とりあえず一所懸命

鉄道の旅や季節の花、古い街並みなどを紹介するブログに変更しました。今までの映画や障害児教育にも触れられたらと思います。

DVD『毎日かあさん』

2011-10-02 21:41:29 | 映画

今頃になって『毎日かあさん』ですか?とつっこまれそうなくらい映画館に行っていません。

いつものTSUTAYAに行くと新作1週間で並んでいたので、借りてみることにしました。

西原作品は、映画になったものはわりとよく見ていたのですが、

今回は子育て支援のコーナーにポスターが貼ってあったので

仕事柄、少し気が引けていました。

お気楽に観ることができるだろうからと、お気楽にDVDにセットしたら、確かに笑えるのですが、いろいろ気になることがありました。

原作は、毎日新聞に連載されているそうです。

原作の漫画はどうも好きになるようなタッチではないので、読んだことはないのですが、DVDを観た後ではこれは見なければいけない気になりました。

映画のストーリーはアルコール依存症の夫を支える家族の物語になっているんだろうけど、私はそういうとらえ方ができませんでした。

『酔いがさめたら、うちへ帰ろう。』と話は同じで、、あちらは元夫の鴨志田氏による原作で、視点が異なります。

私は子どもたちを取り巻く状況ばかりが気になりました。

映画はいきなり、朝のシーンからスタートします。

漫画家の西原恵理子(小泉今日子)は、仕事場の机で原稿によだれを垂らして眠っていたところを、

高知からサポートにいついてもらっている母親(正司照枝)に起こされます。

その勢いで子どもたちを起こします。

4歳のふみは「おしっこがもれちゃう」ということで慌ててトイレに連れて行きます。

6歳(年長)のブンジがいません。ブンジはファンヒーターの前にいます。見るとズボンがビショビショ。

ブンジの言うには「このストーブ不思議なんだよ。あたればあたるほど濡れてきちゃうんだよ」

自分で着替えたブンジに「自分で着替えられて偉いね」とほめる。ほめて育てる教育方針だそうだ。

それに対してブンジが「お母さん、いつもほめてばっかりじゃダメなんだよ」「おまえを叱ってたらキリがない。お母さんは自分のために叱らないの」

ブンジとの娘フミを保育園に送り届けるのが最初の仕事。

ママ友でもある麦田さん(鈴木砂羽)が5人の息子たちを体育座りさせ点呼をしたりしています。

体育座りは足をシャツの中に入れるのをルールにしているために麦田さんの家の子の上着は伸び報第です。

天使の服というより、貧乏くさいそうです。

子どもを迎えに行くと、泥だらけの水たまりで寝転んで遊んでいるような子ども集団です。

そんな保育園を後にすると、締め切りに追われる人気漫画家は休む暇もなく仕事開始。

優秀なアシスタントの愛ちゃん(田畑智子)と共に夜遅くまで働いています。

仕事が終わると、お酒を飲みたいわけですが、子どもたちは母を離してくれません。

子どもたちに読み聞かせをすることは欠かしません。

子どもたちに絵本(はらぺこあおむし、ぐりとぐら)を読み聞かせながら片手にはいいちこのグラスを持っています。

ブンジの行動が気になって仕方ありません。

先の朝のすぐわかるような嘘をつく、保育園での多動ぶりも気になります。

トイレに水着で入って、ウォッシュレットで遊んで怒られてしまいます。

ごはんの間もなかなか集中することができません。

母親が父親と知り合ったバンコクで虫を食べた話をしたら、チョウチョを捕まえてジュースの中に入れて“蝶汁”だと飲みそうになって止められます。

虫は生で食べられないと知ると、たくさんのミミズをバーベQの鉄板の上に撒いて焼こうとします。

父親に「海の水はどこから来るの?」と聞かれて「いっしょに釣りをした川の水も海に流れてきているんだ。つながっているんだ」と聞いたのを覚えていて

アル中で入院している父親に会いたいと泣く妹を連れて父親に会いに行こうとします。

でも、川にビニールプールを浮かべてそのまま流れて行こうとします。

人の話を鵜呑みにしてしまうことや、行動の特徴からすると、配慮が必要な子どもに見えてきます。

それも、母親が不規則な生活をしている。父親がアル中で家の中で暴れる。

という状態を見ると先天的なものなのか家族の中での問題なのか少し考えてしまいます。

とにかく子どもたちの状態がはちゃめちゃです。

それを全く気にしない親たちも笑えるけど気になります。

見る前と見た後では評価が変わる作品だと思います。

子どもたちの行動をギャグとして笑い飛ばす見方もあるかと思いますが、最近の教育事情からは笑えない一面の方が強いと思います。

コメント
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