活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

国民年金未納者4割超を考える

2011-07-16 22:40:01 | Weblog
国民年金の未納者が4割を超えた。未納と納付遅れ合わせて数百万人に達する勢いである。

この原因についてマスコミ等は年金不信があると伝えるが、そのような簡単なものではない。ほとんどの人は払いたくても払えないのが実情なのだ。

なぜこのようになったのかと言えば、賃金が安くて、いつでも使い捨てできる、非正規労働者が格段に増えたからである。今やその数は全労働者の3分の1を超えた。

このような非人間的な雇用形態を推し進めてきたのは、悪名高い自民・公明と民主である。

経団連などのグローバル化への対応を丸呑みして、労働法制を規制緩和したことに主な原因がある。その結果は貧富の格差の招来である。年収も2百万未満に転落した人たちも数多くいる。これでは食べていくだくで精一杯だろう。

いままでは保険料を、労使折半していたため、未納問題はなかった。しかし、非正規雇用を採用することで、その負担から逃れることができるようになった。このため非正規労働者が保険料をすべて負担することとなった。これが未納多発の主な原因である。

未納者が増えていることは、多数の無年金者が生まれることになる。老後の生活設計も立たなくなるだろう。深刻な社会不安も招くことにもなるだろう。

最も心配しなければならないのは、20代の若者の半数が、保険料を納められないでいることである。自公民の経済成長・効率優先政治で取り残された被害者である。もちろん30代、40代も生活不安で払えない人も沢山いる。彼らもまた被害者である。

これらの人たちのおかげで、大企業などは潤沢な利益を計上できるようになった。自公民に政治献金した見返りを手にしたのである。いかに自公民が、国民を裏切る政治をしてきたか、改めて認識しなければならない。

その一方、少数政党ながら労働の規制緩和に一貫して反対してきたのは共産、社民党である。慧眼に敬服するべきである。自公民ではしあわせは永遠に来ない。そろそろ目を覚まさなければならない時がやってきた。