パソコン工房のハイスペックパソコンの安さを探る
Syuunの自作パソコンの仮想エアフロー
●近年CPUもIntel Core i7 3XXXも当初対応するベンチマークがなくて2000番台と大差はつかなかった。それが今になって6Core、12スレットの性能を試すことが出来るベンチマークが出て優位さが明らかになっている。
しかし、Core i7の3000番台も所詮6Core、12スレットの処理能力ということだけであって、Core i7 3820という4Core、8スレットのものはCore i7 2700Kとほとんど同じ。
場合によっては逆転する様相である。
そして、Core i7の3000番台は、SandyBridge-EのチップセットになりLGA2011である。
又最近ではZ77チップセットを搭載したIvy Bridgeを用いたパソコンも登場している。
その一方で、AMDのCPUはBulldozerの異名で登場したのに拘わらず8Core、8スレットの性能が活かせず、精々Core i7 2500K並の性能であることは変わっていない。
●ここでCPUメーカーなどが新型のIvy Bridgeなどを投入して、ユーザーの買い換えを促進している。しかし、このZ77チップを使ったMotherBoardもまだZ68チップを使った製品に対して、絶対的な優位性を持てず従来からのベンチマークを使うと劣ってしまう現状である。
こう言う現実を踏まえて、パソコンをとのように使うのか、買うのかと言う観点を考えてみる。実のところそれは昔学校で学んだ化学の律速段階(レイト デターミング ステップ)に似ていると思える。
即ち、パソコンを使うにあたり、速さや快適性を考慮するのは
OS
アプリケーション
パソコン本体の性能。
ここでOSは共通なのでOSを除けば、パソコン本体の性能と使うアプリの整合性ということになる。
従い、Word、Excelを使ったり、インターネットしか見ないのであれば、CPU以下全て早い必要もなくCore i3 2100で充分と言う事になる。
それがある程度の画像編集、そしてそれ以上の動画編集までやりたいというのなら一挙にCore i7 2500以上に跳ね上がり、動画編集であればCore i7 2600以上の4Core、8スレットは必須である。
その一方でビデオカードの部分では、動画編集ではようやくネイティブ64ビット対応になったというもののAdobe PremiereElements10では未だにGPUに対応せず、CPUによるソフトウェアエンコードである。
その一方でサイバーリンクPowerDirector 10もネイティブに64ビット対応であるが、ソフトウェアエンコードとGPUエンコードを選択できる。
単純に言えば、CPUの能力が低い場合、高度なグラフィックカードのGPUで処理することが出来ると言うものだが、現実にはあまり考えられないことである。
●こう言う現実を踏まえて今度はパソコン工房の「Amphis BTO GS7020iCi7G 」を考えてみよう。(2012年4月15日現在)
BTOも可能なAmphis BTO GS7020iCi7G であるが、基本構成はこういうことになっている。
但し、CPU、MotherBoard、ケースの変更は出来ないので注意する必要がある。
Windows(R) 7 Home Premium 64bit正規版(DSP)
Core i7 2600(3.4-3.8GHz) 4コア/8スレッド/キャッシュ8MB
H67 Express チップセット(MSI OEM P67A-S40・パソコン工房の説明あり)
500GB Serial-ATAII
DDR3 1333 4GB×2 (計8GB)
24倍速スーパーマルチドライブ
GeForce GTX 560 1GB[DVI×2](+3,000円で高性能Ti)
600W 80PLUS電源標準搭載
BLACK タワー型ケース IW-PE689
●ここでの構成でなぜ安くなるのかを検証しよう。
OSは、64bitで問題なしだがDSP版と言うことは、DVDかCDが付いてくる。
まず安くなると思われるのはCPUがCore i7 2600。
今Core i7 2600Kは市場ではほとんど値段は変わらずCore i7 2700Kともそれほど大きな差はない。
そうであるからCore i7 2600はあまり売れる商品ではないことである。特にパソコン工房の様な巨大なロットで仕入れるところでは在庫が余っていると想像出来るもの。
MotherBoardのMSI OEM P67A-S40。
これもパソコン工房系のオリジナルで、一般には市販されないMotherBoardでH67 Express チップセットというオーバークロックに対応していない製品。
「IEEE1394やCMOSクリアボタン、光学S/PDIF出力端子、同軸S/PDIF出力端子を実装しない」
従って、大凡MSIの市販品PH67A-C43 (B3)のダウングレード品と思われる。こちらの方は元々IEEE1394は付いていないので「CMOSクリアボタン、光学S/PDIF出力端子、同軸S/PDIF出力端子」を省略したものと思われる。
P67A-S40
従って、BIOSのアップデートなどはMSIからでは基本的に出来ないことになっている。実際、BIOSのアップデートというのも余程の不具合でもない限りしないというのが原則である事に変わりはない。
次ぎに500GB Serial-ATAIIは、実のところ1GBのものとあまり市場では値段が変わらない。従って、これも市場では売れない製品と見て良いかも知れない。
GeForce GTX 560 1GBというのは、実のところかなりの高性能のグラフィックカードであり以前のエントリーでは
「これはミドルレンジの下ぐらいの性能で、FF XIVのベンチマークのLOWで6,000(5,978)ぐらいのSCOREである。」と書いている。
これがGeForce GTX 560Ti 1GBになるとLowで7000ぐらいは行く。特にGeForceに最適化したゲームもある。
それでなぜ安くなっているのかというと、GeForce GTX 680 2GBが発売されたように600番台シリーズになったからであろうと推測する。
次ぎに、BLACK タワー型ケース IW-PE689
これは、IN WIN(インウィン)製の市販品だが、2011/4/14発売でも今はカタログ落ちになっている。(当時8,358円(税込))
しかし、妙なオリジナルケースを使ったりするメーカー製のパソコンに比べれば数段よい。なぜなら、メーカー製デスクトップ型パソコンはケースだけで売れないために時代の流行に乗り遅れるというものも多いからである。
このIN WIN(インウィン)製IW-PE689のケースは、市販品の特徴として種々の脱着にドライバーが不要のようなものになっている。
又、メーカーのカタログから切り出したように前面にファンが付いており、HDDは年間を通して30℃代をキープする。
フロントファンが付いていないPCケースのパソコンを使うと、夏場室内温度27℃のとき、HDDは夏はさすがに50℃以上には上がらないが、パソコン全体が不安定になることを経験している。
それでそういう空冷不足の「通称窒息パソコンケース」の場合、ケースを工作するかサイドパネルを外して直接小型扇風機の風を打てるという対策しか考えられないと思われる。
●「Amphis BTO GS7020iCi7G 」の安い理由は、高性能だが人気がなくなったCPU、MotherBoard、HDD、GPUを組み合わせて作られたものと言う小生の解釈である。
しかし、性能的にはGeForce GTX 560Ti 1GBにするとSyuunが昨年夏に自作したパソコンを部分的に上回る性能である。
それは、既製品である市販のノート型パソコンやデスクトップパソコンとは次元の違うものと言ってよいかも知れない。
金をかければより高性能のパソコンはいくらでもある。
ところがその高性能であっても高性能を活かせるアプリを使わなければ意味が無い。
精々、Z77チップセットのIvy Bridgeを使っているとか、ベンチマークを自慢するくらいなものである。
そして、これ以上の性能を求めるのであれば、よりBTOで高めるか自作を選択するしかないと思う。
Syuunの自作パソコンの仮想エアフロー
●近年CPUもIntel Core i7 3XXXも当初対応するベンチマークがなくて2000番台と大差はつかなかった。それが今になって6Core、12スレットの性能を試すことが出来るベンチマークが出て優位さが明らかになっている。
しかし、Core i7の3000番台も所詮6Core、12スレットの処理能力ということだけであって、Core i7 3820という4Core、8スレットのものはCore i7 2700Kとほとんど同じ。
場合によっては逆転する様相である。
そして、Core i7の3000番台は、SandyBridge-EのチップセットになりLGA2011である。
又最近ではZ77チップセットを搭載したIvy Bridgeを用いたパソコンも登場している。
その一方で、AMDのCPUはBulldozerの異名で登場したのに拘わらず8Core、8スレットの性能が活かせず、精々Core i7 2500K並の性能であることは変わっていない。
●ここでCPUメーカーなどが新型のIvy Bridgeなどを投入して、ユーザーの買い換えを促進している。しかし、このZ77チップを使ったMotherBoardもまだZ68チップを使った製品に対して、絶対的な優位性を持てず従来からのベンチマークを使うと劣ってしまう現状である。
こう言う現実を踏まえて、パソコンをとのように使うのか、買うのかと言う観点を考えてみる。実のところそれは昔学校で学んだ化学の律速段階(レイト デターミング ステップ)に似ていると思える。
即ち、パソコンを使うにあたり、速さや快適性を考慮するのは
OS
アプリケーション
パソコン本体の性能。
ここでOSは共通なのでOSを除けば、パソコン本体の性能と使うアプリの整合性ということになる。
従い、Word、Excelを使ったり、インターネットしか見ないのであれば、CPU以下全て早い必要もなくCore i3 2100で充分と言う事になる。
それがある程度の画像編集、そしてそれ以上の動画編集までやりたいというのなら一挙にCore i7 2500以上に跳ね上がり、動画編集であればCore i7 2600以上の4Core、8スレットは必須である。
その一方でビデオカードの部分では、動画編集ではようやくネイティブ64ビット対応になったというもののAdobe PremiereElements10では未だにGPUに対応せず、CPUによるソフトウェアエンコードである。
その一方でサイバーリンクPowerDirector 10もネイティブに64ビット対応であるが、ソフトウェアエンコードとGPUエンコードを選択できる。
単純に言えば、CPUの能力が低い場合、高度なグラフィックカードのGPUで処理することが出来ると言うものだが、現実にはあまり考えられないことである。
●こう言う現実を踏まえて今度はパソコン工房の「Amphis BTO GS7020iCi7G 」を考えてみよう。(2012年4月15日現在)
BTOも可能なAmphis BTO GS7020iCi7G であるが、基本構成はこういうことになっている。
但し、CPU、MotherBoard、ケースの変更は出来ないので注意する必要がある。
Windows(R) 7 Home Premium 64bit正規版(DSP)
Core i7 2600(3.4-3.8GHz) 4コア/8スレッド/キャッシュ8MB
H67 Express チップセット(MSI OEM P67A-S40・パソコン工房の説明あり)
500GB Serial-ATAII
DDR3 1333 4GB×2 (計8GB)
24倍速スーパーマルチドライブ
GeForce GTX 560 1GB[DVI×2](+3,000円で高性能Ti)
600W 80PLUS電源標準搭載
BLACK タワー型ケース IW-PE689
●ここでの構成でなぜ安くなるのかを検証しよう。
OSは、64bitで問題なしだがDSP版と言うことは、DVDかCDが付いてくる。
まず安くなると思われるのはCPUがCore i7 2600。
今Core i7 2600Kは市場ではほとんど値段は変わらずCore i7 2700Kともそれほど大きな差はない。
そうであるからCore i7 2600はあまり売れる商品ではないことである。特にパソコン工房の様な巨大なロットで仕入れるところでは在庫が余っていると想像出来るもの。
MotherBoardのMSI OEM P67A-S40。
これもパソコン工房系のオリジナルで、一般には市販されないMotherBoardでH67 Express チップセットというオーバークロックに対応していない製品。
「IEEE1394やCMOSクリアボタン、光学S/PDIF出力端子、同軸S/PDIF出力端子を実装しない」
従って、大凡MSIの市販品PH67A-C43 (B3)のダウングレード品と思われる。こちらの方は元々IEEE1394は付いていないので「CMOSクリアボタン、光学S/PDIF出力端子、同軸S/PDIF出力端子」を省略したものと思われる。
P67A-S40
従って、BIOSのアップデートなどはMSIからでは基本的に出来ないことになっている。実際、BIOSのアップデートというのも余程の不具合でもない限りしないというのが原則である事に変わりはない。
次ぎに500GB Serial-ATAIIは、実のところ1GBのものとあまり市場では値段が変わらない。従って、これも市場では売れない製品と見て良いかも知れない。
GeForce GTX 560 1GBというのは、実のところかなりの高性能のグラフィックカードであり以前のエントリーでは
「これはミドルレンジの下ぐらいの性能で、FF XIVのベンチマークのLOWで6,000(5,978)ぐらいのSCOREである。」と書いている。
これがGeForce GTX 560Ti 1GBになるとLowで7000ぐらいは行く。特にGeForceに最適化したゲームもある。
それでなぜ安くなっているのかというと、GeForce GTX 680 2GBが発売されたように600番台シリーズになったからであろうと推測する。
次ぎに、BLACK タワー型ケース IW-PE689
これは、IN WIN(インウィン)製の市販品だが、2011/4/14発売でも今はカタログ落ちになっている。(当時8,358円(税込))
しかし、妙なオリジナルケースを使ったりするメーカー製のパソコンに比べれば数段よい。なぜなら、メーカー製デスクトップ型パソコンはケースだけで売れないために時代の流行に乗り遅れるというものも多いからである。
このIN WIN(インウィン)製IW-PE689のケースは、市販品の特徴として種々の脱着にドライバーが不要のようなものになっている。
又、メーカーのカタログから切り出したように前面にファンが付いており、HDDは年間を通して30℃代をキープする。
フロントファンが付いていないPCケースのパソコンを使うと、夏場室内温度27℃のとき、HDDは夏はさすがに50℃以上には上がらないが、パソコン全体が不安定になることを経験している。
それでそういう空冷不足の「通称窒息パソコンケース」の場合、ケースを工作するかサイドパネルを外して直接小型扇風機の風を打てるという対策しか考えられないと思われる。
●「Amphis BTO GS7020iCi7G 」の安い理由は、高性能だが人気がなくなったCPU、MotherBoard、HDD、GPUを組み合わせて作られたものと言う小生の解釈である。
しかし、性能的にはGeForce GTX 560Ti 1GBにするとSyuunが昨年夏に自作したパソコンを部分的に上回る性能である。
それは、既製品である市販のノート型パソコンやデスクトップパソコンとは次元の違うものと言ってよいかも知れない。
金をかければより高性能のパソコンはいくらでもある。
ところがその高性能であっても高性能を活かせるアプリを使わなければ意味が無い。
精々、Z77チップセットのIvy Bridgeを使っているとか、ベンチマークを自慢するくらいなものである。
そして、これ以上の性能を求めるのであれば、よりBTOで高めるか自作を選択するしかないと思う。