活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

東電犯罪に尻込みする東京地検

2011-07-06 21:36:10 | Weblog
昔から「弱きを挫き強きを助く」の検察であるが、いまもそのDNAは変わらない。

弱い立場の個人には徹底した弾圧・脅迫を加える。その一方、大企業という巨大組織にメスをいれることには、旧態依然の「及び腰」のままである。

東京電力の犯罪がそれだ。地震や津波は天災で避けることはできない。しかし、原子力発電所の事故はあらゆる知恵や想像を働かせることで、避けることは可能であった。これができなかったから「人災」なのだ。すなわち天災以外はすべて人災である。

だから、東電や政府、あるいはその関係者がいくら「想定外の事故」と主張しても、天災にすり替えることは絶対に許されないことである。

人災事故である以上、法の裁きを受けなければならない。東京地検は東電の犯罪行為を証拠固めして、立件に努めなければならない。ところが、どういう訳けか、捜査に着手する気配はまったく見られない。

あの忌まわしい事故から4ヵ月を経ようとしているが、「事故隠し」の常習犯である東電のこと、重要書類やデータ改ざんは「お手の物」である。

地震の揺れで配管等が損傷し、メルトダウンにつながったとの見方もある。津波だけではないはずだ。これらがウヤムヤにされてはたまらない。

東電の犯罪要件はすでに成立していると考える。手をこまねいて、いつまでも家宅捜索に着手しないことは、大企業の犯罪を特別視する、いまの検察の立場をよく象徴したものである。これでは真相解明など期待できない。捜査は一刻の猶予もないはずだ。