クロッキーを描きながらどこをみているかというと、モデルさんはいろんなポーズをとるから、先ず全体をみている。どんな場合でも、万事全体からはいるというのがデッサンの大原則。
ついで骨格や筋肉をみるというよりは意識する。例えば首回りのここが胸鎖乳突筋で、お腹のこの部分が腹直筋でといった具合に、実際には見えないか断片的にしかわからない筋肉をイメージしながら描いている。せめてクロッキーでは表層の筋肉位は描きたいわけだ。だから筋肉質のモデルさんの方がわかりやすい。モデルさん達は劇団の俳優だったりダンサーだったりして日々ボディを鍛えているわけだ。人間は鍛えないと格好が悪い生き物ですから。
お正月が終わると大学の入学試験が続けてやってくる。1月19-20日に行われる大学センター試験(2020年からは大学共通テストに変わる)、2月に入ると各大学毎の試験がある。各大学の試験では、芸術系を目指そうとすれば実技試験が課せられる。
もし貴方の子弟が美術を目指したいとか、コンピュータアートをやりたいので美大に行きたいといった場合のチェックポイントです。
実技試験の勉強は、基本的に民間の美術研究所などに通うほかない。高校では、受験指導はしないこともあるが、高校の美術の先生に2系統あることは覚えておいてください。それは美術系大学・学部出身の先生と、教育学部出身の先生とである。
美術系といえば芸大・美大・造形と名がつく大学、筑波大学の芸術専門学群も前者に該当します。前者なら実技試験については自らが経験しているので話は早い。それに前者はプロの作家を目指して描いている先生もいるので全く問題はない。ただし自分の作品に関心があって指導は面倒という先生もいますが、そういうときは、ここの美術研究所のこの先生につけなどと指導もしてくれます。
要注意は後者です。国公立大学法人の教育学部出身といったら典型的な後者です。大学で実技の科目はありますが美大に比べればダントツに実習の時間数が少ないです。だからデッサンのできない先生も多数いて講評だけしかできない、つまり絵の描けない口先だけの美術の先生も相当数存在しています。後者に当たったらさっさと高校での指導はあきらめて民間の美術研究所に通いましょう。河合塾でさえも美術研究所をやっていますから。
要は美術の先生の出身校が美術系か教育学部系かがチェックポイントということです。それによって先生の教育の受け方が全然違ってきていることを伏せて教壇に立っているわけですから。
そんなわけで美術研究所に通ったらすくなくとも1年以上の勉強が必要です。えっ!、直前では無理なの?、と問われれば、貴方の子弟が天才ならば可能ですけど・・・、と答えることにしています。
教育学部というのは、基本的に文系です。つまり口と書類だけで世渡りをしようという世界です。日本は、いつのまにか口と書類だけで世渡りができるシステムを作り上げてきました。それって、怖くないですか?。口と書類だけなら、社会を動かすどころか戦争だってできちゃいますよね。やはり具体化できる技術をもつってことが大切ですね。
だって医者が医療技術もないのに手術なんか行ったら、もう目も当てられないですね。それと一緒で絵の描けない先生に美術を教わってもね!?、なのです。だから私は文系嫌いなのです。社会は、様々な分野のテクノクラートや科学技術の専門家・技術者ががもっと活躍すべきだと思っていますけど。
テクノクラート:技術官僚 (ぎじゅつかんりょう)とは、科学技術や経済運営、社会政策などの高度な技術的専門知識によって、政策立案に参画し、その実施に関与する官僚、管理者のこと。出典:Wikipedia
クロッキー帳NO40.2018,12,12