活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

小泉改革を反省は真意か 与謝野経財相

2009-02-11 20:50:12 | Weblog
10日の参院委員会で与謝野経済財政相が民主党議員の質問に、小泉構造改革を振り返り「この10年間、自民党の政策は外国から、輸入したものを無理に移植してきた」という趣旨の発言をしたという。

市場原理主義についても「会社は株主のものなんて考えがはびこり、賃金が上がらないのに内部留保だけは増えた。大事な終身雇用も失った」と反省の答弁もしたという。

与謝野氏の言うとおりだ。小泉売国政権は米ブッシュの市場開放圧力に屈し、構造改革の名の下、雇用破壊、年金崩壊、医療介護の崩壊を招いた。なによりも人心を荒廃させてしまった。

働いても働いても報われない格差社会も出現させた。年収2百万以下の人たちは1200万人に達する勢いだ。国民健康保険料の滞納世帯も500万世帯が目前である。構造改革は低所得層や貧困層を大量に生産した。

与謝野氏は小泉構造改革について、一定の理解を示していたことは周知だ。しかし、こんかいの発言は、構造改革が間違いであったことを、自己批判したものと思われる。真意からと受け止めたい。

心配しなければいけないのは、与謝野氏と心を同じくする、自民党議員がどれほど存在するかである。そう多くはいないはずだ。これは民主党議員にも同じことが言える。選挙対策として「構造改革批判」のパフォーマンスに、利用される可能性があるためだ。

今後いっそう、構造改革を批判する議員や論者は多くなる。口先ばかりの主張に騙されてはいけない。構造改革を正しいと思う、ボンクラ議員たちが多すぎるからだ。