活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

東電、でたらめリストラ策発表

2011-04-22 23:15:01 | Weblog
東電福島第一原発の損害賠償金は数兆円から、十兆円前後と言われているから、債務超過で東電は破綻したも同然である。

政府はつぶさないで東電に損害賠償の任にあたらせるという。株式や不動産の資産売却をしても、賠償金を賄うことはできないから、国民の税金が東電に投入されることとなる。

東電はこの税金を返還するために、資産売却を急ぐとともに社員の年収を2割カットすることと人員を削減する方針を示した。経営者のあまりにも単純な頭の構造にびっくりする。社員の給料カットや人員削減は、最後の手段であるからだ。

具体的な数字が示されないまま、いきなり減給や人員削減が伝えられたことから、社内は重苦しい雰囲気に包まれていることだろう。原発事故が経営者の怠慢から起きたというのに。

先ず経営者が手を付けることは国民負担を少なくするため、銀行団や株主にも責任を求めることである。融資先の銀行に債券放棄を求めたり、日頃は「株主主権」を標榜し、社員より株主を厚遇していたことから、株主にも応分の負担を求めるべきである。資本家に物を言い理解を求めることは経営者の務めである。

あまりにも簡単に社員をリストラの対象にすることを最近の企業経営者は好んで用いる。社員の生活や企業への貢献を顧みず、自己の経営責任を棚に上げ、転嫁している姿はダメ経営者の典型である。このリストラ策には経営者の真心はこもっていない。単に責任回避したいだけのものでしかない。

経営効率を求めすぎてリストラ頼みになっていることから、社内の士気は低下。これらが原発事故の伏線になっていなかったか、リストラ策と合わせて、徹底的に検証することも必要である。