DVD「天然コケッコー」を借りてきました。
映画館で観たかった作品なのですが、観ることができませんでした。
たぶん、いつものシネコンにはかかっていなかったのだと思います。
キネマ旬報にも特集が組んであった作品だけにちょっとだけ期待していました。
原作は漫画らしいのですが、読んだことはありません。
さて、映画ですが、一言で言うと実におおらかで吹っ飛んでしまう作品です。
私の趣味に完全にど真ん中ストライクの作品です。
映画が始まると見事な方言が飛び込んできます。
イントネーションからすると、私の住んでいる地方に限りなく近いような感じです。
「四国?広島?島根?」と考えながら観ていると、「はぶてる」という言葉が出てきました。
やっぱり山口の近くだ!と実感しましたが、気になって仕方ありません。
結局島根県の浜田市ということがわかり、安心しました。
映画のストーリーですが、方言まるだしの主人公そよの通う学校は小中合わせても全校生徒6人の小さな学校です。
そこへ、東京から転校生大沢が現れます。
大沢はそよと同じ中学2年生、しかも超イケメンときています。
初めてできた同級生にそよの心は揺れ動きます。
でも、世話好きの田舎娘まるだしのそよとは違い、大沢はちょっととっつきにくい。
それでもそよと大沢は次第に仲良くなっていく…というようなストーリーです。
全体的に大きな事件があるわけではなく、淡々と田舎の風景と人の交流が表現されています。
新人の子どもたちが中心になって描かれていますが、脇役は佐藤浩市、夏川結衣など脇役はしっかり固められていて安心して観ることができます。
主人公のそよは、小学校1年生のおもらしパンツを洗ってあげたり、一緒にトイレについて行ってあげたりと女神のような純粋な女の子です。
「今どきこんな子がいるわけないじゃない!」という思いと「いてほしい!」と思ってしまうそんなキャラです。
夏帆という子役さんのようですが、実にいいキャスティングだと思います。
郵便局員役しげちゃんで出てくる廣末哲万氏は実に存在感のある俳優さんです。
こんな人いるよな…という演技を見事にやっています。
この人の存在感で妙にリアリティーが出ているような気がします。
個人的には写真を趣味にしているため、画面に出てくる田園風景に目を奪われていました。
ロングで回しているのですが、一つ一つの風景がちゃんと飛び込んできます。
いい映像だと思いました。
私としては、絶対お勧めの映画です。