京料理 道楽のブログ

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《俎(まないた)》

2011-10-02 | Weblog
板場の俎のキズが増えてきたんで新調しました。やっぱり新しい俎は、清潔で真っ白なんで、気持ちよく仕事ができますね。
以前は桧(ひのき)や銀杏(いちょう)の大きな分厚い俎を使うてました。銀杏はやらかいので長時間お刺身を引き続けてもあんまり疲れず楽なんです。今は、衛生上木の俎は使わんと合成樹脂になりました。

俎の「且」の字は平らな台に物を積み重ねたさまを描いた象形文字です。ちなみに「祖」は、世代の重なった先祖、「助」は力を積み重ねる、「苴」は重ねて敷く草、という意味で、「俎」は魚や肉を積み重ねて料理する台ということです。

昔から、料理屋の板場中央のお造り用俎は、最も大きくて分厚いのを据えるようにします。