書道家Syuunの忘れ物

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講演会「種谷扇舟の人と書」千葉県立美術館

2007-11-24 11:30:19 | ちまたの噂・雑記事

今日は、朝から千葉県立美術館へ出かけた。
何かと言えば、「田宮文平」氏による講演会「種谷扇舟の人と書」、そしてその種谷扇舟の遺墨展が千葉県立美術館の企画展で行われた。
ついでに言えば、祝賀のレセプションがホテルで行われたから、帰ってきたのは夜中の11時(23時)だ。
以前、千葉くらいだから車で行こうと思っていたが、遅くなるので
JRにした。
京葉線から見たら、湾岸道路は大渋滞だった。
浜ではTDLへ行くために車内がガラガラになったほどだ。
考えてみれば、今日は3連休の初日だった。
さて、故種谷扇舟先生の遺墨展‥‥
千葉県立美術館企画展「種谷扇舟」の内覧会で見てきた。
書道評論家の田宮文平氏によれば、公的な美術館の企画展に書道家が出るのは非常に珍しいのだそうな。
そして、意義があることで、美術史にかならず残ると大絶賛だった。
考えてみれば、美術館主催の企画展(入館料がいる)に書家の作品展があるというのは現代作家ではほとんどいないと言うのが本当だろう。
事実、小生の郷土に、どんなに偉大な作家がいたとしても「企画展」で行われたことがない。
千葉では、故種谷扇舟先生という書家が如何に偉大で、その上観覧者が多く訪れるとの予想の元にしか行われないものだろう。


一方群馬の県立近代美術館で有名な絵画の「画家」の企画展が行われても、結構閑古鳥が鳴いていることもあるから、そんなのだったら書家の方もやれ、と言いたくなる。
「種谷扇舟」展の作品は、ほとんど晩年の作だ。
だから、大方1990年代後半の作と言っていいかも知れない。
臨書作品の展示はあまりなく、見て分かる臨書作品などは驚嘆に値するが、晩年の作は何やら「感謝」とかが多くてどうも我々にはなじまない感じがする。
毎日書道展の時の金子鴎亭先生の書作展くらい、もう少し、若い頃からの作をとも思ったが、そんなことをするなら新国立美術館のフロア半分くらい必要だろう。
展示する作品を選ぶ選者の苦労が忍ばれることがひしひしと感じられるものだった。
書作品の他、愛用の品々の展示もあり、雅印があった。
中に、二世中村蘭台(日本芸術院賞)作のものがあったのには驚いた。

その他、良く使用された黒光りしていた竹根印も彫りが深くて、素晴らしかった。
近年、雅印は日展系の面白くもないものが多くて、こういう素晴らしいものを見ると何やらホットするものである。

書が判らなくても、印だけでも必見の遺墨展だった。


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