどんハイになってきました。



 時計を見ると、予定より超していたので次は『どんつく』に移りました。ギターとパーカッションで「どんつく…」とやった後で、振り付けどんつくに移りました。みんな座ったままだったけど、両手を上に突き出しながらやっています。前列に座っているおじさんは大喜びでやってくれています。



 客の踊りはそのままでバンジョーに持ち替えて、『どんつく』を歌いながら続いていきました。端から見るとちょっと新興宗教みたいな感じに見えたかもしれません。



 ここでメインの『アフリカ』です。何度もパーカッションの人とは合わせてきているのでこっちのものです。もう絶好調のリズム感で走っていきます。客の中にも知っている子どもたちもたくさんいるので、どんどん入っていきます。

 もう少しやってもいいかなと思いながら、最後の曲として『世界中の子どもたちが』選んで終わりました。

 第二部があまりにも盛り上がったので少し、主催者には悪いことをしたかな?と思いながら、今さらながら一緒にやったパーカッショニストの偉大さに感動していました。この人をバックに演奏していると自分がプロになったような錯覚に陥ることがあるくらいです。




 
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梅雨があけたら夕日!

2006-07-27 21:28:58 | 日記
 水曜日についに梅雨が明けましたね。長い梅雨でいつまで続くのと思っていたら、かーっとした青空、それも太陽がぎらぎらと照りつけるいきなりの真夏に少し面食らっています。

 いつまで続くの…と抗議めいた思いをしていたのに、こう照りつけられるとちょとこたえますね。少し曇ってくれたほうが良かったかもと勝手なことを思ってしまいます。

 でも、梅雨があけたということは、夕日が撮れるということに気づきました。夕日の写真はとても好きなのです。家に帰ってすぐに夕日の写真を撮りに出かけることにしました。車を走らせると、案の定雲が広がり始めました。いつもこんなものです。何かしようとするとうまくいかないのです。

 少しいらいらしながら、目的の丘に到着しました。太陽は雲の間を行ったり来たりです。仕方ないのでこのまま数枚撮ることにしました。



 色はまあまあの感じが出たように思いますが、構図が全体的にはまだまだ甘い感じです。海の近くに住んでいるという利点を生かして、夕焼けカメラマンをしばらく続けようと思います。撮影場所は光市室積簡保センターです。
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歌遊びコンサート

2006-07-24 23:43:28 | 日記
26日にやることになっているステージの練習を学校でやりました。朗読の合間に歌遊びをするという何とも不思議空間の話なのです。降って沸いたような話なのですが、どうしてもひきうけなくてはいけないようなことになってしまいました。

 『国民文化祭やまぐち』の一環らしく、雪舟云々の流れみたいなのですが、養護学校や、施設の仲間たちを対象にしているので、途中に歌遊びを入れてみようということになり、急遽練習をした次第です。

 一緒に演ってくれる人が、パーカッショニストで、とても刺激的なリズムを出してくれるので、何やってもOKというところはいいのですが、お客さんのいることなのでちょっと心配です。
 
 でも、今日の練習の間はとても楽しい空間になりました。こちらがギターでどう仕掛けてもさっとそのリズムをくみ取ってくれて、さらにその上を行くので、こちらももうひとつ上をめざすという感じでいけるのです。

 高校時代は少しだけバンドをやっていましたが、その後はずっと一人でギターを弾いてきたので、一人でいろんな音を出してきました。ある時はリズム楽器になったり、ある時はメロディアスな楽器になったり、ベースの役割もやったりといろんなことをやってきましたが、誰かと一緒にセッションするというのは、相手の音にかぶらないように、じゃまにならないように、演奏するのでやっぱり良いですね。

 演奏会自体は、あまり気が乗らないかもしれないけど、いい刺激だと思ってやってみようと思います。

 演奏するのは「手をたたこう」「HiHiHi」「カウント」「風のにおい」「どんつく」「アフリカ」キャベツはキャッ」などです。

 アフリカは、パーカッションで動物を表現していきます。音だけで動物を当ててもらおうと思っています。①馬 ②象 ③きつつき ④ねずみ ⑤ライオン ⑥さる ⑦ロボット、チータ、ゴリラを3択の中から選びます。最後にお化けの登場になります。いろんな打楽器で表現する場面はなかなかです。そばにいても鳥肌がたつほどです。

 面白いものになればと思っています。結果については、また後日報告します。







 
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人間魚雷回天

2006-07-23 23:59:15 | 日記


 映画『出口のない海』のチケットを買ったことで、身のまわりにいろんな変化が起こっています。本屋でまず『人間魚雷 回天 命の尊さ…』ザメディシオン を見つけたことで、平生の阿多田交流館に行くことになったこともその一つです。

 そこで8月18日に自決した橋口大尉の残した遺品を目にしたことでいろんな思いを新たにしました。大津島基地、光基地、平生基地と転任を重ねて幾多の仲間の死を目にしてきて、自分だけが生を続けることができなかったことを、どう考えたらいいのか。問題をつきつけられました。

 コンビニで偶然見つけた『特攻の島』佐藤秀峰 芳文社 というコミックでまた考えがひとつ変わってきました。今まで活字で見ていたいろんな人物が実名でコミックに登場してきます。視覚メディアに乗ることによって、突然一人ひとりが動き出したように見えてきました。
 
 佐藤秀峰という漫画家は、『ブラックジャックによろしく』や『海猿』といったテーマ性の強い題材を用いる漫画家なので、この『特攻の島』が今後どのように使われていくのか、注意深く見ていく必要があると思います。

 エキセントリックな描き方ではあるけど、リアルな見方ができるという面では一度読まれることも勧めます。

 さらに本屋で『出口のない海』横山秀夫 講談社文庫 を見つけました。大学の軍事演習で肩をこわした甲子園優勝投手が、主人公になっていて、若き学生の夢と恋を交えながら、戦争にまきこまれていく様子が描かれています。

 そこには、無駄と思われる死をいかに自分の中で納得させていくのかが描かれています。最初に紹介した『特攻の島』とは少しテーマが違っているのかとも思われます。

 職場でもあれこれ話しているので、同僚の先生が回天に関わるいろんな本を持ってきてくれました。また大津島の回天記念館の館長とも知り合いということもあって7月31日に回天記念館に自己研修で行くことになりました。どなたか一緒に行く方がありましたら、コメントに載せておいてください。


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HP開設しました。

2006-07-22 15:24:34 | 日記
 ホームページ開設しました。中身はまだこのブログを整理した程度になっていますが、今からゆっくり充実させていこうと考えています。ブログではなかなか書けなかった阪神タイガースの話や料理レシピを増やしていこうと思います。
 
 また、パッチギ2のうわさもちらほらしているので『パッチギ』に関する話も書いてみたいと思っています。

 ホームページのアドレスは画面右下のブックマークのありますので、ぜひ一度お立ち寄りください。


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ヘレンケラーを知っていますか

2006-07-18 23:46:03 | 映画
 日曜日に「ヘレンケラーを知っていますか」という映画を見に行きました。学校の同僚からチケットを購入して、(買わないといけない状況で)あまり気乗りはせずに出かけました。気乗りしなかった理由は、障害者理解の啓発映画の臭いがしたからです。私はどうもこの啓発映画というジャンルがひどく苦手です。

 市民館大ホールという難しい状況の中の映写会だったので、最初は画面になかなか集中できませんでした。でも、次第に画面の中に気持ちが入り込んでいきました。物語は盲・ろう障害の老女と、リストカットを繰り返して、不登校、引きこもりになっている中3の男の子を中心にした物語でした。

 老女は、金子みすずの詩が大好きで、何度も空で朗読している。その不思議な語りに少しずつ興味を持ち、盲ろうの老女のことを知ろうとする若者。老女の暮らしぶりや、これまで歩んできた人生に触れながら、若者は自分の位置やアイデンティティーを取り戻そうとする。

 耳も聞こえない、目も見えない世界どういう世界なんだろう?この映画の主人公の場合中途障害であるから、言語は持っている。自分の発する言語が聞こえないというのはどういう状況なんだろう?いろんなことを考えながら、じっと見入ってしまいました。

 でも、時折出てくる金子みすゞの詩は、どうなんだろう?「みんなちがってみんないい」どういう場合に、当てはまるんだろう?「障害は個性だ!」と言われて久しいが、誰がどういう立場でこの言葉を使うかによって、意味が完全に異なるのではないかと思う。

 みすゞの場合、神のもとにおいて、神がつくられたものは、みんな違ってみんないいという平等観に貫かれていると思う。そういう意味ではクリスチャンでない者にとってなかなか難しい次元なのかもしれない。

 話はもとに戻るが、映画は、なかなかの作品になっていました。老女の人生が淡々と語られているのがちょっと物足りないかもしれない。もっとっやこしくしても良かったのではないかと思えた。

 全国でも自主上映をやっているし、ぜひ見ていただいたらと思っています。

 HPの開設に向けて準備をしていたので、ブログがおろそかになりました。


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巨人の連敗

2006-07-14 23:42:53 | 阪神タイガース
 阪神タイガースは現在2位。1位の中日に3ゲーム差です。今日(金曜日)より中日との3連戦に入ります。オールスターゲーム前の山場にもなる大事な3連戦です。もうファンとしては気が気ではありません。テレビの前に座って、ガオラでの中継をじっと見ていました。

 先発は下柳です。この人は良いときと悪い時が極端に違う人で、フォアボールを連発すると、打たれてしまうという悪循環に入る人なので心配です。中日の先発はエースの川上憲伸ということでますます心配です。

 2回に鳥谷の先制ホームランで1点先行。これがまた不安の材料になります。いつ逆転されるかわらない。3回に1アウト2塁3塁のチャンスに、ひいきの浜中選手がバッターボックスに立ちます。「打ってくれ!」と願う反面、「こんなチャンスに打てないんだよな…」という嫌な考えも頭を持ち上げます。やっぱり三振です。次は金本。こういう時に打ったことないよな…。また悪い考えが…。でも金本は2点タイムリー。これで3点差…。でも安心できないのが阪神ファンの常です。

 そうこうしているうちに金本の犠牲フライ、町田のびっくり代打ホームランで5点差になった頃にやっと一息つけるのです。

 それは、そうとジャイアンツ何してるんだろ?9回には勝っていたのに…。9回裏で逆転サヨナラ…なんて悲しすぎますね。これで9連敗になったのかな?最下位横浜が勝ったので、ゲーム差は0.5ということになりますね。

 阪神ファンは勝っていても、いつか連敗していって昔のダメ阪神に戻ってしまうのではないかと、不安で不安で仕方ないという体質があるんだけど、常勝ジャイアンツがこのていたらくでは、ファンがついていかないだろうね。

 阪神はダメな時はダメで「男!川藤!」なんて、それなりの楽しみを知っていたけど、ジャイアンツは勝たなければその意味はないんでしょうね。広島も負けが込んでくると球場がガラガラになるけど、似たようなところがあるんだろうね。

 勝っても負けても、各地の阪神戦はほとんど超満員というのもどうかと思うけど、負けるチームを応援してこそ、プロ野球ファンなんだと思うけど。

 がんばれ!巨人ファン!プロ野球から離れるな!

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間宮兄弟

2006-07-14 00:15:50 | 映画
 「間宮兄弟」を観てきました。明日で最後ということで、しかも一日1回4時半という奇妙な時間帯にだけ上映される映画だけにちょっと迷いはあったのですが、やっぱり行ってきました。もちろん、職場は休暇を取って一時間早く出ました。

 森田芳光監督ということで、どうかな?という感じもありました。というのも、個人的には失楽園も含めてそれ以後の作品はあまり好きではなかったからです。特に「模倣犯」と「海猫」には裏切られたという感じでした。デビュー作の「の、ようなもの」はとても好きな作品だっただけにです。

 さて、「間宮兄弟」ですが、一言で言えば大人の童話かな?30過ぎの男の兄弟2人が肩を寄せ合って生きている家庭なんて、どこにあるんだ!「そんな奴おらんやろ!」と言いたくなるような映画です。

 場面、場面がすべてメルヘンだと片付けるなら、それはそれでいいかもしれない。例え百歩譲って、仲良く暮らしている兄弟がいたとして、普通お互いのプライバシーには踏み込まないのがお互いのルールでしょう。ところが、この兄弟は、一緒に暮らしているだけでなく、寝室も一緒、遊ぶのも一緒、ひいきの球団も一緒、反省会も一緒にやるという超越ぶりである。一緒に住んでいる親子、夫婦でさえ、お互いのことを理解し合っているとは言えない一般の家庭に比べて、この兄弟はお互いのことを理解しすぎている。まったくもってメルヘンなのです。

 でも、観ていると気持ちがよくなる何とも言えない気持ちの悪さがあるのです。オープニングの映像で弟がいる場所の手すりまでが右上がりの直線でできていて、向こうに並んでいる新幹線が全部右下がりの直線の構図に何とも言えないクールな感じを受けました。そこにちょっと太めの塚地が涙を流しながら立っている姿が、対照的な感じをにおわせました。ここらへんは、森田監督のらしさですね。

 常磐貴子や、沢尻えりかなどきれいどころの女優を揃えていて、観る方を飽きさせない設定になっているし、不倫の問題や他人の色恋沙汰、ぼったくりバーなど(大人の世界)とは、相容れない間宮兄弟ワールドが存在していて、そこにみんなが癒されに行くという映画になっているのかもしれない。もしかすると、観ている側も一緒に癒されたいと思ってしまうのかも。

 間宮兄弟の母親役で、中島みゆきが出演していることで、ますます「この映画は架空の物語です」と念を押されているような感じになりました。

 塚地と佐々木蔵之介のでこぼこコンビは観ようによっては「スターウォーズ」のでこぼこロボットコンビにも見えてきます。

 観ていやな気持ちはしないし、新しいジャンルの映画化もしれません。でも、テレビでシリーズものとしてやっていけばもっとはまるのかもしれないと思いました。その時は、もちろん、沢尻エリカはレギュラーで使ってほしいものです。



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