とりあえず一所懸命

鉄道の旅や季節の花、古い街並みなどを紹介するブログに変更しました。今までの映画や障害児教育にも触れられたらと思います。

DVD「インスタント沼」を観て

2009-11-30 23:31:41 | 映画
「インスタント沼」この映画は、テアトル徳山でやっていたのを見損ねた作品の一つです。行きたいという思いがありながら、ついつい見逃すことはよくあることです。
特に最近山登りにはまっていて、仕事と映画と山登りと多忙な日々を送っているため、ついついTSUTAYAに頼ってしまうことになってしまいます。

この映画のヒロインは麻生久美子です。
やっぱりこの女優にはまっているみたいです。
この人の出る映画を最近よく観ているような気がします。

人生じり貧になって底なし沼にはまっていくOL沈丁花ハナメ(麻生久美子)が底抜けに明るく生きていくというストーリーになっています。
ある意味吹っ飛んでいる映画でした。
でも、このテの映画は好きだから仕方ない。

勤めていた出版社の雑誌が廃刊になって、結局出版社を辞めて人生の立て直しを図ろうとするけど、じり貧OLだけに決してうまくいかない。
子どもの時に沼に捨てた招き猫のたたりかもしれないと思いこむ始末。
この沼に沈んでいく招き猫のイメージがなかなかなのです。
奇妙な手紙を見つけ出し、実の父が見知らぬ男だと知って訪ねていきます。
そこには“電球”と名乗る奇妙な骨董屋の店主沈丁花ノブロー(風間杜夫)がいます。
そして、奇妙なパンクの青年ガス(加亮)に出会います。
この2人との出会いがハナメに転機をもたらします。
やがてハナメは宝物が入っているという蔵の鍵を買わされるはめになります。

監督は三木聡です。
この人は少々マニアックで「転々」・「図鑑に載ってない虫」など癖の強いでも気になる作品を撮る監督なのです。

最初のジリ貧の場面は、少々しつこい感じもします。
少女漫画のどたばたぶりという感じです。
でも、麻生久美子の明るい笑顔とふせえりの存在が観ている者を楽しくさせていきます。

やがて、ハナメはアンティークショップを始めます。
でも、うまく行きません。
ノブローを訪ねると「蛇口をひねると人生が楽しくなる」という訳のわからないことを吹き込まれます。
それをまじめにやっていく楽しさ。
麻生久美子のいい面がどんどん画面に出てきます。
この人は本当はコメデイアンヌなのかもしれないと真剣に思ってしまいます。

彼女の幸せそうな笑顔にどんどん引き込まれていきながら
ちょっとしたシーンを見せてくれます。
映像的にもなかなかいいものがあります。
橋の上でのシーンの美しさやふせえりとの自転車併走シーンの楽しさなどにふわっとするような気持ちになります。

そして、映画のタイトルにも通じるわけのわからない終わり方です。
でも、これでいいんだと思わされてしまうから不思議です。

幸せは水道の蛇口をひねることにある。
とにかく水道の蛇口をひねれ!
そして人生を全て洗い流すのだー!

映画のテーマはすべてこれに尽きるのです。
とにかく観たらわかるという映画の楽しさなのです。
見終わったら楽しくなる小品です。
ぜひ観ることをお勧めします。
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大野権現山(699.5m)広島県廿日市市

2009-11-29 22:28:35 | 週末は山にでも
土曜日に会議が入ったので、日曜日に登山することにしました。

日曜日は雨模様の予想もあったので、できるだけ近場の山と考えていました。
天気予報も回復の見通しだったので、少しだけ足を伸ばして廿日市にしました。

これから冬場に向けて瀬戸内の山中心になると思います。

大野権現山は、自然観察の森から登るようになっています。
自然観察の森は野鳥や昆虫、植物が観察できる自然公園になっています。
もう少し季節が良かったら、ベニマンサクが色づいて大変きれいな場所のようです。

大野自然観察の森駐車場に車を駐めて、トイレも済ませました。
くつひもを慎重にむすんでいたら、1台の車が停まりました。
若いカップルが降りてきました。
男性はスニーカー、女性はトレッキングシューズに登山ウェアーといういでたちです。
この頃若者の姿を山でよく見かけるようになりました。
いいことです。



トイレの左に自然観察センターへの道があります。
ベニマンサクの道を200m進むと自然観察センターです。
登山者も入園者名簿に記入するよう注意書きがしてあります。

ベニマンサク湖に沿って平坦な道を10分進むと、学習広場とおむすび岩登山口に出ます。
直進すると権現山のゆるやかな登山道があるのですが、今回はあえておもすび岩を経由して権現山を目指します。

自然観察道に入り、ゆるやかな登りが続きます。



ところどころ、大きな岩がにょきにょきしています。
広島県西部の山は巨岩が露出している山が多いように思います。
三倉岳が代表的です。

 

最初は、こんなゆるやかな山だったら何kmでも歩けると思っていた道も次第に急登になってきました。
木の階段も用意されているのですが、大雨の影響か、見事にえぐれていて、3段以上の高さになっている所が何カ所もありました。

岩をよじ登ったり、階段の脇をのぼったりして、大きな岩にたどりつきました。
ここがおにぎり岩かな?と思っていたら、標識はなくまだ登りは続いていました。
大きな岩をトラバースしながら登ると、見事な眺めが現れました。

 

そこからの眺めは見事でした。
西には遠く羅漢山が見え、南には宮島や能美島が見えます。

 

ここでちょっとした休憩を入れてから大野権現山に向かいました。

 

やせ尾根の樹林帯をひたすら進みます。
予想通りのアップダウンの繰り返しです。



最後の鞍部でベニマンサク湖からの登山道とぶつかります。
そこから最後の登り800mが始まります。
そこからの登山道は山腹を巻きながらの登り道になります。
このまま登るといいと思っていたら、やっぱり木の階段、巨石の階段に出会います。
ちょっとした急登を登ったところが頂上です。
この山の頂上は突然現れます。

 

山頂は、大きな岩の上で先に到着していた夫婦だろうカップルがストーブを出して食事をしていました。
少し離れた岩場でストーブを出してラーメンを作って昼食を取りました。
別の夫婦も到着しましたが、一緒のところではない岩場を求めて昼食を取ったようです。
一番最後に着いた夫婦が一番先に出発して、次に私も降りようと思いましたが、靴紐を締め直している間に、最初の夫婦が追い抜いてくれたのでほっとしました。
他人を気にせずゆっくり降りられるのがなによりです。

降りていると、話し声がしてきました。
見ると、初めに見かけた若いカップルです。
ここまで登ってきたんだと思い、拍手をしてあげたいくらいでした。

下山路は、鞍部からベニマンサク湖方面へ下って行きました。
やっぱりこっちは楽なルートのようでした。
おにぎり岩コースを選んで正解でした。 
    
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映画「なくもんか」

2009-11-27 00:16:56 | 映画
「なくもんか」を映画館で観ました。

脚本宮藤官九郎、監督水田伸生、主演阿部サダヲというコンビは、映画「舞子…」で有名になった組み合わせです。
前回も大ヒットをとげているので、今回の企画もそのパターンできたのでしょう。

予想はしていましたが、前回同様、盛りだくさんで消化できない内容になっていました。
テンポがいいのが取り柄のクドカン脚本、今回もこれでもかというくらい跳んだりはねたりしていました。
一つ一つの場面の展開は問題だらけなのですが、そんなことを気にしていたらクドカンの映画は観られません。
また、前回にも増して阿部サダヲの演技はオーバーアクションで観ていて痛々しくなるくらいです。

映画のじゃまをしない程度にストーリーを紹介すると、

幼い頃、無茶苦茶な人生を送る父に捨てられ、生き別れた兄弟の話になっています。
父は蒸発、母は早死にということで、別々の場所で暮らしてきた兄弟二人の再会。
蒸発したはずの父親が突然帰ってくる。
クドカンには珍しく家族、兄弟をテーマにしたものになっています。
でも、クドカンです。そのまま描くはずはありません。
ホームドラマ仕立てを思い切り遊んでいます。
この人はこういう遊びをどんな映画にも持ち込むんだろうなとつくづく思いました。
この傾向は、私は嫌いではなく、むしろ好きなほうです。

兄・祐太(阿部サダオ)は、東京下町・善人通り商店街で、そうざい屋をやっています。メインはハムカツです。
8歳の時に父(井原剛志)に捨てられた祐太は、善人通り商店街の「デリカの山ちゃん」初代店主夫婦(カンニング竹山・いしだあゆみ)に実の息子のように優しく育てられました。
祐太は、とても働き者で誰からも好かれる存在になっていきました。
ここでクドカン流の遊びが出てきます。
祐太の働きぶりは極端で、商店街すべてのお手伝いはもちろん、地元住民の買い物の手伝い。挙げ句の果てに、犬の散歩、草むしり、電球の交換など。
その究極のお人好しぶりを表現します。
その人柄と40年間注ぎ足してきた秘伝のソースをかけたハムカツで「山ちゃん」を行列のできる超人気店にしたのです。

弟祐介(瑛太)は、「金城ブラザーズ」という超売れっ子のお笑い芸人になっていました。
幼い頃に母(鈴木砂羽)を亡くし親戚をたらい回し(画面では本当にたらいを回している)にされた祐介が、度重なる天候でもイジメられないために身につけた生きる術は“笑い”でした。
赤の他人である金城大介(塚本高史)と兄弟漫才「金城ブラザーズ」としてデビュー後、大ブレイク!

全くの音信不通だった、「山ちゃん」初代店主の一人娘・徹子(竹内結子)が突然帰ってきます。
その徹子は以前とは全く違う姿で帰ってきます。
毎日ハムカツを食べていたせいで、デブで不細工だった徹子が、まるで別人のような超美人になっていたのです。

初代店主の「デブじゃなきゃ、嫁にもらって欲しいんだけどな」という遺言もあり、超美人になった徹子にプロポーズ。

婚姻届けを出すため戸籍謄本を手に入れた祐太は「金城ブラザーズ」の祐介が実の弟であることを知ってしまいます。

そこから、クドカン独特のどたばた劇が始まります。

映画全体は、テンポはいいのですが、テーマが多すぎて間延びしている感じは否めません。「これは、こういうわけだから…」という説明がやたら多いのもクドカン流。
「納得できなくても、こういう段取りだから…」という強引さもクドカン流。
そんな映画のスタイルが楽しめる人だけにお勧めしたい映画です。
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映画「ゼロの焦点」を観ました

2009-11-24 22:10:55 | 映画
 映画「ゼロの焦点」を観にいきました。

この映画を観る前に前作も観ておきたくて、昭和版「ゼロの焦点」をTSUTAYAでレンタルしていました。
1961年の作品で、野村芳太郎監督 脚本橋本忍、山田洋次というメンバーで「砂の器」と同じメンバーです。

 原作が書かれた1年後の作品だけに割と原作に忠実な描き方だったように思います。
 そういう意味で、平成版「ゼロの焦点」に興味がわき、観に行きたくなりました。

 映画の全編から「ふーん、そう来るのか」「それもあるかもね」という感想を持ちました。
いい意味でも悪い意味でもなく現代的な描き方だと感じました。

 前回のような描き方だと現代ではわかりにくいストーリーになるだろうという思いもありました。

 なら、松本清張生誕100年キャンペーンはわかるけど、
今更、松本清張作品を映画化する必要があるの?という疑問もありました。
 太宰治の映画もイマイチだったしね。

 ただ、映画館はおじさん、おばさん(私も含めて)が多かったので、大丈夫かもしれないと思いました。

 出演者は、広末涼子、中谷美紀、木村多江という今売れっ子の3女優が出演ということで、話題にもなっています。

 ストーリーをかいつまんで言うと、

禎子(広末)との結婚の7日後、夫の憲一(西島)が以前の勤務地である金沢に仕事の引継ぎに出かけたまま帰ってこなくなります。
どこにも連絡がなく、心配になった禎子は、夫の行方を探るべく、金沢に渡り、
憲一のかつての得意先の社長夫人である佐知子(中谷)や受付嬢の久子(木村)と出会います。
 禎子に続いて金沢に来た憲一の兄(杉本)も青酸カリを盛られて殺されます。
更に憲一の謎を追っていた同僚の本多までもが殺されます。
夫憲一は何故失踪したのか?連続殺人犯は誰なのか?と…。

 事件の背景になった社会の状況があって、
犯人はその時代をひきずってやむにやまれず犯罪を犯すという一連の描き方は、
松本清張らしい描き方なのです。

戦後すぐの日本の状況が知識としてはあるけど、リアリティーをともなって理解していないので、
なかなか伝わりにくいモチーフではあります。

まして、現在でも威張って人に言えないような職業というのは、たくさんあります。
キャバクラに勤めていた代議士さんという話も週刊誌ネタになったりしています。
犯罪を犯さなくてはいけないほど“隠さなくてはいけなかった過去”というものが、
どのくらいリアリティーをもって伝わるかどうかが鍵になるような気がします。

 野村作品では、禎子役の久我美子の語りが映画の重要な役割をになっていました。
今回は、それを広末がやるのでは?と思っていましたが、やっぱり難しかったようです。

細かいところでは原作と食い違うところも随所にあるのですが、一番違ったのは、中谷美紀の描き方です。

 「主役は広末だったはずなのに…」と思うくらい存在感が大きくて、
しかもだんだんすごみを増してきて、
最後のあたりでは真っ白い化粧で暗闇に立つ姿は「妖怪人間ベラ」か「アダムスファミリー」のようでした。

 すごい女優になったものです。
 でも、ここまでコントラストを出す必要あるの?
 制作者の意図を図りかねます。
 この室田佐知子の描き方が前回の映画と微妙に異なります。
 そこが平成版というところでしょうか。

 広末涼子はよく演じていたと思うけど、中谷美紀の前にはかすんでしまいます。
 木村多江さんもいいような悪いような…嫌いな女優さんではないけど、
今回の映画ではミスキャストだと思いました。

 エンドロールで流れる中島みゆきの歌にはちょっと閉口でした。
 そこまできばって歌わなくてもいいのに…。
 もっとさらっと歌う方が映画のいろんなことを思い出すのに…。

 私個人の感想を言わしてもらったら、昭和版の方が数段優れていたように思います。
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DVD「おと な り」を観て

2009-11-23 22:32:52 | 映画
 映画館の予告で見た
“初めて好きになったのは、あなたが生きている音でした。”の
キャッチコピーが不思議な雰囲気をかもしだします。

「この映画ちょっと観たいな」と思っていたら忙しさに紛れて終わってしまっていました。

 いつものTSUTAYAに並んでいるのを見ていたのですが、
「新作で借りると次の日だしな…」と二の足を踏んでいたら、
新作1週間の札を見て借りることにしました。

借りるきっかけは麻生久美子が出演しているからという理由もあります。
どうもこの女優さんに弱いところがあります。

 出演者はヒロイン七緒に麻生久美子、
おとなりに住んでいる男性聡にV6の岡田准一、
自由奔放の大阪弁の謎の女性茜に谷村美月等々です。

 映画のタイトルは「おと な り」なのです。
お隣と音鳴りをかけているようです。

日常生活で慣れ親しんだ音がいろんな意味を持つというお話です。
でも、日常生活の中で隣人の生活音というのはトラブルのもとであって、
淡い気持ちにはつながりにくいものです。

 この話は、そういう意味では「ありえなーい!」と
メルヘンぽいところもありますが、
そこは映画と割り切って観ないといけないものなのかもしれません。
 
 けれども壁越しに聞こえてくる生活音
 七緒が口ずさむ「風をあつめて」のメロディー、
レッスン中のフランス語やくしゃみ、加湿器や火箸風鈴の音。

 聡がコーヒー豆をひく音に、チェーンキーホルダーが揺れる音は、
いつの間にか互いに安らぎをもたらす心地のいい響きに聞こえてくるのです。

 映画を観ている私たちは、
麻生久美子が出している音ということをわかっているし、
岡田准一が出している音だとわかっているから、
心地よいのかもしれないという意地悪な見方をしながら観てしまうのが、
私の悪い癖です。

 新作ではないのでストーリーをかいつまんで紹介します。
 聡はプロのカメラマンです。
高校時代からの友人でもある人気モデルの専属カメラマンです。
しかし、聡は風景カメラマンをめざしていて、
カナダに撮影に行きたいと思っています。

 七緒はフラワーデザイナーを目指して花屋でアルバイトしながら、
フランスへの留学を目前に控えています。

 武蔵野アパートという古いアパートに二人は隣り合わせに住んでいます。
 ともに30歳で恋人なしという設定です。
 しかもこの二人はお隣同士でも、顔を合わせたことは一度もないという設定になっています。
「エー!こんな美男美女が!!」というやっぱりメルヘンになってしまいます。

 聡は事務所の社長に風景写真を撮るためにカナダへ行くことを相談しますが、
反対に、シンゴの初出演映画のスチールカメラマンの仕事を頼まれます。
 その代わりに風景写真集を出版させるという条件に揺らいでしまいます。

 シンゴにカナダ行きを伝えないで悩んでいる時に、
見知らぬ女、茜が訪ねてきます。
 茜は妊娠3ヶ月でシンゴが見つかるまで居候することを宣言します。

 この謎の関西弁を駆使する女性が最初はうっとうしい存在なのですが、
だんだん関西弁が可愛らしく見えてくるから不思議です。

 一方七緒は、店に寄った七緒は男性客にオーダーされて作った花束を、
目の前でプレゼントされます。
告白する彼は、七緒がいつも行くコンビニの店員だったのです。

 留学を控えている七緒は交際できないと氷室に告げた公園で、
「基調音」についての興味深い話を聞きます。
この「基調音」が映画の隠れテーマになっていきます。

 二人を取り巻くいろんな人たちがそれぞれ生き生きと描かれていて、
確かに陳腐なメルヘン話なのですが、
 見終わった後でどこかすっきりしていしまうような映画なのです。
 ぜひにとは言いませんが見る余裕ある人は観ることをお勧めします。
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東鳳翩山(734.2m)に登りました。

2009-11-23 05:09:06 | 週末は山にでも
「週末は山にでも」と心がけているのですが、先週は東京に出張が入り、山に登れませんでした。

職場でも「どこか行かれたんですか?」と聞かれるようになり、「行かなくては!」という思いにかられるようになりました。

今週は、土曜日に山口市にある東鳳翩山(734.2m)に登りました。

この山は小学生たちがハイキングに登る山ということでなめてかかっていました。
ところが、コースによってはとんでもない山に変わるということをいやというほど、教わることになります。

ガイドブックを見て、書いてある通りの道を選びました。
車で、県道62号線(山口旭線)を行き、天花畑(てんげばた)の錦鶏ノ滝駐車場に車を駐めてから歩き始めました。

曇っていて、気温も7度くらいで寒く感じました。
錦鶏川に沿って登っていくと、滝に出会います。
左が雄滝、右側が雌滝となっています。
左に進み、雄滝を少し撮影しました。

 

滝のそばに不動明王の石仏があり、雰囲気のある滝でした。

ルートは、滝の右の尾根道に入ります。
「悪路」と書いてあったことが少し気になります。
最初に一気に登りが始まります。
滝を越えるのだからこのくらいは当たり前と思っていました。
ところが、急登はおさまることをしりません。

がけにへばりついたような狭い道を登っていくと、沢を渡る場所にもでくわします。
倒木がすごくて、登山道を示すテープも見あたらないところまであります。

 

 

川の水がなくなったあたりから倒木はもっときびしくなります。
おそらく夏の豪雨のなごりではないかと思います。
テープの貼ってある木もいくつも倒れています。
このあたりはさすがにガイドブックには書いてないので道を見つけるのに必死です。

 

まさか、ここまで悪路とは思っていませんでした。
倒木をえいっと超してみたり、倒木の下を這ってくぐってみたりとなかなか冒険でした。

やっと前方に空が見えてきたと思ったらまた倒木。
そんな道を登っていくとやっと二ツ堂ルートと交わります。
ここからは普通の道です。
世界が一変します。
この道ならハイキングコースと言えます。



右に進路を取り、巻道から主尾根鞍部にたどり着きます。
悪路を登るときに暑くなって1枚1枚脱いでいた服をここで着込みました。
そのくらい登り方が違います。
ルートが変わってから他の登山者に数名会いましたが、悪路では誰にも会いませんでした。

  

ここからは左右に展望が開けてきます。
山口市が一望できる環境です。
晴れているともっとくっきり見えて楽しめるだろうと思いました。

頂上は、三等三角点です。
いい光景です。
ただ、この日は風もあり「寒い寒い」

 

持ってきたお湯でカップスープを作って、おにぎりを食べて早々で下山を開始しました。
帰りは、主尾根の鞍部まで戻り、尾根づたいに21世紀の森方面をめざします。
アップダウンを繰り返しながらショウゲン山ルートの分岐まで来ました。
予想はしていたけど、木の階段を上がったり下りたりの繰り返しです。
「せっかく降りたのにまた上がるんかい!」と突っ込みをいれながら黙々と歩きます。 

 

 

膝のリハビリで始めた、散歩から登山まで復活してきた私にとって階段の上り下りは試練です。
初めはおそるおそる降りていたのですが、だんだん大丈夫になってきました。
少しずつですが、回復してきているのでしょう。

やっと森林学習展示館の近くの板堂峠まで降りてきました。
ここで右手に降りて、萩往還を通ります。
この萩往還は多くの幕末の志士たちが通った道なので感慨深いものがあります。
吉田松陰も高杉晋作も禁門の変で破れた志士たちもみんなこの道をたどったに違いありません。

ところどころ石畳も残っています。

 

ところが、この感慨深いはずの石畳が昨日の雨で大変滑りやすく、足への負担は大でした。
また、道はすぐに通行止めの区間に入ってしまいました。
夏の豪雨のために萩往還の歩道は歩けなくなっているようです。



車道を黙々と歩いて、六軒茶屋跡の駐車場から再び萩往還に入り登山口の駐車場をめざしました。



帰りは疲れた足をいやすために山口市に出て足湯にたっぷりつかって帰りました。      
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小五郎山(1161.7m)に登りました

2009-11-08 23:53:56 | 週末は山にでも
週末は山にでもということで、毎週のように登っているのですが、
今週はスケジュールがきつくて無理かな?と思っていました。

土曜日は行事があって、日曜日は町のクリーンデイということで、
一家に一人必ず出席しなくてはいけないということになっています。

8時から9時までクリーンデイに出てから出発したので遅くなってしまいました。
どこに行くかいろいろ考えて近くの山ということも考えたのですが、
紅葉ということもあり、無理して小五郎山にしました。

家から国道187号線沿いに島根方面に向かいます。
この日は、駅伝も開催されていて、いつもより車の量が多かったように思います。
錦川沿いをずっと上がって、434号線を宇佐方面へ向かいます。

途中から県道を経て、向垰(むかたお)バス停前に車を駐めました。
ここのにこにこ市場に一言声をかけると駐車を許可してくれると
インターネットで調べておいたので、その通りにしました。

 

そこから軽自動車が一台通れる程度の林道を歩いて北進します。



しばらく登ると柵があります。
注意書きがついていて、イノシシよけにしているので、登山者は外して入ってほしいが、
元にもどしてほしいというようなことが書いてありました。



しばらくコンクリートとアスファルトの道を登っていきます。
これがけっこういやですね。
25分くらい歩いたところでやっと登り口です。

ここから延々と登りが始まります。
最初はつづれ織りの巻道になっていてしだいにアカマツ林になり、
視界はほとんどなくなります。
とにかく登るばかりです。

しばらく行くと左側が少し切れてくる場所があります。
少し長い巻道になります。
そこは、風が少し通って気持ちのよい通りになりますが、
すぐにまた急な勾配が待っています。
ここですでに下山途中の中年夫婦に出会いました。

紅葉はもう終わっているらしく赤や黄色の落ち葉がとてもきれいでした。

 

この山はとにかく勾配がきつくてなかなか息のあがる道が続きます。
膝に心配のある私としては帰りのことが少し気になります。
膝に負担がかからなければいいが…と心配しながらとにかく登ります。



登り始めて1時間10分で主稜鞍部の向峠に着き、ここで左に向かって
尾根筋を進みます。
ここでも、下山の中年男性2人に会いました。
遅れて出発してきたので登山者としては最後くらいかなと思いました。

 
 
さらに1時間近く勾配のきつい坂や緩やかな尾根を交互に登って行くと
前に下山の集団が見えてきました。
近づいてみると、何と知り合いの集団でした。
田布施総合支援学校にかつて勤めていた山登りグループでした。
その中には今現在の同僚のT女史も含まれていました。
こんな所で、出会うんだとびっくりしました。

最後のきびしい坂道を登り切ったところが山頂です。
山頂は明るく広い感じです。



でも、山頂にはすでに登山者集団が二組食事をしていました。
そのうちの一組はベテラン(年だけ)の集団がいました。
年齢は私と同じくらいかもう少し上の人たちが7名程度。
「自分はどこに登った」とか自慢話に花が咲いていましたが、
何せ声がでかい。
もちろんお酒は入っていないだろうけど、山での宴会はやめてほしいものです。
いろんな思いで登っている人たちがいるんだから、
自分たちだけが楽しめたらいいというものではないと思います。

食事もそこそこに退散しました。

帰りは、最初は良かったのですが、徐々に膝に負担がきたようで、
少しずつ違和感がかかってきました。
スティックを使いながらゆっくりゆっくり降りて行きました。

登山道を降りてからの林道がけっこう膝に負担がきたように思います。

先週の久住山の疲れか、
それとも仕事で車いすを押して6キロ歩いたことも膝の負担になっているのか、
とにかくちょっと疲れを感じた下山でした。
  
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映画「色即ぜねれいしょん」を観て

2009-11-07 15:30:03 | 映画
映画「色即ぜねれいしょん」を観てきました。
この手の映画を見せてくれるのは、ご存じテアトル徳山です。
この映画館の個性は輝かしいものです。
“地方の宝”“文化の砦”と呼んでもいいと思います。

原作みうらじゅん、監督田口トモロヲというコンビで映画をつくるのだから面白くないわけはない。
この二人は、名画「アイデン&ティティ」のコンビです。
原作はずいぶん前に読んでいたのですが、映画になるとぜひ観たいと思っていました。
キーワードは“青春”“音楽”“旅”“SEX”という感じでしょうか。
まさに青春を描いているのです。

ストーリーをかいつまんで言うと、1974年の京都が舞台になります。
主人公の乾純(イヌ)は、仏教系の男子高に通う1年生です。
その学校は体育会系(ヤンキー)と文化系(ごく普通)の男子に分かれていて、もちろんイヌは文化系男子に属している。

イヌは、ギターが趣味でボブディランに憧れて、曲を黙々と作っている。
でも、できた曲は歌謡曲まがいの軟弱な歌ばかり、優しい物わかりのいい両親に反抗もできない軟弱な高校生。

おまけに小学校の同級生にずっと憧れ続けていて、しかも告白もできずに悶々としている。

ある日友人から旅に出ることを誘われる。
目的地は隠岐の島。
そこのユースホステルにはフリーセックス信者が集まり、誰でも“モッテモテ”になると言う。

3人は隠岐の島への旅を決行する。
そこは、3人の思惑とは全くかけ離れた島で、
そこで出会った自分たちより少し大人のヒゲゴジラや、オリーブとの触れ合いで少しずつ変化していく。

夏休みが明けた二学期。
表面上は何一つ変わったことがないように思われたが、イヌの中には何かが変化していた。

…といったストーリーなのです。

旅と音楽と淡い恋心これだけのキーワードが揃うとどうしてもふわっとした気になりますね。

私も高2の夏に男4人で山陰方面に自転車旅行をしました。
5日間くらいの旅だったと思いますが、いろいろな思い出を作ったように思います。
1973年ですのでちょうど映画の前の年ということになります。
この頃の高校生の旅というのは“家”というものから自分を解放していくプロセスになるのかもしれません。
そういう意味では少し大人になった旅だったように思います。

主人公のイヌを束縛している環境、仏教系高校だったり、優しすぎる両親、ヤンキーにすらなれない臆病な性格そういうものをうまく描いていると思います。

オリーブ役の臼田あさ美がなかなかいい感じでした。
70年代を感じさせるような透明感をもっているように思いました。

ただ、全体にいいとこのボンの青春ものというぼやけた感覚は画面全体からあふれていました。
わざと時代を描かずに「昔昔、あるところに…」的な描き方をあえてしたのかもしれないとは思いますが、少し気になるところです。

特に仏教系の全校集会が開かれている時に説法をしている教師に向かって
「おめーの話は、長いんだよ」と悪態をついた生徒を、
教師が連れ出すシーンの後で、
「あいつも運が悪いな。○○はこの間電車で朝高の生徒を殴って怪我させたたらしい」という台詞があります。

その台詞が、井筒和幸監督の『パッチギ!』を思い出させてしまいます。
時は1970年代、所も京都ということになると違いが鮮明になってしまいます。
まあ、どちらがいいという気はないのですが、いろいろ思うところです。

結局のところですが、いい映画に仕上がっていると思います。
観てほしい映画の1本です。
オススメします。



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久住山登山

2009-11-03 21:15:51 | 週末は山にでも
週末いろんな山に登ってきましたが、一つの冒険として久住山に挑戦することにしました。

でも、本当は11月1日に大山に登る計画を立てていました。

でも、この日は悪天候だったので、3日に延期しました。

天気予報を見ていると、山陰は少し天気が悪くて九州は天気がいいということでした。

そこで阿蘇か九重かということで久住山を選びました。

どのくらい体力が回復しているか見るには最適の山だと思います。

日帰り強行ということで、朝4時起きで高速に乗りました。

一日だけの休日ということで、高速は思ったほど込んでいなくてスイスイ走ることができました。

今回は、久しぶりの久住山ということで牧ノ戸峠から最短コースをとることにしました。

長者原をすぎたあたりから周囲に雪が積もっています。

どうやら初冠雪らしいのです。

車の温度計は2度を指しています。

雪山の想定はしていなかったのでちょっとびびってきました。

牧ノ戸峠のパーキングに車を停めました。

すでに駐車場は満杯状態で、にぎやかな登山になりそうです。

予備のためにもってきたフリースの上にヤッケを羽織り、足下はスパッツをつけ、グローブもはめました。

いよいよ登山のスタートです。

時刻は8時30分です。

この山は登り始めにいきなりだらだらと上り坂が続きます。

急登といえば急登と言える坂をひたすら登って行きます。

最初の展望台の手前で、業務用のビデオカメラを持った人から「もう100m登ったら霧氷が見られるよ」と教えられて、それを楽しみに登っていきました。

 

いきなり出てきました。あたり一面霧氷の林です。

それはそれは見事な白い宝石です。

クリスマスツリーに白いツリーがあるけど、これと比べるとやっぱり作り物です。

 

登って行くにつれて左右は全部雪景色です。

でも地面には雪はほとんどなく絶好のコンディションです。

なかなか出会うことのできない絶好の登山日和でした。

 

西千里ヶ浜を歩いていくと左右に雪景色の山が見え隠れしていきます。

 

 

何回か景色のいいところで小休止を取りながら、九重分かれの広場に着きました。

ここでほとんどの人が小休止を取ります。最後のトイレになるからです。

バイオのトイレなのに、登山者が多すぎて詰まっていたようです。

 

少し登ると硫黄山の噴煙が勢いよく見えてきます。

この山は登山禁止です。



最後の岩場を登っていくといよいよ山頂です。

山頂到着時刻11時30分。

3時間ということで予定通りの登山時間でした。

山頂は天気は最高でした。

山頂はたくさんの人たちでにぎわっていました。

北側には飯田高原、南側には九重高原があります。

九重高原は深田久弥によると「こんなにのびのびと屈託なげに広がった一枚の大きな原を私はほかに知らない」と言わしめています。

ただし、現在ではゴルフ場があちこちにできていて少し寂しい気がします。

 

コンビニで買ったおむすびとお湯を沸かしてカップヌードルを食べて少々食べ過ぎの感で下山を開始しました。

登る時は、霜柱を踏んで登った道がほとんどぬかるんでいてちょっと大変でした。降りるのはやっぱり早いものです。

下山したら1時半でした。

売店でノンアルコールのビールを飲んで、温泉に向かいました。

どこに行こうか迷いましたが、帰り道にある宝泉寺温泉を選びました。

その中でも露天風呂の立ち寄り湯があるホテルを選びました。

本当に外にあるので、湯船に入るまでは寒い寒い…。

 

 

何とか暖まることができて帰りの途につきました。      
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