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とりあえず一所懸命

鉄道の旅や季節の花、古い街並みなどを紹介するブログに変更しました。今までの映画や障害児教育にも触れられたらと思います。

DVD「全然大丈夫」を観ました。

2008-09-15 23:55:20 | 映画
DVD「全然大丈夫」を観ました。
私はこのテの映画が大好きです。ずばり直球ど真ん中です。
監督は大人計画の藤田容介で、実質メジャー初デビューになります。
キャストは 荒川良々
      木村佳乃
      岡田義徳
      田中直樹
      きたろう
      伊勢志摩
      村杉蝉之介
      蟹江敬三 等々です。
荒川良々も長編映画初主演映画になります。
私はこの荒川良々もぴったし直球なのです。
「ロボコン」の時に、ロボット部のキャプテン役で出ていたし、「ピンポン」の時もキャプテン役で出ていました。
その頃からずっと画面の中に出てくるとぼけた顔から目が離せなくなるのです。
イオングループのCMでも、カロリーメイトのCMでも絶対的な存在感を持っていると思います。

 植木職人の見習いをする照男はホラーが大好きで、実家の古本屋で幼馴染の久信と友達を脅かしたりしてブラブラ暮らしている。
 久信は清掃会社に勤めるまじめなサラリーマン、その会社の求人にあかりという女性が応募してくるが…という話の展開なのです。

 この映画のキャッチコピーは「憩いまくりたい人に贈る恋のユル騒ぎムービー 勝たないでシアワサセになる方法教えます」だそうです。
 確かに全体的にほのぼのとした脱力系の映画だとも言えるのですが、映画のいろんな場面に散りばめられたこだわりが何とも気になってしまいます。
荒川演じる照男の部屋にはこれでもかと思うほど、気持ちの悪いキャラクターのフィギュアが並べられています。
その顔が全部荒川良々なのです。素材は塩ビだと思うのですが、たかがセットにそこまでこだわるのが半端じゃないと思います。

木村佳乃演じるあかりの鈍臭さは半端じゃない。ティッシュの箱を開けることができない。一眼レフのカメラのシャッターが切れない。バイトの面接には鼻血をだしたまま出かける。
相当なデフォルメがしてあるものの、こんな人もいるだろうなと思わせるキャラです。

岡田義徳演じる久信はお人好しのまじめなサラリーマンを演じている。
このキャラがあって始めて落ち着いて映画が観られるという存在でもあります。
でも、照男たちに付き合える変な性格も持ち合わせています。

しつこいほどの笑いどころはたくさんあるのですが、おかずに思えるほどの位置づけなっていると思います。

ホームレスのアーティストが作るオブジェも、あかりのこだわりに近い原色のクレパス画も、父親からの葉書も何ともいい笑いを作っている。

でも、この映画の本当の意図はちょっと社会からはみ出してしまう「負け組」たちへの惜しみないあいなのかもしれないと思います。
まさに愛に充ち満ちた映画だと思います。

見終わった時に、妙な幸福感を味わえるそんな映画です。
もう一つの楽しみは、父親役の蟹江敬三が家出をして、知り合った眼鏡の女性。
非常のエキセントリックな女性なのですが、この人は誰でしょう?
という楽しみ方もあります。 
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DVD「音符と昆布」を観ました。

2008-09-15 00:02:54 | 映画
 知人から、「アスペルガー症候群をテーマにしたDVDがTSUTAYAにあるよ」と教えてもらい、すぐに借りに行きました。
このジャケット観たことあると思いながら「今朝、見ず知らずのお姉さんが訪ねてきました。お姉さんは火星人でした。何か捜し物をしているようす。」というキャッチを見ていて、これがアスペルガー症候群の映画だとは思いませんでした。
 
ストーリーにあまり触れずに紹介をすると…
駆け出しのフードコーディネーター・小暮もも(市川由衣)は、古びた大きな木造のアパートとも思えるような一軒家に父親・浩二(宇崎竜童)と二人で暮しています。

父親は作曲家らしく家を空けがちのようです。
恋人を家に呼んで、朝ごはんの準備をしていると…

呼び鈴が鳴って扉を開くと、見たことのない若い女性が立っていましたる。
身の回りの物一式を詰めこんだトランクを抱え、目線がおぼつかない。
この女性(池脇千鶴)は「小暮かりん、25歳です」と名乗ります。

渡されたメモを見ると、ここの住所と「困ったときはここを訪ねる・妹のももがいる・父より」と書いてある。そして、開口一番「昆布茶漬けを頂ければと思います」と言い出すかりん。だが奇しくも朝食のメニューは昆布茶漬け。昨日から何も食べていないと言い、あっと言う間に平らげた。さらに干し椎茸の戻し汁をいれるとなおおいしいとアドバイスします。

父親にメールで確認すると、間違いなく姉妹だと言われる。
かくして、かりんともも―姉妹のまったくかみ合わない共同生活が始まります。

かりんは、アスペルガー的特徴を随所に見せながら生活していきます。
もちろん、ももには理解のできないことばかりです。
もちろん、会話はとんちんかんで散らかっていた部屋のあらゆる小物を、几帳面に色分けし整頓し始めます。

廊下に紐を渡すと、持参してきた大量のポラロイド写真を吊るし始めます。
どれも街灯の写真ばかりなのですが、かりんにとっては「音符」なのだそうです。
でも、1枚欠けているためにうまく演奏できないといいます。
その1枚の写真を探すためにこの家にきたような…。

 ついにイライラが限界に達したももは、かりんが作った干し椎茸の戻し汁を目の前で流しに捨ててしまいます。
かりんは悲鳴をあげてパニックを起こしてしまいます。
何か幼い時の記憶とオーバーラップするようです。

もももまた「臭覚がない」という致命的な欠陥を抱えていながら、フードコーディネーターとして働いている。 

かりんは、ももの鼻が利かなくなったのは自分のせいであること、そしてお詫びをしたいと言い始めます。

音符のポラロイド写真を一生懸命捜していたのは、子守唄を完成させてももに聞かせてやりたいという一心からでした。「ワタシのたったひとりの妹ですから」と言ったかりんの言葉は、ももの心に十分通じました。

この映画を監修されている谷晋二(大阪人間科学大学・心身障害学博士)はこの映画のテーマを「生きにくさ」を抱えている二人の女性の問題だと説明されています。
問題は、能力が欠けていたり、劣っていたりすることではなく「生きにくさ」の側にあるとされます。

続けての文章は、実に興味深いものなので、原文をそのまま引用させてもらいます。

『「鼻が利かないと私のように大変ですか」とかりんはももに尋ねる。
かりんは、人の気持ちが分からない。
鼻が利かないと自分自身に大きな「生きにくさ」を経験するだろうが、人の気持ちが分からないという問題は、他人との間に大きな「生きにくさ」を作る。
知らず知らずのうちに他人を怒らせ、いらいらさせたりする。

「君って、本気にさせるね」

 私たちの多くは、自分自身がこうすべきだと考えていることを他人がしないとき、怒ったり、いらいらしたりしがちである。
かりんが抱える対人関係の「生きにくさ」は、単にかりんの側の問題からだけではなく、「こうすべきだ」、「こうあるべきだ」と考えている我々自身の側にもある。

自然の光や音をだれしもが同じように感じているわけではない。
ましてや人工的に増幅された刺激は、一人一人全く異なって感じられているかもしれない。
それにもかかわらず、私たちは、自分自身の見方や感じ方をまるで、自分以外の他人も同じように感じているに違いないと思い込みがちである。』
~音符と昆布のHPより~

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映画「おくりびと」を観てきました。

2008-09-14 23:21:20 | 映画


映画「おくりびと」を観てきました。
前から観たかった映画でしたが、先にモントリオール映画祭でグランプリを取ったということで海外の人が日本的なテーマをどう評価したんだろうという別の興味も湧いてきました。

映画館はいつものシネコンです。
前の日にネットで一番後ろの席のチケットを予約してスタンバイです。

「おくりびと」について驚いたことがいくつかあります。
1 鑑賞者の平均年齢が圧倒的に高い。
2 これほど「泣き」の映画はない。
3 主役の本木氏は見事にまで美しい。
4 音楽が圧倒的な存在感をもっている。
5 山形の自然が映画を仕上げている。

以上が、この映画に関するびっくりです。
結果から言えば今年観た映画の中で群を抜いて第1位に輝く作品だと思います。

納棺師(のうかんし)という職業を取り上げたということだけで意外性があるのに、この納棺師の演技をしている本木雅弘の佇まいは目を釘付けにしてしまうところがあります。
動きそのものが実に無駄がなく、茶道の作法を見ているような気がしてきます。また、本木雅弘の目線は真剣そうのものでまるで死者に対して敬意を示しているように思えるのが不思議です。

東京でチェロ奏者をしていた主人公の大悟(本木)がオーケストラの解散で故郷の酒田に帰り、職探しの勘違いから納棺師の世界に入ってしまう。
妻の美香(広末涼子)には冠婚葬祭の仕事についたとごまかすが、ベテラン納棺師の社長(山崎努)に導かれるように、迷いながらも成長していく様子を描いていく。

まだ、始まったばかりなのでストーリーをあまり書くことは避けようと思いますが、印象的なできごとだけ少し書いてみようと思います。

納棺師だけにたくさんの遺体が登場するが、その順番が実に見事だと思いました。見え隠れするエピソードの中に人間そのものに対する尊厳が見えてきます。このあたりの描写で観客の多くがスクリーンと一緒にもらい泣きしてしまうのです。
そこまで、本木雅弘の目線は観客をとらえてしまうのだと思います。

ショッキングなシーンも入っています。
隠していた納棺師という仕事が、美香に見つかってしまいます。
美香は大悟に納棺師という仕事をやめてほしいと迫ります。
その場を取り繕おうとする大悟に「さわらないで!穢らわしい!」と叫びます。
こんな差別的なエピソードを持ち込むことは、冒険だったのではないかと思いました。
かつての問題における差別も、職業的なものをたくさん含んでいました。
動物の皮をはいで太鼓や靴を作ってきた職業集団や火葬場の管理や墓堀人たちの問題などあげるときりがありません。
「穢れ」という問題は様々な差別を再生産してきたものでもあります。

映画はこの美香(広末)の視線を観客と一緒に変化さえていくという視点でもあるような気がします。
映画のクライマックス近くで「私の夫は納棺師です。」とピシッと宣言する美香(広末)にただのエンターテイメントではない誇りのようなものを感じました。

この映画で印象的に描かれているものに大悟のチェロを演奏するシーンがあります。
家の中だけでなく外で演奏するシーンが特に印象的です。
後ろには鳥海山が雄大な風景を見せています。
外でチェロを弾くシーンはどこかで見たなと考えていました。
入れ墨をしている白龍が滝の前で演奏するシーンを思い出しました。
でも、何の映画だかはどうしても思い出せません。
風景と相まって胸に響くテーマ曲は久石譲氏によるものだそうです。
ぜひサントラも手にいれたくなりました。

もう一つこの映画の特徴は、原作がないことです。
昨今の映画はほとんどがコミックや小説の映画化です。
でも、この映画はオリジナル脚本ということもあって、実に見応えのある作品に仕上がったのかもしれません。

「日本映画恐るべし!」です。
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「政権投げだし」またですか?

2008-09-01 23:56:29 | 日記
福田首相が突然辞意を表明!
びっくりするようなニュースが流れてきました。
あまりに突然のできごとにびっくりしました。

評価できるような政権ではなかったけど、つい最近のことですよね。
第2次福田政権が発足したのは。
何考えているの?
せっかく大臣になった人たちはほとんど仕事という仕事はしないまま退陣ということになるんですね。

 安倍元首相の突然の氏の辞任から発足した福田内閣は昨年9月から約1年過ぎたばかりだったけど、就任当初から汚点続きの内閣だったように思います。
 参院で与野党が逆転しているため、小泉、安倍のように法案のごり押しができなくなっていることもストレスだったのかもしれません。
でも国民の側はそのことが好都合だったことも事実です。

 ガソリン税の暫定税率をめぐる与野党攻防では、せっかく下がったガソリンをすぐに高騰させてしまう混乱も引き起こしてきたし、4月に導入した後期高齢者医療制度では「高齢者いじめ」と世論から強い反発を受けていました。内閣支持率も20%程度で推移していました。

 念願のサミットをやり、内閣改造も行っても支持率は上がらず、公明党からは選挙のためのポーズと思われるような大幅減税を要求されるといういろんんな苦悩があったのだと思います。

ニュースでは、自民党内の舵取りもうまくいかない。公明党との連立もうまくいかない。自分では選挙が勝てない。様々な憶測がとびかっていましたが、要は無責任ということに他ならないのではないかと思います。

安倍元首相も最近元気になってテレビにも何回か出ていましたが。途中で投げ出した事実は消えません。お二人とも、議員そものをおやめになってゆっくりされたらどうですか?と言いたいと思います。

民主党が主張するように、衆議院を解散して、総選挙で国民の真意を問うべき時期なのではないかと思います。

国民の真意を問わないで、パフォーマンスだけの麻生太郎にだけは政権を渡してほしくないと思っています。
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