とりあえず一所懸命

鉄道の旅や季節の花、古い街並みなどを紹介するブログに変更しました。今までの映画や障害児教育にも触れられたらと思います。

周南市粭島

2007-06-29 00:05:12 | 写真日記
 コーでないとの関係で、火曜日に周南市粭島の小学校に行きました。少し早く着いたので灯台の見える所まで行きました。なかなか興味深い風景に出会いました。

 木曜日には粭島の中学校に行く予定になっていたので、少しだけ早く着くようにして、カメラを持って散策しました。

 最初に気になったのは、日本精蝋という会社です。大きな工場があります。この島は漁港と日本精蝋の工場が同居しているような不思議な島です。島と言っても橋でつながっているので、ほとんど半島のような感じです。地図で見ると目の前が人間魚雷回天の基地で知られている大津島で、その後ろが笠戸島です。



 この日本精蝋という会社は何をしている会社なのだろうと気になり、インターネットで調べると、蝋も作っているようですが、大半はワックスを作っている会社のようです。ワックスは熱で溶けるためにプリンターのインクや、接着剤などにも使われているようです。

 

 日本精蝋の工場や事務所にも赤煉瓦が使われていました。それだけでなく、港周辺の人家の塀にも赤煉瓦が使われていました。大きな港の近くの倉庫には赤煉瓦が使われているのは目にしますが、人家の塀に赤煉瓦が使われているのを見たのは初めてです。塩害対策なのかもしれませんが、ちょっと目を引く風景です。

 

 

 港の手前にはふぐ延縄漁発祥の地を示すモニュメントが立っていました。ふぐ漁は下関よりはるかに有名だったそうですが、今ではほとんど採れないようです。



 港の周辺は、いかにも現役の港の光景です。でも最盛期に比べると漁獲量もぐんと減っていて寂しい限りだそうです。

 

 港の先には、小さな小学校があります。校舎は昭和の臭いがいっぱいの建物です。現在の生徒数は14名だそうです。この子どもたちが大変元気が良くて50㍍先から「こんにちは」とあいさつしてきます。



 もう少しいくと貴船神社があります。この神社の御輿は海を渡ることで有名です。神社の神社の周囲も赤煉瓦で囲まれています。その先には灯台が見えるのですが、巨大な堤防とテトラポットで海が見えないのが少し残念です。

 

 

 町の中にも入ってみました。そこにも赤煉瓦の塀がちゃんとあって何とも不思議な感じでした。港町でも上関や下津井の光景とは明らかに違います。どうして、煉瓦なの?と調べてみたくなりました。

 

        
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幸福な食卓

2007-06-26 23:18:54 | 映画
 以前映画館の予告で「父さんは、今日で父さんを辞めようと思う」というショッキングな映像が流れて、とても興味を持ったのを覚えています。ただ出演者もあまり印象がなくてわざわざ観るまでもないかもと思って、「右から来たものを左へ受け流すの歌」のようにスルーしていました。TSUTAYAで新作コーナーで見つけたのでちょっと興味を持って観ることにしました。すると、やっぱり只者ではありませんでした。(いつもこのパターンにはまっている)

 主人公は中3の女の子、朝ご飯のシーンがやたら出てくる映画です。家族は、教師の「父さん」、専業主婦の「母さん」、兄の「直ちゃん」、佐和子の4人家族。ごくごく普通の家族に見えるのですが、それぞれいろんな事情を抱えて家族のようです。

 ナレーションで少しずつ明かされていくのですが、3年前に父親の心が崩壊し、自殺未遂をする。成績はいつも学校で一番だった「直ちゃん」は大学進学を辞めて農業をやり、「母さん」は家を出て一人暮らしを始めます。母親と佐和子は関係をちゃんと持っているし、母親も時々家を訪れるという不思議なバランスを維持しています。

 そんな佐和子の前に突然現れた転校生「大浦勉学くん」が佐和子の生活の中でだんだん比重が大きくなっていく。でも、そんな佐和子に突然訪れる悲劇。でも、それを境に崩壊していた家族が再生し始めるというそんなストーリーです。

 悲劇に直面した佐和子が、家族を非難する発言を口にするシーンがあります。そこでさらに家族が憎しみあうことになると思っていたら、「直ちゃん」が口にしたセリフ「佐和子がそこまで言うなんて…。そこまで佐和子は傷ついているんだ」言えないセリフです。崩壊しているように見えて、お互いが信頼しあっているそんな暖かい人間関係が描かれています。

 ストーリーの中には、クリスマスキャロル的な部分もあり、「どうでもいいですよ」的な部分もないことはないのですが、今年観たなかで「ベスト何とか」とはとても言えませんが、観るに値する小作品だと思います。

 借りるものがない時や、ちょっと心に余裕がある時には借りて観ることをお奨めします。

 余談ですが、母親役で石田ゆり子が出ています。この人はいつ観てもいてもいなくても同じような存在にしか見えないのは個人的な趣味の問題なのでしょうか?顔姿は個人的には好きなタイプなのですが、スクリーンの中では全く目をひきません。
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DVD「キャッチボール屋」お奨めします。

2007-06-25 22:10:25 | 映画
 先日、前の日のくだらない会議のストレスを消し去るために朝からTSUTAYAに出かけて3本のDVDを借りて一気に観た中の1本です。見始めは、「何だ!このマニアックな世界は!」と思っていたのですが、次第に何とも言えない映画の世界に引き込まれていきました。

 主人公タカシはある日突然会社からリストラされ、故郷に帰ります。昔の野球部の仲間たちと飲んで、高校時代から恋心を抱いていた女の子に告白しろ!とそそなかされ、東京に舞い戻ることになります。酒の上でのことだけに何も覚えていない。気がつくとそこは、ある公園のベンチ…。30代、仕事なし、おまけに記憶もない…。そんなどうしようもない男が、ひょんなことからキャッチボール屋を受け継ぐことになります。おまけにわけのわからない部屋まで借りることになります。
 
 公園で過ごす日々の中で出会うのは、一癖も二癖もある男たちと不思議なOL。彼らとの出会いがまさにキャッチボールなわけで…。キャッチボールはコミュニケーションを象徴しているエピソードだと思います。「キャッチボールは一人ではできない。みんな誰かを見つめてやっているんだ。お客はあなたの向こうの誰かを見つめてやっているんだ。」と言われた一言はなかなか味があることばだと思いました。

 不思議な人間たちとキャッチボールを続ける中で、自分探しの旅を始める主人公におかしさと、和らぎを感じてしまいます。そこに人と人との関係のおかしさや難しさが詰まっていると思いました。
 
 監督は、今回が第1回作品らしいのですが、監督の人脈を感じさせるような人物がたくさん出てきます。

 主人公のタカシは大森南朋です。この人は、“ヴァイブレーター”など小作品でなかなかの演技を見せているので個人的にはけっこう気にしている俳優です。不思議なOL役は、キタキマユ、この女優は何とも不思議な人です。でもいい味を出しています。寺島進は相変わらずの演技振りです。パッチギの時の高校の先生役で良い味出していた(毛沢東を“けざわひがし”と言って笑っていた)光石研は、何とも言えない不思議な役回りです。キャッチボールのバランスの悪さは見事です。

 山口百恵の「水先案内人」の音楽に合わせて、登場してくる盲目のアジア人は、何とも言えないほど存在感のある女優さんでした。どこか劇団に所属している人からもしれない。「またすごい人が出てきた!」と思いましたが、実はキム・ホジョン(特別出演)さんという韓国の有名な女優さんだそうです。韓国では賞を何度も取っているようなすごい女優さんだとか…。 

 挿入歌:「夢先案内人」(唄:山口百恵)がなかなかいい味を出していました。当時は山口百恵と聞いただけど無視していましたが、今聞くとなかなかいい曲でした。

 TSUTAYAでは、新作コーナーの下のあたりに並んでいます。ぜひ借りて観ることをお奨めします。販売は5月20日頃だったようです。


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舞妓Haaaan!!!観て来ました

2007-06-24 21:31:28 | 映画
 最近、土曜日、日曜日まで忙しい日々が続いていたことと、近くのシネコンに面白そうな映画が来なかったこともあり、映画に行っていませんでした。もちろん、「パッチギ!LOVE&PEACE」には2日続けていきましたが…。

 今週の土曜、日曜はポッカリと空いたので、映画とDVDで暮らそうと思いました。土曜日の朝に近くのTSUTAYAに出かけて、「幸福の食卓」「キャッチボール屋」「手紙」の3本を借りて朝から夕方まで続けて観ました。感想については、このブログで報告するつもりです。

 最後の締めくくりとして、映画館に行きました。「舞妓Haaaan!!!」を観ることにしました。宮藤官九郎の書き下ろし脚本ということもあり、映画監督が「花田少年史~幽霊と秘密のトンネル~」の水田伸生氏ということもあり、主演が阿部貞夫サダヲということで、きっと笑えると思い、観てみることにしました。

 ストーリーに踏み込むとこれから観る方に申しわけないので周囲をかすめていこうと思います。観た第1印象は阿部サダヲがあまりにも強烈でした。画面の中を縦横無尽にかけめぐっているという感じでした。もしかしたら、阿部サダヲをキャスティングしてから脚本はできたのではないかと思えるほどです。

 宮藤官九郎氏は雑誌のインタビューに答えて、「観客に感情移入させない強烈ない強烈な主人公にしたかった」と言っていますが、そういう意味ではまさに打って付けの俳優さんです。おかっぱ頭でありながら、どこか目つきが鋭くて人を信用していなさそうなそんな印象がもろに飛び込んできます。

 ストーリー自体は、まさに落語の世界だと思いました。最初は話についていけるのですが、途中から奇想天外な話に展開していきます。「ここで笑わそう」「こうしたらうける」「こうは思わないだろう」そんな話がつぎつぎに飛び込んできます。まるで落語の世界です。決して「そんな奴はおらんやろう…」と思ってはいけないのです。宮藤官九郎ワールドの中だけで楽しまないと、乗り遅れてしまうのです。

 堤真一(「三丁目の夕日」のお父さん)は、実に面白いキャラクターで出てきています。この路線はありなんじゃないかと思いました。

 柴咲コウは、個人的には一押しの女優さんなのですが、ちょっと存在感が弱い感じがしました。どの映画でもいつも存在感をしっかりアピールしているのですが、この映画では阿部サダヲのキャラクターに完全に飲まれてしまって、ちょっと物足りなさを感じました。もしかしたらここまでおちゃらけの映画には向かないのかもしれません。ぎりぎり県庁物語のようなラブコメぐらいまでなのかもしれません。最近では「メゾンドヒミコ」の柴咲さんは好きでした。
 
 「一見さんお断り」のミュージカル仕立ては吹っ飛びます。お茶やの女将役の真矢みきがミュージカル俳優としての実力を存分に発揮したり、周囲を支えている俳優もしっかりミュージカルの経験者だったりします。ただ、これも好きずきです。この映画全体がミュージカル仕立てだったら個人的にはちょっと閉口してしまいます。

 この手の笑いをどう受けとめるか、評価が分かれる所だと思います。個人的には「ぜひ行ってみたらいいよ」とはお奨めしませんが、「行ってみると面白いよ」ぐらいには言えるかもしれません。


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大きくなりたいMくんの願い③

2007-06-24 00:13:30 | コーでないと
 課題が終わって、次は給食の準備になりました。準備が始まる前の“何でもない時間”この時間帯が大変危険な時間です。教室の後ろの方では絵本を読んでいる子どもたちがいます。Mくんはそこへさっと向かい、一人の女の子から絵本を奪い取り、それに対して注意した女の子の頭を叩いていました。女の子は泣かずに我慢していたので、「痛かったね。よく我慢したね」と賞賛しておきましたが、トラブル発生の兆しだと思えました。“何でもない時間帯”がトラブル発生のポイントかもしれません。

 Mくんは、女の子から取り上げた本を声を出して読んでいるので、「何て書いてあるの?」と聞くと、何か言ってくれるけど、ほとんどことばにはなりません。

 給食の前に、テーブルクロスがかけられます。工作の時には工作用のシートがかけられ、給食には給食のテーブルクロスがかけられます。でも机そのものは同じもの。そのことで切り替えは大変難しいことが予想されます。

 教室に給食が運ばれてきました。「静かに待っている班から配ります。」という保育者の声が響きます。6人ずつテーブルに着くけど、隣の子どもとすぐ接触する距離であるため、集中することができにくいです。

 Mくんは、テーブルの上のスプーンを持って遊び始めます。スプーンをどこに置いたらいいのか、どこからが自分の場所かわからないために難しいです。せめて、個人用のトレーかナプキンでもあれば違うのかもしれないと思いました。「Mくんチャンピオンになれるのかな?」という声がかかります。その時は少しはおとなしくなりますが長続きしません。

 給食は、各自で取りにいくことになっています。縦列で順番を待っています。待つということはなかなか難しいようです。順番を狂わせては友だちから注意を受けていますが、この時は目的がはっきりしているために立ち直ることができます。でも順番が近づくにつれて、いらだちが強くなっているような気がしました。

 「いただきます」の挨拶の前に保育者が「今日のチャンピオンは○○くんと…」と3名の子どもたちの名前を読み上げると、「Mは?」と聞いてきたMくんのことばが印象的でした。「チャンピオンになりたかった」「いい子でいたい」「ほめられたい」「人の手伝いがしたい」「でもなかなかできなくて…」そんなMくんの悲鳴が聞こえてきそうな気がしました。

 午後から園長、主任、担当保育者、市の保健師2名と協議し、以下のことを確認しました。
①少人数での指導の場面が必要である。

②言語だけの指導では理解できにくいのではないか。一斉指導だけでは難しい。

③場面の切り替えが難しい。切り替えの場面でいろんな問題が起こることが多い。問題が 起こる場面は予想できるのではないか。その場面での支援の体制は考えるべきである。

④活動が一つ終わったら、次への行動まで混乱しているのではないか。次に何をすべきか、わかっていても、不安な気持ちと楽しみな気持ちが入り交じって整理ができないのでは ないかと考えた方がいい。

⑤Mくんは、成功体験を望んでいるのではないか。「より大きな自分になりたい」と思っ ているのではないか。「できない自分はいやだ」と思っていることを前提に、支援の内 容を考えるべきなのではないか。

⑥友だちとの会話が成立しにくい。1対1ならできるが、人数が増えた時に難しさが増す。 工作や給食の時のグループは、子どもたちだけにすると問題があるのかもしれない。

⑦給食の待ち方(この日は準備だけで20分近くかかっている)に工夫がいるのではない か。スプーンの置き場所や、自分のスペースの確保も考えた方がいいのではないか。 
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大きくなりたいMくんの願い②

2007-06-23 00:48:03 | コーでないと
 集会は、園長が中央に出て、全員仏壇に整列し対峙して座ります。全員正座を指示されます。当番が出てきて、大きな仏壇の扉を開きます。

 エレクトーンの伴奏により何曲か、宗教的な歌を歌いますが、Mくんは、何の興味も示さずに念珠で遊び始めます。何度か、保育士が注意に来ますが、この時間の過ごし方について理解できていないために、注意される自分がいやになってしまいます。悪循環が続いているような気がしました。Mくんのこの時間の目標をどこに置くのか、考えないと全てにおいて注意しなくてはいけななくなるような気がしました。

 園長は園児全員に話しかけていますが、Mくんは、自分に話されているとは思っていないし、内容も理解できていると思えません。次に理事長が出てきて、「足がだるい人?」と聞いてきました。正座を解くのかと思ったら、我慢比べの話しに持っていきました。「手をあげて!じっとして動いたら下ろします。」「最後まで頑張れる強い子は誰だろう?」我慢が大事だと子どもたちに解きますが、Mくんはまったく理解できていません。

 そのうち念珠を投げ出して、泣き声を出し始めました。保育士が横についても保育士を殴り始めます。保育士が本堂の外に連れ出して、「じっとできない人は入らなくていいです」と言うと、「帰りたい」「先生ごめんなさい」「Mくん、ちゃんとできるの?できる人だけ帰ります。もうちょっとだけがんばって!」と先生にくっついて元の位置に帰ってきました。しばらく保育士が横についていましたが、一旦外に出ることでクールダウンできています。その後、少しだけ落ち着いて参加できました。

 保育士が前に出て指遊びを始めました。すぐ別の保育士が横につきました。右手と左手を合わせて「お父さんとお父さんが曲がり角でぶつかって、お前が悪いんだぞ!お前が悪いんだぞ!ふたーりそろってごめんなさい」と続けていって赤ちゃん指の「アブブブブ…」で大笑いをしていました。

 本堂の集会が終わり、教室に帰ることになりました。くつを履きかえて園庭を通り抜けて、階段を上がって靴を脱いでさらに階段を上がってつきあたりの教室まで帰らなくてはなりません。

 一旦園庭に出ると他の子どもたちも一斉に遊具めがけて広がります。Mくんは大型遊具に上がってなかなか降りようとしません。「Mくん教室に帰ろう」と呼びかけても降りようとしません。担当の保育士が何とか呼び止めて教室へ移動し始めました。階段の移動中に隣の子に手を出していたので、ひやひやしながら見ていました。

 いよいよ靴を脱ぐところで座り込んで動こうとしません。声をかけてもなかなか動こうとしません。すると別の保育士が「Mくん、先生の手伝いしてくれる?」と友だちの帽子の入ったバケツを見せました。すると「いいよ!」ということでさっとバケツを手に取り、階段を上り始めました。年中の子には持ちやすい大きさのバケツではなかったのに、何度か途中で下ろしながら教室の近くまでたどりつくことができました。このあたりの所に、Mくんの指導の指針があるのではないかと思いました。

 教室に入ると、子どもたちは次の学習の準備に入っていました。ロッカーの道具箱からのりとマジックを出して机につき始めます。Mくんはいったんは教室に入りますが、すぐに外に飛び出してしまいます。教室では友だちが次の学習の準備を始めていた。自分は遅れて入ってしまった。そんな気持ちから、素直に次の学習には移れません。

 「Mくん手を洗ってきて!」と呼びかけるとまっすぐに手洗い場所には行きません。別の教室に何度か、入っていきます。それでも少しずつ手洗い場に近づいていきます。まっすぐに手洗い場に近づくことはありません。自分のペースで自分のやり方でないとできません。何とか手を洗って教室に入りますが、道具を出すことはなかなかできません。

 やっと教室に入ることができてもなかなか準備できません。ワークデスクに6人ぐらい座るために落ち着きがありません。この日の課題は時の記念日ということで時計の切り抜きです。台紙に書いてある○を切り抜き、数字や点を打ち、前の授業で作った魚に貼り付ける課題です。はさみは机につく前に保育者から渡されます。着席がほとんど終わった段階で作業の説明があります。ことばによる説明のためになかなか理解されていない様子が見られます。Mくんは、話の途中ではさみで遊び始めます。このままで大丈夫かな?と見ていると隣の子が注意したとたんに隣の子にはさみを向けます。丸い刃先なので危なくないのですが、どの段階で道具を渡すのか、説明はどうするのか考えていく必要があります。

 30数名の子どもたちに対して指導者は2名ということで、進度に差が見られます。できる子はどんどん進みますが、作業の理解できない子どもは取り残されたままになっています。年中の児童の難しさがあるのかもしれません。何人かできていない子どもに対しては介助に入ることにしました。Mくんは作業は終了したのですが、片付けがなかなかできません。活動の始めと終わりが難しいようです。活動の切れ目切れ目に配慮が必要な子どもであると思います。
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大きくなりたいMくんの願い

2007-06-21 23:57:26 | コーでないと
 先日出かけて行ったM保育園で、思ったことについて何日か、報告していきます。

 市の保健師から依頼があり、年中の子どもについて観察して指導について指導助言をしてほしいという依頼があり、保育園に出かけることにしました。はじめに園長室で概略についての説明を受けました。

 該当の子どもは2歳くらいから保育園に来ている。3歳児クラスに入っているが、トラブルが絶えない。行きと帰りの駄賃で友だちに手を出している。叩く、蹴る、ひっかくなどいろんな行動が出ている。別の機関からは「特別扱いしない方がいい」と言われているのでなかなか指導に行き詰まっているという内容でした。

 該当児のことが、最もわかる時の方がいいということで、集会行事を観察させてもらいました。M保育園は仏教系の保育園なので、月に1回本堂での集会があります。年中、年長の子どもが本堂に集合します。

 年中の担任が前に出て、「青さんいいですか?」「黄さんいいですか?」とグループ編成している子どもたちに声をかけます。子どもたちは「はーい!」と大きな声で返事をしました。本堂に響く声がとても大きいので少し気になりました。大きな声が苦手な子どもは少しきついかもしれません。「ののさま、お早うございます」の大きな声が響きます。子どもがMくんに話しかけたとたん、パンチで返していました。すぐに保育士が止めに入ります。

 「トントンぱー!」で整列しています。私がMくんに向けて模倣をして見せるとにっこり笑顔を返してきました。この人なつっこさと友だちへの暴力がくせ者です。「とんとんパー」が終わった頃からだんだん前に出て行ってしまい、保育士にもとの位置に連れ戻されますが、何度訂正してもまた前に出て行ってしまいます。正しい位置(いるべき場所)がわかりにくいということもあるのではないかと思えました。

 「糸をまきまき」の歌が始まりましたが、全然やろうとしません。どうしてやらないのか聞くと「俺、むずかしい」と答えました。拳の旋回はそれほど難しい課題ではないのに…と不思議でしたが、「できた。できた」の振り付けが上、前、横と複雑な動きになっているのを見て、この部分ができないことをすでに知っていて、そのために前半部分から拒否していたことがわかりました。
 
 「できない自分はいやだ!」という思いがあって、できないことには始めから取り組もうとしない、独特の価値観をもっているのだと思いました。ということは、やっぱりできる自分になりたいという思いや願いをもっているんだということが強く感じました。
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「パッチギ!LOVE&PEACE」サントラ

2007-06-20 23:36:15 | 日記
 最近更新をサボっていました。少しオーバーペースの生活のせいだと思います。書こうかなと思う記事は浮かぶのですが、文章にするほどの情熱がなくなっていて…ついついお酒に走っていました。

 先日「パッチギ!LOVE&PEACE」のサントラを買いました。今回の映画は、東京フィルがバックを演奏しているということで、映画館にいた時から、いい音楽だと思っていて、サントラは絶対購入すると決めていました。実は発売と同時に買っていて、感想をブログに寄せようとずっと思っていたのですが、生活に追われておっくうになっていました。

曲名は以下の通りです。
 1,イムジン河 (2:29)
 2,駅での乱闘騒ぎ (3:03)
3,チャンス、学校に行く (1:44)
4,浜辺のキョンジャ (1:33)
5,済州島・西帰浦 (2:52)
6,漁船での脱出、そしてヤップ島へ (1:51)
7,ピチピチ水中運動会 (2:07)
8,深川サンダル加工 (1:10)
9,朝鮮第二初中級学校のみんな紙芝居を見る (1:17)
 10,ズージャ・ミッナイ (2:17)
 11,Into The Dragon (0:46)
 12,ヤップ島のジャングル (1:35)
 13,佐藤くん生い立ちを語る (1:22)
 14,玄界灘の闇取引 (2:18)
 15,アリラン (2:18)
 16,「古い奴だとお思いでしょうが」 (2:15)
 17,病院でのアンソンとキョンジャ~「アポジが守ったる」 (4:01)
 18,試写会~ヤップの戦闘 (5:01)
 19,アリラン~イムジン河 (3:56)
 20,劇場での乱闘~イムジン河 (1:58)
 21,虚しい闘いはもういやだ (1:11)
 22,チャンス、自転車に乗れたっ! (1:21)
 23,あの素晴しい愛をもう一度 (3:15)
 24,イムジン河 (4:12)

 主題歌のイムジン河は、もちろんいいのですが、3曲目の「チャンス、学校に行く」は、なつかしいけど、どこか切ないとてもいいメロディーだと思います。映画の中では、チャンスが熱があるのに「今日は学校に行くんや!紙芝居のおっちゃんが来るんや!」とキョンジャと一緒に出かけていくシーンで使われている曲です。チャンスの病気が何となく良くないんだろうな?と思わせながら、子役の子どもの笑顔がたまらない風景です。背景には時代背景をしっかり考察しただろう井筒監督の描く枝川の町が描き出されていきます。加藤和彦の才能が至る所に出ている曲だと思います。

 映画を観ていない人でもしっかり聞けるアルバムになっています。ぜひ一度お聞きすることをお奨めします。お近くの方はお貸ししますよ。声をかけてください。

 さて、最近知り合いの方から、「パッチギ!LOVE&PEACE」批判の文章を頂きました。雑誌「正論」7月号のコピーです。「パッチギ!LOVE&PEACE」を反日・差別映画と決めつけ、文化庁が支援することに対して強く抗議するというような内容です。

 こういった文章は、もう見飽きた感のするものです。文章の中で、ラサール石井演じる映画プロデューサーを石原慎太郎を揶揄するものだと決めつけ、石原批判映画だと決めつけ、非難する構図を取る。

 映画の中で描かれている朝鮮半島での連行シーンは、ねつ造したものだと決めつけ、アジア諸国から批判されている歴史認識をまさにねつ造しようとしている。

 「映画の中で描かれている在日に対する差別意識は現在の実態とかけ離れている」と主張しているが、そもそも映画の中で描かれているのは1970年代だということは誰もが知っている事実なのだが、それさえも理解できていない。この記事を書かれている八木氏は本当は映画を観ていないのではないかとまで思われます。

 この記事にも腹がたちますが、わざわざFAXで送ってくれた知人のI氏のお節介ににも閉口してしまいます。
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ぶんぶんカウンター

2007-06-19 00:04:56 | 日記

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一日幼稚園教諭体験③

2007-06-08 22:47:21 | コーでないと
 給食が終わってから少し教室で自由遊びがありました。絵本を読む子、ままごとをする子、お絵描きをする子、粘土遊びをする子など、様々な活動が展開していました。本当に子どもたちはよく遊びます。勤めている養護学校だと遊ばせることに苦心しているのですが、ここではその必要はないようです。「遊びが発達の原動力」とはよく言ったものだと思います。

 それでも、あえて子どもたちを集めて歌遊びを始めてみました。最初はSちゃんとAちゃんがどれだけ遊べるのか調べることが目的でした。でもあっという間に何人もの子が寄ってきて、Sちゃんは遊びそのものに集中できなくなっていました。いくつかやってみましたが、「キャベツはキャ!」が一番乗ってきてくれました。でも、そのうちSちゃんがみんなの笑い声に同調して、行動が過激になってきました。本人としては一緒に遊んでいるつもりなのだろうけど、かなり乱暴な行動に出ていました。情緒的に未分化な子どもはこのあたりも注意していく必要があるかもしれないと思いました。

 しばらくしてもう一度外遊びをして「帰りの会」に入りました。帰りの会では、絵本を読むことになっているようです。何の本を読むかは、子どもたちのリクエストに応えるようです。この日は「コアラの本」でした。写真がたくさん入った図鑑的な本でした。指導者が読み聞かせに入った時に、「なるほど…」と思わせる場面に出くわしました。注意してほしいと言われた子ども3人が一斉に問題を示し始めました。
 
 Sちゃんはすぐに私のひざに来ました。Aちゃんはごそごそ始めて友だちの服などを触っていました。Yちゃんも前の友だちを触って後ろを向いたりごそごそし始めました。遊びの場面ではそれほど目立たなかった子どもたちですが、課題が難しくなると集中力が持続しなくなるようです。

 幼稚園や保育園の時にはさほど目立たなかった子が小学校に入ると発達障害の疑いをかけられるというのはこういうことなのかもしれないと思いました。幼児期は、遊びや運動課題が中心の生活をしています。だからその時はさほど目立たないのですが、小学校に入って着席行動が中心の活動になると問題が目立ってくるということなのかもしれません。
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